皆様から頂くご支援を、これから紹介していく被災農業法人11社に届ける為、各社の状況とこれからを記事としてアップしていきます。【アジア農業 株式会社】■発災前どんな取り組みをしていましたか? 能登に魅せられて、2006年輪島市門前町の耕作放棄地の開墾を開始してから19年が経ちました。 今では耕作面積も、珠洲市、輪島市、能登町、穴水町、奥能登4市町、約60haに広がりました。有機栽培で水稲・大麦・大豆・蕎麦、ワイン用のブドウを栽培しております。 また、拠点として譲り受けた古民家で8年間、春蘭の里さんと、関東・関西圏から中学校の修学旅行生の受け入れ等も行い、能登の魅力や、里山の豊かさを、情報発信して参りました。 ■発災後の状況を教えてください。 過疎地の半島で起こった大きな地震。 この災害により、地域農家の離農が一遍に進み、能登の地域農業が急激に衰退する事が心配されます。 田畑や農道は壊れ、弊社の従業員も被災し、3名が離農しました。 今回の能登大震災と阪神・淡路大震災、東日本大震災、熊本地震と大きく異なる点は ①半島振興法でも指定された半島(半島振興対策実施地域)で起こった事 ② 奥能登地域、珠洲市、輪島市、能登町、穴水町は、深刻な全部過疎地である事 上記2点が特徴的です。 昨年の国会で提出された食料・農業・農村基本法の一部を改正する法律案の審議の中でも問題視されている様に、農林水産省は、日本国内の基幹的農業従事者の数が、20年後には現在の4分の1、約30万人まで急減すると予想しています。 私達石川県民は、人口減少により、全国の約23の半島地域や、過疎地域で顕著に起こる20年後の農村・農地の衰退の姿を、この地震の影響で、前倒して見、体現する事になるのかもしれません。 政府は、地方創生や地域格差是正を謳いますが、人・モノ・金が東京一極に集中して、益々疲弊する地域経済・地域農業、国の地方創生は一向に進んでいません。 ■これからの展望をお聞かせください。 一農業者の決意です。 日本国のデザイン、地方の姿がどうあるべきか、国民も巻き込んだ議論を深め、近未来日本全国の地方で起こる問題を整理し、これからの能登型創造的復興を、その解決策のモデルとなる事例になる程に成功させ、全国に横展開して頂く。 農林水産業は、能登の基幹産業で有り、生業の原点であります。私は、全国のモデルとなる地方創生を、農業の分野から実現したく、能登内外のステークスホルダーの皆様と繋がり、情報交換し、意見交換し、問題解決に向けて、ゴールに向かって連携したいと思っております。 先進国で初めて世界農業遺産に認定された能登半島は、豊かな自然資源や伝統文化、質的人資源に恵まれた、素晴らしい地域です。 能登の復興と持続可能性に富んだ強靭な地域の創造の為、皆様と一緒に行動したいと切に願います。 皆様の温かいご支援、本当にありがとうございます。皆様からお預かりしたお気持ちを受け、被災農業法人11社は今一度立ち上がり、「あの時、俺たちが私たちが支援したから、奥能登の農業法人が今を羽ばたいているんだ」と言っていただけるような形にして恩返ししていきます。クラウドファンディング終了まで、なにとぞ応援・ご支援を引き続きお願いいたします。





