はじめまして!
AFRICAN CLOSET の小仲アジマンです。
2020年より、西アフリカのガーナからアフリカンファブリックの入荷・オンライン販売をスタートし、翌2021年よりガーナのハイブランドなアフリカンプリントを使用した着物や帯のお仕立て・オンライン販売を開始しました。現在は、アフリカ輸入生地と着物や洋服などの衣料品を総合的に扱うブランドとして活動しています。
新たな挑戦:アフリカと日本の融合をもっと身近に
AFRICAN CLOSETでとりわけオリジナリティを発揮しているアフリカ着物。私たちはこれまで、ガーナの高品質なテキスタイルブランドが発信するアフリカンプリントや、同国の伝統的なタイダイ染めと日本の和裁技術と融合し、作品づくりに取り組んできました。「古くも新しい服飾文化を創造する」という独自の理念のもと、異なる文化が調和するものづくりを追求し、多くの方々から温かいご支持と高い評価を頂いてまいりました。
ミシン仕立てのアフリカ着物に関するテストマーケティングにご協力ください
そしてこの度、「アフリカの服飾文化と日本の伝統技術の融合」という私たちの取り組みをさらに多くの方々に身近に感じていただきたいとの思いから、新たな一歩を踏み出すことを決心いたしました。
今回のクラウドファンディングでは、ガーナの人々が日常的に普段使いしているマーケットで販売されているアフリカンプリントにて、すべての工程を着物の縫製に特化したミシンで仕立てるアフリカ着物をリターンとすることで、その有効性を探ることを目的としています。
ご支援くださる皆様からの貴重な意見をいただくことで、「古くも新しいアフリカと日本のファッション」のかたちをこれからも探求していきたいと考えています。
ご協力のほどよろしくお願いいたします!
ところで、そもそも「なぜアフリカの生地から着物に?」と思われる方も多いのではないでしょうか?
ここからは、私のアフリカンファブリックとの出会いから、アフリカ着物へと展開していく経緯について触れていきたいと思います。
1. ガーナブランドとの出会い
アフリカンファブリックが私にとってより身近な存在になったのは、西アフリカ・ガーナ出身の夫が出張でガーナに立ち寄った際、ガーナ発のアフリカンテキスタイルブランドWOODIN(ウッディン)の生地をお土産に持ち帰ってくれた頃にさかのぼります。
青海波(せいがいは)を想起させるWOODINのアフリカンプリント「Acclamation 称賛」。 各デザインにコレクション名が付いている
自作第1号のアフリカ着物はイベント用ユニフォームとしてよく着用する。和洋という概念を越えたオリジナリティに自由と開放感がある
WOODINのデザインは、それまで私が抱いていた”大胆な図柄と派手な色使い”というアフリカンプリントのイメージとは異なるものであり、その洗練されたデザインに深く魅せられました。夫の妹から、「これはガーナの女性たち憧れの生地なんだよ」と聞いた時、ガーナ女性たちのファッションに対する意識の高さに新鮮な驚きと感動を覚えました。
私は、服飾系の高校やファッション専門学校で服飾デザインや縫製を学び、オートクチュールのアトリエで見習いとして勤務していたことがあります。しかし、その仕事を辞めてしまってからは、海外旅行をしたり、大学で勉強したりと、服飾とは距離のある生活を送っていました。最終的には長年使い続けてきたミシンも手放し、服飾関係の仕事に戻りたい、との考えは自然と薄れていました。
それが、独特な色彩とデザインを展開するガーナのアフリカンプリントと出会うことにより、私のファッションに対するかつての特別な感情が再び呼び戻されることとなったのです。
2. オンラインでガーナアフリカンプリントを販売
早速、ガーナ出身の夫に「オンラインでガーナの生地を販売してみたい」と話しをすると、「日本で売れるのかな?」とか「アフリカの人とのビジネスは難しいよ」とか、ネガティブな言葉が返ってきました。
しかしながら、私は以下の点について魅力的に感じたため日本でアフリカの着物を広めたいとおもいました。
①ガーナにはWOODINのほかに、GTP(ジー・ティー・ピー)、ATL(エー・ティー・エル)、PRINTEX(プリンテックス)といった自国のアフリカンプリントブランドが複数あることは誇らしい。
②タイダイ染めという伝統的な染色文化も持ち合わせている。
③歴史的にもアフリカンファブリックの生産・流通の中心的な役割を担うガーナから日本に向けて発信することは強みであり、日本にいる私たちにとっても有益なことである
このような私の考えを夫に伝え、ガーナアフリカンファブリックをメインに販売するオンラインストアをオープンしました。
WOODINのスタイリッシュな幾何学柄
GTPのアフリカンクラシック漂うデザイン
ガーナの伝統的なタイダイ染はどこか宇宙的であり神秘的
3. アフリカンプリントを使ったプロダクト開発
アフリカンプリントのオンライン販売を開始してから間もなく、アフリカンプリントを使用したバッグやスカートの製作・販売も始めました。その一方で、「ガーナのハイブランドWOODINやGTPの個性あるデザインが活きるアイテムとは何か?」——その答えを模索する日々が続いていました。
そんな時に、知人から「アフリカの生地で帯なんてどう?」と提案を受けました。私が着物に対して特に強い関心を持っていたわけではありませんでしたが、「アフリカの生地を帯にする」というアイデアには強く惹かれるものがありました。なぜなら、アフリカンプリントに描かれる世界観が、帯という細長いキャンバスに映し出されることにより、絵画のような鑑賞性の高いファッションにつながるのではないかと感じたからです。
アフリカンスタイルの半幅帯を商品にするなら、自分自身も半幅帯の基本構造や仕立て方を改めて学びなおしたいと思い、和裁教室に通いました。半幅帯の仕立て方について学んだ後、アフリカの生地で自分用の着物も仕立ててみました。
日本の入子升(いれこます)柄のようなGTPの上質をまとうコレクションAdepa Dumas(アデパ ドゥマース)のアフリカ着物は自作第2号
和のようであって、和ではない。その柄の面白さから、着れば「どこの着物?」と声をかけられることも少なくない
高校の和裁の授業では、作品を仕上げることに必死で、和裁の技術に対して思いをはせる余裕はありませんでしたが、体型に合わせて緻密に計算し、平面と直線で衣服を構築していく和裁の技術を目の当たりし、改めてその奥深さに目を開かされました。
そんな思いで和裁教室に通っていたある日のこと、和裁教室と共同開講している着物の着付け教室の先生がいらっしゃいました。そして他の受講者さんとしばらくお話をしていたその着付けの先生が「SNSでアフリカの生地を見てね。どこだったかな…」と言いながら、SNSで目にしたというその画像を携帯電話で探し始めたのです。
縫う作業をしながらも、その先生の話に耳を傾けていた私は、それが自分の販売するガーナブランドWOODINのデザインであることを確信すると、「それ、知ってます!」と声を上げ、自身の販売サイトを紹介させてもらいました。それから間もなくして、着付けの先生から何着かお仕立てのご注文を頂きました。
多種多様なアフリカンファブリックが存在する中で、ガーナブランドのアフリカンプリントに興味を持ち、着物にしたいと考えていらっしゃった着付け教室の先生との出会いによって、アフリカの着物が持つ将来性を確信しました。
「告白 Decaration」
「革新 Innovation」
「成功 succès」
4. アフリカ着物をより多くの方に知ってもらうために
ガーナブランドのWOODINやGTPを仕入れる際は、かなりの個数をチェックし、デザインを厳選する。最近は着物を意識して選定することが多くなってきた
アフリカ着物ブランドを立ち上げた当初のこだわりは、「和裁士による手縫い仕立てのフルオーダーアフリカ着物」でした。メイド・イン・ガーナのハイブランドなアフリカプリント生地で日本人和裁士が丁寧に着物を仕立てることに方向性を見出していました。「こだわりの作品をこだわりある人に届ける」という価値観はお客様と共有されており、これまでも高くご評価頂いております。しかし、イベントに出展する回数が増え、お客様と直接話す機会が多くなるにつれて、アフリカンファブリックやアフリカ着物に関する様々なご意見が聞こえてくるようになりました。そしてこれらの経験が、アフリカンファブリックの種類や縫製、価格について改めて向き合うことが自身の課題となりました。
A. アフリカンファブリックの種類
ガーナブランドの生地と現地のマーケットで販売されているアフリカンファブリックを比較すると、素材の品質に違いがあること。また色づかいやデザインのタイプにもそれぞれに個性があるため、アフリカ生地好きを称する人々の好みも多岐にわたっているように思います。
ブランドにこだわり過ぎることなく、色柄豊かで多様性に満ちたアフリカンファブリックの懐深さと柔軟性をありのままに受け入れる。
『アフリカ+着物』という融合には、その多様な価値観を受け入れ、包み込む懐の深さがあり、その寛容さをこれからの時代に必要なメッセージとして作品に込めていけるのではないかと考えています。
現地のマーケットで広く流通しているアフリカンプリントは、幅が約115-118cmのものが多い。ガーナブランドの生地は幅が約120cmあるので、着物を仕立てる際には生地幅に余裕がある分扱いやすさがある
B. 着物の縫製方法について
アフリカンファブリックは洋服地であり、ミシン縫いをすることで衣服としてのフォルムが保たれています。着物の背の部分は、座る動作で力が入りやすいため、背の縫い目から生地が裂けてしまう心配がありますが、ミシンで処理することにより、着用強度を高めることができます。これまでの「手縫い」や「手縫い・ミシン併用仕立て」に「着物の縫製に特化したミシンによる仕立て」を加えることにより、プレタ着物(仕立て上がり着物)の縫製方法の多様化を図りたいと思います。
「手縫い・ミシン併用仕立て」では、背・脇・衽つけ(画像赤線箇所)の直線部分をミシンで縫製しているC. 価格について
和裁士という専門技術者が西アフリカ・ガーナ製のハイブランドファブリックの着物を1つ1つ丁寧に仕立て上げる希少価値を考慮した価格設定については、これまでも多くのお客様にご理解を頂いております。
そして今後、さらに多くの方々にアフリカの着物に関心を持ち、ご利用いただくためには、より手に取りやすい価格を検討し、購入者の選択の幅を広げる必要があると考えています。
通常2ヤード(1.8m)単位で販売されている。着物1着を仕立てるのに1セット6ヤード(5.4m)が必要。裁ち方によっては5ヤード(4.5m)でも可能だが、柄出しや縫いしろ分を考えると6ヤードは確保したい
「和裁士が仕立てるアフリカのハイブランドな着物は、綿着物としてはちょっと高価かな」
「アフリカンプリントの浴衣や着物に興味はあるけど、色々ありすぎてよくわからない」
と感じている皆様には、一度ミシンで仕立てたカジュアルラインのアフリカ着物を試して頂き、着心地はもちろん、見た目の印象に対する意見をお聞きしたいと思っています。
というのも、私が高校生の時に受けた和裁の授業では、作業のすべてが手縫いであり、「着物は手縫い」と当然のようにとらえていたため、すべての工程をミシンで縫製したアフリカ着物が一般的に受け入れられるのだろうか、と疑問に感じていたからです。
最終的に、「着物のことはよくわからないけれど…やってみないとわからないから」と言って私の背中を押してくれたのはガーナ人の夫でした。どうせやるなら、ガーナのマーケットで広く流通しているアフリカンプリントだけではなく、WOODINやGTPといったガーナのハイブランド生地も試験的に取り入れて様子を見る。シンプルな決断ですが、思いを行動に移すまでに思いのほか時間がかかってしまいました。
ところが、そんな私の心配をよそに、着物専用のミシンで縫いあげられたアフリカ着物は、ミシンの押さえとアイロンがしっかりと効いており、すっきりと仕上がっていました。仕事上、ミシン仕立ての浴衣や着物をたくさん見てきたという方に完成したアフリカ着物を見ていただいたところ、十分きれいに仕上がっているとの感想を頂き、安心して皆様にお届けできると自信を持つことができました。
5. リターンについて
コットン100%のアフリカ着物は、秋や冬の季節もインナーを工夫したり、秋冬ならではのアイテムを取り入れてコーディネートですることでオールシーズン着用が可能
今回は、「オールミシン仕立て」のアフリカ着物をメインに、「和裁士による手縫い仕立ての着物」「手縫い・ミシン併用仕立て」の着物もご準備しました。
また使用する生地も、現地のマーケットで入手した生地からガーナのハイブランド生地まで多彩に取り入れることで、ご支援いただける選択肢の幅を持たせました。
世界的な異常気象による猛暑は、決して望ましい状況ではありませんが、綿100%のアフリカ着物が日本において一年を通じて着用しやすい状況となっています。クラウドファンディング終了後、10月初旬までにはリターンの発送を完了し、秋の季節にも十分着用頂けるように準備を進めていきます。
~・~・~ スケジュール ~・~・~
8月中旬 クラウドファンディング開始
9月末 クラウドファンディング終了
10月上旬 リターン発送
6. 対象となるリターン
① 着物の縫製に特化したミシンで仕立てたアフリカ着物(14着)
② 手縫い・ミシン併用仕立ての着物(新作含め8着)
③ 手縫い仕立てのアフリカ着物(4着)
④角帯(4本)半幅帯(5本)
⑤カジュアルバッグA-FUKURO(6点)
⑥アフリカ×尾州デニムリバーシブルバッグ(1点)
さらにたくさんのご支援が頂けるように
魅力的なリターンを追加準備中ですどうぞよろしくお願いします!!
最新の活動報告
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アフクロよりご挨拶と「BASE13周年大感謝祭」のご案内
2025/12/12 08:00応援・ご支援いただいた皆さまへご無沙汰いたしております。AFRICAN CLOSETオーナーの小仲アジマンです。あっという間に12月。2025年もあと少しで幕を閉じようとしています。今年はクラファン初トライ年として学びが多く、応援・ご支援者の皆さまには今も感謝の気持ちが尽きることがありません。4月から12月初旬までは、イベントへの断続的な参加のため、オンラインストアへの商品掲載が遅々としてしまい、ようやく商品整理に着手し始めたところです。このような状況の中、AFRICAN CLOSETのオンラインストア展開先のBASEが13周年を迎えるこの機会にクーポンキャンペーンを実施するとの連絡を受けました。クラウドファンディングでご支援いただいた皆さまにも、改めてお得にご利用いただけるこの機会を共有したく、ご案内差し上げた次第です。冬のシーズンならではのアイテムもございます。お友だちやご家族のプレゼントにご利用頂ければ幸いです。ご不明な点等ございましたら、どうぞお気軽にお問い合わせくださいませ。★BASE13周年大感謝祭★●ショップURLアフリカ生地販売 http://africacloset.official.ecアフリカ着物とファッションアイテム http://africacloset.theshop.jp●クーポン利用可能期間2025年12/12(金)12:00~12/15(月)23:59まで●クーポン内容 15%OFF(上限1,000円)●クーポンコード 2512base●クーポンご利用に関する注意事項 もっと見る11月2-3日(日・月祝)Analog Market in 東京
2025/11/01 09:55ご支援・応援くださいました皆さまへ再びご無沙汰しております。AFRICAN CLOSETの小仲アジマンです。11月に入りました!まだ暑いなぁと思っていたら、いきなり寒くなってきましたね。そんな不安定な気候に負けまいと、AFRICAN CLOSETは、この連休に東京へと参ります。↓↓参加するイベントはこちら↓↓Analog Market アナログマーケット会期:2025年11⽉2⽇(⽇)10:00〜20:00 11⽉3⽇(⽉・祝)10:00〜17:00会場:築地本願寺〒104-8435 東京都中央区築地3-15-1⼊場料:無料新作のバッグや半衿クラファンで出店したアイテムまたは未出品のアイテム着物画像カタログ&一緒に合わせて見る生地見本などなど準備しております!ぜひ会場に足をお運びくださいませ。皆様とお会いできることを楽しみにしております。AFRICAN CLOSET小仲アジマン もっと見る11月イベント出店のご案内
2025/10/25 09:00皆さまご無沙汰しております。AFRICAN CLOSETの小仲アジマンです。リターンのお届け以降、ご支援者様からはSNSを通じてリターンをご紹介頂いたり、個人的にご連絡を頂いたりと、尽きることのない感謝の気持ちを胸に、日々活動しております。そんな思いを抱きつつ、来月11月に東京と名古屋にて参加するイベントの準備を進めています。近くにお越しの際は、ぜひ会場にお立ち寄りくださいませ。皆さまにお会いできることを楽しみにいたしております!Analog Market アナログマーケット会期:2025年11⽉2⽇(⽇)10:00〜20:002025年11⽉3⽇(⽉・祝)10:00〜17:00会場:築地本願寺〒104-8435 東京都中央区築地3-15-1⼊場料:無料第17回 名古屋アンティークマーケット会期:11月15日(土) 10:00~17:0011月16日(日) 9:30~16:30会場:真宗大谷派 名古屋別院(東別院)名古屋市中区橘2-8-55※「東別院会館2階」にて開催のFiber Fabric Fair(ファイバーファブリックフェア)にて出店※ リストバンド代:1day 1,300円 /2days 2,400円(当日) 2,200円(アーリーチケット) ※18歳未満と70歳以上は受付で身分証提示(小学生以下不要)の上無料 もっと見る






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