●自己紹介
こんにちは!東京都の葛飾区で在宅診療をやっております、小児科医師の渡邉拓史(わたなべひろふみ)と申します。ご自宅で過ごす様々な重症な病気をお持ちのお子さんをサポートをさせて頂いております。
●増加する重症心身障害児
「重症心身障害児」 と言われる子どもたちは「重度の知的障害」および「重度の肢体不自由」が重複している子どもたちです。すなわち、話すことができず歩くこともできない重い障害を抱えている子どもたちのことです。近年の進歩する新生児・小児医療の中で、以前なら救うことができなかった命が救われることができた反面で、重い後遺症や障害を持った子どもたちもまた増えてきました。在宅で生活している障害を持つ18歳未満のお子さんは全国で21万人(厚労省調べ 2011年)、同年代の人口の1%程度いらっしゃいます。また超重症および準超重症児者数は小児科学会の調査(杉本ら、2007年) によると推計では全国で約7350名(20歳未満) 程度いるものと考えられ、この数は年々増加傾向となっています。
●医療ケアの必要な子どもとご家族に素敵な思い出を作ってもらいたい。
医療スタッフとして関わらせていただく中で、重篤な病気や障害を持つお子さんのご家族は本当に毎日毎日を必死に過ごしていらっしゃいます。大変な日々の中でお子さんの成長や発達などを喜び、頑張っていらっしゃいます。しかしケアにかかりきりのお母さんのもとで、実は患児のご兄弟はかなり寂しい思いをしています。現実的には、こういったご家族にとっては家族単位で思い出を作ることのできる機会はほとんどありません。授業参観や運動会、遠足、お泊まりでの旅行など、一般的な家庭であれば当たり前に出来ていることが出来ないのです。
このようなご家族に素敵な思い出を作ってもらいたいという想いから、われわれは重篤な病気や障害を持つ子どもとそのご家族のためのレスパイトキャンプを3年前より企画・運営を始めました。「レスパイト」とは「一時預かり」の意味がありますが、このキャンプは医師・看護師をはじめたとした医療スタッフが24時間体制でサポートを行い、障害を持ったお子さんとともにご家族みんなで小旅行に出かけ、かけがえのない思い出作りをしていただくことを目的としたものです。
(参加されたご家族と医療スタッフで記念撮影。※掲載にはご許可をいただいております。)
●参加されたご家族のエピソード
致死性骨異形成症という難病を持つ12歳のSちゃんです。体の大きさは下の妹に追い越されてしまいました。言葉はしゃべることはできないけれど、表情でたくさんの感情を伝えてくれるSちゃん。私たちがレスパイトキャンプ を始めて2年目、初めてご家族そろって参加されました。慣れ親しんだ自宅とは違う環境に多少戸惑いながらも、楽しそうな表情を浮かべるSちゃん。ご家族四人で記念撮影もしました。家族みんなの、夏のかけがえのない思い出を作ることができました。Sちゃんのはにかんだ笑顔が忘れられません。
しかしSちゃんは翌年体調を崩し、レスパイトキャンプに参加できませんでした。来年は行こうねという約束をしましたが、同年の秋にSちゃんは必死の闘病の末に旅立って行きました。
Sちゃんを失ったご家族の悲しみは消えません。しかし、あの夏のレスパイトキャンプ のお話をするたびにご家族には笑顔が戻ります。ご家族でのかけがえのない思い出を作る事ができました。
(Sちゃんとご家族の集合写真。宿泊先の民宿にて。※掲載にはご許可をいただいております。)
●さらに多くのご家族に参加していただきたいと思っています!ご支援をどうかよろしくお願い致します。
この企画運営費用につきましては、医療スタッフ側とご家族がそれぞれ負担をし合って手作りのレスパイトキャンプを行ってまいりました。例年は費用や人材の問題から3ー4家族程度に限定しておりましたが、4年目になった今年はより多くのご家族にご参加いただきたいと考えております。つきましては、私どもの趣旨にご賛同いただける方々からのご支援をお願いしたいと考えております。
心落ち着く環境で楽しい思い出を作っていただくため、スタッフ一丸となって頑張って参ります。
1人でも多くの重症心身障害児やそのご家族にご参加いただくために、ご支援の程をどうかよろしくお願い申し上げます!
(ご家族揃っての記念撮影。九十九里海岸にて。※掲載には許可をいただいております。)
●開催概要及び調達資金の使用用途
本年度のレスパイトキャンプ は下記の通り開催致します。
【開催概要】
参加対象:小児在宅医療を受けている小児患者とそのご家族
時期・期間:2018年7月15、16日に1泊2日
場所:千葉県九十九里海岸付近の民宿
医療体制(6/20 現時点):医師3名、看護師10名、ボランティア3名
移動手段:マイクロバス
【主催】
訪問看護ステーション はーと
医療法人社団 淳友会 わたクリニック
【調達資金の使用用途】
医療物品の購入、医療器具レンタル代、マイクロバスレンタル代、医療ボランティアの募集など
●リターン
3000円
お礼状、活動報告書 ※データにて送付
5000円
お礼状、活動報告書及び「お名前+ありがとうございました」メッセージボードを持ちながら撮影した全体集合写真(不要な場合にはお知らせください。)※データにて送付
最新の活動報告
もっと見る無事に開催する事が出来ました!
2018/07/17 10:587月15日、16日と千葉九十九里海岸(白幡海水浴場)にてキッズキャンプを開催いたしました!到着日は天候にも恵まれ、まさに夏!と言った海の景色に子供たちは大興奮でした。大人たちは熱中症の心配でヒヤヒヤでしたが、子供達は特に体調不良や怪我などなく元気に遊んでいました。バーベキューに潮干狩り(※漁業権の問題がありますので、こちらで貝を持って行ってまきました。)、スイカ割りと盛りだくさんのイベントに終始ハイテンションで、笑顔が弾けていました! 民宿に戻った夜も子供達はなかなか興奮で眠れず、はしゃぎ過ぎたのか帰宅日の朝にお一人発熱してしまったお子さんがいましたが、状態は良好で元気に朝ごはんを食べていました。特に後方病院への搬送もなく、みなさん無事にお家へ到着されました。 今回、初めてクラウドファンディングでご支援を頂いての開催でしたが、パトロンの皆様ひとりひとりのお声がけに運営サイドも大変勇気付けられました。皆様のご支援もあり今回は7家族25名の方のご参加をいただき、例年の約2倍の規模での開催ができました。この場をお借りいたしまして深く感謝申し上げます。 来年以降もまたレスパイトキャンプ は開催する方針でおります。本年の運営を振り返り、より良いキャンプになるように努めて参りたいと思っております。 取り急ぎ、開催のご報告をさせて頂きました。重ね重ね、ご支援をいただき誠に有難うございました。 わたクリニック 渡邉拓史 拝 もっと見る
たくさんのご家族からキャンプご参加の希望をいただいております!
2018/07/04 06:33キャンプ開催まで2週間を切りました。キャンプ参加を希望されるご家族は予想以上に多く、企画・運営スタッフとともにミーティングを重ねております。 状況が許せば、ご家族にはなるべくご参加いただきたいと考えています。医療スタッフの増員、場所・食事の手配、参加予定の児への最適な医療ケアや緊急時の対応の準備などやるべきことは山積しておりますが、安全に楽しい思い出を作っていただけるようにスタッフ一丸となって頑張って参りたいと思います。 私どもの趣旨にご賛同頂きご支援いただきました皆様、誠に有難うございました。 重い障害を持ったお子さんやそのご家族の皆様が笑顔になれるようなイベントを目指して参ります。 引き続きご支援を頂ければ大変ありがたいと考えております。どうぞよろしくお願い申し上げます。 渡邉拓史 拝 もっと見る
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