
牧野隆夫さん
吉備文化財修復所 代表/文化財保存修復学会 諮問委員
『大きな災害が起こるたびに、古く立派な家屋が失われることを、「草の根の文化喪失」ととらえ、なんとかならないものかと感じていました。今回の能登地震では「公費解体」が実施されることになり、その危機感をさらに広げていたところ、中瀬さんはじめ皆さま方の活動を知り、心から応援いたしたく思いました。
私は、仏像の修復を自分の職とし、「文化財は精神的なインフラ」であると考え、ものを継承することの意味を捉えています。所属する「文化財保存修復学会」は、神戸の震災以来、文化財レスキューという概念を立ち上げました。
今回の能登地震でも、様々な専門知識を持った多くの学会メンバーが現地入りし、「指定、無指定」に関わらず文化財の保存や応急処置に当たっています。個人的には、皆様方の活動と絡んで、より良い「相乗効果」が生み出されることを願っています。』
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