筑波大学
はじめに
いよいよiGEMの2025年度大会が目前に迫る中、改めてiGEMや我々のチームの概要、実現したいことなどを紹介し、今一度ご支援を賜りたく、今回のプロジェクトを立ち上げました。
そもそもiGEMって?
前回大会の様子
iGEMとは、 International Genetically Engineered Machine の略称であり、「合成生物学のロボコン」とも呼ばれる国際大会です。大学生や高校生からなる学生チームがプロジェクトを立ち上げ、社会課題の解決を目的とした合成生物学に関する研究やその他の活動成果の内容を競います。iGEMでのプロジェクトの多くは、工学的に社会で役立つものを創造する取り組みです。私たちiGEM TSUKUBAのプロジェクトも、社会課題の解決に向けた挑戦的なものです。
プロジェクトの成果は例年フランスにてプレゼンテーションや各ブースでのセッションで発表されます。これらの発表に加え、大会前に提出するWikiなどによって総合的に評価され、MedalやSpecial Prizeが授与されます。
iGEM TSUKUBAとは?
iGEM TSUKUBA ロゴ私たちiGEM TSUKUBAは、筑波大学の学生が集まり結成されたiGEMチームです。生物学系の学生はもちろん、化学系など生物が専門外の学生も巻き込んで、合成生物学を用いて有用な物質を作り社会貢献することを目標に日々研究を行っている学生団体です。iGEMでは年に一度、世界大会Jamboreeが開催され、その大会で各チームが研究成果を発表します。これに加え、研究やその他の評価項目にあたる活動によって、優秀なチームにはMedalが与えられます。iGEM TSUKUBAは前々回の大会に初出場し、Silver Medalを頂きました。今年度の大会にも出場し、今回はGold Medalを獲得することを目標に活動しています。
このプロジェクトで実現したいこと
初出場した2023年度大会で、iGEM TSUKUBAが獲得したのはSilver Medalでした。右往左往しながらもなんとか乗り越えた大会でのSilver Medalは嬉しくもあり、悔しくもありました。この1年の反省と悔しさをバネに今回大会ではGold Medalを獲得したいと考えています。また、Medalに加えて各部門での最優秀賞であるSpecial Prizeの獲得、さらにはSoftware & AI分野におけるVillage awardの獲得も視野に入れて精力的に活動しています。
Village award、Special Prizeとは?
special prizeのトロフィー
iGEMの大会に出場するにあたり、各出場チームは自分たちの研究テーマを大まかに表した分野(Village)を選択し、その中でも最も優秀なチームにはVillage awardが贈られます。今回我々の選択するVillageはSoftware & AIです。Softwareの開発やAIを活用した研究などが該当します。
もう一つのSpecial Prizeとは、数多くある評価項目それぞれで、最高評価を受けたチームに贈られる賞です。我々は、Best Model、Best Education、Best Integrated Human Practice、Best Hardwareなどの受賞を目標にしています。
研究プロジェクト
私たちの身の回りでは、洗剤の汚れを落とす酵素や、病気を治す薬など、様々な場面で「タンパク質」が活躍しています。こうしたタンパク質は、目的に合わせて性能を「改良」することで、さらに私たちの生活を豊かにしてくれます。
しかし、従来の改良方法は、候補となる設計図を数万通りも作り、一つひとつ実験で試すという、非常に手間のかかるものでした。これでは膨大な時間とコストがかかる上、画期的な改良は難しいのが現状です。
そこで私たちは、この問題をAI(機械学習)の力で解決しようと、これをCERESと名付け研究しています。私たちの新技術では、まずAIが性能の良さそうな新しい設計図をたくさん考え出し、次に別のAIがその中から本当に有望なものだけを鋭く見抜きます。このAI同士の連携により、実験の回数を劇的に減らし、優れたタンパク質を効率的に見つけ出すことを目指します。この研究は、創薬やバイオ産業の発展を加速させ、より良い未来を切り拓く基盤になると信じています。
その最初の成功例が、緑色に光るタンパク質「GFP」です。膨大な候補の中から狙って機能を持つ配列を設計し、実際に新しいタンパク質を創出することで、私たちはこのAI技術の有効性を証明しました。
今後はこの汎用性の高い設計技術を、次なる社会課題の解決に応用します。ターゲットは、プラスチックを分解する酵素「PETase」です。私たちのAIでPETaseの性能を飛躍的に向上させ、世界が直面するプラスチック問題という大きな課題の解決を目指します。
これまでの活動と準備状況
教材のプロトタイプ作り現在我々が力を入れているのは研究プロジェクトだけではありません。活動拠点であるつくば市を中心に生物学コミュニティとしてEducation活動にも取り組んでいます。
会議の様子具体的には、つくば市内の高校やチームメンバーの母校などにご協力をいただき、生物学のおもしろさや研究の進め方を生徒に近い距離で伝える、授業形式の活動を行っています。他にも大学や地域のコミュニティが主催するイベントに参加してポスター発表をしたり、中高生や企業の方々と交流をしたりしています。
リターンについて
研究成果やその他の活動をまとめた報告書、発表用資料へのお名前掲載、先日誕生したiGEM TSUKUBA オリジナルマスコットのステッカーやスマホ壁紙など、たくさんのリターンをご用意しています。一部、大会出場後の時期にお届けするリターンがあるなど、返礼品の到着まで長い期間お待たせしてしまう場合もございます。しかし、私たちは誠心誠意ご支援に感謝し、ご期待には必ず応えさせていただくことを約束します。
最後に
よろしくお願いします!
(iGEM TSUKUBAの公式マスコットキャラクター 大腸菌太郎)
私たちは、iGEM大会でのGold Medal獲得を目指して全力で取り組んでいます。この挑戦は、私たちの夢の実現だけでなく、合成生物学の未来に貢献する大きな一歩です。皆様の温かいご支援が、私たちのプロジェクトの成功に欠かせません。どうか、私たちの旅を応援し、共に科学技術の未来を切り拓いていきましょう。ご支援、よろしくお願いいたします。






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