はじめに
iGEM HG-Tokyoは広尾学園を活動の拠点とし、合成生物学の世界大会「iGEM 2025」高校生部門にて最優秀賞(Grand Prize)を獲得することを目標として活動するチームです。花粉症に対する新しい解決策を作り出すべく、日々活動に励んでいます!
iGEMとは?
iGEM(International Genetically Engineered Machine)は、合成生物学を活用して社会課題の解決を目指す国際的な学生の大会であり、毎年10月に開催される「iGEM Grand Jamboree」では、世界中の高校生、大学生、大学院生など約6,000人が自ら設計・開発した生物学的システムの研究成果を発表します。この大会では、遺伝子を論理回路のように組み立て、プログラミングされた微生物を作ることで、環境問題や医療など、現代社会が直面する様々な課題に取り組むプロジェクトが展開されます。iGEMは、科学技術の社会的責任や倫理的配慮、コミュニケーション能力の育成も重視しており、参加者は研究だけでなく社会との対話や情報発信にも力を入れています。iGEMは「生物版ロボコン」とも称され、次世代の科学者や技術者の育成の場として注目されています。

合成生物学(Synthetic Biology)とは?
合成生物学(Synthetic Biology)とは、生物が持つ設計図(DNA)をもとに、科学の力で新しい性質や働きを持つ生き物をつくり出す、最先端の研究分野です。たとえば、環境汚染物質を分解し海や土壌をきれいにする微生物や、病気の治療に役立つバクテリアなどが開発されています。合成生物学は環境問題の解決だけでなく、医療や食料の分野でも活用が期待されており、私たちの未来をより良く、持続可能なものにする技術として注目されています。

私たちiGEM HG-Tokyoは、広尾学園のインターナショナルコースの生徒を中心に構成されたメンバー29人の高校生チームです。チーム名「HG-Tokyo」は広尾学園(Hiroo Gakuen)の頭文字「HG」と、東京から世界に挑戦するという思いを込めて「Tokyo」を組み合わせて名付けました。メンバー全員が帰国子女、またはインターナショナルスクールでの在籍経験を持ち、英語にも堪能です。複数の学校からなる高校生連合チームとは異なり、一つの学校を母体としていることから、経験よりも熱意を重視しております。また、中学生も3名参加しております。

ウェブサイト:https://igem-hg-tokyo.com/
iGEM HG-Tokyoは以下の11部門でなりたっております。
Wet: :ラボでの実験を担当します
Hardware: 3Dプリンターを用いて解決策のプロトタイプの作成をします
Model: 実験データをもとに、細胞や遺伝子の挙動を予測するための数理モデルを構築します
Software: チーム紹介のウェブサイトやEducation部門のためのアプリ開発などを行います
Education: 合成生物学や花粉症に関する実験教室やワークショップを企画・開催します
Human Practices: 専門家へのインタビューや一般の方へのアンケート調査などを通し研究内容を社会に反映させる方法の考察を行います
Wiki: 大会に提出するウェブサイト(Wikiページ)の制作を担当します
Design: チームのロゴや、Wiki・SNSのビジュアルデザインを担当します
財務: クラウドファンディングの実施や、スポンサーへのアプローチを行います
ビデオ制作: iGEMの提出物の一つであるプロモーションビデオの制作やVlogの制作をします
広報: InstagramとXなどのSNS運用を通して情報発信を行います

現在、日本において花粉症は「国民病」とも言われるほど深刻な問題となっています。環境省が2022年に実施した調査では、国民の約3人に1人がスギ花粉症に罹患しているという結果が示されました。また、パナソニック株式会社が2025年に発表した推計によれば、花粉症による経済的損失は1日あたり約2,320億円にのぼるとされています。さらに、海外においても、イギリスではイネ科花粉によるアレルギーが深刻化している実態があります。このように近年、花粉症の問題は顕在化しており莫大な被害を発生させています。そんな中、私たちは和歌山県北山村の特産品であるじゃばらという柑橘類に着目しました。この果物にはナリルチンというフラボノイドが多く含まれており、抗アレルギー作用があることが先行研究で知られています。しかし、じゃばらは特定の地域でしか栽培されておらず、ナリルチンを大量に供給し、より多くの人の症状の改善が厳しいのが現状です。そのため、私たちは合成生物学を利用し、ナリルチンを微生物の力で大量生産をするプロジェクトを立ち上げました。具体的には、大腸菌や酵母などにナリルチンの生合成経路に必要な遺伝子を導入し、発酵プロセスでナリルチンを生産させることを目指しております。
世界一になる
私たちは、10月にフランス・パリで開催される世界大会「iGEM Grand Jamboree」にて、高校生部門の最優秀賞である「Grand Prize」を獲得し、世界一になることを第一の目標に掲げています。この大きな目標に向かう中で、私たちはその挑戦ならではの様々な困難に直面しながらも、チームとして、そしてメンバー一人ひとりが個人として日々成長を続けています。10月まで共に駆け抜ける仲間たち、そして私たちを応援してくださる皆さまの想いを胸に、最後の瞬間まで全力を尽くし、世界一を目指します。
花粉症に対する新たな解決策を見出す
「国民病」とも呼ばれる花粉症についてアンケート調査を行ったところ、「花粉症対策をもっと手軽にできたらいいのに」といった、現在の対策に対する不満の声が多く寄せられました。
そこで私たちHG-Tokyoは、「じゃばら」や「合成生物学」といった新しい視点から花粉症という課題にアプローチし、より手軽で安価にアレルギー症状を緩和できる解決策を見出したいと考えています。
じゃばらの魅力を広める
iGEMは国際的な大会であり、ここで生まれたプロジェクトは世界中に発信される影響力を持っています。私たちはこの貴重な舞台を活かし、和歌山県の特産物である「じゃばら」の魅力を世界へと広め、地域の活性化につなげたいと考えています。
私たちのプロジェクトは、単なる研究にとどまりません。じゃばらが本来持つ力を最大限に引き出し、じゃばら農家をはじめとしたすべてのステークホルダーにとって有益な、新たな価値と解決策を提案していきます。
研究室紹介
私たちiGEM HG-Tokyoは、東京大学大学院農学生命科学研究科・葛山研究室のご協力のもと、プロジェクトの核となるナリルチンの生合成に関する研究を進めています。
葛山研究室は、天然物の合成や代謝経路の解明、さらには酸素を用いた有用物質の合成に関する最先端の研究を行っており、合成生物学との親和性が高い高度な知見と実験設備を有しています。
本プロジェクトでは、植物由来の糖転移酵素を大腸菌に組み込み、抗アレルギー作用を持つフラボノイド「ナリルチン」の試験管内合成(in vitro biosynthesis)を目指しています。ナリルチンは、和歌山県北山村で栽培されている柑橘「じゃばら」に多く含まれ、花粉症などのアレルギー症状の緩和効果があることで注目されています。
研究を進めるにあたり、葛山研究室からは、酵素発現の確認や活性測定に必要な高度な実験機器および技術的なサポートを受ける予定です。また、博士課程の方には、酵素の選定やクローニング戦略に関して継続的なご指導をいただいており、高校生チームでありながらハイレベルな研究に挑戦できる環境が整っています。
最終的には、生成したナリルチンを用いた製品化(プロダクト化)を視野に入れ、花粉症に悩む方々の生活の質の向上に貢献することを目指しています。科学的信頼性と社会実装の両立を掲げ、葛山研究室と連携しながら、私たちは本気でこの研究に取り組んでいます。
資金の使い道
iGEMへの参加には、150万円をこえる大会参加費、メンバーの渡航費、教育活動費、研究費など、多額の資金が必要です。
そのため、今回このクラウドファンディングを通して活動資金を集めさせていただくことにしました。
まず100万円を第一の目標として実施させていただくこととしました。
皆さまからのご支援は、すべて活動費用に活用させていただきます。
主な資金用途は以下となっております。
リターンについて

このプロジェクトに共感し、ご支援いただける皆様に、感謝の気持ちを込めてリターンをお届けいたします。上記の図のように、金額が上がるごとにリターンが積み重なります。サイズアップのものに関しましては、大きいものが適応されます。
またリターンの準備が出来次第、提供予定月よりも早い日程でリターンを行わさせていただきます。
感謝状
感謝を記したお礼のメッセージが含まれる感謝状をpdfにてご送信いたします
ステッカー
iGEM HG-Tokyo オリジナルのステッカーをお渡しいたします。
活動報告書
今年度の活動をまとめた活動報告書のpdfをご送信いたします。
舞台裏映像・Vlog
今年度の活動やパリでの裏側の映像を編集してお届けいたします。
チームのWiki・ウェブサイトにロゴ・お名前の掲載・SNSでのご紹介
最終成果報告書であるウェブページのWiki、またウェブサイトにロゴ・お名前を掲載いたします。
チームユニフォームの背面にロゴ・お名前の記載
パリで実施される本大会やその他の活動の際着用するチームの洋服の背面にロゴ、お名前が掲載されます。また、プランによりサイズが異なります。
メンバーとオンラインでの通話
プロジェクトに関するご質問や、シーズンを通じた個々の体験、それに対するご感想・ご質問など、さまざまなトピックについて、複数のメンバーと直接お話しいただける機会をご用意しています。
メンバー紹介
上倉綾太
高校2年生
チームリーダー・Wet部門・財務部門・Education部門
昨年度の大会に出場した「Grand Tokyo」に学校の先輩や知り合いが複数名いたことからiGEMに関心はありました。当時は自身の興味は今と違って電子工学や機械工学であったため、「そこまで縁がないな」と思っておりました。iGEMを始める時もDryをする予定でしたが、神経科学への興味が強まっていく中でWetとして参加することにしました。
iGEMは本格的な研究ができるなか、社会的な影響や教育活動なども重視するという特徴があります。そんななか、基本は理系の人のみで構成されるチームをHG-Tokyoでは様々な視点を取り入れたいということで文系のメンバーにも多数参加していただいております。
自分自身が花粉症を含め、多くのアレルギーを患っていることもあり、ナリルチンを用いた研究により一人でも多くの悩みが緩和されればと思います。集まった29名のメンバーと支援やアドバイスをしてくださる皆様とともに最良の結果を得られるよう頑張りたいと思っております。
江川陸翔
高校2年生
チームリーダー・Wetリーダー・Education部門
私は中学3年生の頃からiGEMに参加することが夢であり、ついにその挑戦が現実となることを大変嬉しく思っております。現在、糖尿病を10年以上患っている祖母が身近にいることから、「糖尿病患者を一人でも減らしたい」という想いを抱き、高校入学後に研究活動を始めました。
この1年間の研究を通じて、私は計画性や段階的な思考プロセスの重要性、そしてチーム内外での円滑なコミュニケーションの大切さを学びました。この経験をiGEMのような国際的なプロジェクトで活かし、Grand Prizeを目指しています。
iGEMでは、花粉症に苦しむ人々を減らすという明確な目標のもと、研究から社会実装までを見据えた本気の活動に取り組んでいきたいと考えています。このチームの一員、リーダーとして、志を共にする仲間と共に挑戦できることを誇りに思います。
佐藤凜奈
高校2年生
チームリーダー・Wet部門・Human Practices部門
私は昨年度の大会に出場した高校生連合チーム「Grand Tokyo」で活躍している先輩方を見て、iGEMに興味を持ちました。
iGEMの最大の魅力は、実験室での研究だけでなく、教育活動やステークホルダーへの調査なども含まれる、文系・理系の枠を超えた包括的なプログラムである点だと思います。
そのため、今回集まった29人のメンバーそれぞれの得意分野や個性を活かして活動に取り組み、花粉症に悩む方々の助けとなるような新しい解決策を生み出したいと考えています。
廣實真仁
高校2年生
財務リーダー・Human Practicesリーダー
普段は経済・金融・ビジネスに興味があり、iGEMを通じて実践力と国際視野を身につけたいです。
水谷綾那
高校1年生
Educationリーダー
生物学と化学に興味を持っています。多くの人に合成生物学の面白さを広められるように全力で頑張ります!
岡田英虎
高校2年生
Softwareリーダー・Wikiリーダー
興味分野は航空宇宙工学と量子コンピューティングです。高クオリティのwikiとソフトを作れるように頑張ります。
武内友里
高校2年生
Wet部門・動画制作リーダー
解剖学に興味があります。チームに貢献できるように頑張ります!
長井寅ノ介
Hardwareリーダー・Softwareメンバー
中学3年生
航空宇宙工学と機械工学とカヌー・スラロームがとても好きです。このチームを3Dプリンティングの技術でサポートします!
新明結
デザインリーダー
高校3年生
主に有尾類の発生・繁殖行動の研究をしています。このチームの最大限の魅力が引き出せるようなデザインを提供できるよう頑張ります!
和佐野花帆
広報リーダー
高校2年生
メディアコミュニケーションに興味があります。みんなの活動をしっかり伝えられるよう頑張ります!
スケジュール

予定されるスケジュールは上記のようになります。
次年度チームへ引き継いだ後も、学会での発表や活動報告書の作成、リターンの準備を進めて参ります。
SNS
お問い合わせ:igemhiroo@gmail.com
最後に
社会に新たな価値を生み出す研究を進めております。皆様のご支援が私たちの力となりますのでご協力のほどよろしくお願いいたします。





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