プロジェクトの実行者について
はじめまして、私は、先日50歳を迎えた岸本喜美久と申します。今回の旅は、「通称S君」という親友と共にハイエースで車中泊もしながら47都道府県を巡り日本一周します。
今から綴る内容は、親族と一部の友人以外には、初めて告白する内容です。
私は、双極性障害(躁鬱病)という精神疾患を25年間患っています。
それは、筆舌にしがたい困難の連続でもありました。激しい高揚状態と苦しい鬱状態が交差する手強い病です。
平均寿命も20歳近く短いと言われます。その苦しさから自死する方が最も多いとさえ言われています。
簡単に語る事の出来ない悲劇と喜劇の連続が僕の人生でした。
それでも多くの友と仲間、そして親族と子供達の愛と夢に包まれて、寛解が間近と思われたのが2021年の秋でした。
私は、体調の良くなったチャンスを逃すまいと心身全てを懸けて仕事をしましたが、一定の結果が出るあと少しのところで、やはり力尽きました。
そこから始まった出口の見えない穏やかながらも“長い長い鬱期”を乗り越えかけたのが2025年の1月でした…
しかし、突然の体調異変が続き、人生で初めて意識混濁で倒れました。その後、5月と6月に計8回救急搬送され、癌の疑いと心臓疾患と双極性障害の病と対峙しました。
一時は、医師から“余命宣告に近い言葉”を受け、心臓は、幾度と止まりかけ、呼吸器を付けて、初めて”生への執着と死の誘惑“の狭間を体験しました。

今回、旅を共にする相棒の47歳のS君(マスクマン)は、長年勤めた会社の現場を離れ、今は、違う立ち位置で今後の行く先を模索しています。
人生の岐路に立ち、命の岐路を感じた僕には、更なる壁が立ちはだかります。大切な記念日に最も大切なモノを奪われ、多くのモノを失い、絶望と悲嘆の淵にいました。
しかし、生きる為のに「遺書」をしたため、これまでとは異なる新しい自分を手に入れると決めました。
終わりと始まりです。
そして、まずは、散々旅をした日本中を改めて巡るという決意に至りました。
何故、そう思ったか…それは、「何かを探したかった」「拾いたかった」「想い起こしたかった」のかもしれません。
「自分と誰かを救いたかった」「自分と誰かを許したかった」のかも知れません。
そして、その全てを、旅の中で感じたことを、赤裸々に書こう(書籍化)という想いに至ったのです。
S君は、その旅に付き合うと言ってくれました。
そう決めてから数日で、車を探し、何の計画も無いまま、私達がハイエース(車中泊の出来る車)に乗り込んだのは、7月でした。


私の半生。
壮絶な幼少期、凄惨な青年期、不良、バンドマン、起業、成功、結婚と離婚、多くの挫折と小さな成功と栄光。再婚と子供達との時間…その先にある幸せと裏切りと地獄…波乱な物語。
いずれこの事は、自伝として書くつもりですが、今回は、そのプロローグと旅の事を綴ります。





イベントディレクター、映像ディレクター、ツアーコンダクター、セミナー講師、美容家の育成、起業家のサポート、写真家、アパレル会社経営など多岐に渡り仕事をしてきた私と、いつも傍らに居たS君。
彼とは、アメリカROUTE66をハーレーダビッドソンで横断し、日本中を巡った「バイカーチーム」の運営や野外フェス、各種イベントを国内外で手掛け、人生の様々な局面を共に乗り越えてきました。
一見、派手で素晴らしい経歴や肩書きを持つ私は、その鎧の全てを脱ぎ捨てて、「零」から立ち上がり、這いつくばり、想い起こして生きます。
この旅が、私たちの人生に新たな彩りを添えることを心から楽しみにしています。






プロジェクトで実現したいこと
死ねなかった。死ななかった。それだけだ。
旅に出る理由なんて、直感と渇望、過去との決別と新たな始まり…それだけだ。
人生をやり直すつもりなんてない。
同じ人生なんて…眩し過ぎて、過酷過ぎて、耐えられないから。
for nine ── 「9」という数字を愛した僕の、絶望からはじまる”99日の光”。これは、「死にそびれた命が何を見て何を想うか」という記録だ。
私たちの目標とテーマは、47都道府県すべてを訪れ、「やり残さない」「何でもやってみよう」「一期一会を大切に」です。
言うなれば“日本最後の旅”です。
その土地の風土や人々との出逢いを通じて「何か」を発見し、支援者の皆様と共有することです。
これまでは、ただ通り過ぎるだけだった風景に、もう一度向き合い、感じたことを綴り、真実の物語として出版します。
旅を通じて、皆さんにも「日本」の「人生」の「この世界」の優しや美しさを想い出すきっかけになって頂けるなら幸いです。
もし、あなたにも
忘れられない夜があるなら
絶望の淵にいるなら
この旅で書き足す“遺書の続き”は、
あなたへのメッセージかも知れません。
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※数ヶ月前に私がノートに綴った内容をもとに当時のことを載せます。
最後の詩は、実際に病室で泣きながら書いた「辞世の句」です。
2025年5月のある夜(日記ノートより抜粋)
すべての希望が終わった静かな場所で、心臓は止まりかけ、意識は遠のき、絶望と孤独の向こうで僕は静かに、終わろうとしている。
病、別離、嘘、裏切り、自責。
すべてを抱えたまま、誰にも気づかれず、ゆっくりと消えていくはずだった命が、何故か、今もここに在る。まだ、生きている。生かされている。
生きたかった。
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遺書に名を付けるなら
「for nine──「9」を愛した僕の、絶望からはじまる”99日の光”」
9つの傷
9つの悔い
9つの希望
そして、「9」の次の数でもある「0」・・・
「零」から
僕は、もう一度
“生”という名の旅を続けます。
その隣には、20年来の親友がいてくれます。
この旅は、ただの観光でもなく、
作られた感動を届けるエンターテイメントでもありません。
これは、生き残ってしまった者が、
“存在を肯定するために生きる”という記録です。
”いつも病気と共にあった希死念慮を手離し、生への希望“を掴み取る物語です。
もし、あなたも
「終わらせたかった夜」を知っているのなら。
もし、あなたにも
「誰にも見せられなかった涙」があるのなら。
この旅は、きっとあなたの旅でもあります。
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2025年5月病室にて(日記ノートから抜粋)
「辞世の句」
異常(い)に非ず双極の
蒼い夜明けに見た光
あの月だけが知っている
絶望という名の幸福を
四十九の
齢(よわい)過ぎれば
瞬(またたき)か
一睡の夢
一杯の酒
九を愛した最期の望み
向こうで無情の零になる。
49歳
for nine
99.99
総ては、繋がっていたね。
令和七年 五月
岸本喜美久
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この時は、死を覚悟していました。
でも、私は、生きている。
それなら
続きを書こう。
過去を巡礼し、未来を逡巡しよう。
魂を込めて。
自分と誰かの人生を愛する為にー
自分と誰かを許せるようにー。
注)記載画像は、全て、岸本喜美久、個人の写真、または、携わって制作してきたイベントの物で、権利を有しています。
これまでの活動と準備状況
これまでに、私たちは数十回にわたり国内外で特殊な「旅のイベント」を運営して参りました。蓄積された旅の記憶と記録を頭から外して、ゼロから日本の美しさを拾っていきます。旅をより豊かなものにするために、岸本喜美久は、病からの回復に努めてきました。私達は、各地での出逢いや体験を心待ちにしています。旅の準備を重ねる中で、数多くの方々の応援を受け、ますますこのプロジェクトへの想いと大切さが強くなっています。


スケジュール
7月 17日 旅の始まり
8月 クラウドファンディングの準備
9月 クラウドファンディング申請・開始
10月〜11月 リターンアイテムの随時発送および実行
11月11日 クラウドファンディング期日(支援者募集終了)
※「セミナー講師」や「あなたの街へ」などのリターンは、日本一周終了後も一定期間実施する場合があります
12月 リターンアイテムの最終発送
※旅の終了は、未定(2025年内 終了予定)
※2026年 某日 出版予定。
99日〜を目処に日本一周の旅を遂行。
47都道府県を網羅。
第一章から第九章(最終章)まで旅を構成。
以下第五章までは、9月9日時点で終わり、これから第六章が始まります。
※エリアとタイトルは、仮案です。
第一章「旅の始まり: 関西/紀州/東海」
第二章「異国の風 : フィリピン/タイ」
第三章「山峯を望む : 滋賀/岐阜/長野/北陸一部」
第四章「志國の出逢い : 神戸/徳島/高知/香川/愛媛」
第五章「終わりと始まり : 広島/山口/島根/鳥取/愛媛/香川」
第六章「日本海北上 : 北陸/東北」
第七章「北の先へ : 北海道」
第八章「都と人 : 関東と中信越」
第九章「南の先へ : 九州/沖縄」
リターンアイテムの発送は、11月から随時発送および実施予定です。
最後に
私たちの旅は、まだ始まったばかりです。このクラウドファンディングを通じて、私たちの物語をあなたと共有できることを心から楽しみにしています。皆さんのサポートが、この旅をより深く意味のあるものへと導いてくれます。どうか私たちのプロジェクトにご支援をお願い申し上げます。そして、あなたもこの旅の証人になってください。どうぞ“別れの手紙だった遺書”の続きを“未来への始まりのメッセージ”へと繋げてください。
心よりご支援をお待ちしております。
令和7年9月9日
9時9分
岸本喜美久
最新の活動報告
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無事、日本一周を終える事が出来ました。
2025/12/11 22:34この度は、皆様の温かいご支援とご協力のお陰様で、事故なく無事に旅を終える事が出来ました。多くの心に残る風景や、出会いがありました。色んな事がありました。どこまで書けるか分かりませんが、出来る限り赤裸々に旅の事を書籍にします。旅で想った事は、沢山ありすぎて、一言では言い表わすことは、難しいですが一つ、「終わり、始まり」という言葉が浮かびます。この旅が終わり、また新たな人生が始まっているという事。旅の中にも終わりと始まりが交差しました。とにかく今は、無事終わった安堵感と一縷の寂しさが混ざった状態です。こんなに沢山の空を見て、海を見て、山を見て、星を見た事は、無かったです。心より感謝申し上げます。皆様、本当にありがとうございます。 もっと見る






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