フリースクール札幌自由が丘学園は主に不登校の子どもの学びの場・居場所として1993年より活動してきました。今年で25周年を迎え、本学園を卒業した生徒は500名以上にのぼります。
しかし、家庭の経済状況によりフリースクールを利用したくともできない子どもたちがいます。
このプロジェクトでは生活保護家庭・年収250万円未満程度(市町村民税所得割非課税)の家庭を対象に、月々15,000円を授業料補助することで家庭の経済状況に関わらず誰もがフリースクールを利用しやすくなるようにします。
▼「僕は学校に行けないダメなやつ」
これはある生徒がスタッフである私に漏らした言葉です。
圭くん(仮名)は友人と一緒にゲームをすることが大好きで、毎日とても楽しそうにフリースクールに通ってきていました。
しかし、ある日友人と大げんかをした圭くんはパニックになり、大泣きしたり暴れたりと大変な状態になってしまいました。
少し落ち着いたところで話を聞いていると、ふと漏らした言葉が「僕は学校に行けないダメなやつ」だったのです。
私はこの言葉に大変ショックを受けました。
私から見た圭くんは本当に毎日楽しそうに過ごしていて、まさかこんな気持ちをもっているなんて思ってもみなかったのです。
圭くんと出会ってから、私は学校に行かないだけで子どもが自分を責めてしまう、そんな世の中を変えたいと思うようになりました。
このときの出来事が私がフリースクールのスタッフを続ける原点となっています。
圭くんはこの後も友人とケンカすることはありましたが、少しずつ気持ちの切り替え方や相手への歩み寄りを学び、無事に高校へと進学していきました。
学校に行かないことに罪悪感や劣等感をもっている、そんな子どもたちがたくさんいます。しかし、フリースクールのように新たな居場所、新たな仲間に出会うことで、子どもたちは元気を取り戻し大きく成長していくのです。
▼フリースクールってどんなところ?
子どもたちは様々な経緯でフリースクールにやってきます。いじめ、友人や先生とのトラブル、勉強についていけなくなってしまった、集団が苦手・・・など。
フリースクールにやってくる子どもの多くは「孤立」した状態となっています。それは、不登校になると学校の友達・先生との関係が切れてしまうだけでなく、「親戚の人に学校に行っていないことを言えない」「昼間に外に出ていると近所の人に学校に行っていないことがバレてしまう」といった心情から様々な人間関係が切れてしまうからです。
フリースクールには新しい人間関係を結び直し子どもたちが改めて人との関わりをもっていく、そんな役割があると考えています。
フリースクール札幌自由が丘学園の理念は「基礎学力の定着」「体験活動・表現活動の重視」「人間関係の再構築」です。
午前中には数学や国語など5教科の授業を、午後には音楽・ものづくりといった体験・表現活動を、そして職業体験や宿泊学習、学園祭など1年を通して実に多くの活動を行っています。
子どもたちはつまずいているところから勉強をやり直し、学ぶことの楽しさを思い出します。
体験活動・表現活動では自分の得意なこと・好きなことが周りに認められ、苦手なことにも挑戦することで自信を取り戻します。
行事を含めた多くの体験を通して人間関係の結びつきを強めていきます。
最初は緊張と不安の面持ちでフリースクールを見学する子どもたちですが、こうした活動と周りの仲間のサポートで徐々に元気に笑顔になってゆくのです。
【 宿泊学習 (鶏を捌いて食べる体験) 】
▼その場にいられないかもと言っていたある生徒。一晩悩んで参加することを決意しました。
泣きながらも「おいしい」と言って鶏鍋をいただいていました。
【 数学の授業 】
▼スタッフの冗談も交えながら、笑顔の絶えない授業です。
【 34km強歩遠足 】
▼真駒内~支笏湖まで34kmの道のりを歩く遠足。次の日は全員筋肉痛でした!
日々の活動をホームページ、Facebook 、Twitterで紹介しています!
ホームページ: http://www.sapporo-jg.com/free-school/
Facebook : https://www.facebook.com/fssjg
Twitter : https://twitter.com/sapporojg
▼不登校・経済的に苦しい家庭は増えている
文部科学省資料によると、平成28年度の不登校児童生徒数は13万3683人。14年ぶりに13万人を超えました。この20年間で不登校児童生徒の割合は1.5倍に増加しています。
フリースクールに通う子どもも全国的に増えています。フリースクールは原則として国からの支援がなく、全国平均で月3万3000円を家庭が負担しています。
しかし、厚生労働省「平成28年国民生活基礎調査」では、7人に1人の子どもが貧困であるというデータがでています。ここでいう貧困とは、所得が平均値の半分に満たないということです。
フリースクールを利用する子どもの状況も、こうした社会を反映しています。
この数年「フリースクールを利用したいが経済的に苦しく子どもを通わせられない」という声を非常に多く聞くようになりました。
札幌自由が丘学園では、2016年7月より独自の事業として困窮家庭に授業料の減額を行ったところ、4割以上の家庭が適用となったのです。
2年間の減額総額は238万円。
フリースクールの運営は家庭からの授業料収入を主としています。
このまま減額を続けていけば学園の運営も危ぶまれる状況となり、2018年7月からは授業料の減額を行うことができなくなってしまいました。
▼このプロジェクトで実現したいこと
そこで「フリースクール授業料補助制度」を立ち上げ、経済的に苦しい家庭の授業料を補助します。
何とか学園の運営を維持しながら、経済的に苦しい家庭への支援も行っていきたい。そんな思いからクラウドファンディングによる「授業料補助制度」の設立を目指しています。
家庭の経済状況により新たな居場所を選択できないと、子どもが元気を取り戻すせっかくのチャンスを奪うことになってしまいます。経済状況に関わらず子どもたちがフリースクールを利用できるよう、みなさまのお力をお貸しください。
▼資金の使い道
生活保護家庭・年収250万円未満程度(市町村民税所得割非課税)の家庭を対象に、月々15,000円を授業料補助します。
目標金額である200万円が集まると、経済支援を必要としている11人の子どもの家庭に補助を行うことができます。
これは2017年度に減額を受けた人数を参考にしており、今年度と来年度前期に対象となる生徒の授業料を減額できる見込みです。
万が一支援目標に届かない場合でも、対象の人数や補助金額を調整して授業料補助制度を立ち上げます。
▼リターンについて
5000円:サンクスメール、学園通信でお名前紹介・通信の発送(1年間)
10000円:サンクスメール、学園通信でお名前紹介・通信の発送(1年間)、生徒デザインポストカード1種
15000円:サンクスメール、学園通信でお名前紹介・通信の発送(1年間)、生徒デザインポストカード2種
20000円:サンクスメール、学園通信でお名前紹介・通信の発送(1年間)、生徒デザインポストカード3種
30000円:サンクスメール、学園通信でお名前紹介・通信の発送(1年間)、生徒デザインポストカード4種
50000円:サンクスメール、学園通信でお名前紹介・通信の発送(1年間)、生徒デザインポストカード4種、不登校・フリースクールに関しての無料出張講演(札幌からの交通費・宿泊費をご負担いただきます。)
◆税制優遇について
NPO法人フリースクール札幌自由が丘学園は「特定非営利活動法人(NPO法人)」として認定されていますが、このクラウドファンディングを支援することで、支援者が税制優遇を受けることはありません。
最新の活動報告
もっと見る最終報告
2019/01/10 17:25昨年の9~10月、<経済的理由を乗りこえてフリースクールを利用できるよう「授業料補助」を継続したい>を実施し、多くの方からの寄付をいただきました。支援してくださった皆様、また情報を広めるなど関心を寄せてくださった皆様、誠にありがとうございました。このクラウドファンディングの最終報告書をまとめました。ぜひご覧ください。報告書の中にも記したとおり、このクラウドファンディングは学園の収入状況を改善するためのものではありません。この機会に学園の存在や活動意義を知ってくださった皆様。学園の活動継続と恒常的な支援体制の構築のため、今後も賛助会員として学園への支援を継続していただければ幸いです。何卒よろしくお願いいたします。なお、学園のインフォメーションページでもクラウドファンディングの報告を行っています。この中のリンクから最終報告書のPDF版をご覧いただけます。http://www.sapporo-jg.com/free-school/information/2018/12/27-101512.php もっと見る
寄付総額の報告
2018/11/13 13:1310月31日でこちらのプロジェクトは終了しましたが、ありがたいことに終了日以降も本学園への寄付をいただいています。いただいた寄付の利用方法などを合わせた最終報告を作成中ですが、取り急ぎ寄付総額についてのご報告をいたします。改めまして、ご支援・ご協力をいただきましてありがとうございました!!引き続き本学園の活動にご注目いただけると幸いです。 もっと見る
応援メッセージをいただきました!(北海道教育大学・村山さん)
2018/10/26 16:11北海道教育大学名誉教授の村山紀昭さんより、応援メッセージをいただきました! もっと見る
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