【10/19】『線形代数学』バージョン1、完成
『線形代数学』のバージョン1を公開しました:
https://takeo-books.com/linear-algebra/1/
▼はじめまして
たけお出版代表の小林健生です。
本事業は、科学の教科書をHTML文書としてウェブ上に無料公開するというもので、今年6月に開始しました(HP: http://www.takeo-books.com/)
現在は、教科書の概念の過渡期にあります。次の時代の教科書は、紙の本でも特殊なファイル形式の電子書籍でもなく、「HTML5+JavaScript」で書かれた普通のWebページになるはずです。私は出版社が全ての教科書をこの形で無料公開すればいいのにと思っていますが、誰もやらないので私がやります。
▼プロジェクトの価値
本プロジェクトの価値は、人類の文明の発達速度を上げることです。
私達は生きている間にどのくらい先の未来を見ることができるでしょうか?それは文明の発達速度にかかっています。文明は人の意思と活動によって発達するものなので、そのための武器である知識の獲得コストを極限まで落とす事が重要です。
▼問題意識
既存の本の多くが持つ欠点は、Web上に無料公開されていないということです。
教科書をHTML文書としてWeb上に公開すれば、以下の利点があります。
* PCから自由に閲覧できます。移動時間や購入費用などのコストが大幅に改善されます。
* 本の全てのページ、章、節にURLを持たせることができ、それらが全て検索対象になります。検索エンジンが複数の書籍の中からより優れた解説を横断的に検索し私達に提示できるようになります。
* コミュニケーションが円滑になります。従来はインターネット上で「この本のこの箇所について教えてください」と質問しても、その本を持っていない人は回答しにくかったのが、HTML文書ではURLによって該当箇所を共有することができます。
これによって学習はかなり効率的になります。
▼依存性の少ない存在形態
多くの電子書籍は入手や閲覧に特定企業のソフトウェアが必要で、その企業がサービスを終了すれば買った本が見られなくなります。
それに対して本事業が提供する書籍の依存性はかなり低いです。HTML文書なのでWebブラウザで閲覧でき、Webブラウザは複数の企業や団体が開発していて、その中にはFirefoxなどフリーでオープンソースのものもあります。
▼フリーかつオープンソース
本プロジェクトで作成する教科書は、GPLというライセンスのもと、フリーでオープンソースな文書として公開されます。
GPLによって誰でも私の本を改良して再配布することができます。本プロジェクトをきっかけとしてWeb上に様々な無料の教科書が出回れば、お金を払って教科書を買う事はほとんどなくなるでしょう。
▼スコープ
今回の募集では大学1, 2年生レベルの数学・物理学の教科書を作ります。1年間で以下の5冊を予定しています(左から順に書いていく予定です):
線形代数学/微分積分学/古典力学/解析力学/熱力学
▼スケジュール
9月末に『線形代数学』 の草稿を公開した後、3ヶ月毎に新しい本の草稿を公開します。草稿公開の1ヶ月後に第1版を出版します。これを資金がなくなるまで繰り返すか、来年10月末に5冊の本が書き終わった段階でこのプロジェクトは終了です(たけお出版の事業は続きますが、当クラウドファンディングで約束した分のプロジェクトがここで完了するという意味です)。
リターンをお送りする今年12月の時期には、『線形代数学』の第1版と、『微分積分学』の草稿が公開されている予定です。
▼資金の使い道
書籍制作費:
1冊40万円前後(ライター、編集者、校正者、エンジニアの人件費:合計35万円、参考図書等経費:5万円)
CAMPFIREの手数料:17%
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