🌿 書棚 - 佇まいの彼方 へ
──これは、本の展示ではない。
書棚の「在りよう」を改めて問う試みです。
並んだ書棚には、記憶や忘れられたものが入り混じって残されている。その佇まいには、日常の思考や手の動きの痕が刻まれているようにも見える。他人の空間だったはずの棚が、なぜか自分の奥に触れてくるように感じられる。
本と記憶、語られなかった空間の在りようをめぐる展覧会は、2025年8月6日〜11日、目黒区美術館 区民ギャラリーで開催されます。図録の制作や、会期中のワークショップも予定しています。
このプロジェクトに、ぜひともご参加ください。
📚 展示内容のご紹介
本展では、これまで撮影してきた多様な書棚の風景を展示します。記憶・思索・日常が交差するその佇まいから、人と本、空間の関係を見つめ直します。その中から一部をご紹介します。
🔍 知の風景としての書棚
立花隆(思想家・ジャーナリスト)
安部公房(作家・劇作家)
江戸川乱歩(探偵小説作家)
松岡正剛(編集工学者)
✍️ 創造の現場としての書棚
青山杉雨(書家)
鈴木一誌(ブックデザイナー)
崇文荘(洋古書専門店)
大屋書房(和本・古地図の古書店)
🏡 日常にひそむ記憶の書棚
別荘の書棚
地下鉄駅の「メトロ文庫」
海辺のバス停(宇久須)の書棚
安部公房の書棚より
鈴木一誌のアトリエ「蕣居」
江戸川乱歩の書棚より土蔵入口🎁 限定作品の特別譲渡
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今回の展覧会開催に際し、これまで発表してきた代表作3点を、特別にご案内いたします。いずれも、展示作品として制作され、通常の展示活動ではご紹介していない一点ものの作品です。
立花隆氏、松岡正剛氏には、それぞれ本作を直接ご鑑賞いただき、作品として認めていただきました。江戸川乱歩の書棚については、ご本人の存命中ではありませんが、現在、旧江戸川乱歩邸を母体とする大衆文化研究センターに所蔵されている作品と同一の原版データから制作されたものです。
これらは今回の展覧会でも実物をご覧いただけます。また、ご所蔵いただく方には、写真集図録(1冊)と通し入場券(1枚)をあわせてお渡しします(会期中は会場にて。ご来場が難しい場合は作品とともにお送りします)。
※各画像は作品データにもとづく参考イメージです。実物は大型で、質感も異なります。📷 立花隆の書棚
猫ビル三階 西・東・北 棚
Inkjet on Canvas(木枠張り込み・三分割)
サイズ:910mm × 2500mm
初出:2012年 写真展「立花隆の書棚」(プレイスM)
価格:¥500,000(税込)
📷 松岡正剛の書棚
松丸本舗の位相 本殿6
Inkjet on Canvas(木枠張り込み・三分割)
サイズ:910mm × 3061mm
初出:2011年 写真展「書棚」(表参道画廊)
価格:¥500,000(税込)
📷 江戸川乱歩の書棚
土蔵 北棚 その一
Inkjet on Paper(ゲーターボード張り込み・下駄付き)
サイズ:1100mm × 1500mm
初出:2016年「エプサイト プライベートラボでつくるインクジェットの本流 - JPS会員によるプリント競演展」
価格:¥500,000(税込) 🎞️ 制作の視点と自己紹介
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薈田純一(わいだじゅんいち)です。空間に刻まれた記憶や思考の痕跡に触れるため、写真という方法でその“在りよう”を見つめてきました。1980年代、報道写真から出発し、より多角的な視点を探る中で、「書棚を一段ずつ撮る」という方法にたどり着きました。すべての背表紙を読み取れる状態を保ちながら、書棚全体の佇まいを記録する——それは、静かに積み重ねられた時間と対話する試みです。
書棚と向き合うには時間がかかります。そこに立ち、話し、身を置き、見えてくる気配を受け止めながら撮影してきました。ときに戸惑いながらも、理解できないものに触れることこそが、この表現の核心にあると感じています。
展示では、そうした出会いと探求の過程を、写真と言葉で共有できればと思います。
🧭 段ごとに撮影し、背表紙の可視性と佇まいを両立させる構成図🧪 多視点から切り貼りし、静けさを構成する初期試作
🎁 リターンについて
クラウドファンディング リターン一覧(特別譲渡作品はこの表にはありません)
| リターン名 | リターンのポイント | 価格 (円) | 限定数 | 特典内容 |
| サポーターコースA | 展覧会を気軽に応援したい方に。入場券とデジタルポストカードをセットで | 1,500 | 制限なし | ・入場券(1回分)・デジタルポストカード(1種/支援者限定・非売品) |
| サポーターコースB | 誰かと一緒に楽しみたい方に。2名分の入場券と2種のポストカード付き | 3,000 | 制限なし | ・入場券(1回分×2名分)・デジタルポストカード(絵柄違い2種) |
| サポーターコースC | 何度でも入場できる通し券と展示の見どころをまとめた小冊子付き | 3,700 | 制限なし | ・通し入場券・ジャバラ小冊子・デジタルポストカード(1種) ※小冊子は来場できなかった方に郵送可 |
| 図録コース | 保存版図録と通し入場券を確実に受け取りたい方へ(サイン入り) | 6,000 | 50枠 | ・サイン入り図録(保存版)・通し入場券 |
| 限定プリントコース | 額装プリントを自宅で楽しみたい方に。図録と通し券もセットに | 20,000 | 10枠 | ・A3額装プリント(エディションナンバー入り)・サイン入り図録・通し入場券 |
| オリジナル作品コース | より大きな作品を所蔵したい方へ。A2プリント+図録+通し券 | 40,000 | 5枠 | ・A2額装プリント(エディションナンバー入り)・サイン入り図録・通し入場券 |
| プレミアムコース | 展覧会の立ち上がりを作家と共有。パーティー招待付き豪華セット | 50,000 | 5枠 | ・A2額装特注プリント(サイン・エディションナンバー入り)・サイン入り図録・通し入場券・プレオープン&ギャラリーツアー(8月5日)・オープニングパーティー招待(同日) |
📝 備考
・ 「通し入場券」はクラウドファンディング限定で、一般販売はありません。
・ 通し入場券や図録などの特典は、原則として会場受付でお渡しします。
・ ご来場がかなわなかった場合は、図録や小冊子など一部特典を郵送いたします。
・ 額装プリント作品は、会期終了後(2025年10月頃予定)に郵送でお届けします。
・ 詳しい条件やご注意事項は、各リターンの詳細ページをご確認ください。
💡 リターンのご紹介(イメージ写真)
※掲載している画像はすべて制作中のサンプルです。実物の仕上がりに向けて、完成イメージは随時更新してまいります。
📖 図録(サイン入り)
展覧会に合わせて制作する保存版図録。
表一デザインがほぼ決定しました。
写真とテキスト収録し、作家サイン入りでお届けします。
※図録コース以上に付属。📕 ジャバラ小冊子(展示ミニガイド)
展示内容の一部を掲載したミニガイド。
A4(予定)の蛇腹形式で、コンパクトながら見応えのある一冊です。
※制作・折り仕様は変更となる可能性があります。
※サポーターコースCに付属します(一般販売はございません)。
🎫 入場券(1名・2名・通し券)

🖼 額装プリント(A3・A2サイズ)
セレクトした作品を、額装プリント(A3またはA2)でお届けします。
壁に飾れる落ち着いたサイズ感です。
※限定プリントコース・オリジナル作品コースに付属。
📚 書棚を「撮る」体験へ──ワークショップとギャラリーツアー
会期中、いくつかの小さな体験の場を開くことを検討しています。
ひとつは、「書棚を撮る」ことにじっくり向き合う少人数のワークショップ。2〜3冊の本を持ち寄って“共同書棚”をつくり、自分のスマートフォンで撮影します。自宅でも応用できる方法を一緒に考える場になればと思います。
もうひとつは、薈田純一によるギャラリーツアー。作品を前に、撮影時の出来事や空間の記憶について静かにお話しします。
開催に向けて検討中のため、参加にご関心のある方は、ぜひお声がけください。詳細は決まり次第お知らせいたします。
書棚の気配に耳を澄ませる時間が、どこか遠くの記憶や、これからの私たち自身に触れてくる——そんな静かな場を、ご一緒できたら嬉しいです。
携帯電話などのカメラをお持ちください

✍️ 佇まいの先に見えるもの
書棚って、もし生きているものだとしたら、その中の本たちは細胞のように、何かを発しているのかもしれません。そんな棚がいくつも集まると、この空間にも、静かな変化が起きるような気がするのです。
私はこれまで、さまざまな書棚を撮ってきました。本の並び、棚のかたち、そこに漂う気配。それらは持ち主の思考や時間の痕跡と分かちがたく結びついていて、ときに語られない記憶や沈黙すら感じさせるものでした。
今回、そうした書棚たちを一堂に集めました。ここにあるのは、「情報」ではなく、「在りよう」です。誰かの空間だったものが、なぜかこちらの奥深くに触れてくるような──そうした出会いを、あらためてかたちにしてみたいと思ったのです。
あわせて、過去に発表してきた初期作品のなかから、3点を一点ものとしてご所蔵いただけるかたちでご案内しています。いずれも制作・展示され、関係者の承認を経た、唯一の作品です。この機会に、実物と向き合っていただければと思います。
作品はただ壁に掛けるものではありません。そこにあった時間、その人の声なき言葉のようなものが、静かに息づいています。
佇まいの、その先に。何かが見えてくることを、私は信じています。

【展示会場について】
会場:目黒区美術館 区民ギャラリー(目黒区民センター内 地下1階)
住所:〒153-0063 東京都目黒区目黒2-4-36
アクセス:
電車:JR山手線・東急目黒線・東京メトロ南北線・都営三田線「目黒駅」正面口より徒歩約10分
バス:東急バス「田道小学校入口」下車 徒歩約3分(渋41・渋42・渋43・渋72・黒09系統)備考:展示会場は、美術館本館の常設展・企画展とは異なり、地下1階の「区民ギャラリー」です。
最新の活動報告
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ギャラリーツアー&ミニワークショップ(自由参加)|書棚 ─ 佇まいの彼方 展
2025/08/01 10:48会場 目黒区美術館 区民ギャラリー(地下1階)〒153-0063 東京都目黒区目黒2-4-36開始日時 2025年8月8日(金)14:00終了時間 2025年8月8日(金)15:00(目安)写真家・薈田純一が展示空間をご案内しながら、作品の背景や「書棚」という主題へのアプローチについて語ります。展示を見ながら歩くギャラリーツアーを中心に、ご希望の方には、小さなミニワークショップ「本を撮ること」にもご参加いただけます。ミニワークショップに参加される方は、お気に入りの本を1〜2冊(※負担にならない範囲で)と、撮影可能な機器(スマートフォンのカメラなど)をご持参ください。※予約不要・入場料(800円)のみでご参加いただけます。※ワークショップは自由参加です。ツアーのみのご参加も大歓迎です。 もっと見る※※※ ワークショップ開催日変更
2025/07/29 15:45ギャラリーツアー・プチワークショップ開催日ですが、当初8月9日とお伝えしておりましたが、8月8日 14時より開催いたします。入場券は必要ですが、予約不要です。9日にご予定下さった方には申し訳ありません。ただし9日にいらっしゃった場合でも、対応いたしますのでご安心ください。 もっと見るギャラリーツアー&ワークショップ
2025/07/14 05:45多くの方のご支援ありがとうございます。さて、ギャラリーツアー&ワークショップですが、8月9日14時より行う予定です。携帯電話のカメラ、お気に入りの本2,3冊をおもちください。予約不要ですが、入場券が必要となります。受付でギャラリーツアー&ワークショップに参加したいとお申し出ください。暑い時ですが、楽しい時間を過ごしましょう。詳しくは、またHPなどでも発信いたします。https://www.junwajda.online/ もっと見る





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