日本一を諦めたくない!
県立熊本西高校女子柔道部 、
”夢をつなぐマイクロバス購入”に挑戦します
熊本県高校総体 団体戦で7連覇(団体戦)した時の写真
熊本県高校総体では、団体戦で7連覇を達成。さらに個人戦でも全7階級中6階級を制し、ほとんどの階級で県代表枠を獲得しました。そして全国の舞台・インターハイでは、団体戦で全国3位、個人戦でも複数の階級で入賞を果たしました。
公立高校という限られた環境の中で、地元出身の選手たちがここまで成果を重ねてきたのは、「日本一を諦めたくない」という強い想いと日々の努力があったからです。
しかし、その挑戦を支えてきた18年前購入のマイクロバスは、すでに走れなくなりました。遠征や合宿は勝つ力を磨くだけでなく、人として成長する大切な機会。仲間と語り合い、ときにバスで寝泊まりしながら夢を追った日々は、私たちにとって大切な時間であり、挑戦を続けるための欠かせないものでした。
今、そのマイクロバスを失い、このままでは挑戦を続けられません。だからこそ、新しいマイクロバスを購入するためにクラウドファンディングに挑戦します。あなたの応援があれば、熊本西高校女子柔道部はこれからも全国の畳に立ち、日本一を目指し続けることができます。どうか、この挑戦をともに支えてください。
【はじめに】
私たちは、熊本県立・熊本西高校女子柔道部です。2025年、団体戦・個人戦ともに数々の成果を挙げ、全国の舞台でも堂々と戦いました。
【団体戦】
・春の全国高等学校柔道選手権大会(春高)熊本県予選:優勝(全国出場権獲得)
・熊本県高校総体:団体戦7連覇
・全国インターハイ:全国3位
【全国インターハイ個人戦入賞】
・熊本県高校総体:全7階級中6階級 優勝
・全国3位:佐藤(3年・70kg級)
・全国5位:中川(3年・78kg超級)
・全国ベスト16:松山(2年・48kg級)
全国インターハイ 個人戦で好成績を残した時の写真
今回の全国の舞台で活躍した選手だけでなく、他の部員たちも「日本一」を目指して日々の稽古に励んでいます。こうした成果は、部員一人ひとりの努力の積み重ねによるものです。しかし、その挑戦は、公立校ならではの厳しい環境の中で続けてきたものです。私たちは、その中でも工夫を重ね、活動を続けるための基盤を整えていかなければ、挑戦を続けることができません。
これまで挑戦を続けてこられた先輩たちは、福岡大学・IPU環太平洋大学・東海大学・鹿屋体育大学・東京学芸大学・帝京大学・佐賀大学・立命館大学・近畿大学・名城大学・東亜大学など、全国の大学で柔道を続け、活躍されています。
【恵まれていない環境でも、知恵と工夫で】
私たちの道場にはエアコンがなく、真夏には室温が33度に達することもあります。それでも氷を入れた水のプールを準備したり、こまめに休憩を取りながら集中した稽古を続けてきました。また、強豪校のように全国からスカウトで選手を集めることはできず、部員の多くは熊本県出身です。さらに予算も限られており、部活動を続けるために自分たちで工夫を重ね、環境を整えてきました。“今ある環境で、自分にできることをやる”。それが熊本西高校女子柔道部のスタイルです。
【なぜマイクロバスが必要なのか】
私たちの柔道部は、18年前に監督が自費で購入した中古のマイクロバスに支えられて遠征を続けてきました。しかし、そのバスはすでに車検も通らず、交換部品も見つからない状態となり、ついに走れなくなってしまいました。これからも全国の舞台に挑み続けるためには、新しいマイクロバスが必要です。
これまでお世話になったマイクロバス
【部員からのメッセージ】
私たち女子柔道部は、試合や合宿のために全国各地へ出かけます。その際に欠かせないのが、部員全員で乗るマイクロバスです。長距離の移動は体力的に大変ですが、同じ時間と空間を共有することで仲間との絆を深められる、大切な時間になっています。
ときには宿泊費を節約するために、補助席を倒して一列に2人ずつ横になり、バスの中で寝泊まりして大会に挑んだこともありました。そうした移動の時間は、苦労を分かち合いながら仲間との絆をさらに強める機会となり、私たちの思い出の一部にもなっています。
マイクロバスの中で寝泊まりしている様子
そして、移動した先の試合や遠征・合宿を通して、私たちは実戦経験を積み、柔道そのものも強くしてきました。窓の外に流れる景色を眺めながら会場へ向かう時間は、これからの勝負に気持ちを高め、練習の成果を発揮したいという思いを一層強くしてくれます。
費用を抑えながら、部員全員が安心して移動し、試合に集中できるマイクロバスは、単なる移動手段ではなく、日本一という未来につなぐ命綱です。今回のクラウドファンディングは、その命綱となるマイクロバスを購入する挑戦です。
ご支援いただいたお気持ちは、私たちが畳の上で全力を尽くす力となり、勝利への大きな後押しになります。長距離移動の苦労を乗り越え、仲間と心をひとつにして戦えるよう、どうか温かいご協力をよろしくお願いいたします。
【目標金額とご支援の使い道】
このクラウドファンディングでは、444.6万円を目標としています。皆さまからいただいたご支援は、以下の用途に充てさせていただきます。
・中古マイクロバスの購入費用 350万円
・整備・名義変更・保険料などの諸費用 30万円
・クラウドファンディング利用手数料・決済手数料 64.6万円
目標金額を上回ってお寄せいただいたご支援につきましては、柔道部の活動をさらに充実させるため、遠征費や練習環境の整備などに活用させていただきます。皆さまからの温かいお気持ちを1円たりとも無駄にせず、大切に使わせていただきます。そして、そのご支援は今の私たちだけでなく、これから入部してくる後輩たちが挑戦を続けられるように、私たちが責任をもって未来へつなげていきます。
【ご支援の金額とリターン(返礼品)について】
ご支援いただいた方に感謝の気持ちを込めて、ご支援の金額に応じた返礼品をご用意しています。本プロジェクトでは、個人枠と法人枠の2種類のリターンをご用意しました。返礼品はクラウドファンディング終了後、順次ご案内いたします。すべての金額は1口あたりです。ご支援は複数口でのご協力も歓迎いたします。
● 個人枠
- 3,000円
①感謝のお礼メッセージ、②活動報告の送付- 10,000円
①感謝のお礼メッセージ、②活動報告の送付、③柔道場に「お名前入り木札」を掲出- 30,000円
①感謝のお礼メッセージ、②活動報告の送付、③柔道場に「お名前入り木札」を掲出、
④幼稚園児・小学生・中学生を対象とした柔道指導へのご招待
● 法人枠
- 50,000円
①感謝のお礼メッセージ、②活動報告の送付、③柔道場に「お名前入り木札」を掲出、
④生徒が普段着用するTシャツに企業ロゴを掲載- 150,000円
①感謝のお礼メッセージ、②活動報告の送付、③柔道場に「お名前入り木札」を掲出、
④生徒が普段着用するジャージーに企業ロゴを掲載、
⑤生徒が普段着用するTシャツに企業ロゴを掲載- 300,000円
①感謝のお礼メッセージ、②活動報告の送付、③柔道場に「お名前入り木札」を掲出、
④マイクロバスに企業ロゴを掲載、⑤マイクロバス贈呈式へのご招待
※ご支援のお返し(リターン)の詳細は、「リターンを選ぶ」からご確認ください。
【熊本西高校女子柔道部一人ひとりの成長物語】
熊本西高校女子柔道部には、一人ひとりに異なる成長の物語があります。普段の練習では見えない心の変化、仲間との絆、そして乗り越えてきた困難。私たち1人ひとりの成長物語をお届けさせていただきます。
加えて、私たちの先輩であり、現在株式会社コマツ柔道部に所属する白石響さんの応援コメントも載せています。白石先輩は、2024年のアブダビ世界選手権で5位に入賞し、2023年には講道館杯で優勝を果たすなど、世界トップレベルの舞台で活躍を続ける方です。白石先輩の応援メッセージもご覧ください。
全員、気持ちを込めて書きました。1人でも多くの成長物語を読んでいただけたら幸いです。
01. 指導者としての想いを込めて(荒木先生)
私は柔道を通して、多くのことを学ばせていただきました。多くの人に支えられて今日の自分があり、よりよい人生を歩むことができています。自分の礎を築かせてもらった柔道で、今度は人の役に立ちたい。その思いから、指導者の道を歩ませていただいています。
熊本西高校に赴任してからも、私が大切にしてきたのは「人生の勝者となれ」という考えです。ここでいう勝者とは、単に試合で勝つことだけを意味しません。努力を続けること、礼儀を重んじること、感謝の気持ちを持つこと、責任感を持って行動すること、そして人を思いやる心を持つこと。このすべてを日々の稽古や生活の中で実践し、深めてこそ、本当の意味で「人生の勝者」になれるのだと考えています。
努力を続けることは、大学生になっても社会人になっても決して簡単なことではありません。まして高校生は多感な時期であり、学業や友人関係、部活動以外のさまざまなことに興味が広がり、気持ちが揺れ動きやすい年代です。「やらなければならない」と分かっていても、疲れや誘惑、他の楽しみに心を奪われてしまい、努力を習慣として続けることは簡単ではありません。だからこそ、高校生のうちに「努力を続けること」を習慣化してほしいと強く思います。そのためには、努力を支え、続ける意味を見いだせる環境や仲間、そして指導が欠かせないのです。私は「努力無限・継続は力」「力必達」という言葉を胸に、日々生徒たちと向き合っています。
柔道は試合の開始と終了に必ず礼をします。この礼には、まさに私が大切にしてほしいと願う要素が込められています。これから私のポテンシャルを最大限に引き出してくれる相手へ敬意を払い、礼を通して礼儀を重んじ、試合を支えてくれる仲間や相手に感謝し、真剣勝負に責任感を持って臨み、そして思いやりの心を示す。こうした一つひとつの所作に、柔道の本質が表れていると思います。自分自身の勝ち負けや強さだけを求めるのではなく、他者に寛容な心を持ち、人として大きな器を備えてほしい。これが私の一番の願いであり、生徒たちに続けてほしいことです。
18年前にマイクロバスを購入したのも、生徒たちに試合や遠征、合宿を通して多くの経験を積ませたいと考えたからです。遠征や合宿は、単に競技力を向上させる場ではなく、人格を磨くための大きな挑戦でもあります。日々の稽古で培う努力、礼儀、感謝、責任感、思いやりは、学校の中だけでなく、外の世界に出てこそさらに実践され、深まっていきます。勝敗だけでなく、多様な人や環境に触れることで、これらの要素が磨かれ、視野が広がり、さらなる成長へとつながります。仲間と共感し、支えてくださるすべての人に感謝しながら挑戦を続ける――その積み重ねが競技力を向上させるだけでなく人格を磨き、夢を夢で終わらせず目標へと変えていく力になると信じています。
私たちは公立高校です。私立高校のように十二分な環境が揃っているわけではありません。しかし、十二分な環境が揃っていない中でも、自分たちの挑戦は自分たちで続ける。それが私たち熊本西高校女子柔道部のスタイルです。私たちは「今ある環境で、自分にできることをやる」という姿勢を大切にしてきました。
生徒たちとこのような日々を過ごし、多くの生徒が挑戦を続けられていることに心から感謝しています。この挑戦をこれからも続けるために、どうしても新しいマイクロバスが必要です。私たちの挑戦を支えるために、ぜひともご支援を賜りますようお願い申し上げます。皆様の温かい応援が、次の挑戦へとつながります。
02. 卒業生からのメッセージ(白石先輩)
私は熊本西高校柔道部の卒業生で、現在も柔道を続けながら全国の舞台で挑戦を続けています。その土台を築いてくれたのは、間違いなく高校時代の柔道部での日々です。
当時はマイクロバスがあり、全国各地での試合や遠征に安心して臨むことができました。移動の時間は決して楽なものばかりではありませんでしたが、安全で安心できる環境の中で試合への気持ちを整えたり、仲間と励まし合ったりする大切な時間でした。その道中のすべてが、私にとってかけがえのない思い出であり、柔道を続けていく力になっていました。
しかし現在、後輩たちにはそのバスがありません。公共交通機関を利用したり、保護者の協力に頼ったりすることで、移動の負担はとても大きくなっています。もし新しいバスがあれば、その負担が減り、柔道に集中できる時間と心の余裕が生まれるはずです。私自身が経験した「安心感や仲間との時間」を、ぜひ後輩たちにも味わってほしいと願っています。
柔道は厳しい競技ですが、仲間と共に努力し、人として成長できるかけがえのない場でもあります。マイクロバスは単なる移動手段ではなく、その成長を支える大切な環境の一部です。
後輩たちが新しいバスに乗り、全国の舞台で堂々と挑戦する姿を、どうか一緒に応援してください。皆さまの温かいご支援を心からお願い申し上げます。
世界で活躍する
白石先輩
03. ライバルがいるから、強くなれる(佐藤)
私には、小学校の頃から何度も戦い続けてきたライバルがいます。初めて試合で対戦したとき、相手の強さと気迫に圧倒され、泣きながら試合をしたことを今でも覚えています。勝負では負けることが多く、そのたびに悔しさが募り、「なんとしても勝ちたい、1位になりたい」という気持ちが強くなっていきました。ライバルの存在は私だけでなく家族にとっても大きなものとなり、「どうすれば勝てるのか、何に取り組めばいいのか」を家族で話し合うようになりました。
試合を重ねるうちに、最初は大きな差があったのが少しずつ縮まり、「自分も戦える」という実感を持てるようになりました。そして中学2年生の新人戦で、得意の寝技で一本を取り勝利したときの感覚は、今でも鮮明に覚えています。まるで夢のようで、忘れられない瞬間でした。
その後は階級が変わり中学時代には戦うことはありませんでした。階級は違うものの、ライバルは全国中学校大会で優勝し、日本一の座を先に奪われたことは今でも悔しい記憶として残っています。
高校も別々の学校に進学し、私もライバルも同じ70キロ級となり、互いの存在はますます強い刺激となりました。高校1年の九州新人戦で再び対戦することになり、荒木監督、コーチ、そして父と一緒に徹底的に対策を練りました。結果、その練習がそのまま試合につながり、立技で一本勝ち。信じられない勝利に涙があふれました。試合後、荒木監督から「まだ試合は終わってないぞ!」と喝を入れられたことも強く記憶に残っています。
しかし翌年の九州大会では投げられて技ありを取られ敗戦。2年生の全国インターハイではライバルが優勝し、私は3位に終わりました。全国の舞台でライバルと直接戦うことはなく、同じ畳に立つことができなかった悔しさは今でも残っています。表彰式前に「優勝おめでとう、来年は決勝で戦おう」と声をかけると、ライバルも「決勝で戦おう」と応えてくれました。
高校最後の全国インターハイ。私は**「ライバルに勝って、必ず日本一になる」**という強い気持ちで臨みましたが、準々決勝で敗退し、ライバルと同じ畳に立つことはできませんでした。その後ライバルは優勝し、大会2連覇を達成。あと一歩届かず、悔しさの残る結末でした。
大学では私もライバルも関東の大学へ進学します。次こそは決勝の舞台で戦おうと、再び約束を交わしました。
振り返ると、同じ学年に絶対に負けたくないと思える存在がいることは本当に幸せなことだと感じます。試合会場でライバルの姿を見るだけで気持ちが引き締まり、苦しい練習も乗り越える力になりました。
そして、私が一番強く思うことは――**「悔しさがあるから、私は前に進める」**ということです。
この気持ちを胸に、これからも挑戦を続けていきます。どうか、私たちの挑戦を応援してください。
04. 仲間を応援する(藤原)
私は柔道部の中で、誰よりも大きな声を出すことが得意です。入部した当初は、自分の結果ばかりを気にしていて、練習や試合でも「どうすれば勝てるか」だけを考え、仲間のことはあまり目に入っていませんでした。けれど、毎日の練習を重ねるうちに、必死に取り組む仲間の姿を見ていると、自然と声が出てしまうようになりました。その瞬間から、私の柔道に対する姿勢が少しずつ変わり始めました。
試合の場では、応援の声が選手を大きく支えます。苦しい場面で「いける!」「大丈夫!」と仲間の声が聞こえると、不思議と体が前に出て、最後まで戦い抜く勇気が湧いてきます。私自身も、仲間の声に背中を押されて勝利をつかんだ経験があります。逆に、私が誰よりも先に声を張り上げた時、仲間の動きが変わる瞬間を何度も見てきました。特に、延長戦で仲間が限界に見えた時、「ここからだ!」と声をかけると、その仲間が最後まで粘り強く戦い抜いたことがありました。その時、「私の声が力になっている」と強く実感しました。応援は一方通行ではなく、お互いを高め合うものだと感じます。
日々の厳しい稽古の中でも応援は欠かせません。仲間が苦しそうにしているとき、「あと少し!」と声をかけると、その表情が変わり、最後までやりきる力になります。そして、その姿を見た私も「自分も負けられない」と気持ちが奮い立ちます。応援の積み重ねが、部全体の空気を明るくし、強いチームをつくっていくのだと思います。
応援は決して特別なことではありません。ただ声を届け、仲間を信じる気持ちを伝えるだけです。けれど、そのシンプルな行動が大きな力となり、絆を深め、チームを一つにしてくれます。私はこの柔道部で、仲間を応援することの大切さを知り、「一人で戦っているのではなく、みんなで勝利をつかんでいるのだ」と心から感じるようになりました。
これからも私は、持ち前の大きな声で仲間を応援し続けます。その声が力となり、その力がまた次の挑戦へとつながると信じています。そして、この部活動で培った「仲間を応援する力」は、これからの人生においても大切にしていきたいと思います。応援は柔道だけでなく、人とのつながりを強くし、自分自身を成長させてくれるものだと確信しています。
05. インターハイ(松山)
私にとって柔道は、ただのスポーツではありません。苦しいときも、悔しいときも、嬉しいときも、常にそばにある存在です。今年のインターハイは、人生で初めての大舞台であり、忘れられない大会になりました。
インターハイ出場が決まったときは、安心感と同時に大きなプレッシャーも感じました。全国から強豪が集まる中で、自分がどこまで通用するのか不安でいっぱいでした。それでも、仲間や先生、家族の支えがあったからこそ、前を向いて準備を続けることができました。
会場に足を踏み入れた瞬間、その空気に圧倒されました。観客の熱気、畳の感触、他校の選手たちの真剣なまなざし。すべてが非日常で、ここに立てていることが夢のようでした。
1回戦はとても緊張しましたが、なんとか勝ち上がることができました。2回戦も強い相手で苦戦しましたが、勝利することができました。戦っている最中は相手の強さがひしひしと伝わってきて、普段の私なら怖気づいて攻められなかったと思います。それでも先生の声や、2階席からの仲間の声が「ここで負けるわけにはいかない」という気持ちに変えてくれ、ポイントを取ることができました。
そして迎えた3回戦。勝てばベスト8という大事な試合でしたが、私は負けてしまいました。練習中から何度も指摘されていた課題や直しきれていない悪い癖が、すべて出てしまった試合でした。
結果としては満足できるものではありませんでしたが、私はまだ2年生です。来年のインターハイでは目標を達成できるように、さらに練習を重ねていきます。今持っている技や能力をもっと引き出し、体力を向上させ、勝負どころで強さを発揮できる精神力をつけて、全国の舞台で長く戦える選手を目指します。
柔道を通じて、私は技術だけでなく、礼儀、忍耐、仲間との絆など多くのことを学びました。この経験は、これからの人生でも必ず自分を支えてくれると信じています。
06. 乱取りで学んだこと(中川)
柔道の稽古の中でも「乱取り」は、実戦に最も近い形で行う練習です。技術力・体力・精神力を総合的に養う大切な時間であり、私はこれまで乱取りを通じて自分の柔道を高める努力を続けてきました。
私が大きな課題としてきたのは、自分より体格の大きな相手への対応です。私は78kg超級で試合に出ていますが、体重はギリギリで、時には数十キロも重い相手と戦うこともあります。力だけで対抗すると押し負けてしまうため、私は「技の工夫」と「タイミング」で勝負することを心がけてきました。
その中で磨いてきたのが「体落とし」です。大きな相手に正面から組むと力負けしてしまうため、回り込みながら組みに入り、相手を前後左右に動かし続けます。そして重心がわずかに動いた瞬間を逃さずに仕掛ける。さらに、相手の力に逆らわず、その動きを利用して崩すことを意識するようになりました。力任せに技をかけるのではなく、まず「崩し」から入ることで、体格差があっても技が決まりやすくなると学んだのです。
乱取りを通じて私は、「工夫すれば体格差を埋められる」ということを学びました。そしてその学びは、今年8月のインターハイで確信に変わりました。準々決勝で23kgもの体重差がある相手に勝利し、最終的に全国5位という結果を残すことができたのです。あの舞台で強豪相手に堂々と戦えた経験は、大きな自信になりました。
私にとって乱取りは、ただ技を試す場ではありません。相手との駆け引きの中で自分の弱点を知り、それを克服するために考え続ける時間です。投げられて悔しい日もありますが、その一つひとつの経験が自分を強くしてくれました。だからこそ、私は乱取りを一番大切にしています。
そして今、私は新たな舞台に挑みます。進学した大学ではさらに競争が激しくなりますが、ここで日本一を目指して努力を重ねていきます。乱取りで学んだ工夫の大切さ、そしてインターハイで得た自信を胸に、これからも大きな相手にも負けない柔道を追い求め、自分の技と心をさらに鍛えていきたいと思います。これが私が乱取りを通じて学んだことです。
07. 筋トレ(田尻)
女子柔道部の練習の中でも、特に力を入れているのがウエイトトレーニングです。柔道は相手を投げるだけではなく、押し込まれたときに耐える力や、試合の最後まで体を動かし続ける持久力が求められます。そのため、道場での乱取りや打ち込みだけでなく、トレーニングルームで過ごす時間も欠かせない日常となっています。
ウエイトトレーニングでは、ベンチプレスやデッドリフト、スクワットといった基本種目に取り組みます。最初はバーだけでも「これ以上は無理!」と悲鳴をあげていた部員も、数か月後には自分の体重と同じ重さを持ち上げられるようになりました。鏡の前で「私、肩がゴツくなってない?」と笑い合うのが定番の光景です。特にベンチプレスでは、周りから「あと一回!」と声をかけてもらいながら必死に押し上げ、成功した瞬間に全員で喜び合う達成感は他には代えられません。
もちろん、うまくいかない日もあります。スクワットで膝が笑って立ち上がれず、バーベルをセーフティに戻したときには、思わずみんなで大爆笑。練習後の階段では足がガクガクして、手すりにつかまらなければ降りられないこともあります。そんな時は「今日も追い込んだ証拠だね」と声を掛け合い、疲労さえも前向きに受け止めています。
こうした努力の積み重ねは、確実に試合につながります。以前は押し込まれると簡単に体勢を崩されていたのが、今では最後まで耐えられるようになりました。スタミナもつき、延長戦に入っても動きが落ちなくなったのは、日々のウエイトトレーニングの成果だと実感しています。試合の畳に立ったとき、「あのバーベルを上げたんだから、絶対に最後まで戦える」と自分を奮い立たせることができるのです。
それでも課題はまだ多くあります。組手争いでは腕力や体幹の強さが必要ですし、重いバーベルを前に「無理だ」と心が折れそうになる弱さも残っています。だからこそ、仲間と一緒に励まし合いながら、限界を一歩ずつ乗り越えることを大切にしています。
私たちにとってウエイトトレーニングは、単なる体力づくりではありません。仲間と共に「強くなりたい」という気持ちを形にする時間であり、自分の可能性を押し広げる挑戦の場です。これからも、畳の上で全力を尽くすために、トレーニングルームでの努力を続けていきます。そして来年は、培った力を全国の舞台で発揮し、最後まで戦い抜ける選手になりたいと思います。
08. 私の苦手な練習(栗崎)
私が特に苦手にしている練習は、「一本勝負」「寝技のグループ乱取り」「追い込み練習」の3つです。
一本勝負は1対1で行う練習です。相手の強いプレッシャーを受け続けながら、自分の得意技を繰り返し練習します。少しでも気を抜けば隙を突かれるので、集中力を切らすことはできません。攻防が長引くほど体力も気力も削られ、「もうやめたい」「逃げたい」と思ってしまう自分がいます。それでも、この辛い練習に向き合い、逃げたい気持ちを乗り越えたときにこそ集中力と忍耐力が鍛えられていると実感できます。だから私は、この練習を頑張りたいと思っています。
寝技のグループ乱取りは、一人に対して30秒ごとに相手が交代しながら、次々と攻め込まれる練習です。下の人は新しい相手に入れ替わるたびに体勢を崩されそうになり、抑え込まれないように必死に守り続けます。相手の動きを一瞬で見極め、どう対応するかを判断しなければならないため、素早い判断力が求められます。攻めが途切れることはなく、まるで波のように押し寄せる攻撃に耐え抜く時間です。体力は急激に消耗し、「もう無理だ」と思う瞬間が何度もありますが、それでも最後まで踏ん張ることで粘り強さを鍛えることができます。寝技のグループ乱取りは厳しい練習ですが、私にとっては判断力と粘り強さを磨く大切な時間です。
追い込み練習は、自分を限界まで追い込むものです。例えば、20回の打ち込みをしたあとに、柔道場の隅から隅までを一往復走ることを繰り返します。体も心も限界まで追い込まれ、途中で「ここでやめたい」と思うこともありますが、仲間と声を掛け合いながら必死にやり抜くことで、自分を追い込む強さを養うことができます。
正直、練習前は「今日はどれだけきついんだろう」と不安になることもあります。それでも、苦手な練習から逃げていては本当の意味で強くはなれません。苦手に向き合うことでしか得られない成長があるからです。
一本勝負で得た集中力と忍耐力。寝技のグループ乱取りで得た判断力と粘り強さ。追い込み練習で得た自分を追い込む強さ。これらすべてを合わせて、私は「心と体の強さ」を身につけることができました。これからも苦手な練習にしっかり取り組み、さらに成長を積み重ね、必ず試合での勝利につなげたいと思います。
09. 高校から柔道を始めて(中川)
私は高校に入って初めて柔道を始めました。柔道部を見学したとき、荒木先生から「月曜日の放課後、体操服を持って道場においで」と声をかけていただいたのがきっかけです。周りは小さい頃から柔道を続けてきた経験者ばかり。投げられるのが当たり前で、練習についていけるかどうか不安でいっぱいでした。
最初に教わったのは受け身でした。膝をついた回転から始め、立った状態で挑戦すると恐怖心で体が固まり、何度やっても形にならず転がってしまいました。それでも毎日何十回も繰り返すうちに、少しずつ恐怖心を克服できるようになり、「できなかったことができるようになる」喜びを初めて味わいました。経験者に比べれば小さな成長でも、自分にとっては大きな一歩でした。
寝技の補強であるエビは、体が思うように動かず何度も悔しい思いをしましたが、練習を重ねるうちに体幹が強くなり、道場での動きが軽くなりました。抑え込みの練習では何度も逃げられて悔しかったけれど、「次はこうしてみよう」と工夫する気持ちが芽生えました。初めて習った大外刈は、足の運びや手の使い方が難しく、形にならず落ち込むこともありましたが、一から積み重ねて挑戦する面白さを感じることができました。
7月からは乱取りにも参加しました。投げられてばかりで体も痛く、気持ちが折れそうになる日もありました。それでも「経験者と同じ練習をやりきれている」という事実は、自分にとって大きな誇りです。強い仲間に混じって必死に食らいつく中で、少しずつですが自分の中に粘り強さが育っているのを感じます。
そして8月、インターハイの応援に行きました。三年生の先輩方が全国の舞台で堂々と戦う姿を目の当たりにし、心を揺さぶられました。私はまだ力も技術も知識も不足していますが、強く思いました――「いつか自分も同じ舞台に立ちたい」と。その目標を胸に、これからも努力を続けていきます。
柔道を始めてから学んだのは技術だけではありません。礼儀や仲間を思いやる気持ち、人として成長することの大切さも教わりました。これからは試合で結果を残すことを第一の目標にし、やがては後輩に頼られる存在になれるよう努力を重ねていきたいと思います。きつい練習の中で積み重ねてきた一歩一歩を力に変え、必ず成長していきます。
10. 監督の自宅で目指す日本一(山﨑)
監督が「新しい環境に飛び込んで、僕たちと一緒に日本一を目指しませんか。」と言ってくださったとき、正直なところ、私は熊本に通うなんて無理だと思いました。まだ親元を離れたこともなかったし、全く知らない土地、知らない人たちと一緒に生活するなんてまったく考えられませんでした。
それでも、「熊本西高校で柔道をしたい」という思いが強くなり、進学を決意しました。決心はしたものの、実際に監督の自宅での寮生活が始まると、思った以上に辛いことが多くて、心が折れそうになることもしばしばありました。最初、寮生活は想像以上に大変でした。家族と離れ、知らない土地で全く知らない人たちと一緒に生活することは、毎日がストレスの連続でした。朝5時に起きて、朝ごはんを食べ、1時間かけて自転車で学校に行き、朝練をこなし、授業を受け、また練習をして帰る。その繰り返しでした。
寮の生活も、最初は慣れず、毎日が孤独で、帰りたい気持ちが強くなりました。「もうこのまま自転車で福岡に帰る」と何度も考え、口に出してしまうこともありました。私にとっては、寮の生活そのものが試練で、慣れるまで時間がかかりました。寮での生活や練習の中で、辛さや不安が押し寄せることがあり、何度も心が折れそうになりました。
しかし、その中でも少しずつ自分の成長を感じ始めました。特に金鷲旗で5人抜きを達成したとき、今までの努力や辛い日々が報われた瞬間が訪れました。やっと自分がやってきたことが間違っていなかったと心から思えるようになり、その時に初めて「このままでよかったんだ」と感じました。それまでは、毎日がただ耐えるような日々で、辛くて悲しくなることも多かったですが、その成果が私の心を支え、次へと進む力になりました。
私がこうして柔道に目一杯打ち込めているのは、背中を押してくれた家族のおかげであり、私を受け入れてくださった監督のおかげです。どんなに辛くても、支えてくれる人たちがいるからこそ続けられたと、今は強く実感しています。そして、これからは家族と監督に最高の恩返しをしたいと思っています。
日本一を目指し、全力で挑戦し続けることで、感謝の気持ちを形にしていきたいです。今まで支えてくれた全ての人々に、最高の結果を届けるために、これからも挑戦を続けていきます。
11. 敗退から学ぶこと(吉田)
前日行われた全国インターハイでは、初戦敗退という悔しい結果に終わってしまった。今まで、この大一番に向けて多くの苦しい練習や経験を重ね、「日本一」を目標に試合に臨んだ。
初めて出場した全国大会で感じたのは、会場全体の雰囲気に包まれる圧倒感だった。畳の上から見上げた観客席はどの大会よりも大きく、応援の声は体に響くほどで、「これが全国大会なのだ」と実感した。普段の大会とは違う空気感に、試合前は緊張で体が震えた。それでも「ここまで支えてくださった方々のために全てを出し切りたい」と強い気持ちを胸に臨んだ。
しかし、本戦では相手に先に技を仕掛けられ、思うように自分の柔道ができなかった。延長戦に入っても「絶対に勝つ」という気持ちは変わらなかったが、最後は相手の技術が一枚上手で、有効を奪われて敗退となった。試合直後は悔しさと後悔で胸がいっぱいになり、「もっとできたのではないか」という思いが頭を離れなかった。
ただ、この敗戦があったからこそ、改めて「もっと強くなって恩返しがしたい」という気持ちが芽生えた。家族や先生、仲間の応援がなければここまで来られなかった。その声援に応えるためにも、これからは練習だけでなく日常生活でも感謝を忘れず、もう一度挑戦者として努力を積み重ねていきたい。そして技術面だけでなく、どんな場面でも自分を信じ切れるように精神面も鍛えていこうと思う。
私はこれまで、県の高校総体で同じ相手に繰り返し敗れ、自信をなくした経験がある。「本当に勝てるのだろうか」と不安で押しつぶされそうになったこともあったが、諦めずに努力を続けた結果、大会本番でついに勝つことができた。あの瞬間の喜びと達成感は、今でも大きな支えになっている。
その経験から学んだことは、目標を達成するために最も大切なのは 「諦めないこと」 だということだ。だからこそ、インターハイ初戦敗退もただの敗北ではなく、自分を成長させるための通過点にしたい。悔しさを忘れず力に変えて、来年のインターハイでは今年の分まで必ず戦い抜きたい。支えてくれる方々に恩返しをするために、もう一度挑戦者として一から努力を重ねていこうと思う。
12. 柔道日誌で身につけた習慣(林)
西高柔道部には、毎日「柔道日誌」を書く習慣があります。日誌には、長期目標、短期目標(六ヶ月以内)、毎日の目標(心・技・体・戦術)、そしてその日の振り返りを書きます。例えば、長期目標は「日本一」、短期目標は「ベンチプレス30kg」、毎日の目標では「(心)最後まで粘り強く」「(技)小内刈から背負い投げ」「(体)体力をつける」「(戦術)組手を徹底する」といった具体的な内容です。
以前の私は、練習で課題を感じても次の日には忘れてしまい、同じことを繰り返していました。しかし日誌を書くようになってからは、課題を言葉にして残すことで「次はどうするか」を考える習慣がつき、少しずつできることが増えてきました。
振り返りの部分では、「何ができなかったか」だけで終わらせず、「なぜできなかったのか」「次はどうすればいいのか」を具体的に考えるようにしています。例えば「相手に奥襟を持たれて姿勢が崩れ、大外刈で投げられた。次はまず奥襟を切ってから自分の組手にする」というように、行動に落とし込むことで次の練習につなげられるようになりました。
日誌は練習前に先生に提出します。先生は私たちに不足している点を明確に指摘してくださいます。私の場合、力が足りないときにはトレーニング方法を書いてくれたり、技がなかなか決まらない時には「コツコツ努力することで一生ものになるよ」と励ましてくれました。時には厳しいことも書かれますが、その言葉が本当に自分の弱点を突いていて、「次こそ克服しよう」という原動力になっています。
柔道日誌を続ける中で、私は「考えながら練習する習慣」「課題を改善する習慣」「努力を続ける習慣」を身につけることができました。ただ練習をこなすのではなく、一つひとつに意味を持たせて成長につなげることができるようになったのです。これが私が柔道日誌を通じて身につけた習慣です。
これからは、この習慣を積み重ねていくことで、さらに大きな成長を目指したいと思います。日誌に書いた小さな目標や反省を一歩一歩重ね、試合で結果を残すこと。そして、日誌を通じて得た学びを次は後輩たちに伝えられるような存在になることが今の私の目標です。柔道日誌は、私にとって努力の証であり、成長の道しるべです。
13. 強さは胃袋から(高倉)
私にとって、体づくりに欠かせないものは「朝ごはん」です。高校に入ってから、毎日のように朝練があり、朝ごはんをしっかり取ることの重要性を強く感じるようになりました。入学当初は、朝練に参加すること自体に慣れず、毎朝早く起きるのが精一杯で、食事に気を使う余裕がありませんでした。そのため、朝練前からお腹が空いて活動に集中できなかったり、体が重く感じたりすることがありました。最初はそれが普通だと思っていましたが、自分のパフォーマンスが100パーセントでないことに気づき、原因を考えるようになりました。その時に思い浮かんだのは「食事」でした。朝食を抜くことでエネルギーが不足し、練習に集中できていないことを実感していたのです。これが原因だと気づいた私は、先生からの「強さは胃袋から」という言葉を思い出しました。この言葉に従い、朝ごはんをしっかり摂ることが必要だと感じ、実践を始めました。
最初、朝ごはんをしっかり食べることはとても苦痛でした。朝はどうしても食欲が湧かず、お腹が空いていないのに無理に食べる感覚がありました。お茶碗一杯のご飯を食べることですら、大変に感じていました。しかし、徐々にその必要性を感じるようになり、毎朝食べることを心がけました。さらに、量を食べることの大変さにも気づきました。最初は少ない量でも満足に食べることができなかったものの、練習に必要なエネルギーをしっかり摂るために、徐々に朝食の量を増やしていきました。お茶碗いっぱいのご飯、卵、味噌汁に加えて、野菜を取り入れるようにしました。最初は量が多く感じ、苦しく感じることもありましたが、続けることで体力がついてきていることを実感できました。
朝ごはんをしっかり食べるようになってからは、朝練でも力が出るようになり、集中力が高まりました。体調が良くなり、練習中の動きがスムーズになったり、疲れにくくなったりしました。これまでは、体力的に限界を感じていた場面でも、朝食を取ることで余裕を持てるようになり、結果的に練習の質も向上しました。
私の中で一番大きな変化は、朝ごはんを摂ることによって、心身の調子が整い、練習へのモチベーションが高まったことです。練習をただこなすだけでなく、毎日をどれだけ効率よく過ごせるかを意識するようになりました。食事に気を使うことで、体調が良くなり、さらに自分がどうすれば成長できるのかを考えるようになったのです。
これからは、柔道で強くなるために、ただ練習をこなすだけでなく、1日の土台となる朝ごはんを大切にしていきたいと考えています。今後も、この生活習慣を続けることで、自分の体調を整え、柔道の技術を向上させるための強い基盤を作っていきます。
14. 柔道と勉強、どちらも本気で(植田)
中学生の時の自分は、本当に柔道しかしていませんでした。授業もなんとなく聞いているだけで、テスト前もほとんど勉強せずにやり過ごしていました。正直、テストの点数も悪く「柔道さえやっていればいいや」と思っていたくらいです。
でも高校に入ってからは、環境も周りのレベルもガラッと変わり、「柔道だけでは通用しない」と感じる場面が増えました。授業にもしっかり取り組み、勉強と柔道の両方を全力で頑張っている仲間の姿を見て、自分との違いを痛感しました。学業面での集中力がそのまま柔道の試合や練習にもつながっているのを間近で見て、「勉強をおろそかにしていたら本当の意味で強くなれない」と思うようになりました。
しかし、部活の練習はハードで、寮生活も始まり、最初は柔道の練習についていくだけで精一杯でした。けれど2年生になったとき、「このままではだめだ」と強く感じ、勉強は苦手だけれど理由をつけて逃げていたらきっと後悔すると思いました。だから柔道と同じように、勉強にも本気で向き合おうと決意しました。
そこからのテスト期間は、人生で一番頑張ったと言えるほど勉強しました。夜中の1時に起きて、5時まで4時間勉強。その後朝ごはんを食べ、6時に寮を出発。7時には学校に着き、朝練がない期間はその時間もすべて勉強に使いました。テストが終わればすぐ柔道の練習が始まる――そんな毎日を繰り返しました。正直、ものすごくきつかったです。眠いし、体もしんどいし、何度も「ここまでやる必要ある?」と思いました。それでも、自分で「やる」と決めた以上、途中で投げ出したくなかった。柔道で培った根性や集中力が、自然と勉強にも生きてきたのだと思います。
その結果、成績も少しずつ伸び、自信を持てるようになりました。中学のときには考えられなかった「勉強と柔道の両立」が、今では自分の中でしっかり形になっています。柔道を本気で続けてきたからこそ、勉強に向き合う力を得られたのだと感じています。あの時柔道を全力でやってきて本当に良かったと思います。
このクラウドファンディングを通じて、私たち熊本西高校女子柔道部の挑戦や努力が、少しでも多くの方に伝われば嬉しいです。私たちもいただいた応援に応えられるよう、精一杯頑張ります。どうか応援よろしくお願いします。
【最後に】
私たち熊本西高校女子柔道部は、公立高校という限られた環境の中でも、仲間と共に挑戦を続けてきました。結果だけでなく、努力を重ねること、礼を大切にすること、感謝の気持ちを忘れないこと。柔道を通して学んだすべてを胸に、全国の舞台に立ち続けています。
しかし今、その挑戦を支えてきたマイクロバスが止まってしまいました。遠征や合宿は、選手の競技力を高めるだけでなく、人としての成長を育む大切な機会です。だからこそ、新しいバスは私たちにとって「次の挑戦へつなぐ命綱」です。
私たちは、これからも「今ある環境で、自分にできることをやる」という姿勢を大切にしながら前に進んでいきます。けれども、この挑戦を続けていくためには、皆さまの力がどうしても必要です。
どうか、熊本西高校女子柔道部の挑戦を支えてください。皆さまの温かいご支援と応援が、私たちの未来を切り拓き、夢を夢で終わらせず目標へと変えていく力になります。心からの感謝を込めて。
熊本西高校女子柔道部 一同
最新の活動報告
もっと見るご支援いただいた皆さまへ
2025/12/04 13:49先日、本プロジェクトが無事に終了しました。213名という本当に多くの皆さまから温かいご支援をいただいたことで、目標金額を達成することができました。私たちにご支援してくださった皆さまに、心より御礼申し上げます。また、本プロジェクトをSNSなどを通じて広めてくださった方々にも、あわせて御礼申し上げます。本来であれば、お一人おひとりに直接お礼を申し上げるべきところですが、まずは本活動報告にて御礼をお伝えさせていただきます。また、リターンにつきましては、現在詳細を調整しております。準備が整い次第、改めてご案内いたしますので、今しばらくお待ちいただけますと幸いです。今後とも、応援のほど、よろしくお願いいたします。県立熊本西高校女子柔道部 一同 もっと見る2026年 初稽古(1/4)へのご招待
2025/12/01 17:1610月22日にスタートした本プロジェクトも、いよいよ残すところ、あと2日となりました。これまで多くの皆さまから温かいご支援や励ましのお言葉をいただき、心より感謝申し上げます。さて、私たち熊本西高校女子柔道部では、”1月4日(日)に「初稽古」”を予定しています。当日は、朝9時に学校近くの高橋稲荷神社を参拝し、その後、10時頃から道場にて稽古を行います。例年、OGも参加し、普段よりも“激しく?楽しく?”にぎやかな稽古となる、新年最初の恒例行事です。今回、この初稽古を、日頃より応援してくださる皆さまへの感謝をお伝えする機会にしたいと考え、ご支援いただいた皆さまをご招待させていただくことにいたしました。予約などは不要です。もしお時間がございましたら、ぜひ10時頃に道場(熊本県熊本市西区城山大塘5丁目5-15)へお越しください。当日は、荒木先生や私たち生徒から、皆さまへ直接感謝の気持ちをお伝えできればと願っております。お会いできることを、心より楽しみにしております。なお、リターン(①支援金30万円、②支援金3万円)に設定している①贈呈式へのご招待(写真撮影・感謝のご挨拶)と②幼稚園児・小学生・中学生を対象とした柔道指導につきましては、別途案内させていただきます。 もっと見る熊本県冬季柔道教室
2025/11/29 19:53熊本県冬季柔道教室に参加しました本日、荒木監督と熊本西高校女子柔道部は「熊本県冬季柔道教室」に参加し、県内の中学生に向けて寝技などの指導を行いました。中学生のまっすぐな姿勢や、技を吸収していくスピードに、私たち自身も大きな刺激を受け、多くの学びを得る一日となりました。今日得た気づきも力に変えながら、チーム一丸となって日本一を目指し、これからも努力を続けてまいります。【ご報告】目標金額の65%を達成しました!皆さまの温かいご支援のおかげで、クラウドファンディングは本日時点で**目標金額の65%**を超えることができました。ご支援くださった皆さま、そしてSNS等でこの挑戦を広め、背中を押してくださった皆さまに、心より感謝申し上げます。【お願い】ラスト4日、最後まで力を貸してくださいしかし、目標達成までには、まだ皆さまのお力が必要です。クラウドファンディング終了まで残り4日。選手たちの挑戦が最後まで続けられるよう、引き続きの応援をお願いいたします。私たちは最後の瞬間まで全力で走り抜きます。どうか今後とも応援をよろしくお願いいたします。 もっと見る





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