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「日本の音楽が危ない」第2弾 コンセプトアルバム「ある愛の唄」リリース

ファンキー末吉による「日本の音楽が危ない」プロジェクトの第2弾。JASRACに権利を預けず、自由に聴いて、自由に歌って、自由に販売できるオリジナルコンセプトアルバム「ある愛の唄」をリリース

現在の支援総額

965,000

96%

目標金額は1,000,000円

支援者数

141

募集終了まで残り

終了

このプロジェクトは、2018/10/16に募集を開始し、 141人の支援により 965,000円の資金を集め、 2019/01/01に募集を終了しました

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現在の支援総額

965,000

96%達成

終了

目標金額1,000,000

支援者数141

このプロジェクトは、2018/10/16に募集を開始し、 141人の支援により 965,000円の資金を集め、 2019/01/01に募集を終了しました

ファンキー末吉による「日本の音楽が危ない」プロジェクトの第2弾。JASRACに権利を預けず、自由に聴いて、自由に歌って、自由に販売できるオリジナルコンセプトアルバム「ある愛の唄」をリリース

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このプロジェクトの説明文に書いてある「新しいビジネスモデル」と言われたってピンと来ない人が多いだろう。
まずは笑い話としてこのブログ記事を読んで頂きたい。

「笑い話」と言ったのは、実は中国ももうこのような時代ではないということだ。
ナン億元も持ち逃げしたこの人は、
身分証がなければ飛行機にも列車にも乗れず、全国どこのホテルにも泊まれないこの国で、今はどのように暮らしてるのだろうと想いを馳せるばかりである。

さてこの笑い話を受けての反応は下記に大きく分かれると思う。

1、これだから・・・1円でもお金をもらえなきゃ着メロなんかに使わせないぞ
2、羨ましい・・・タダでいいから自分の曲も使ってもらいたい

おそらく日本人は「1」の人が多く、逆に中国人は圧倒的に「2」だろうと思う。

なにせ、このおかげで布衣は今や、全中国をツアーで廻れる動員数を誇れるバンドのひとつにのし上がったであるから・・・

今ではこの曲は色んな映画に使われたりして、使用料が布衣を通して私のところに振り込まれたりする・・・
「権利商売」は実はこの笑い話のもっとその先にあったのである。


さて今度は日本のお話・・・

私はドラマーであるが作曲家でもある。
中国では基本、楽曲は「買取」で、書いたその場で「報酬」として現金がもらえる。

日本では「印税」というシステムで、書いた時点では一銭ももらえず、
後に売れた分だけの「印税」がもらえる・・・ことになっている。

しかし書いた楽曲が大ヒットすることって果たして何万曲に1曲の割合なの?・・・

私は運よく「Runnner」というヒット曲に恵まれたが、
このプロジェクトの説明文にもあるように、今は出版社の意向で、JASRACからCM部分の管理を外されている。

例えば1000万円のCM使用のオファーが来たとして、
JASRACはそれを右から左へ出版社に振るだけで250万円の手数料を得る。

「濡れ手に粟」である。

「いちいち許諾先に連絡するのは面倒でしょ?うちが一括管理をしましょう」
などという考え方は、このITが進んで世の中でもはや化石なのではないのか?・・・

今の世の中、CMに使おうというような有名曲の許諾先を探すなんていとも簡単な作業である。
JASRACに250万払うぐらいだったら出版社自ら直接やって、そのぶん権利者みんなで分けましょ!!これが出版社の意図だと思う。

そして実際にそうなった今、私の場合はRunnerのCM使用料だけがJASRACからではなく出版社から直接振り込まれることとなる。

今色んな楽曲をJASRACから引き上げているところだが、
私はだいたい200曲近い楽曲をJASRACに預けていた。

Runner以外の曲は今まで通りJASRACから振り込まれることになっているのだが、
前回JASRACから振り込まれた印税額はなんと25円!(◎_◎;)

「リゾ・ラバ」などのヒット曲も含む200曲近い印税の合計額が、たったの25円!!(大笑)

これこそがこの国の「権利商売」の成れの果て!!
我々日本の音楽家たちはこんなものにしがみ付いて生きているのですぞ!!

(注釈:こんなことを書くと、「JASRACが操作して末吉の印税をわざと少なくしている」と言う人が多いだろうが、それをやることは大きな「犯罪」なのでここではそんなことはないという前提で話を進めます)


さてこのプロジェクト、
100万円もあればアルバム1枚ぐらいは作れるだろうということで目標額をこのぐらいに設定しているのだが、決して「これで儲けよう」ということではない。
「ビジネスモデル」は他にあるのである。

例えば中国。
日本語版が完成したらそれを持って、私はとある私の大切な友人である女性歌手を訪ねてゆく。
彼女にこのアルバムの中国語版を歌ってもらうのである。

決して「売り込みに行く」わけではない。
「これ、あげるから歌ってよ」
というわけである。

「楽曲さえ気に入ってもらえば」という大前提だが、
タダでオケのデータ全部もらえると言うのだから断るわけはない。

そして彼女が歌えばこのアルバムは必ずヒットする。
そしたらそれこそ「桶屋が儲かる」・・・

なにせ
「美人とは金が稼げることなんだぞ(関連ネタ)」
という国である、「有名になる」ということはそれだけで「お金になる」ということなのである。

分かりやすく言うと、
このアルバムが中国でヒットすれば私の作家としての価値はまた上がり、
日本で言う「買取額」に当たる「報酬」がまた上がるのだ。

ちなみに中国ではもう今は「使用権」の買取であり、楽曲の「権利」はそのまま作家に残る。
(通常そのような契約を結ぶという意味)

他の歌手がカバーしたい場合、また映画音楽やCMなどで使いたい場合は、
権利を持っている私自身にお金を払わねばならない・・・

そう、「権利ビジネス」はその先にあるのである!!

もちろんJASRACのような団体は必要ない。
そんなものなんかなくても、今の世の中、歌手に聞いたり発売元に聞いたりして、私の連絡先を調べるなんて簡単なことなのである。


さて日本・・・

前述の通り「作曲」という仕事で「報酬」は支払ってくれない。
必ずJASRACなどの団体に権利を譲渡してガチガチにされて初めて発売。
最終的にいくら入るかは実際に発売してみないとわからない。

そして自分の曲を自分で使おうとしてもJASRACなどに必ず許諾が必要である。

私は前回のツアーで「お持ち帰りCD」と銘打ってその日のライブの音源をその場で売ろうと画策した。
JASRACは裁判の中でも
「この楽曲はお前の楽曲ではない。JASRACに委託しているのだからJASRACの楽曲である!!」
という理論を声高に叫んだので、自分の楽曲であろうがいちいちJASRACに許諾申請をする。

ところがこの手続きがあまりに煩雑過ぎて、3枚売ったところでもう諦めた(>_<)

あとで徴収が来たので19円支払ったが、
自分の曲を自分で使って金を払うというのはまだいい。

(煩雑過ぎて)「自由に使えない」ことが一番の問題なのである。

また私は、毎年「サマードラムスクール」を開催しているが、
JASRACが音楽教室相手に徴収を始めて訴訟にまで発展しているので、
このドラム教室では自分の楽曲でもJASRAC管理楽曲は教材に使うわけにはいかない。

このため、もう色々な楽曲をJASRACから引き上げる作業をしているのだが、
ここに「JASRAC信託会員」というご無体な契約がある。

私はもう契約解除したが、
共作者がこの会員契約を結んでたらもうにっちもさっちもいかない(>_<)

当時はJASRACしか団体がなかったので気にしなかったのだが、
これは実はとんでもない契約なのである。

なにせこの契約、
「あなたが作った曲は、それを作った瞬間から未来永劫JASRACのものですよ」
というもの・・・

私も含め、多くの音楽家は当時、
「その方が得ですよ」
と言われてあまり考えずにこの契約を結んでいるので、
人によってはもう忘れてしまっている人も多い。

この契約があるとどうなるか・・・

まずこのプロジェクトのように
「自由に歌って、使って欲しい」
ということなど夢物語である。

なにせ、
「お前の作った曲は作ったその瞬間からお前のものではない。JASRACのもの」
なのだ。
「自由に使って欲しいなどという権利はお前にはない!!」
ということである。

これらの楽曲はカンボジアのくっくま孤児院の子供たちにカンボジアの言語であるクメール語で歌ってもらうことになっている。
(関連記事はこちら

この子たちのオリジナルアルバムを作る前に、まずこのプロジェクトのクメール語バージョンを歌ってもらって、
その後この子たちがライブの時に販売出来る「商品」にしてもらえればと考えているからだ。

カンボジアは外国だからJASRACは手が出せないが、
もし私がまだJASRAC会員で、この孤児院が日本の孤児院だったとしたら・・・

JASRACは地獄の底までこの著作権料を徴収しに来るだろう・・・
「孤児であるこの子達の為に・・・」というこのプロジェクトはその時点で頓挫しただろう・・・


さて「もしも」の話ばかり言ってても始まらない。
日本の多くの音楽家、特に自分の楽曲を自分で演奏、歌唱している音楽家のことを考えてもらいたい。

「大手レコード会社と契約=プロ」という図式が崩れ去って久しいこの国の音楽界で、
そういう人たちが自分の楽曲をJASRACに預け、
そして自分でレコードを作って、自分で演奏、歌唱して、自分でお金を払う。

そう、まるで「みかじめ」のように・・・

印税には「一次使用料」と「二次使用料」というのがあるが、
大手レコード会社に所属して鳴り物入りでデビューでもしない限り、
多くのシンガーソングライター達がJASRACと契約すると、
レコードを出したりの「一次使用料」は自分で支払うという現状が多いだろう・・・

実際に収入が大きいのが「二次使用料」である。
売れればカラオケで多く歌われたり、ラジオやテレビで放送されたり・・・
そして一番大きな収入が「CM」!!

そして私個人の現状ではCM以外は25円!!(笑)

音楽家の皆さん、こんな現実を見るに、最初っからJASRACに楽曲を預ける必要ある?・・・
もっと売れて来て、ラジオなどでガンガン放送され始めてから契約したっていいのではないの?・・・


さて最初の質問、この笑い話を受けての反応・・・

1、これだから・・・1円でもお金をもらえなきゃ着メロなんかに使わせないぞ
2、羨ましい・・・タダでいいから自分の曲も使ってもらいたい

「1」の人・・・
「俺の曲使いたかったら金よこせ!!」
これって今の時代、よっぽど偉い人しか言えないよね・・・

私を含め、大抵の人は「タダでもいいからどんどん使って宣伝して欲しい」と思うんじゃないかなぁ・・・

例えて言うと、
バンドも歌手も契約以前から事務所やレコード会社に対して高い条件を突きつけて、
それで「もういいや」と言われて結局デビュー出来ない、
みたいな例に似ているのではないかと思う。

「デビューした瞬間からすぐに大金を稼げると思うな!!」
である。
「大金はお前が売れた後にいくらでもついて来る」

楽曲も同じ!!「権利商売」はその先にある!!のである。

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