
8月のはじめに、舞台美術の打ち合わせが行われました。
今回は、5つの部屋と5つの物語が登場します。
登場人物たちが暮らしている「部屋」をどう表現するのか──。
生活道具が実際に並ぶ具象舞台にするのか、それとも全ては作らずお客様の想像に委ねる抽象舞台にするのか。
そのイメージを、演出の髙橋正子さん、舞台美術を担当する忠海勇さん、そして私の3人で話し合いました。
まずは正子さんのイメージを、何も制限せずにお聞きします。
「やりたいこと」「叶えたいこと」「このシーンに必要なもの」「あってほしいもの」。
夢がどんどん広がっていく時間です。
私はその話を聞きながら、舞台「コウノトリが飛ぶ島国で、この部屋で」のキャストが動き回る姿や、照明があたる瞬間を想像して、思わずワクワクしてしまいました。
そこからは忠海さんが、実現できることや懸念点を出しつつ、形に落とし込んでいきます。
「ここは諦めたほうがいいかも」「ここならこういうことができそう!」「こんな感じはどうかな?」──そんなやり取りを重ねて、舞台セットの輪郭がくっきりと見えてきました。
今回、この打ち合わせを通して私の中に浮かんだ言葉は、
「朝日」、「境界線」、「暮らし」。
……なんのこっちゃ、ですよね(笑)
でもきっと、本番を観に来ていただければ「ああ、このことか」と感じてもらえると思います。
細部までぜひ注目してほしいです!
そして、この文章を読んでくださった方だけに、こっそりお伝えすると……
今回は座る場所によって、かなり見え方が変わります。
このシーンをじっくり見たいなら……この席
あのシーンをしっかり見たいなら……この席
全体を楽しみたいなら……この席
クラファン特典にもある、座席を吟味できる「ファストパス付劇場公演チケット」は、かなり使えると思います!
とにかく、ワクワクする舞台美術ができそうです。
OrgofAとしては、パトスをあんなふうに使うのは初めてかもしれません。むふふふふ。
「コウノトリが飛ぶ島国で、この部屋で」少しずつ、たくさんの人の力で形になってきています。
ぜひ劇場で、空気も匂いも音も、全身で感じていただきたい。
そんな舞台美術になっています。




