
寺田克也さんに「愛よさらば」スペシャルインタビュー
寺田克也(てらだ かつや)
岡山県玉野市出身のマンガ家。「ラクガキング」を目指している。
阿佐ヶ谷美術専門学校在学中から仕事を始め、ゲーム、アニメ、映画のキャラクターデザイン、小説の挿絵、マンガなど、幅広い分野で活躍。その圧倒的な画力と、緻密でエネルギーに満ちた独自の作風は、国内外のクリエイターに多大な影響を与えている。
代表作に、ゲーム『バーチャファイター2』映画『ヤッターマン』のキャラクターデザイン、マンガ『西遊奇伝・大猿王』などがある。
今回は、寺田克也さんにリリース直前の「愛よさらば」を遊んでいただいて、ゲームの感想を伺いました。寺田さんは、心強い我々のサポーターです

池田トム(以下,Q)「愛よさらば」いかがだったでしょうか?
寺田克也(以下.T)「面白かったですよ。早い話じぶんは絵を描ければ何でも楽しいですが。
でも(ゲームが)絵を描くのを急かさないでいてくれるといいなあと思いました(笑)
時間に追われて描くのが、絵描きとしては厳しい。
オレは毎日時間に追われているので。
でもこれはゲームとしての面白さだから仕方ないですね」
Q.「仕事でいつも追われているんですね?」
T.「ゲームでも、追われるのはちょっとつらい。」
「絵はどこまでも描いていたいので、やはり時間で終わらなければいけないつらさが、絵描きにはあるのではないかと、ちょっと思ったけれど。」
「でも絵を描いてゲームを進めていくというのはすごく楽しいので、先には進んで行きたくなった。」
魚屋の看板を描く寺田さん
Q「一般の人からすると、絵を描くってすごくハードルが高いし、」
「イチから絵を描いて欲しいなんて言われることとなかなかないんじゃないですか。
それが結構作るきっかけになっていて、対話するというのを考えた時に、AIの一番いい使い方だなと思ったんです。」
T.「いや、めちゃめちゃ楽しい使い方だと思いますよ。
普段描いていない人でも、なんか描いてて面白がれると思うし。
一方で、描いてない人ほど時間をかけたいのではないかと。
描くのが早い人も、もう考えるだけでワチャワチャするから、わーって終わるんじゃないか。
僕は、描く時間がなくなることについて、すごく恐怖があるので、制限時間に切迫感を感じました。」
Q. 確かにそうですね。職業柄も有りますよね。
T.「もう老人だからね(笑)若い子はそういう方が面白いのかも。」

Q.「寺田さんは普段ライブドローイングをよくやっていて、時間に追われるじゃないですか?」
T.「あれは3時間とかかけるから、ちょっと違う。
そこで3分で終わりですよって言われるようなことはないんですよ。」
Q.「なるほど。それは頭の中で3時間ぐらいの絵って、設計しているんですね。」
T.「そこら辺は経験値です。絵を描くという基本姿勢の話。
だから、これはあくまでもゲームだから、時間と戦って描くというのもすごい楽しい。
楽しいことだし、嫌だ嫌だと言いながら、やってしまう感じだと思います。」
「自由な明日」を描く寺田さん
寺田克也さんの書いた「自由な明日」
Q.「愛よさらば」では、未来は絵が描くのが禁止になっている世界観なんです。
警官が時々来て取り締まっていて、、隠しながら人からバレないようにする絵を描いたりするのもあって、そこでは色々展開を考えています。
例えば、風が吹いて邪魔をするとか、寒い環境とか、ペンがないとか、牢屋に入っていて、血で描くとか、いろんなシチュエーションが出てきます。
T.「いいね!邪魔してくるのは。」
Q.「なんか絵描きのRPGで作ったらそうなるかと。」
T.「むしろ妨害されて気持ちが盛り上がる。」
Q.そうなんです。今、死ぬ間際の作品とか、むっちゃ気合入りそうじゃないですか。
今日はお時間いただいてありがとうございました。
まだまだ、話は尽きなかったのですが、寺田さんはお忙しい中時間を作って、我々のゲームを遊んでくれました。ありがとうございました!






