「妊娠・出産・子育て」で悩んでいる人々に演劇公演の配信を無料で届けよう!

2025年11月に北海道札幌市内で上演する「妊娠」「出産」「子育て」に焦点をあてた演劇作品を期間限定で無料公演配信したい!

現在の支援総額

731,000

104%

目標金額は700,000円

支援者数

77

募集終了まで残り

終了

このプロジェクトは、2025/06/20に募集を開始し、 77人の支援により 731,000円の資金を集め、 2025/09/07に募集を終了しました

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現在の支援総額

731,000

104%達成

終了

目標金額700,000

支援者数77

このプロジェクトは、2025/06/20に募集を開始し、 77人の支援により 731,000円の資金を集め、 2025/09/07に募集を終了しました

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2025/07/19 12:01

※今回の文章には、出産・育児・産後うつに関する内容が含まれます。読むのがつらい方は、どうか無理せず、ここで読むのをやめてくださいね。



2023年2月。

この作品のために、じわじわと取材を始めました。


一番最初にお話をうかがったのは、産婦人科に勤めていた看護師さんでした。

文献や参考書籍はそれよりずっと前から読み始めていましたが、実際に人に取材するのは、これが初めてのことでした。


まずは箇条書きで質問を送り、そのあとにZoomで口頭のインタビューを行いました。

その中から、ひとつだけ質問と回答をご紹介します。


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【質問】

出産って、どれくらいの肉体的・精神的な負担があるんでしょうか?

【回答】

出産の身体的ダメージは、よく「全治2か月の交通事故にあうのと同じ」と表現されることがあります。

一見元気そうに見えても、骨格や筋力、出血など見えない部分のダメージはとても大きくて、そんな中で、すぐに24時間フル稼働の育児が始まります。

精神的な負担も、とても大きいです。

「産後うつ」という言葉、聞いたことがあるかもしれませんね。

日本の妊産婦死亡率の統計には「産後うつ」という死因は含まれていませんが、産後の自殺を含めると、自殺によって亡くなる方の割合が日本は1位になる、というデータもあります(たしか、国立成育医療研究センターの研究結果だったと思います)。

産後うつは昔からあったのだと思いますが、核家族化が進んだことや、晩婚化・晩産化も影響しています。

本来であれば、祖母など家族の支援を受けながら育児するのが一般的だったのに、いまでは祖母も高齢になっていて、育児と介護が同時にのしかかる「ダブルパンチ」状態のご家庭も多いそうです。

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もちろん、文献ではそういった話を読んだことはありました。

でも、現場でたくさんのケースを見てきた看護師さんが、実感を込めて語る言葉は、私の胸にグサグサと刺さりました。

「妊娠・出産・育児」それが物語の中でも現実の中でも、とても高くて厳しいハードルに感じられて、なんだかすごく怖くなってしまったんです。


もう取材も終盤。

このままでは、不安なことや大変な話ばかり聞いてしまうと思い

「すっごく大変なことはよくわかったんですが…。なにか、良いことってないんでしょうか?」

と聞いてしまいました。


今思えば、自分で取材しておいて、めっちゃ失礼な質問ですよね。笑


でも、看護師さんはふわっと笑って

「そうですね、こどもがいますよ。」

と、やさしく、なんでもないような声で言ったんです。


その瞬間、それまで高くそびえていたハードルの壁に、ドカンと大きな穴が空いたような感覚がありました。あの一言の衝撃は、きっと一生忘れないと思います。


取材を終えて、脚本家の正子さんと電話で「どうしようか、どんな作品にしようか」と話し合う日々が始まりました。

頭を抱えてぐるぐる、そんな日々のスタートがこの取材でした。

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