わたしは女の子と男の子2人の子育てをしながら、ネットショップのコンサルタントやデザイナーとして活動している、miiと申します。
出産を機に精神病になった当事者として、見えない障害が受け入れられる社会づくりのためのオンライン講演会や認知拡大活動を行うために、クラウドファンディングに挑戦いたします。
「ヘルプマーク」の普及によって、見た目ではわからない、見えない障害を抱える方への理解は上がってきてはいるものの、まだまだ辛い思いをしている方がたくさんいらっしゃいます。
精神障害のことを、血液型と同じように伝えられる社会になって欲しいと願っています。特に「産前産後に支援を受けられる体制づくり」や「外で働けない方」をサポートするような体制を整え、メンタルの問題を気軽に伝える、相談できる場所づくりが必要です。
2022年に自殺統計に妊娠・産後の項目が追加されたことにより、妊娠中や出産後に自殺する母親の統計データが発表されました。ショッキングな内容ですがこれが現実です。
自殺された方の原因と動機は病気の影響や子育の悩みが最も大きな理由でした。「微笑みうつ病)」というような、メンタルは病んでいても、人前では笑顔で明るくふるまってしまう方もいるため、健康そうに見えても周囲は気づきにくいこともあります。
昨年の11月にオンライン講演会でお話させていただき当事者の方とお話する機会があり、講演会のあとにもメッセージをいただくようになりました。周囲には言えない悩みを抱えている方がたくさんいらっしゃることがわかりました。
今後もそういった方と交流できる機会を作っていきたいと強く思いました。
こちらの写真は先日宿泊したホテルのメディテーションルームです。もし精神病院にこんな隔離室があったらずっと入っていたいと感じるくらいよかったです。メンタルの問題を気軽に話せる環境やケアが必要な当事者を社会に戻すために、さまざまな選択肢がある社会になって欲しいと思っています。
子育て中でもあり、一個人が全てを解決するには、壮大すぎるビジョンですが、賛同してくれる方と一緒に実現していきたいです。応援のほどよろしくお願いいたします。
ラジオでもクラウドファンディングのお話をさせていただきました ⇒ 配信はこちら
(本ページには障害、精神病、自殺に関しての描写があります。受け入れられない方、苦手な方はご遠慮ください)
発症前は公務員(行政保健師)として相談、社会復帰支援業務に携わっていました。学生時代から自殺対策に興味があったので、産前には保健師として精神疾患患者さんの医療介入(措置入院の対応、病院への監査など)をしていました。
そんなわたしが、まさか精神病院へ入院することになるとは思ってもいなかったし、ましてや自殺を図るようになるとは、想像すらしていませんでした。
大学の時から5年付き合った夫と、結婚し3年後に妊娠。待望の長女を出産し、娘とともに家に帰ってきて1週間ほどのことでした。
『動物園に娘を連れていきたい』と家族で動物園に行くことになります。
しかし車に乗って到着したのは、精神科の閉鎖病棟でした。
実は出産直後から精神疾患の兆候があり、出産した病院でも精神科への受診をすすめられるほどでした。そして、家庭での子育てと、わたし自身の療養を平行するのは困難と判断した家族の同意のもとの医療保護入院でした。
入院直前まで動物園に行くと思っていたわたしから、「抱っこしている生後間もない娘を引きはがすのが本当につらかった」と後日、家族から聞かされました。
わたしは閉鎖病棟の隔離室に入れられました。
なぜ入院させられたのかもわからず、とにかくここから出たい。
それだけでした。
わたしは脱走を図ります。
薬の影響なのか意識がはっきりせず、次に目が覚めた時には拘束帯をつけられて拘束されていました。
1畳くらいの部屋で
窓もなく
拘束されているベッドと
目の先に病室の扉があるだけ。
拘束が解かれて入る隔離室も
3畳程で
あるのはベッドとトイレのみ。
いつ出られるのかわからない
朝なのか、夜なのかもわからない。
ナースコールを探しますが
見つからない。
トイレの流すボタンをナースコールと思い
泣きながら何度もボタンを押していました。
本当だったら、我が子を抱っこして
お乳をあげられていたのに
溜まるお乳を大量の母乳パッドで処理していました
子供を産んだだけで、何故、自分はこんな目に合わなければいけないのか
いつ終わるかわからない入院生活の不安のなかで
絶望していました。
産褥期(さんじょくき)とは、出産後から妊娠前の状態に戻るまでの期間をいいます。この期間に精神病になったので「産褥期精神病」と診断を受けました。
当初は3ヶ月の入院予定でしたが一向に良くならず、診断名もいつの間にか「統合失調症」に変わっていました。
薬も大量に処方され、その副作用で意識もずっとモヤがかかっているような状態が続きます。喋れず、歩けず、文字も書けず。
1畳だったわたしの部屋は
長期入院の病院の、檻のような病室へ移りました。
日差しの入らない地下の部屋で
剥き出しの汚れたトイレ、床に布団を敷いたような形で4人程が寝ています。
ストレートな表現をすると、人間として扱ってくれないような場所でした。
刑務所の方がよっぽどマシなのかもしれません。
妄想もありましたが
娘に会いたいという一心で
良い患者でいることを決意します。
脱走も諦めました。
でもなかなか退院にはならず、クリスマスもお正月も家ですごすことができず、いつも娘の写真を見ては帰りたいと強く思っていました。
結果、娘が6か月の頃に一度退院することができました。もちろん1人では家事や育児ができないため、実母に手伝ってもらい、ヘルパーさんや訪問看護師さんを病院のソーシャルワーカーさんに調整して入れてもらいました。
この時もまだ症状は続いていました。
その後『男の子が産まれる、自分は病気ではない』と言い薬を拒否して、再入院します。
トータル1年程入院していました。
待望だった娘の子育てですが、現実的には夫婦で子育てを行うのが難しく、出産直後から実家の母を頼ることになります。
夫の理解を得て、娘が2歳半になった頃実家に引っ越しをすることにしました。実家の近くの有名な病院に転院し現在の主治医に出会い、現在では薬も漢方薬のみに減りました。
この時はまだ睡眠薬も必要でした。
慣れない子育てのせいもあったと思いますが、
病室であんなに望んでいたはずなのに
娘との時間が辛い。
子育てに自信がない、もう育てられない、一緒に居ることができない、母親失格だ自分には価値がないと
自分を責め続けていました。
辛いとはいえ以前よりは体調もよくなって来ていた中で、突然息子の妊娠がわかります。
まさかでした。
1人でも無理なのに。
無責任と言われたらそれまでですが、とにかく
この辛い状況から脱する為には、もう死ぬしかない。
携帯で死に方や死後の世界について検索します。首吊り、切腹、川や海への飛び込みなどいろいろ考えます。(飛び降りや飛び込みだけはどうも怖くて考えませんでした)
夜中に家族が寝ている間に川に歩いていこうとしたり包丁を持ち出して近くの見つからなさそうな空き家や茂みを探して切腹しようと試みたり
ベルトやスカーフやロープをクローゼットの棒にかけて首吊りしようとしたり
袋や布団を被って窒息しよういろいろ試みましたが途中で苦しくなってしまい死ぬことはできませんでした。
結局、家族に全てを話して精神科と産婦人科のある総合病院に任意入院することになりました。
症状が全て改善したわけではありませんが、長男の妊娠中の産婦人科の先生や看護師さんとのやりとりが、温かく少し希望が持てました。
予定日より早い37週で出産をします。
すぐには育児をできる状態ではなかったので、わたしは入院を続け、息子は一旦乳児院に預けることになりました。
産後1ヶ月健診を経てやっと退院が叶いました。退院後は出産前に通院していた病院で服薬の調整や準備を整えて、息子を迎えられたのは出産から4カ月後のことでした。
我が子はそれはそれは可愛いくて、ずっと一緒に居たいそんな気持ちになりました。
でもその一方で、私はよくならないしこのまま入院費も嵩むなら離婚した方がいいんじゃないかと本気で考えていました。
以前お世話になっていた、就労継続支援B型事業所の収入では、とてもじゃないですが、自立した生活は難しいという現状があります(令和4年度の工賃の全国平均は「月額17,031円です)
医療費はかかり、収入も貧しく、先の見えない未来への不安を抱えていました。
体調は決して万全ではなかったですが、息子が帰ってきて、わたしもこのままの自分ではいけないと思うようになりました。
なんとか今の状況を脱したい。
長男の出産を機にSNSでの発信や家でできるハンドメイド販売の仕事をスタートし、社会復帰への道を歩み始めました。
子育て以外の自分の時間、お客様に『ありがとう』を言われて、こんな自分でも誰かの役に立てると自信を取り戻すことができました。
少しずつ成果もでるようになり、自分が満たされていくことで、子ども達にも優しくおおらかに向き合えるようになってきました。
病気になってみて、人は生かされていることに気付き、生きているだけで意味があると思えました。
病気になってよかったと心から言える。
私は保健師として働いている中で
沢山の当事者と出会い
一生懸命寄り添おうとしても
正直に本当の部分では病気のことやどうやって治してあげられるかが分からなかった。
でも自分自身が幻覚や妄想、そして社会復帰へ向けて試行錯誤する中で、
本当の大変さや気持ちを知ることができました。
日常の小さなことが幸せだった。食べられること、眠れること、話せることが奇跡だし感謝できることでした。
病院に行くつもりでなかったのに病院に連れてこられ、複数の男性看護師に両脇を抱えられて病室まで連行される。普通に考えて怖いです。私の場合は幻覚、妄想状態であっても二重で思考があるような感覚で、ちゃんと連れていかれたことも医師の入院の説明も病室までの道のりも全て覚えていました。
隔離室から出られても、薬の副作用で急に足が動き出すジスキネジアやアカシジアと呼ばれる症状に苦しめられてベッドから動けない寝たきりの状態。
自由に自分の意思で自分の足で動けること、好きなときに食事を摂れること、時間が分かり安心して次の行動がとれること、思っていることを口に出せること、夜にしっかり寝れること。あたりまえのこと、日常の些細なことがかけがえのない幸せなのだと感じました。
そして今は自由に外に出れる、自分の足で自宅の芝生で大地からのエネルギーを感じながら、朝日を浴び活動し、夜は睡眠薬なしでぐっすりと眠れる。
本当に今の生活に感謝しています。
私は計3回の入院をして、退院後も通院、リハビリをしていましたが、入院していた時も、退院した後も家族、友人、そして専門職、沢山の方のおかげで生活を送ることができていました。
入院中は親身になってくれる看護師さんにとても支えられましたし、主治医の先生、ケースワーカー、保健師さん、相談支援事業所のスタッフ、訪問看護師さん、ヘルパーさんのお陰で日常生活を送ることができるようになりました。
子育てに悩んだ時には相談員さんや預けている施設のスタッフの方にも支えていただきました。
もちろんスタッフさんの言葉や態度に辛い思いをしたこともありますが、必ず支援を求めたら答えようとしてくれる人はいる。
諦めずに自分にフィットする支援者を探すことの大切さも感じました。
もし信じられないときは周りに頼るチャンス。
私は医療職ですが、病気になってはじめて本当の意味で、当事者の気持ちを知ることができました。
そして、回復を考えたときに、何より良くなりたい!良くする!!とまず決めて、自分が自分を信じたことが何より良かった、最初の変化を起こすために一番大切だったと思っています。
そして、そう思えないときこそ周りに頼るチャンスで、頼れるものは全て頼ることが大切だと感じました。
周りの力も借りながらどんな状況でも自分が自分を諦めない、味方でいることはよりよく生きる最初の一歩だと感じます。
自分が自分を諦めない、味方でいる。どんなに苦しくて周りに本音が言えない時でも。
自分だけは自分を信じてあげる。生きているだけで、自分にありがとうと伝えてあげて欲しいと強く思います。
自分の人生にとって本当に大切なことがわかる。SNSを全部削除しても、本当につながりたい人とはまたつながれる。
病気になって調子が悪くなったとき、私はFacebookやmixiなどその当時使用していた全てのSNSを削除しました。
誰にも会いたくなくなって、ママ友に会うのも苦痛で、その時にある全ての人間関係をなくして消えてしまいたい、そんな衝動にかられていたのです。
心が疲弊すると全てのコミュニケーションが苦痛でたまらなくなる、自分だけの殻に引きこもっていたくなります。そうなるのは自然なことなんです。
でも元気が出てきたらまた繋がれる、ただその時に、病気のことを知られても大丈夫、病気について伝えたいと思える人がいる一方、この人には知られたくないと思う人もいました。
病気になったことで、自分の心に正直になり、本当に付き合っていきたい、大切にしたい人間関係を改めて知る機会になりました。
本音で病気のことを話せる人はとても心強い存在になりました。
2018年
出産を機に精神病を発症(仕事を退職)
2024年2月
ラジオに出演し闘病記の発信を開始 ⇒ (死にたくなった時の話)(クラウドファンディングの話)
2024年5月
これまでの闘病記を公開して自己開示
2024年11月
オンライン講演会を開催
講演会開催レポート
最後にわたしが今後、叶えていきたいことを。
①当事者会の開催
私は当事者同士がありのままで繋がり話せる場として当事者会を開催します。
②書籍の出版や講演会の開催
精神疾患への理解を深めるために書籍の出版や講演会をしたいと思っています。
③当事者が主体的に活躍するマルシェの開催
そして、普段SNS上での人間関係が主の私たちですが、オフラインで誰かの感謝を直接受け取れるような機会として、当事者がマルシェを開催、出店して病気や障害についての理解を広げたいと思っています。
④療養する場づくりを応援してくれる方と出会い
もし可能であれば、病院に日の光を浴びれるような機会や環境、「病院ではない一時療養やよりその人らしさを活かして回復できるような場」を作りたく応援してくださる方と繋がれたらという夢を持ってクラウドファンディングに挑戦します。
〈資金の使い道〉
・ママと子どものための福祉マルシェ開催費用 20万円
・講演会 開催費用 20万円
・リターン制作費用 10万円
〈実施スケジュール〉
2月25日 zoom当事者会の実施
3月〜4月 リアル当事者会の実施
3月22日 マルシェ開催、福祉ブース出店
いまつらい思いを抱えていらっしゃる方へ
辛いときは辛いことしか見えなくなります。なぜなら辛いにフォーカスすると記憶が過去の辛かった記憶を結びつけて、どんどんとネガティブな記憶や感情が想起されていくからです。
辛いと思うことは自然なことで、その感情もあなたのことも、決して否定しないであげてください。
諦めなければ、必ず光が、救ってくれる人や機会が訪れると、私自身も信じたい、と強く思っています。
ご家族に障害を持っている方がいらっしゃる方へ
正直、私は起業するとき、このクラウドファンディングにあたっても、『また病気が再発するんじゃないか?』『躁状態じゃないか?』と言われました。
ご家族の皆さんの心配もわかる。また同じように入院することになったら。。
家族も怖い。でも当事者だって怖いんです。
講演会をきっかけに何人かとzoomでお話する機会がありました。
『落ちると分かっているから一歩踏み出せない』
当事者だって、不安で動けない人が沢山います。
どうかその中で見えた光を、希望を、当事者が前向きに取り組める何かを。
一緒に探して、寄り添って、信じてあげてほしいです。
医療従事者の方へ
当事者だって人間です。それぞれに病気にいたる過程、ストーリーがあって、病気や障害の原因も症状も一人一人違います。
単に『統合失調症』『双極性障害』
一言で、決まった薬だけで解決できるそんな簡単な病気では精神的な問題はありません。
そして、どんなに症状が激しくても、
私達も人間です。
単におかしくなって意識のない人間ではありません。
どうか人間らしく扱ってください。
そして、一緒に生活をよくする方法を諦めずに模索していただけたらとてもありがたいです。
<募集方式について>
本プロジェクトはAll-in方式で実施します。目標金額に満たない場合も、計画を実行し、リターンをお届けします。
--------
※本プロジェクトに使用している掲載写真は掲載許可を得ております。
※このクラウドファンディングはMiiよるプロジェクトです。ページ内でご紹介、掲載しているその他の法人、個人様は本プロジェクトとは関係はありません。お問い合わせはわたしまでお願いします。
最新の活動報告
もっと見る2/17 先週の活動報告です!
2025/02/17 08:49皆様クラウドファンディングのご支援、またSNSなどでのシェア拡散、お気に入り登録など本当にありがとうございます!これまで述べ20名の方にご支援していただき、目標の19%を達成しました(❁ᴗ͈ˬᴗ͈)先週は当事者のオープンチャットを作成して、@team_shien.rosetteでも告知させていただきました!また電子書籍のアンケートも沢山の方に回答していただき着々と準備が進んでおります。SNSでは家族に反対された話もしておりますが、なかなかうまく動けないことも多い中で、皆様のご支援が日々の活動の励みになっております!( ; ; )当事者のオープンチャットにも続々とご参加ありがとうございます!※当事者であれば参加ok,匿名でご参加できます。オープンチャット「当事者会チャット〜精神障害、発達障害、知的障害、身体障害、見えない障害や病気の方へ〜」https://line.me/ti/g2/okFhj61nebvvYvp0zLZyJUKA-82pkRHJklddrQ?utm_source=invitation&utm_medium=link_copy&utm_campaign=defaultまた本日2/17の12:00〜株式会社やまやま代表、社会起業スクールSBC主宰の猪原有紀子さんとの対談Liveを予定しています!もしお時間がある方はぜひ@kioku_handmadeartを覗きに来ていただけたら嬉しいです!引き続き活動報告もして参りますので、応援よろしくお願いいたします!! もっと見るクラウドファンディング開始しました!ご支援ありがとうございます!
2025/02/09 11:46皆様クラウドファンディングのご支援、またSNSなどでのシェア拡散、お気に入り登録など本当にありがとうございます!(❁ᴗ͈ˬᴗ͈)4日にスタートして、これまで述べ15名の方にご支援していただき、目標の15%を達成しました!また既に2月の@team.shien_rosette主催のzoom当事者会にもご予約いただいておりありがとうございます!応援のコメント、dmなどとても励みになっています。生きているだけでこんな風に言っていただき応援いただけることに感謝の気持ちでいっぱいです( ; ; )現在は2月の当事者会や3月のマルシェの準備(福祉ブースや当日のイベントなどの調整)もしながら、より病気の方に希望を与えられるようにと、電子書籍も執筆しており、アンケートを実施しています。(2/12〆)https://forms.gle/7uMMzMgfjiiBSmV97また2/10の12:00〜同じようにクラファンをされる長谷川まゆみさんとの対談Liveを予定しています!もしお時間がある方はぜひ@kioku_handmadeartを覗きに来ていただけたら嬉しいです!引き続き活動報告もして参りますので、応援よろしくお願いいたします! もっと見る
コメント
もっと見る