はじめまして
はじめまして。宮城県柴田町にて、「ナルミ・キッチン」と「ナルミ・キッチン ラボ」を経営しております、鳴海と申します。
2010年に、町内にある大学の学生向け契約食堂として「ナルミ・キッチン」を開業しました。
その後、ランチを中心とした「ごはん屋」へとシフトし、夜の営業やお弁当の販売も行いながら、コロナ禍を乗り越え、今年で15年を迎えます。

私の生まれ育った柴田町は、「一目千本桜」などの花の観光資源を生かし、観光振興に力を入れています。
しかしながら、特色ある土産物が少ない事から、柴田町のお土産品を作りたいと考えるようになりました。
その結果、船岡城址公園に建つ「船岡平和観音」をモチーフにした「かんのん焼き」を試行錯誤の末に開発しました。

2024年には、店舗の裏に加工所兼販売所「ナルミ・キッチン ラボ」をオープンし、「かんのん焼き」の製造・販売をスタートしました。

このプロジェクトで実現したいこと
2023年にキッチンカーで販売を始めた「かんのん焼き」は、見た目のかわいらしさだけでなく、昆布粉とはちみつを練り込んだ生地に、厳選したあんやクリームを包むなど、「美味しさ」にこだわったお菓子です。
その「かんのん焼き」を柴田町の土産品として定着させる為、商品化や宣伝活動をしてきましたが、今年の桜まつりでは、「かんのん焼き」だけでなくその元となった「船岡平和観音」と店の認知の低さを痛感しました。
私の中で「有名」だと思っていた「観音様」を、桜を見に来町していた観光客は全く認識していなかったのです。
しかも、バイトをお願いしていた町内の大学生が、「かんのん焼き」はおろか「ナルミ・キッチン」すらも知りませでした。
このプロジェクトでは、「かんのん焼き」・「船岡平和観音」・「ナルミ・キッチン ラボ」の認知度を高める事と、「焼きたてかんのん焼き」の冷凍販売体制整備と販促活動を実現します。
1. 冷凍設備の購入と商品パッケージの改新
焼きたての状態で販売していた「かんのん焼き」を「土産品」にする為の一番の問題点は賞味期限でした。
うまみたっぷりの生地も、上品な甘さのあんも、こだわりぬいた結果すぐに傷んでしまうものだったからです。
そこで1週間以上の賞味期限を目標に生地から考え直し、試行錯誤して誕生したのが、「冷やしかんのん焼き」と「常温かんのん焼き」でした。
しかし、それらの商品化に思った以上に時間がかかってしまった事や、食べ比べた結果「やっぱり焼きたての方が好き」というお客様が多かった事などが原因で、来客数が減少してしまいました。

そんな中、「焼きたてかんのん焼き」をすぐに冷凍し、自然解凍して食べると焼きたてよりもしっとりして美味しい事が分かりました。
以前より、お客様からの要望で常温と冷蔵での地方発送は行っていましたが、やはり賞味期限の関係で「冷凍発送」の必要性を感じていたところでの大発見でした。
冷凍品の販売が可能になれば、遠方にも安心して送れますし、ふるさと納税の返礼品としても問題なく登録でき、認知の機会も増えます。
そもそも、最初に売りたいと思っていた味を、より美味しい状態で提供できるのは願ってもない事でした。
しかし、ここで問題になるのがパッケージでした。
これまで、帯やシールの印刷は自宅のプリンターで行っており、水滴などでインクがぶちてしまうものでした。
今回のプロジェクトでは、「かんのん焼き」を冷凍販売する為の機材購入と、冷凍・解凍に耐えうる耐水性のあるパッケージの改新を行っていきます。
2.「船岡平和観音」の歴史と願いを伝える「しおり」の作成
「かんのん焼き」のモチーフとなった「船岡平和観音」は、柴田町出身の野口徳三郎さんが、亡くなった妻の供養と世界平和を願って、昭和49年に建て始め、昭和50年に完成した愛のこもった像です。
最初は、ただ見た目が映えるスイーツとして「かんのん焼き」を作り始めました。
しかし、私が物心ついたときから、柴田町のシンボルのようにそこに立っていた「観音さん」が、実は私が生まれた年に作られ、私と同じ歳だったことを知り、深い思い入れと親近感を持つようになりました。
また、「かんのん焼き」も、大切な人に贈る品として、その思いを込めたいと考え、「船岡平和観音」の話をもとに、願いや思いを物語風にわかりやすくまとめた「しおり」を作ることにしました。
今後は、そのしおりを販売する商品に添えて、多くの方に観音像や願いを伝えたいと思っています。

3.柴田町非公認の新・キャラクター「かんのんちゃん」
パッケージやしおりを作るにあたり、視覚的な要素も大切だと考えました。
そこで、「かんのん焼き」の焼き型を作るときに描いた「かんのんちゃん」を、イメージキャラクターとして前面に出していくことにしました。
「かんのんちゃん」は、船岡平和観音の写真を参考にして私が描きました。
見ているだけで心が温かくなるように、丸みのあるかわいいフォルムにし、優しい笑顔でみんなを見守っているイメージに仕上げました。
このキャラクターを使うことで、一目で「ナルミ・キッチン ラボのかんのん焼き」とわかるようになり、認知度を高めたいと考えています。

先日の「ナルミ・キッチン ラボ」1周年記念祭では、「かんのんちゃんグッズ」を作ってみました。
たくさんのお客様から「かわいい」「欲しい」と好評をいただき、思った以上の反響を得られたため、今後は定番商品として販売する準備を進めています。
この「柴田町の非公認キャラクター・かんのんちゃん」を広く知ってもらい、グッズ展開や、今後作るパッケージやしおりなどにも積極的に使っていきたいと考えています。
4.「ナルミ・キッチン ラボ」の存在を知らせる看板の設置と広告宣伝
これまで、「ナルミ・キッチン」は夫婦二人で運営している小さなお店だったため、大きな広告や宣伝はあまりしていませんでした。
外観も周りの民家に溶け込んでいて、目立ちにくい状況です。
また、「ナルミ・キッチン ラボ」は幹線道路から少し離れているため、見つけにくく、ラボを目的に訪れるお客様の多くは、最終的にキッチンのエリアに入ってきます。
そこで今回のプロジェクトでは、幹線道路側の「ナルミ・キッチン」に塀と看板を設置し、お店の場所をわかりやすくします。
そして、チラシやSNSを使った宣伝も行い、多くの方に知ってもらえるようにしていきます。

プロジェクト立ち上げの背景
「ナルミ・キッチン」オープンから15年、夫婦二人で力を合わせて運営してきました。
しかし、その裏側には、オープンと同時期に夫が難病に罹っていることが判明し、二人で病気と向き合いつつ、子育てと仕事を両立してきた苦しくても意味深い日々がありました。
これから、確実にできない事が増える。できる事を考えていきましょう
夫の主治医が手術前に語った言葉です。
治療法が確立されていない難病のため、痛み止め以外の治療はほぼなく、手術後の後遺症や薬の副作用に苦しむ中、できない事は確かに増えていきました。
そんな状態でも、気力を振り絞って仕事を続けてくれる夫の姿を見るたびに、少しでも楽にしてあげたいと、挑戦と工夫を重ねてきた15年間でもありました。

柴田町で営業していく為には、まず町が元気でなくてはならない
そんな思いから、お見合いコンパや「夢を語る会」など、店単独で開催するイベントを開いたり、協力者を集めて、町を盛り上げるためのマルシェなどを企画し、野外出店にも挑戦しました。
そうした様々な経験を積むうちに、町一番のイベントである「さくらまつり」へも出店者として参加できる機会を得ることができました。
私の生まれ育った宮城県柴田町は、「一目千本桜」で有名な観光地です。
春の桜の季節には、3万人以上の観光客が訪れます。
しかし、実際には特色ある産業やお土産品はほとんどなく、観光の現場を内側から見ていくうちに、「柴田町のお土産品を作りたい」という思いが自然と強くなっていきました。

また、ご縁があり、夫は町の猟友会の一員として害獣駆除などの活動に関わるようになりました。
町内外の猟友会の方々との出会いや、その活動は、ゆっくりではありますが確実に進行している夫の病気にとっても、心の支えとなり、非常に大切な存在になっていきました。
その猟友会との出会いを通じて、私たちはジビエ肉の美味しさを知るだけでなく、高齢化や資金不足、後継者不足といった深刻な問題も理解するようになりました。
・猟友会のために私たちにできることはないか
・この美味しい肉をもっと多くの人に知ってもらいたい
・柴田町の美味しいお肉を無駄なく商品化したい
——そんな思いが自然に湧き上がり、夫婦で本気で話し合うようになったのです。
このような思いをたくさん詰め込んで作ったものが、「ナルミ・キッチン ラボ」です。
「ナルミ・キッチン ラボ」には、「しばたのみやげ研究所」という副題がついています。
これは、柴田町の土産品を開発し、製造・販売する事業を目的としており、次の3つの段階に分かれています。
⓵ 「かんのん焼き」の商品化と、仙南地区の食材を使ったパイの製造販売
② 町内の事業者や企業とのコラボ商品の企画とセット販売
③ 「柴田町産肉」として猪や鹿を使った加工品の製造販売
⓵はオープンと同時に行い、②は、町内のコーヒー店と協力して作った「かんのんぶれんど」や、隣町のカフェとコラボした「かんのん和紅茶」などを作り、店内で販売しています。
さらに、他の企業とのコラボ企画も少しずつ進めていく予定です。
そして、最終目標は3つ目です。
これは、クリアしなくてはいけない難しい問題がある為、実行までに時間がかかりますが、猪や鹿といったジビエ肉の加工品を作ることで、猟友会に若いメンバーを呼び込むきっかけになればと考えています。
「ナルミ・キッチン ラボ」をはじめて1年経った今、ラボでは4名の女性スタッフが活躍しています。
4人はそれぞれに素晴らしい人材で、彼女たちの意見や行動から、新商品も続々と誕生しています。



一番必要なのはマンパワー
ラボの計画を立てていたときに、相談に乗ってくれた商工会の担当者が強く言っていた言葉ですが、今、その意味をとても実感しています。
信頼できる仲間の大切さを実感している今、4人の存在はとても心強く、私達を含めた6人の力と知恵を合わせれば、どんなことでもきっと実現できると心から信じています。
しかし、1年間でようやくここまで来たのですが、時間は無情にもハイスピードで過ぎていきます。
そして、夫の病状も確実に進み、店に立てない日も出てきました。
猟友会の平均年齢は7,80歳代。
私達には時間がないのです。
今回、クラウドファンディングに挑戦をしようと思ったのは、私達が目指す道を明確にし、私達のサポーターとなってもらえる方々を多く集め、その力で、最終目標までの達成スピードをあげたいと思ったからでした。
その第一段階が、今回のプロジェクト「かんのん焼きを世に広める事」です。
現在の準備状況
パッケージやしおりの作成、塀と看板の設置、広告宣伝をお願いする業者は決まり、見積りを取ったところです。話し合いも、順次進めております。
リターンについて
かんのんちゃん巾着に入った「かんのん焼き」のセットや、「かんのん焼き」の引換チケットなどをご用意しました。より多くの方に「かんのん焼き」を知っていただきたいと考えていますので、ぜひこの機会にお試しいただければと思います。ご期待ください!
スケジュール
2025年7月 クラウドファンディング終了
2025年8月 塀と看板の設置
2025年9月末 新しいパッケージ完成
2025年10月 リターン発送
2025年月末頃 裏道の整備
最後に
ナルミ・キッチンをやり始めた頃は夫が会社員だった為、基本、私が一人で店を切り盛りしていたのですが、自分では一生懸命やっているつもりが「主婦の趣味の店」と言われたことがありました。
ラボを始めた今も、周りから見たら「やたらめたらいろいろと手を出す人」と見えているかもしれません。
しかし、私的には、やりたいことや目的はあまり変わっておらず、思いはブレていないつもりです。
理想に向け、今何ができるかを考え、日々学びながら、できる事から、できるタイミングで、できるようにやってきた・・・というだけでした。
諦めずにやり続ければ、どんな事でも必ずできる
このプロジェクトを入口に、私達の事を深く知って頂き、「ナルミ・キッチン」そして「ナルミ・キッチン ラボ」の最強サポーターとして末永く応援して頂きたいと思っています。
是非、ご協力いただけますよう、心からお願い申し上げます。
最新の活動報告
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ナルミ・キッチン&ナルミ・キッチン ラボ ご支援の皆さまへ – 現状のご報告と今後の展開について
2025/11/04 08:59いつも温かいご支援を賜り、心より御礼を申し上げます。ナルミ・キッチン、鳴海です。第一弾プロジェクトの完了から2か月が経過しました。本来であればリターン開始を10月として準備を進めておりましたが、遅延が生じている状況です。ご支援くださる皆様には多大なご心配とご迷惑をおかけし、心よりお詫び申し上げます。現在、いただいたご支援を最大限有効に活用するべく、以下の取り組みを進めております。・専門家お二人に協力をお願いし、チラシとしおりの制作を進行。・同時に、ナルミ・キッチン ラボ全体のブランド化を見直し、より多くの方に「ナルミ・キッチン ラボ」と「かんのん焼き」を知っていただけるよう、戦略を検討。しかしながら、9月中旬に大和さんが群発頭痛を発症した影響により、活動量が大幅に制約されました。その結果、ラボの業務をスタッフ主体へ転換し、以下の対応を進めました。・これまで私たちが担っていた商品製造の一部をスタッフに任せる体制づくり・かんのん焼きを焼けるスタッフを1名増員・ラボの運営改善とブランディングの動きを優先度を見直して進行これらの取り組みにより、9月・10月は販売活動を中心に、スタッフの製造力を強化する期間となりました。具体的には、下記の場での販売実績があり、活動資源の充実を図っております。・柴田町郵便局内での販売(9・10月)・仙台駅東西自由通路での催事販売(10月17日~19日)・大河原産業高校の文化祭でのコラボ商品販売(10月25日)加えて、大量発注のご依頼も複数あり、いただいたご支援を原資としたリターン準備を進めるべく、鋭意対応中です。今後のリターン開始日につきましては、ブランド戦略の確定と安定的な供給体制を整え次第、速やかにご案内いたします。遅れに対し深くお詫び申し上げるとともに、皆さまには引き続き変わらぬご支援を賜れれば幸いです。 もっと見る




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