ご挨拶
私たちは大阪南部(泉州地区)に位置する、和泉市阪本町の青年団です。この町で生まれ育つ者として、「子供たちにだんじりの芸術としての魅力や歴史、祭礼の楽しさ、また祭礼を通じてつながる地域の人たちとの繋がりの楽しさと大切さを伝えていかなければならない」と感じています。
(令和3年11月14日地車修理入魂式)

プロジェクト立ち上げの背景
約300年前から大阪泉州を中心に行われるだんじり祭。私達も生まれた時から、家族や周囲の人たちがだんじり祭に参加しており、当然のように参加し携わってきました。ただ、近年では地域の過疎化(町会活動の疲弊、町会加入軒数減少)と少子高齢化の影響、さらには若者の祭礼離れが進み、存続が難しくなってきています。コロナの影響で2年間もの間祭礼は行われませんでした。(上記、写真は令和3年11月に平成13年の大修理から20年ぶりに大修理入魂式を執り行った時の写真です。)令和2、3年度は祭礼は行われず令和3年11月に入魂式のみ執り行いました。)令和4年度に祭礼は再開したものの、2年という時間は長くコロナ前のように気軽にだんじりに触れることや以前参加していた仲間が祭礼に復帰する事が難しくなり、多くの仲間を失う事になってしまいました。また、子供達が楽しめるふれあい祭りや、参加している子供たちに満足のいく環境を提供できていないのが現状です。阪本町だんじり祭りの運営は以前のような祭礼参加者の確保や運営資金の調達が厳しく開催の継続が危ぶまれており、子供たちにだんじり祭りを継続できる環境を残していきたいと思いこのプロジェクトに挑戦する事を決意しました。
【阪本町のだんじり】(昭和24年頃の曳行風景)

初代地車は大正8年に購入。
現在の地車は、昭和24年に購入。戦後の資材入手困難な時で、当時のお金で総額127万円もした(現在の貨幣価値に換算すると約3億円は下らない)。大工は岸和田市本町の田端元一氏(大弥三)、彫り師は淡路島津名町の松田正幸氏。昭和55年、昭和59年~昭和60年、平成13年、令和元年と4回の修理を経て現在に至る。大屋根は切妻型、懸魚は開運御来光、大きさは高さ3.65m大屋根幅2.37m土台長さ3.63m。
(昭和45年頃)

(昭和55年頃)

【だんじり祭りの組織図】


【阪本町のだんじりの見どころ】
芸術的な彫刻と交差点を90度に勢いよく勇壮華麗に曲げるやりまわしではないでしょうか。
だんじりの彫り師は、木下舜次郎氏、松田正幸氏
【彫り物写真:巴御前】

【彫り写真:佐久間玄蕃盛政】

【やりまわし風景】

だんじりの先頭を走るのは、纏(まとい)です。江戸時代の火消組の印しとした物で纏を振る事で火消組の士気を高めていました。祭礼時は纏持ちが交差点へ進入時に纏を振り、やりまわし前の曳き手の士気を高めています。各町の目印となり様々な形の物があり、観客の目を引き付ける見どころの一つです。

纏が通過すると綱先(少年団や青年団)→子供会→少年団→女子団→青年団の順でだんじりへ近くなるにつれ血気盛んな若者が左右対になり、「そーりゃー、そーりゃー」と掛け声を出し、だんじりを曳きます。総勢100名近くで大きなだんじりを曳行する姿は圧巻であり、観る人を魅了します。また、青年団に加えだんじりの前方には、前梃子(旋回のきっかけを作る)、後方には後梃子(舵取り役)屋根には大工方(舵取りへの合図役)といった様々な部署が素晴らしいやりまわしを行う為に試行錯誤し取り組んでいます。また、やりまわしが成功した時は子供から大人までみんなで喜びあえ町民や祭礼参加者が一つになれる瞬間です。

初日の午前中は地元中学校区のだんじり(7台)が集結しパレードを行います。子ども達の憧れである青年団 団長の垂れ幕披露や各団体が仮装等でパレードを盛り上げ校区内を周回します。
【パレード写真】

二日目の午前中には、阪本町内にある郷荘神社へ氏子4町による宮入が行われ、泉州地域では珍しく境内へやりまわししながら、宮入を行いその姿は勇壮で美しく見どころ盛りだくさんとなっています。

また、初日、二日目の午後からは近隣地区のだんじり(18台)がJR阪和線の和泉府中駅前に集結し、やりまわしを披露する和泉だんじり大連合が行われ二日間で延べ2万人近くの観衆も訪れ、各町自慢のだんじりでやりまわしを披露し成功した時は、歓声を受け町一体となる瞬間は特別なものとなります。
夜は、二日間共、だんじりに提灯をつけゆっくり歩き、中学校区や町内を曳行する火入れ曳行が行われます。昼とはまた別の雰囲気を感じながら、幼児~お年寄りまで祭の余韻を楽しみます。秋の訪れと五穀豊穣を願い祭りの終焉を迎えます。
このプロジェクトで実現したいこと
・子供たちに地域への愛着を感じてもらう行事(ふれあい祭、夏祭、運動会など)を開催。
・子供たちにだんじりに触れてもらい、祭礼文化の継承と伝承。
・子供たちが参加するための祭り衣装費用や未修繕のままとなっている鳴り物太鼓の修繕。
・人と人との交流を増やし元気な町に復活させる。
・阪本町のだんじり祭りを知ってもらい、見てもらう事。
・全国から仲間を集める事。
・昔のように町の宝であるだんじりが町民を繋ぐ鍵となり、楽しみの一つになること。
今回取り組みたい事
【ふれあい祭り】

最後に
このまちで生まれ、このまちで育ってきたからこそ、
だんじりという文化を、次の世代にしっかりと残したい。
昔ながらの迫力ある曳行、木の匂い、太鼓の音、
あの瞬間を、子どもたちにもずっと体験してほしいんです。
9月28日(試験曳き)
10月11日・12日(本曳き)
この日に向けて、町のみんながひとつになる季節が、もうすぐやってきます。
どうか少しでも多くの方に、この熱い想いを支えていただけたら嬉しいです。
最後まで読んでいただき、本当にありがとうございます。
そして、ご支援・応援、心よりお待ちしています!









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