机のない学校を知っていますか?
ノートを地面に広げ、体を小さく丸めて懸命に授業を受ける子どもたち。
彼らは「机が欲しい」とは言いません。
なぜなら、机のある環境を知らないからです。

東アフリカ・ウガンダのジンジャという地域にあるフリースクールでは、6畳ほどの教室に何十人もの子どもたちが集まり、地面に座って学んでいます。
これまでの活動
こんにちは!このページをご覧いただきありがとうございます。
慶應義塾大学経済学部3年、内藤菜々子と申します。
現在、大学を休学してアフリカを巡っており、今はウガンダに滞在しています。
「ARC Charity Foundation」というNGOのもとで、子どもたちへの授業や建設の手伝い、ビジネス研修などを行っています。
これまでの活動について少しご紹介させてください。
私が一人で初めて赴いた途上国は、フィリピンでした。

スラム街に住む子どもたちと出会い、ボランティアをしに来たつもりが、自分の方が多くのものを与えてもらっていました。
恵まれない環境でも、常に明るく笑顔で手を引っ張ってくれる無邪気な子どもたちの姿に心を打たれ、帰国後も彼らのことが忘れられませんでした。
その後、フィリピンだけでなく、さまざまな途上国を訪れました。
ストリートチルドレンと一緒に段ボールの上で寝たときには、周囲の排気ガス、深夜でも止まない騒音、地面の冷たさ、そして皆で一つに丸くなって眠る温かさを体感しました。

ラオスの学校では、放課後に集まる子どもたちに算数、図工、音楽を教えました。
貧困地域では、情操教育がまだまだ行き届いていない現実を肌で感じました。

ケニアでは、日本の音楽や文化を通じて子どもたちと交流しました。
「学ぶことは楽しいことなんだ」と、彼らが私に教えてくれました
日本人の団体に所属し、カンボジアの孤児院でミュージカルを制作しました。
創造性を育むワークショップを企画・実行し、子どもたちの中にある無限大のアイデアと才能を実感しました。

他にもさまざまな場所で創造力を育む教育やアクティビティを届ける活動に力を入れております。
いつも感じていること
さまざまな国の子どもたちと出会う中で、常に感じることがあります。
「その引き出しを引っ張る大人さえいれば、世界を変えられるような才能を持つ子どもたちがたくさん放置されている」ということです。
フィリピンに初めて行ったとき、私は「困難にも負けず明るい子どもたち」に感銘を受けていました。でも、よく考えると少し違うのかもしれません。
彼らは、それ以外の環境をただ“知らない”だけなのかもしれません。
今目の前にいる子どもたちだけでも、その環境を変えてあげたいと強く思っています。
そして同時に、彼らにふさわしい環境を提供することは、私たちの未来への投資でもあります。
どうか皆さまのお力をお借りしたいです。
このプロジェクトの経緯
ウガンダの貧困地域に暮らす子どもたちへ、教科書とノートを届けるクラウドファンディングを通じて、私はArc Charity FoundationというNGOの存在を知りました。

この団体は、2013年にウガンダ・ジンジャ地区で設立され、恵まれない子どもたちへの支援を中心に幅広く活動を展開しています。
公立小学校の学費を支払うことが困難な家庭の子どもたちを対象に、完全無償の学校を開校し、誰もが自由に学べる環境を整えています。
また、障がいのある子どもたちの受け入れや自立支援に加え、職を持たない女性たちに対してはビジネス研修を実施し、これまでに8,000件を超える起業を支援してきました。
さらに、現地クリニックと連携し、スラム街やウガンダ東部の貧困地域における医療支援にも積極的に取り組んでいます。
私は、Arc Charity Foundationが支援・運営する複数の学校を実際に訪問し、算数・図工・音楽の授業を行ってきました。

また、職のない女性たちに対しては、自立支援の一環として、販売可能なお菓子の製造技術・商品開発に関する研修を実施しています。
また、女性の権利に関する講座も行っております。
チーズケーキ製作中
しかし、Arc Charity Foundationが運営する主要なフリースクールでは、依然として教育環境が著しく不足しています。空調設備や制服はもちろん、机や椅子、カーペット、清潔な水道やトイレといった、学びの基本となるインフラさえも十分ではありません。
フリースクールの教室
床に体を丸め、必死に勉強に取り組む子どもたちの姿を目の当たりにし、私は今回、人生で初めてクラウドファンディングを立ち上げる決意をしました。
学校に通った経験のない子どもたちにとって、机や椅子に座るという行為は日常の中に存在しません。彼らは、床で学ぶことに対して、疑問を抱くことすらありませんでした。

狭い教室に子どもたちが身を寄せ合いながら学び、時には場所の取り合いから争いが生じることもあります。
床での学習環境は、単なる不便さにとどまらず、発育途上にある子どもたちにとって、身体的・心理的にさまざまな悪影響を及ぼしかねません。
長時間にわたって歪んだ姿勢を維持することで生じる姿勢障害や、集中力の低下、骨格への恒常的な負担などが懸念されています。

普段の授業の様子
机と椅子のある環境で学ぶことは、私たちにとってはあまりにも当たり前の光景ですが、その「当たり前」が与えられていない子どもたちが、今、目の前にいます。
この子どもたちに適切な学習環境を届けるために、どうか皆さまのお力添えをお願い申し上げます。
このプロジェクトで実現したいこと
本プロジェクトでは、まず机と椅子を30セット整備することを第一の目標としています。
今回導入を予定しているのは、机と椅子が一体型になったタイプのもので、1セットにつき最大4名の児童が同時に使用可能です。これにより、合計で最大120名の子どもたちが、床ではなく机に向かって学習できる環境を整えることができます。
この形のものを予定しています。
1セットあたりの費用は、
**日本円でおよそ6,200円(155,000ウガンダ・シリング)**です。
現地人であるArc Charity Foundation の責任者と協力しながら、複数の工場を直接訪問・調査した上で、信頼できる工場との契約交渉はすでに進行中です。
工場への直接依頼とともに、資材選定から設計に至るまで、私たち自身で主体的に関与することで、中間マージンを抑えた費用の最適化を図っています。
1セットあたりの費用内訳
・資材購入費(木材・鉄材・塗装):3,900円(97,500ウガンダ・シリング)
※使用する木材は「ムゥエンガ」という耐久性に優れた硬木です。比較的高価ですが、長期的に見てコストパフォーマンスに優れています。
・人件費(職人および補助スタッフの賃金):1,000円(25,000ウガンダ・シリング)
・加工費:800円(20,000ウガンダ・シリング)
・輸送費:300円(7,500ウガンダ・シリング)
・工場使用費・管理費:200円(5,000ウガンダ・シリング)
このようにして、1セットあたり6,200円、合計30セットで186,000円、レート・手数料を考慮して191,000円を目標金額としています
寄贈までのスケジュール
・工場との打ち合わせ:実施済み
・机・椅子の設計・仕様の最終確認:2025年6月
・購入・製作:2025年7月予定
将来的な展望:カーペットの導入
さらに、Arc Charity Foundationでは次なる課題として、教室内へのカーペット導入を検討しています。
この施設では、脚に障害を抱える子どもたちも多く受け入れており、彼らが硬い床に長時間座ることは、身体への大きな負担となっています。そのため、柔らかなマットを敷いたスペースを確保し、車椅子から自由に降りて過ごせる空間を整備したいと考えています。
グローシア 13歳 脳性麻痺と下半身不随のある、とても明るく勤勉な少女
本プロジェクトが成功し、机の目標金額である191,000円を上回るご支援をいただけた場合には、その追加資金をカーペット購入費用へと充てる予定です。
リターンの内容
【① 1,000円】
- ・お礼のメッセージ
- ・NGO責任者 Mr. Noel からの感謝メッセージ
- ・子どもたちからのメッセージ
【② 3,000円】
- ・お礼のメッセージ
- ・NGO責任者 Mr. Noel からの感謝メッセージ
- ・子どもたちからのメッセージ
- ・子どもたちの日常の様子やお礼の写真をお送りします
【③ 5,000円】
- ・お礼のメッセージ
- ・NGO責任者 Mr. Noel からの感謝メッセージ
- ・子どもたちからのメッセージ
- ・子どもたちの日常の様子やお礼の写真をお送りします
- ・子どもたちからの感謝のビデオメッセージをお送りします(1分程度)
【⑤ 10,000円】
- ・お礼のメッセージ
- ・NGO責任者 Mr. Noel からの感謝メッセージ
- ・子どもたちからのメッセージ
- ・子どもたちの日常の様子やお礼の写真をお送りします
- ・子どもたちが描いた、支援者様の似顔絵と手紙をお送りします
(ご希望の場合は、写真をご提供いただく必要があります。発送は9月以降になります。) - ・支援により設置される机に、支援者様のお名前を記入いたします
- (文字のみ 子供たちの手書きになります。学習の妨げとならない範囲での記載となります)
【⑥ 20,000円】
- ・お礼のメッセージ
- ・NGO責任者 Mr. Noel からの感謝メッセージ
- ・子どもたちからのメッセージ
- ・子どもたちの日常の様子やお礼の写真をお送りします
- ・子どもたちが描いた、支援者様の似顔絵と手紙をお送りします
(ご希望の場合は、写真をご提供いただく必要があります。発送は9月以降になります) - ・支援により設置される机に、支援者様のお名前を記入いたします
- (文字のみ 子供たちの手書きになります。学習の妨げとならない範囲での記載となります)
- ・Arc Charity Foundationの子どもたちから、毎月ビデオメッセージをお送りします(1年間)
【⑦ 30,000円】
- ・お礼のメッセージ
- ・NGO責任者 Mr. Noel からの感謝メッセージ
- ・子どもたちからのメッセージ
- ・子どもたちの日常の様子やお礼の写真をお送りします
- ・子どもたちが描いた、支援者様の似顔絵と手紙をお送りします
(ご希望の場合は、写真をご提供いただく必要があります。発送は9月以降になります。) - ・支援により設置される机に、支援者様のお名前を記入いたします
- (文字のみ 子供たちの手書きになります。学習の妨げとならない範囲での記載となります)
- ・Arc Charity Foundationの子どもたちから、毎月ビデオメッセージをお送りします(1年間)
- ・子どもたちとのビデオ通話(1〜2分程度)を実施できます
(ご希望の方は、SNSのリンク等をご提供いただく必要があります)
【⑧ 50,000円】
- ・お礼のメッセージ
- ・NGO責任者 Mr. Noel からの感謝メッセージ
- ・子どもたちからのメッセージ
- ・子どもたちの日常の様子やお礼の写真をお送りします
- ・子どもたちが描いた、支援者様の似顔絵と手紙をお送りします
(ご希望の場合は、写真をご提供いただく必要があります。発送は9月以降になります。) - ・支援により設置される机に、支援者様のお名前を記入いたします
- (文字のみ 子供たちの手書きになります。学習の妨げとならない範囲での記載となります)
- ・Arc Charity Foundationの子どもたちから、毎月ビデオメッセージをお送りします(1年間)
- ・子どもたちとのビデオ通話(1〜2分程度)を実施できます
(ご希望の方は、SNSのリンク等をご提供いただく必要があります)
※離島への発送など送料が通常より高額になる場合には、着払いとさせていただきます。
最後に
今回のクラウドファンディングでいただいたご支援は、すべて子どもたちのために大切に使わせていただきます。
机や椅子の購入・製作など、学ぶ環境を整えることに全額をあて、私自身や現地スタッフの人件費・移動費などには一切使いません。ご安心ください。
ここウガンダで、目の前にいる子どもたちは、毎日まっすぐに、そして懸命に学ぼうとしています。
でも「机に向かって勉強する」という、私たちにとっては当たり前のことすら、彼らにはまだ届いていないのが現実です。
そんな子どもたちに、少しでも良い環境を届けたい。
その想いだけで、初めてのクラウドファンディングに挑戦しています。
このページを開いてくださったあなたが、少しでも心を動かしてくださったなら。
その気持ちが、子どもたちにとって本当に大きな力になります。
どうか、ご協力をよろしくお願いいたします。
※以下の項目については、Arc Charity Foundationとの間で合意が取れております。
i)寄贈する物品の内容・数量・時期に関する合意、および寄贈を実施することについて
ii)本クラウドファンディングの実施ならびに、ページ内に寄贈先としてArc Charity Foundationを明記することについて
最新の活動報告
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机と椅子の搬入完了について
2025/09/01 02:46ご支援くださった皆さまへこの度は温かなご支援をいただき、本当にありがとうございました。当初は7月中の搬入を予定しておりましたが、ストライキや停電など現地の事情により遅れが生じ、ご心配をおかけしてしまいました。なかなかご報告ができなかったこと、心よりお詫び申し上げます。本日、ついに机と椅子が子どもたちのもとに届きました。新しい机にノートを広げ、椅子に座って学ぶ子どもたちの姿は皆さまからのご支援がしっかりと形になった証であり、胸が熱くなります。これまで地べたに座って学んでいた子どもたちにとって、この環境の変化はとても大きなものです。整った環境の中で、子どもたちはより集中して学ぶことができ、学ぶ喜びも一層大きくなったように感じます。子どもたちの笑顔や真剣な表情は、まさに皆さまの思いが届いた結果だと実感しています。リターンの動画や画像は、準備が整い次第順次お届けいたします。改めて、この度の温かなご協力に心より感謝申し上げます。皆さまのおかげで、子どもたちに新しい学びの場を届けることができました。本当にありがとうございました。 もっと見る【机と椅子の搬入遅延についてのご報告】
2025/07/18 01:57ご支援くださった皆さまへ当初、6月21日に予定しておりました机と椅子の搬入について、現在も完了しておらず、納品が遅れておりますことをご報告いたします。遅延の主な理由は、以下の通りです:・製作現場周辺で継続的にデモ活動が行われており、安全上の理由から作業が停止していること・工場が断続的な停電の影響を受けており、製作が思うように進んでいないことこのような予期せぬ事情により、関係者一同も非常に歯がゆい思いをしておりますが、現地の工場と連絡を取り合いながら、可能な限り早く搬入を実現できるよう努めております。現時点では、7月中の搬入完了を目指して準備を進めております。ご支援いただいた皆さまにはご心配とご迷惑をおかけして申し訳ありませんが、何卒ご理解いただけますと幸いです。引き続き、どうぞよろしくお願いいたします。 もっと見る
【クラファン達成のご報告】温かなご支援、本当にありがとうございました
2025/06/18 15:21このたび、クラウドファンディングが無事に目標金額を達成いたしました。ご支援・応援・情報拡散など、さまざまな形で関わってくださった皆さまに、心より感謝申し上げます。初めての挑戦ということもあり、当初は不安もありましたが、皆さまから届いた温かなメッセージやご協力は、何よりの励ましであり、大きな支えとなりました。本当にありがとうございました。皆さまからいただいたご支援をもとに、計30セットの机と椅子を発注いたしました。搬入は6月21日を予定しております。なお、目標金額を上回ってご支援いただいた分につきましては、本文にも記載の通り、教室内に敷くカーペットの購入費として全額寄付させていただきます。リターンにつきましては、机が子どもたちのもとへ届いた後、順次お届けさせていただきます。到着まで今しばらくお待ちいただけますと幸いです。 もっと見る








机や椅子に座るという行為は日常の中に存在しません。彼らは、床で学ぶことに対して、疑問を抱くことすらありませんでした。 学校には机も椅子もあるのが当たり前だった私の心に刺さり、痛いです。