はじめまして。高所山岳・極地カメラマンの 海野 友昭(1995年 福島県出身) と申します。
幼い頃、大学時代に登山部だった父に山へ連れて行かれた記憶があります。当時の僕は山の大きさや険しさに圧倒され、恐ろしくて泣いてしまうこともありました。父の背中を必死に追いかけながら感じたのは、楽しさではなく“怖さ”の方が強い、少し苦い思い出でした。
しかし大人になり、全国を旅しながら撮影を続ける中で、かつて怖かった山に再び向き合うようになりました。そこには人を拒む厳しさだけでなく、言葉を失うほどの美しさがありました。そしてその景色は、一瞬の光や気象条件によって二度と同じ姿を見せない「自然の奇跡」であることに気付かされました。
今ではその一瞬を切り取り、国内外の極限の自然を記録し、伝えることを自分の使命としています。

【2025年 EVEREST BASE CAMPにて】
僕はこれまで、ヒマラヤ、アラスカのデナリ、ロブチェピークなど、世界でもっとも過酷な環境で写真・映像・ドローン撮影を行ってきました。“高所で写真も映像もドローンも撮影できる”プロカメラマンは日本では僕だけかも知れません。

これまでの活動では、A&FやCanon、NANGA などの協賛を受けながら、遠征で得た素材を写真展や講演で発表してきました。渋谷スクランブルスクエアや中目黒のSANU nowhereなどで個展を開催し、多くの方にヒマラヤや極地の光景を届けてきました。
また、今年春のヒマラヤ遠征の様子は、雑誌『フォトコン』9月号にも紹介されました。

【A&F渋谷スクランブルスクエア店での展示】
活動を始めたきっかけは、旅の最中に感じた小さな違和感でした。沖縄・渡名喜島で美しい海を撮影していた時、足元に大量の漂着ゴミが散乱していたのです。僕は無意識に“ゴミが映らない構図”を選んでいました。その時「本当の自然を伝えなければならない」と強く感じました。
それ以来、僕は「自然の真実を残す」ことを使命にしています。ヒマラヤで温暖化の影響により氷河から現れる過去のゴミを見た時、また洪水で避難を余儀なくされている村人と出会った時、その想いはさらに強くなりました。

【クンブ氷河から出てきたゴミ】
ただ美しい景色を切り取るのではなく、その裏にある現実や人々の営みを含めて伝える。それが、私の写真・映像活動の原点です。
【このプロジェクトで実現したいこと】
今回のクラウドファンディングは、日本人最年少での8000m峰14座挑戦という大きな目標に向けた第一歩、マナスル(8,163m)遠征を実現するためのものです。
このプロジェクトで実現したいことは大きく3つあります。
-
・唯一無二の作品を残すこと
標高8,000mを超える世界は、気温は氷点下、酸素は地上の3分の1しかなく、人類が長時間滞在できない“デスゾーン”です。そんな極限の地だからこそ、カメラで切り取る景色は唯一無二。私はそこでしか撮れない光景を記録し、未来へ残します。 - ・感動を共有すること
撮影した写真や映像は、写真集やドキュメンタリー映像としてまとめ、支援者の皆さんに届けます。また個展や講演を通じて直接お話しし、挑戦を共に体験できる仕組みを作ります。 - ・長期計画の第一歩とすること
今回のマナスルは14座挑戦の“序章”です。2026年にはエベレストとローツェ、以降はK2やアンナプルナなど、最難関峰に挑戦していきます。5年間で世界14座を制覇し、その全てを記録・発信することが目標です。
つまりこのクラファンは、「夢の第一歩を共に踏み出す」プロジェクトなのです。

【CHO YU BASE CAMPから見るエベレスト】
【プロジェクト立ち上げの背景】
僕がこの挑戦を立ち上げた背景には、自然と人間の関わりをカメラを通じて伝えたいという強い想いがあります。
ヒマラヤでは、地球温暖化による影響を目の当たりにしました。例えば、エベレスト・ベースキャンプ近くのクンブ氷河では、氷が後退したことで過去に捨てられたゴミが姿を現しています。僕自身も可能な限り日本に持ち帰りましたが、一人の力では到底限界があります。
また、継続する事で見える景色がありました。
去年のエベレストベースキャンプでは氷河の氷柱が各所に見えたのですが、今年は目に見えて減っていました。
標高約6000m地点では氷河が1m程溶け、氷河湖が出来ていました。
今見ているこの景色は、今しか見れないのだなと実感する経験でした。

【EVEREST BASE CAMP 2024】
去年7月に起きた氷河湖の決壊により、現在もネパールのターメ村では氷河湖の決壊により半数の住民が今も避難生活を強いられています。学校教材が不足している村、孤児院で暮らす子どもたち、道端で生活せざるを得ない子どもたち…。その現実を前に、私は「この目に映した光景を、作品を通じて世界に伝え、行動につなげたい」と強く思いました。

【氷河湖の決壊で被害のあったターメ村】

【学校の再建も出来ていない現状】
単なる個人的な冒険や記録で終わらせるのではなく、「自然の声」「現地の人々の姿」を未来へ残す。そのために、私はこのプロジェクトを立ち上げました。
【現在の準備状況】
プロジェクトを実現するために、すでに次の準備を進めています。
- ・トレーニング:国内外での高所順応を継続。2025年春にもヒマラヤでの順応登山を実施済。
- ・機材準備:氷点下20℃環境でも動作可能なカメラ・ドローンのテストを完了。マッキンリー遠征でも実用済。
- ・作品発表体制:過去に渋谷スクランブルスクエアなどで個展を開催し、遠征成果を発表してきた実績あり。クラファン終了後は同様に写真展・講演会を予定。
- ・遠征計画:現地ガイド・ロジスティクスを確保済。
すでに遠征申込済。あとは第一歩を踏み出すのみ。

【8000m峰4座が映るヒマラヤのパノラマ】
【資金使用用途】
皆さまからいただいたご支援は、
・遠征に必要な安全装備や酸素ボンベ
・高所撮影に対応するカメラ・ドローンなどの機材更新
・写真展や写真集の制作費
の一部に活用させていただきます。
※目標より上回った場合は、来年春のエベレスト遠征費に充てさせて頂きます。
ご支援によって挑戦の記録をより高いクオリティで残し、 写真集・展示・映像作品として皆さまに還元することが可能になります。これは単なる資金集めではなく、「世界の極限を記録する」物語を共に紡ぐプロジェクトです。
・遠征隊費用 2,247,500円
(キャンプ設営・ガイド・酸素ボンベ・食事・登山許可・現地宿泊費等)
・ガイド・ポーターチップ 300,000円
・飛行機代(成田↔︎ネパール) 往路 70,000円 復路 120,000円
・ビザ取得費 90日 19,000円
・交通費・宿泊・駐車場代 55,000円(成田空港)
・山岳保険 170.000円(日山協山岳共済)
・機材費 500,000円(保存メディア、ドローン購入費)
・展示・印刷代 600,000円
・雑費 150,000円(消耗品・消耗ギア購入費・現地出費・SIM等)
・クラウドファンディング手数料 22%
合計(手数料除く): 4,231,500円

【マッキンリー・ヘッドウォール】
毎年この場所で滑落事故が起きている。
【リターンについて】
本プロジェクトは「購入型」として設計しています。寄付や支援という名目ではなく、支援者の皆さんに確かな“作品や体験”をお返しする形です。
- 3,000円:感謝メール+マナスル現地からの限定写真
- 5,000円:限定A2ポスター
- 10,000円:限定マナスル写真集
- 10,000円:限定マッキンリー写真集
- 10,000円:限定ヒマラヤ写真集(2025春)
- 30,000円:サイン入りクリスタルプリント(A4)+映像エンドロールにお名前掲載
- 100,000円:大型プリント(A2)+写真集
- 300,000円:(企業向け):スポンサー名を映像・写真集・各所ロゴ掲載
- 1,000,000円:(企業向け):限定特大アクリルプリント(横1.5m×縦1m)スポンサー名・各所ロゴ掲載
写真や映像は「唯一無二の景色を手に入れるリターン」であり、講演や展示は「挑戦を一緒に体験するリターン」となります。また、子供達に『目標を決め、一歩ずつ歩みを止めなければ、夢は叶う』という挑戦を見せる事でもあります。

【ボーガル村の子供達。】

【写真の売り上げからカトマンズの孤児院へ、毎年文房具の寄付を行っている。】
【マナスル遠征スケジュール】

※詳細のスケジュール活動報告の方に記載致します。
【今回挑戦するマナスルという山について】
マナスル(標高8,163m)はネパール中部にそびえる世界第8位の高峰で、サンスクリット語で「精霊の山」を意味します。現地の人々から神聖な山として崇められ、荘厳な姿でヒマラヤを代表する存在です。
この山は日本人にとって特別な歴史を持ちます。1956年、今西壽雄隊長率いる日本登山隊が世界で初めて登頂に成功しました。これは日本人が初めて8,000m峰の頂に立った瞬間であり、日本登山史における大きな偉業として今も語り継がれています。
一方で、マナスルは豊富な積雪と雪崩のリスクにより「難峰」として知られています。その過酷さは、挑戦する登山者の技術と精神を極限まで試す舞台であり、だからこそ大きな価値と意義を持つ挑戦となります。
【ネパールとマナスルの場所】

【マッキンリー・サミットプッシュ後】
マッキンリーでの撮影環境はCanon史上1過酷な環境下だったそうです。
【マッキンリー登頂の経験について】
僕は2025年5月31日に、北米最高峰マッキンリー/標高6,190mに登頂しました。マッキンリーはエベレストやマナスルよりも標高は低いものの、厳冬期には氷点下30℃を下回る極寒、突風が吹き荒れる気象条件、そして酸素ボンベに頼らずすべての装備や食料を自力で運ぶスタイルが求められるため、「世界で最も過酷な山」とも呼ばれています。
この経験で培った極地での判断力や体力、撮影技術は、次なる挑戦であるマナスル、そしてエベレスト遠征へと確かな自信につながっています。
【最後に】
「人は誰でも、心の中に北極星を持っている」――。
僕にとっての北極星は、「世界の極限を記録し、未来に残すこと」です。マナスルは、その第一歩。
8000m峰14座という大きな挑戦は、僕ひとりでは成し遂げられません。だからこそ、クラウドファンディングを通じて皆さんに“共創メンバー”として参加いただきたいのです。
圧倒的な自然を前にした時、人間は小さな存在に見えます。でも、その小さな一歩が集まれば、大きな歴史を動かす力になると信じています。
どうか、この挑戦に力を貸してください。そして、世界最高峰からの景色を、一緒に未来へ残しましょう。

【長期スケジュール】
- 2025年9月 クラウドファンディング開始、
- マナスル遠征(14座挑戦の第一歩)
- 2025年11月 クラウドファンディング終了
- 2026年2月 写真展、報告。
- 2026年春 エベレスト・ローツェ遠征
【協賛企業様一覧】
・A&F country(株式会社エイアンドエフ)・キヤノンマーケティングジャパン株式会社・NiSi Filters Japan・NANGA・SLIK・CASIO(PRO TREK)・OWL MILS・SOTO(新富士バーナー株式会社)・FLEX・旬の駅・株式会社かがやき・human forest・おとぎの宿 米屋・合同会社ねっか ・株式会社SURFACE
【海外登頂実績】
2024年4月 ヒマラヤ ロブチェピーク(6090m)
2025年4月 ヒマラヤ ロブチェピーク(6090m)
2024年5月 北米最高峰 マッキンリー(6190m)
最新の活動報告
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マナスルベースキャンプに入りました。
2025/09/11 01:29本日、世界8位のマナスル(8163m)のベースキャンプ(4800m)に入りました。一週間程高所順応を行いながら、春ぶりのヒマラヤを楽しんでいます。ネパールは今モンスーンの時期という事もあり、毎日雨が降って居ますが、雲が切れた時に見える景色は格別で、エベレストが見えるクンブエリアとはまた違った景色に感動しながら動画と写真の撮影を行っています。道中、地滑りで車が通れなくなったり首都のカトマンズで暴動が起こって死者が出ていたりイレギュラーな事が多いですが、特に遠征には問題無さそうです。去年はエベレストのベースキャンプが目標でヒマラヤに行く事になりましたが、今回は山頂、サミットまで行き撮影をします。明後日からキャンプ1〜4まであるのですがC1まで上がり高所順応を行い、サミットプッシュに備えます。 もっと見る遠征中のLIVE位置情報
2025/09/03 10:18遠征中のLIVE位置情報はこちらからみれるようにしました。5日から位置情報の公開がスタートします。https://live.garmin.com/ManasluExpedition2025?fbclid=PAQ0xDSwMkdlhleHRuA2FlbQIxMQABp0MCskHzDTxo1vFo_nXvNsAN4dIDVYzHwr7HTodELaQRHeDMmkA-3kNAxMiD_aem_eDntn8jlB64mhQWTVJN_8w もっと見る





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