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次のアドベンチャーゲームは画面の向こうへ!『東京クロノス』制作プロジェクト始動!

SAO, 楽園追放の制作スタッフなど豪華制作クリエイターが集結! 「画面の向こう側へ行く」日本発のVRミステリーアドベンチャーゲーム制作プロジェクト! 私たちの "制作共犯者" になって頂けませんか? 作品を作り育て上げるため、どうか皆さまの力をお貸しください…!

現在の支援総額

8,137,855

325%

目標金額は2,500,000円

支援者数

692

募集終了まで残り

終了

このプロジェクトは、2018/07/10に募集を開始し、 692人の支援により 8,137,855円の資金を集め、 2018/08/26に募集を終了しました

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325%達成

終了

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支援者数692

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皆さん初めまして。

本作「東京クロノス」のサウンドプロデューサー兼サウンドディレクタ―兼サウンドクリエイター・・・つまるところ音周りを全部担当しています、郡と申します。


・・・。


いやいやお前誰だよ? 

と、前回の下嶋の時と同様に思う方、いっぱいいると思います。

はい。僕もそう思います。ほんとに。


でも、実は前回のブログに僕出てるんです。

「「「「エクセル辛い!!!」」」」


のインパクトに完全に負けていますが。


神曲かどうかは置いておき、第一弾トレイラーの曲を作っている人間だと思ってもらえると少しイメージしやすくなるのかなと思います。まだの方は是非一度ご視聴ください。


長くなってしまいましたが、制作関連の記事第二弾として、本作の「キャラのボイス」にフォーカスした立体音響について、経緯をかじりつつ紹介していこうかと思います。


【1. 立体音響を導入することになった経緯】

本作の制作にあたり、柏倉Dと他のVRタイトルを体験してどういう作品にしていくかを検討していました。その時、話題に上がったのが


「VRは全方位映像があるが、実は音も全方位あるし大事な要素だよね」

ということでした。


VRの体験は視覚情報だけでなく聴覚情報も大きく、体験の質の向上には重要な要素の一つであるということ。

キャラの存在感や作品の世界感に対する説得力の向上に対して、映像で補えない部分を音で補う必要があります。


特に「そこにいる」という存在感が重要であるキャラに対して、そのキャラから声が聞こえるようにしたい……。

よし、クオリティを維持できる立体音響を導入しよう!


という経緯で、導入する検討が始まりました。



【2. 開発環境で使用できる立体音響の試行錯誤】

導入にあたり、まずは開発環境で使用できる必要があります。

テックブログ第一弾の記事にも掲載の通り、東京クロノスでは"Unity"を開発ソフトとして使用しております。

そのため、Unityで動かすことができる必要があり、その上で立体音響にする手段を検討しなければいけません。


結果、大きく分けて2つの手段を検証してみることにしました。

それでは、レッツ立体音響っ!(YouTuber的なキメポーズで)


<検証>
  1. ①『Unityに入れる前に先に立体音響の声を作成』Unityに入れるだけ

皆さんはバイノーラルマイクをご存知でしょうか?

※こんな感じ


ダミーヘッドマイクともいわれ、両耳の部分にマイクが内蔵されております。

耳に到達するまでの音を限りなく実際に近づけたもので、これで収録すると実際の聞こえ方とかなり近い立体音響で収録できます。

これで録ればかなりのクオリティで立体音響を導入できるのでは!?

と思っていたのですが、甘くはないですね。

このマイク、確かにとても綺麗に立体的に録れます。


ただし、VRでは使用するのがかなり難しいです。

なぜか。それは以下の違いがあるからです。


-------------

 バイノーラルマイク → 固定した頭に向けて音を定位させられる。

VRサウンド → 動く頭に対してインタラクティブに音を定位できる必要がある。

-------------


何を言っているのか難しいかと思いますので、簡単な例を挙げましょう。

もし仮に自分の正面にキャラが立っていて、自分に向かって「好きだ!!」と顔を赤らめながら叫んでいたとします。


ユーザーであるあなたが右に90度そっぽを向いた場合、こうなります。


-------------

 バイノーラルマイク → キャラは左側にいるのに、自分の顔真正面から常に「好きだ!!」が聞こえてくる。

VRサウンド → キャラの位置から、「好きだ!!」が聞こえてくる。

-------------


特にキャラの存在感が重要となってくるVRでは、どんな頭の位置になってもキャラの方向から音が聞こえてこなければ、存在感がかなり薄まってしまいます。


常に動くユーザーの頭に対して常に音の発生源の位置情報を更新して音が出なければいけないため、バイノーラルマイクでの収録はVRには対応できません。

だめだorz

結論としてUnity上で立体音響にして、キャラの動きにリアルタイムで連動して音を発生させなければいけないという答えになりました。


  1. ②『Unityで立体音響にする』

    ここからが本題です。通りすがりのオムライスの人(下嶋)に相談し、Unityで使える立体音響プラグインをいくつか実際に使ってみつつ検討しました。その結果…

"DearVR"


というプラグインをメインで使用することになりました。

理由としては以下の通りです。


●発生源別に音が調整できる → キャラ別に設定を作れる!わーい!

●空間全体にかけるリバーブを調整した時のかかり方が滑らか → 残響音の調整の効きがとてもいい!わーい!


特にキャラ毎に設定を作れるというものは非常に大事です。


人の声は、それぞれ響き方が違います。

よく通る声と聞き取りづらい声、立体音響がしっかりかかる声と少しかかりづらい声等様々な声の方がいます。


「このキャラは声が聞き取れるけど、あのキャラは声がなんか聞こえづらいぞ…?」


という感じ方をしてほしくないので、全ての同じように聞こえるよう細かく調整をする必要がありました。


つまるところ、「聞こえ方を良い意味で嘘をつく」ということですね。


これが可能だったのが"DearVR"でした。

東京クロノスはDearVRを使おう!と決意し、再度オムライスの人(下嶋)に各キャラで設定を調整できるよう、キャラをVR空間上に配置し、音声が流れるようにUnityで準備をしてもらいました。


そして、実際にいじってるときUnity上で見える映像がこちら。

誰も僕に目を合わせてくれない・・・



二階堂にも桃野にも相手にされない、なんとも寂しい気持ちで設定を作っています。

実際にビジュアルを見つつ、複数のキャラの声の聞こえ方を確認しながら現在も随時調整をしています。


③ 番外編『主人公視点の音声』

キャラのボイスの中で唯一Unity上で立体音響になっていない音声があります。

それがユーザー視点の音声。つまり主人公である櫻井響介です。


このキャラに関してはステレオの音声で流しているのですが、実は少しだけ加工をしています。


簡単に言うと、先に立体音響を少しだけ混ぜたものをステレオに書き出して使用しています。

細かい話をすると伝わらない気がするので、ふんわりと説明をすると


-------------

 <1>自分がしゃべっている時、声は自分の耳からも聞こえるけど、体内にも響いてるぞ!

 <2>じゃあ耳から聞こえる音と体内から響く音を混ぜちゃえ!

-------------


以上です。

「具体的にどういうことをしているんだ!」という話はまた別の機会に・・・○┓(スイマセン)



【3. DearVRって誰でも使えるの?】

操作自体は簡単なプラグインだと思いますし、ネットで買えるので誰でも使えると思います!!

ただ、他にも様々な立体音響があり、僕が使いやすかったのはたまたま「DearVR」というだけなので、もし興味がある人は色々な立体音響のプラグインを試してみると面白いと思います!


【4. 最後に】

じつは、もうすぐとある発表があります!


早く言いたくて仕方のない内容だったので、個人的にはとてもワクワクしています。

きっと良い意味で驚いてくれるんじゃないかなと思ってます。


みなさんの反応が楽しみです!

引き続きぼっちで音周りの制作・開発を頑張るぞ・・・_:(´ཀ`」 ∠):_

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