▼自己紹介


本プロジェクトに興味を持っていただき、ありがとうございます。元ボーイスカウトの五味悠一郎と申します。普段は情報系の教育研究に取り組んでいますが、各種イベント等で四半世紀以上ボランティアをしており、その関係で防災士としても活動しています。
能登とのご縁は学生時代の友人が珠洲市に住んでいたことで、令和6年能登半島地震直後の1月中は県外から、二次避難マッチングや定時運行バスのシステム構築や運用をさせていただきました。この取り組みを通して、公助で行われるような支援であっても、民間でできることは結構あると学びました。
令和6年能登半島地震被災者用バス予約サイト(Peatix)
二次避難先などへの移動を支援 珠洲ー金沢間で無料バス運行 利用者「本当に助かります」(石川テレビ)
能登空港(のと里山空港)の定期便が運航再開した令和6年のGW(ゴールデンウィーク)は、自分が関わった地域をこの目で見たいと思い、生まれて初めて能登を訪れ、能登の自然を楽しみつつ近隣のお手伝いをさせていただきました。
GW初日、能登空港に多くの人でにぎわう(朝日新聞)
その準備において、能登の情報をインターネット上で探しましたが、震災前の情報が多く、震災後の情報があまり無く困った経験から、震災後の情報をまとめたWebサイトを能登に関わる友人たちと作り始めました。
能登ステイ(Webサイト)
このまま順調に復旧から復興へと進んでいくであろうと思ったさなか、令和6年奥能登豪雨が発生しました。豪雨直後の道路状況を「能登ステイ」に記録しつつ、断水が発生した外浦地区にて給水ボランティアの情報共有を行うシステムの構築や運用に取り組み、給水活動にも参加しました。

能登へ行って災害や対策を学びながら自然を満喫し、地元の方々との交流しながらお手伝いをすることは、望ましい地域貢献であり教育的効果も高いと考え、令和6年のGW以降、所属大学の学生たちを引率して様々な活動も行っています。
日本大学関連企画(Webサイト)
こうした活動を能登で行う過程で、様々な事業者や団体との繋がりが生まれ、所属大学以外の学生たちとの沢山の出会いもありました。一方、避難のお手伝いをしたので、戻ってくるところまでお手伝いしないと無責任かなという心残りがありました。
▼能登の今
令和7年4月13日、石川県の指定避難所が全て閉鎖されました。
石川 最後の指定避難所が閉鎖 能登半島地震や豪雨災害受け開設(NHK)
復旧から復興へシフトする一つのターニングポイントともいえます。人の多い地区へ行けば必要なモノは手に入る程度には経済活動は再開し、非定住者でも不自由なく滞在できる程度には社会インフラは復旧したと、個人的には実感しています。一方、まだ復旧中で災害ボランティアが必要とされている地区や、生業(なりわい)の担い手不足で復興にブレーキがかかっている地区も多数存在します。生業の再建が遅れると、建物はあってもヒトが居ない、という状況になりかねません。

こうした課題に対し、自分ができる最も効果的な支援は、学生が能登に関われる環境を構築することだと考え、学生が活動しやすい場を見つけてきました。おかげさまで能登の人脈が増えたので、学生が能登へ行きやすくなる環境構築に着手することにしました。
▼このプロジェクトで実現したいこと
このプロジェクトでは、能登で活動する学生たちの費用負担を軽減するため、クラウドファンディング(以下、クラファン)方式で資金を集め、活動した学生たちに交通費の一部を支給させていただきます。具体的には、現地での活動終了後に交通費申請フォームから申請のあった学生について、協力団体や事業者に活動実績を照会した上で、片道分の航空運賃実費を学生の銀行口座に自分が振り込みます。
交通費支給条件は、リスクを低減しつつ費用対効果の観点から、
・能登で2泊3日以上活動(拠点移動は可)すること
・飛行機で能登空港もしくは小松空港を利用すること
・高等教育機関(学校は問わない)の現役学生(休学中を含む)であること
・成人であること
・他の交通費支援を受けていないこと
・対象搭乗日と交通費申請受付は令和7年7月から10月頃までの間
・交通費支給日は令和7年11月頃
・申請は一人1回のみ
・支給上限は1万円と片道分運賃の安い方
としました。なお、支援金の集まり状況によっては、変更する可能性があります。
交通費の支給は、協力団体や事業者から事前申請のあった学生を優先します。事前申請がなくても、支援金総額から各種手数料(税金含む)を差し引いた残金がある限り、交通費申請の先着順で支給します。残金が不足する可能性が生じた時点で、申請受付を締め切ります。残金の余剰金が生じた場合は、次回以降の同プロジェクトに繰り越します(学生の長期休みのタイミングで継続予定)。
初等中等教育機関(小学校、中学校、高校など)の児童生徒は自費で来る可能性は低いと考え、高等教育機関(高専、短大、大学、大学院、専門学校など)の学生に限定しました。交通経路の確認は手間がかかること、飛行機は移動時間が短く、新幹線よりリーズナブルな運賃もあることから、対象交通費は航空運賃のみとしました。
支援金をできるだけ学生へ還元したいので、支援金を全額受け取れるCAMPFIRE for Social Goodで実施いたします。「のと復興留学」の令和6年参加学生は110名超だそうなので、学生110名の支援を目標として一人1万円を見込み、110万円を目標金額として設定しました。集まった支援金は手数料(税金含む)を除き、全額を学生の交通費として使用いたします。
石川県と連携し、雨風太陽が大学生限定の地方留学プログラム「のと復興留学」を2年連続で開催 昨年は全国から110名超の学生が参加、参加者が現地団体へ参画するなど関係人口を創出(PR TIMES)
個人で支援を行う都合上、手間をできるだけ減らした簡便な仕組みで実施いたします。無償もしくはリーズナブルな宿泊施設を用意している学生の受け入れ先団体や事業者が多いことから、旅費の中でも交通費を支援対象としました。このプロジェクトを通して、支援者を支援する支援循環モデルも構築したいと考えています。なお、自分が担うのは窓口だけであり、交通費を支給する以外の責任は負わず、実際の支援先は能登で活動する学生であることにご留意ください。
同様の公的な仕組みが提供されるまでは、同様のクラファンを定期的に実施する可能性がありますので、今回は余り頑張らずに息の長いご支援をいただけると嬉しいです。本プロジェクト実施中に同様の公的な仕組みが提供された場合は、交通費以外も支援できる仕組みに変更させていただきます。
農業ボランティアやインターンシップ(のと復興留学は趣旨が異なるため対象外)は、交通費などの公的な支援があるので、こうした支援も周知します。
被災地の農業を応援してくれる方を募集!(石川県)
石川県内でのインターンシップ等参加にかかる交通費の助成制度について(石川県)
▼プロジェクト立ち上げの背景
復興には、経営資源であるヒトモノカネ情報が必要不可欠です。モノカネの支援は、公的民間それぞれ幾つか存在します。情報支援は、LINEヤフーや能登乃國百年之計(一般社団法人)のプロボノに期待しています(自分も微力ながらお手伝いします)。ヒトの支援はどうでしょう。これまでのやり方だけでは今後、減っていくかなと。「来てください」で来てくれるヒトの人数は、すでに限界だと感じています。県外からの災害ボランティアは当然、復旧が終われば居なくなります。
そうした中、潜在的な復興ボランティアとして最も期待できるのは、学生だと考えています。能登で出会った学生たちは、活き活きしていました。若い人ならではのアイデアと勢いもあります。こうした学生たちですが、当然、社会人ほどの資産はありません。大学等から補助を受けている学生が一部いるものの、自己負担で活動している学生も多くいました。こうした学生たちの金銭負担を減らす仕組みを作れば、行きたいと考える学生やリピーターとなる学生が増え、復興が加速すると思いますが、いかがでしょうか。
もちろん、学生にもメリットがあります。能登での活動は、学生自身の良い経験になりますし、キャリア形成にも役立ちます。能登に関わった学生の中には、長期インターンや移住、起業している学生も。自然や美味しい食べ物が満喫できるメリットもありますね。

能登で活動する学生の交通費を支援するクラファンは、令和6年のGW直後に思い付き、関係各所へ実施を提案してきましたが実現には至りませんでした。そうした中、多数のキーパーソンと短期間でご縁をいただき、自分単独でも実施できる見通しが立ったことから、しがらみの少ない個人が主催するのが現時点では最適と考え、クラファンに挑戦する決意をいたしました。
▼現在の準備状況
本プロジェクトにご協力もしくはご後援いただける団体や事業者を増やしてきました。協力は学生を受け入れ予定で広報や活動実態照会にご協力いただける団体や事業者、後援は広報にご協力いただける団体や事業者と位置付けております。
学生からの交通費申請フォームや、本プロジェクト入出金用の銀行口座も開設しました。集まった資金の税金等は、お世話になっている税理士に依頼して適切に処理いたします。プロジェクトの収支は、リターンの報告書に掲載いたします。
交通費申請フォームの記入項目は、学生氏名、年齢、所属情報(学校名、学部学科名、学年など)、メールアドレスと連絡先電話番号、学生証など学生身分を証明する信憑書類の控え、活動に参加した団体もしくは事業者名、活動日程(開始日と終了日)、航空券領収書、公開して良い活動風景写真(任意)、感想などです。
交通費申請フォームは、能登に特化したオウンドメディアとしては比較的認知されている「能登ステイ」に掲載し、学生の受け入れ団体や事業者に広報してもらうことで、学生への周知を計ります。
▼リターンについて
学生支援やプロボノに注力したいので、リターンは「報告書先行閲覧権」と「お名前掲載権」のみといたしました。クラファンでよくある、視察や活動などのプログラム作成もお手伝いできますので、希望される方は別途ご相談ください。
○報告書先行閲覧権
学生が申請フォームに記載した感想等を、「能登ステイ」Webサイトに報告書としてまとめます。報告書は令和8年1月以降に公開しますが、ご支援いただいた方には公開前の報告書(随時アップデート予定)を閲覧できるアクセス情報を提供します。
○お名前掲載権
ご支援時に備考欄へ記入されたお名前「ニックネーム可」を、「能登ステイ」Webサイトに掲載させていただきます。公序良俗に反するニックネーム等は掲載を控える場合がありますので、ご了承ください。備考欄は支援後も修正可能ですが、募集終了時点の内容に基づいてリターンを実施します。
報告書を公開するねらいは、マスメディアやソーシャルメディアを通さない能登の現状を知ってもらうこと、学生の活動を知ってもらうこと、いま自分がすべきことは何なのかを考えてもらうこと、などです。
▼スケジュール
令和7年6月15日 クラファン開始
令和7年7月31日 クラファン終了
令和7年7月初旬 交通費支給申請開始
令和7年9月中旬 リターン発送
令和7年10月31日 交通費支給申請終了
令和7年11月中旬 交通費支給
▼協力団体や事業者のご紹介
本プロジェクトへのご協力を了承いただけた団体や事業者のご紹介です。本プロジェクトの趣旨から、学生受け入れに積極的で、奥能登に根付いた民間団体やNPOから順にお声がけしています。能登で学生を受け入れ予定の団体や事業者は、ご連絡もしくはご推薦いただければ、その団体や事業者に確認した上で、随時追加させていただきます。活動先を探されている方は、能登ステイの「遊び・体験・ボランティア」ページやFacebookグループもご確認ください。
○五味研究室
医療情報システムや教育支援システムなどの研究に取り組んでおり、BCPや機微な情報を守る観点から自然災害を含めた広義のセキュリティも研究しています。
○高池葉子建築設計事務所
輪島市や穴水町での建築設計やワークショップに取り組んでいます。廃校の改修、露天風呂設置、古民家改修、甲駅舎の改修、広場作り、個人の自宅再建など、設計と共に事業の構築からお手伝いしています。
○紡ぎ組(NPO法人)
輪島市深見町の廃校「旧深見小学校」の校舎や校庭を活用し、被災した子供たちの遊び場づくりや、(主に女性の)生業を作っています。また被災地支援者の支援として、宿営所の運営や食事の提供もしています。「のと復興留学」での大学生受け入れ人数50人(うち2名が就職)。
○奥能登ブリッジ(合同会社CとH)
珠洲市飯田町に位置するコワーキングスペースです。奥能登と首都圏など都市部との架け橋(Bridge)となり、新しい働き方やビジネスチャンス、新しい自分やビジネスをつくる機会を生み出しています。
○外浦の未来をつくる会(NPO法人)
珠洲市大谷地区(高屋~真浦町迄)で、震災や豪雨災害後の情報を収集し、現状やイベント等の情報をお知らせしながら、未来の地域づくりを考え、取り組んでいます。
○穴水町甲復興団(任意団体)
穴水町甲地区で、自分の故郷の未来を想い集まったメンバーで構成された団体です。被災者同士で立ち上がり、助け合い、高齢者や住民が安心安全な町や地域を作るために活動しています。
○能登の古民家宿 TOGISO
志賀町赤崎の古民家宿。富来(とぎ)の宿を復興事業者や支援者にも提供。輪島塗の食器をランプシェードに生まれ変わらせる取り組みや、赤崎地区の町並みを後世に伝える取り組みをしています。
○能登乃國百年之計(一般社団法人)
能登の復興のため「5,000人の市民による復興ビジョンの収集・発信し、30人の復興イニシアティブの育成すること」をミッションとし、地域単位・機能単位で設立された各復興団体との連携を通じて実現します。
▼後援団体や事業者のご紹介
○のとテラス(任意団体)
輪島市と能登町を中心に、支援の届きにくい集落を主に支援しています。奥能登出身のメンバーで構成されていて、オリジナル能登グッズ(収益は100%寄付)も販売中です。
○おいしい金沢さん
石川県・金沢を中心としたグルメ情報と能登半島情報、オトクな情報を発信しています。仮設住宅へのベンチ設置やペット支援、子ども支援など発災時から様々な支援を続けています。
○ピカリン(東哲也)さん
復興支援団体、能登ネスト管理代表。ボランティアを繋げる、のと支援ネット代表。能登の山や海を使ったアスレチックフィールド設立に日々奮闘中!
▼最後に
能登の支援者を支援するクラファンは珍しいと思いますが、復興には必要不可欠だと思います。能登の様々な地域で活動した学生の感想が含まれる報告書には、マスメディアやSNSではわからない能登のリアルが綴られるはずです。
本プロジェクトへのご意見ご要望などございましたら、コメントやメッセージをいただけると幸いです。
能登支援のクラファンは初めてですが、よろしくお願いいたします!
最新の活動報告
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令和7年夏休みに能登で活動する学生の交通費を支援するクラファン終了しました!
2025/08/01 23:51チャレンジしていたクラウドファンディング■【関係人口創出】令和7年の夏休みに能登で活動する、学生たちの交通費を支援したい!https://camp-fire.jp/projects/847439/viewですが、おかげさまで905,000円のご支援をいただき、25/7/31(日)に終了いたしました。応援ありがとうございました!代理もあるので実際はもう少し多いですが、ご支援いただいた50名の方にこの場を借りてお礼申し上げます。なお、個人情報を取得しない設定としたため、大変恐縮ですが支援者のお名前や連絡先を五味は把握できませんので、ご容赦願います(お会いした時にでもアピールしてください!)。リターンは、CAMPFIREのシステムを介してお届けします。当初から応援を沢山いただいてまして、自分にできることは何かなぁと考えた結果、想いや伝えたいことをCAMPFIREの活動報告にひたすら書かせていただきました。お時間のあるときに、ご一読いただければ幸いです。クラファンが終了したので、本日8/1より交通費支給作業にシフトします。■能登で活動する学生の支援https://notostay.com/support_student/近い将来における地方都市の課題が、図らずも具現化した能登において、学生は何をして何を学ぶのか、大変楽しみです♪同様のプロジェクトは今後も継続して実施予定なので、引き続き見守っていただけると嬉しいです。結果として、災害を風化させないことにもお役に立てればいいな、と。 もっと見る
本日7/31はクラファン最終日です。
2025/07/31 00:02能登で活動する学生の交通費を支援するクラウドファンディングですが、とうとう最終日となりました。交通費を支援すれば能登で活動する学生が増えますし、学生の活動は学生にも能登にもメリットがあります。あと20万円強で、目標額を達成できます。学生が活動しやすい10月末まで交通費を支援するには、目標額の110万円を達成したいんですね。引き続き、本取組のシェアやカンパにご協力いただけると助かります。また、クラファンの活動報告に能登への想いも綴りましたので、お時間があればご一読いただけると嬉しいです♪ もっと見る一人で110人分のお手伝いをする
2025/07/30 23:13復興には、経営資源であるヒトモノカネ情報が必要不可欠ですが、支援を集めるのが一番難しいのが、ヒトだと思うんですね。集めるのが難しいから、自分がやらなくちゃになりがち。で、忙しくなり、目の前にあることに追われて、先のことが考えられなくなるという、悪循環。やることがあって大変なら、能登の外にいるヒトにやってもらえばいいと思うんですね。そうすれば、レバレッジも効かせられる。例えば、本プロジェクト。自分が現地でお手伝いすると、一人分の効果しか出ません。でも、その時間を手伝ってくれるヒトを集めることに使えば、110人分の効果になる。他にも、レバレッジを効かせる方法は、幾らでもあるかなと。もしかしたら、クオリティは下がるかもしれません。でも、100点や80点を目指す必要はあるんでしょうか。60点では駄目なんでしょうか。レバレッジを意識すれば、頑張らなくても着実に復興は進むと思うんですね。 もっと見る








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