挑戦・目的
来る2025年春に自転車ロードレースの本場フランスにて、日本のU23およびジュニア選手(男子)を対象としたレースへの出場遠征を実施します。そこで経験を積み、成績を上げることで、ツール・ド・フランスに繋がるトッププロチームへのキャリアを築きます。
日本のロードレース競技界が置かれる状況(2025年初頭)
2024~2025冬現在、日本自転車ロードレース界の世界的地位は”中の下”クラスです。世界最高峰のプロ自転車レース『ツール・ド・フランス』に出場出来る資格を持つ、プロ自転車チーム最高カテゴリー「UCIワールド(全18チーム、選手数は全世界で約500名)」チームに所属する日本選手も、2025年現在は1名のみ(EFエデュケーション・イージーポストの留目夕陽)。今の日本自転車ロードレース界の実力を世界サッカー界に例えるならば、ワールドカップ出場権を獲得する事も程遠い状態と云えます。
この状況を打開するには、自転車ロードレース選手が最も成長を遂げるU17~U23世代(23歳未満)選手が本場欧州のレースに出場し、世界のトップクラス選手たちと継続的に切磋琢磨する事が不可欠です。
しかし海外遠征をするには選手自身による遠征費捻出が必須なため、日本の有望若手選手達は本場欧州のレースに出る機会が限られています。特にコロナ禍や国際情勢の影響による航空券価格や欧州物価高騰(日本に比べて約2倍程度の物価割高感)は、遠征費用の工面に当たって大きな壁となっています。
そんな八方塞がり状態に置かれた日本の若手男子選手達を、本場欧州のロードレース界に合流させたい。それが本クラウドファンディングを立ち上げさせて頂いた理由です。
自転車ロードレースの本場、欧州のレース環境とは
世界最高峰のツール・ド・フランスやUCIワールドツアーレースに出場するトッププロ選手は、例外なく欧州のレースで経験を積み、成績を挙げてプロ選手へと上り詰めています。フランス、イタリア、スペインなどのロードレース大国では、年間に合計で10,000以上のレースが開催され、プロに昇格できる選手は徹底的な競争を生き残った者のみです。
アマチュアで成績を挙げる選手は、欧州のUCIコンチネンタルチームや強豪ワールドチーム傘下育成チームにスカウトされたり、ジュニア~U23ナショナルチームに招集され、より厳しいレベルのレースに出場する機会を得ます。そして、20歳を迎える頃には、UCIレースの年間出場距離も約4,000~6,000kmに達し、年間8,000~10,000kmのUCIレース走行が求められる世界トップの「UCIワールド」および「UCIプロ」チームに所属するための最低限の体力と成績が積み上げられます。
一方、日本でのロードレース開催数は年間約100程度で、日本を中心に活動する選手たちの年間UCIレース走行距離はU23で約1,000㎞、エリート選手(23歳以上)で2,000~3,000km程度が中心です。結果、日本を中心にロードレース活動を行う場合、U23年代終了時には既に欧州で戦える「履歴」を揃えるのが難しくなります。したがって、選手が欧州・世界のプロになるためには、いち早く欧州の環境に身を置くことが現状では必須です。
RTAは、若手日本選手を世界標準の環境にいち早く置くべく、欧州での活動を行っております。
2025年春に出場を希望するレースとは?:フランストップアマレース
2025年春にRTAが出場を希望するレースは、世界のプロ選手達がアマチュア時代に出場してキャリアを積み重ねてきた欧州レースシステムを体現するものです。欧州のアマチュアレースは各国の競技連盟が厳格なルールでレベル分けを実施しており、プロに成りたい選手は、下から上のレベルへとレースを勝ち上がる事で実現されます。リストにある14レースのうち、プロの出場も認められているアマ最高峰のエリート(=エリートナショナル)で5~10レース程優勝出来れば欧州のUCIコンチネンタルチームに声が掛かる可能性が高まります。
*上記レースは諸事情(選手の体調、資金調達度)により変更になる場合が御座います事をご了承下さい。
遠征期間に出場予定の14レース中、特に特徴的な4レースをご紹介させて頂きます:
①3月1日【ラ・メルランデーズ(130㎞)】*エリートナショナル
「フランスの自転車首都」とも云われるフランス北西部ブルターニュ地方で開催される『ラ・メルランデーズ(130㎞)』には、仏の未来を担う有望アマチュア選手達が勢ぞろいします。
更に春先のブルターニュ地方は、雨、風、極寒な天候で悪名高く、脚力やテクニックはもとより精神力も問われる高難度レースになること必至。
今回のRTAからの遠征組にとっては極めて厳しい戦いになるかもしれませんが、世界標準の厳しさを知る上では最適な開幕戦となります。
②3月2日【ルート・ブルトンヌ(114㎞)】*エリートナショナル
シーズン開幕第2戦も、引き続き悪天候で知られるブルターニュ地方で、高難易度のレースに挑みます。
フランスの自転車文化の中心地でもあるブルターニュの名を冠した「ルート・ブルトンヌ(=ブルターニュ地方の道)」は、フランス人選手にとって“茨の道”を象徴するようなコースレイアウトです。
3年に一度は雪が降ることもあるこのサバイバルレースでは、競技能力以上に生命力が問われる場面が多々あります。
過去の優勝者リストには、1992年のロンド・ファン・フラーンデーレン(ツール・デ・フランドル)で217㎞もの独走勝利を果たし、ツール・ド・フランスでもステージ優勝を収めたジャッキー・デュランの名が輝いています。
③3月16日【ブークル・ド・セーヌ・エ・マルヌ(114㎞)】*U19
パリ近郊に位置するセーヌ=エ=マルヌ県は、パリ・ディズニーランドがあることで知られています。この点では、日本で言う千葉県のような存在と言えるかもしれません。
ディズニーランド・パリがセーヌ=エ=マルヌ県に建設された理由の一つは、この地域の連続する丘陵地帯が形成する峡谷が、寒い北風を遮るためです。これにより、ジェットコースターなどのアトラクションが悪天候の影響を受けにくいという利点があります。
つまり、この地方で開催されるレースでは、起伏の激しい地形が選手たちを容赦なく試し、自脚が問われる展開となります。さらに、パリ都市圏近郊という立地も相まって、多くの実力派サイクリストが集結し、激しいサバイバルレースになることは間違いありません。
④3月30日【ボルドー=サント(177㎞)】*エリートナショナル
本遠征のハイライトとも言えるレースが、フランスワインの名産地ボルドー近郊で1906年から開催されている伝統の大会『ボルドー=サント』(177㎞)です。
この大会の優勝者リストには、現トッププロ選手であるマチュー・ファン・デル・プール(MVDP)の祖父、レイモン・プリドールの名も刻まれています。
さらに、このレースはフランスのトップアマチュアチームのランキングを競う「ディヴィジョン・ナショナル・シリーズ(DN3)」の一戦としても位置づけられており、並大抵の実力や気合では太刀打ちできません。
しかし、遠征終盤を迎え、経験と脚力を着実に積み重ねてきたRTAの選手たちが、この伝統の舞台でどのような走りを見せるのか、ぜひご期待ください。
上記の4レース以外も、いずれも日本では決して体験できない難易度を誇るコースと選手レベルの大会です。こうした環境で経験を積む日本の若手選手がもたらす成長は、日本自転車界にとってかけがえのない財産となることでしょう。
・2025年春欧州遠征の基本情報次世代プロロードレーサー輩出プロジェクトの一環として、欧州レース環境での強化による次期日本代表候補選手の育成強化
・期間:2025年2月下旬~4月上旬
・場所:フランス全土
・参加対象:次期日本代表選手候補のU19選手(国際レース経験ある2年目が理想的)及びU23選手で、UCIチームに登録していない男子選手(計5名程度選抜)
・スタッフ:RTA強化スタッフ・監督1名
・活動内容:
1.欧州レースに備えた身体能力と知識準備のための国内合宿(高地)
2.合宿生活によるフランス自転車競技連盟管轄の非UCIカテゴリートップクラスレース約10~15レースへ参戦
ご挨拶・RTAとは何か?
我々RTAロード・トゥ・ラヴニールとは「世界で勝てる自転車ロードレース選手を育てたる」事を目的としたプロジェクトです
本「ロード・トゥ・ラヴニール=Road to l'Avenir (RTA)」プロジェクトは世界のプロ選手を目指すチーム・選手にとっての「世界常識」を再整理し、現在〜近未来の業界情勢に即したアプローチにて正面から地道に、かつ効率よく世界への到達を目指してゆくと言うものです。
特に皆様に知って頂きたいのは、本RTAプロジェクトは常識から外れた変わった事を一切語っておらず、あくまでも『効率よく、地に足を付けながら、強くて長く活躍できる選手を育て上げる』事を目指している点です。
なぜなら世界のトッププロロード競技界では”勢い”や”運”はほぼ通用せず、着実に培った実力を持つ選手のみに長い活躍のチャンスが与えられるためです。
本プロジェクトの代表は、過去に東京を含む複数五輪大会にて自転車ロード競技ヘッドコーチを務め、日本人初の「ツール・ド・フランス」完走者である新城幸也が所属した「エキップアサダ」チーム監督の浅田顕(あさだあきら)。かつては自らも欧州プロ選手として活躍し、世界自転車ロード界を知り尽くしている人物です。
その他、本プロジェクトは経験豊富なプロのメカニック、マッサー、選手代理人、広報スタッフを擁しており、資金さえ整えば直ぐにでも欧州最前線で戦う準備が出来ています。
実施スケジュール・資金の使い道
■目標額・使い道:
・本欧州遠征に必要な金額は604.8万円です。
うち254.8万円はスポンサー企業様からのご支援で充当し、残りの額を本クラウドファンディングにて調達予定です。
・その資金を2025年春にフランスで開催されるロードレース大会に出場する男子選手、スタッフの準備費用、及びCAMPFIRE様向け手数料に充当致します。
・必要な額以上に資金が集まった場合、本プロジェクト主宰であるRTAが以降に実施する、若手選手育成の活動資金に充当させて頂きます。
■遠征費用概要:
・下記金額の一部金額は、RTA協賛金、RTAの自己資金、参加者(選手)自己負担金にて充当致します。
リターンのご紹介】
御支援者様は、ご支援額に応じて下記通りリターンを提供させて頂きます:
■300,000円:
「①リアル訪問報告会」「②オンライン報告会」「③フランスからの御礼メッセージはがき郵送」「④メールニュース配信」「⑤総合報告書(PDF)配信」「⑥総合報告書&RTAホームページ上報告ページへの氏名掲載(任意)」
■150,000円:
「②オンライン報告会」「③フランスからの御礼メッセージはがき郵送」「④メールニュース配信」「⑤総合報告書(PDF)配信」「⑥総合報告書&RTAホームページ上報告ページへの氏名掲載(任意)」
■50,000円:
「③フランスからの御礼メッセージはがき郵送」「④メールニュース配信」「⑤総合報告書(PDF)配信」「⑥総合報告書&RTAホームページ上報告ページへの氏名掲載(任意)」
■10,000円:
「④メールニュース配信」「⑤総合報告書(PDF)配信」「⑥総合報告書&RTAホームページ上報告ページへの氏名掲載(任意)」
■5,000円:
「⑤総合報告書(PDF)配信」「⑥総合報告書&RTAホームページ上報告ページへの氏名掲載(任意)」
各項目の詳細:
<①リアル報告会>
・会場:支援者様により提供(恐れ入りますが支援者様による手配をお願い致します)。・交通費:支援者様により別途手配(原則、日本全国のどちらへもお伺い致します)。・対応期間:5月以降~2025年末日までの平日限定。報告会は正味3時間程度を想定。
<②オンライン報告会>
・「オンライン報告会」は、レースの全日程が終了してから一ヶ月程度以内に配信(配信ツールはZoomを予定)。
<③フランスからの御礼メッセージはがき郵送>
・フランスより、御礼メッセージはがきを郵送します。
<④「メールニュース」配信>
・「メールニュース配信」は原則各レースが終了してから72時間以内に配信
<⑤「総合報告書(PDF)」配信>
・「総合報告書(PDF)」は、レースの全日程が終了してから1週間程度以内に配信
<⑥総合報告書&RTAホームページ上報告ページへの氏名掲載(任意)>
・御支援者様の任意で、総合報告書&RTAホームページ上報告ページにご氏名/ハンドルネームを掲載致します。
最後に:皆様のご支援が本プロジェクトの生命線です
「ロード・トゥ・ラヴニール=Road to l'Avenir (RTA)」は、日本の選手がツール・ド・フランスに『出る事』や、世界トッププロチームに『入る事』のみではなく、それ以降の長期的に活躍できる日本選手の輩出を目的としています。そのためには、才能のある若い選手達を出来るだけ早く世界標準のパスウェイ =道筋へと誘い、そこを地道に歩ませる事が必須です。比較的地味な歩みを伴う活動ですが、それを継続する事により、自ずと「晴れ舞台」が手繰り寄せられてくるはずです。なぜなら、現在の世界トップロード選手達のほぼ全員が同様の道筋で現在の地位を掴んでいるからです。
地道かつ非常に長期に渡る活動のため、安定した金銭確保が難しい本プロジェクト。
皆様の末永いご支援・応援が血となり肉となり、ツール・ド・フランスを筆頭とした世界のトッププロロードレースで活躍する日本選手を輩出する事に繋がります。何卒、どうかご支援のほどお願い申し上げます。
<募集方式について>
本プロジェクトはAll-in方式で実施します。目標金額に満たない場合も、計画を実行し、リターンをお届けします。
■写真:2024年夏のRTA欧州遠征参加選手達(今回の遠征メンバーとは異なります)
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