NPO団体 BISAI-FARM 代表 林昭子
BISAI‑FARM代表の林昭子です。
私たちは、災害時にも「食」が絶えない地域をつくるため、避難所近くの耕作放棄地を活用して、地域の方々と共に農作物を育てる取り組みを進めています。
この活動を始めたきっかけは、被災地では、物流が止まり、水や米などの支援物資は届いても、野菜のような栄養価の高い生鮮食品がほとんど手に入らないという声が多くありました。その結果、避難所での生活が長引く中で、栄養不足による体調不良や、災害関連死といった深刻な問題が生じています。
「せめて少しでも、野菜が手に入る状況をつくれたら——」そんな思いから、地域で育てた野菜を備えておく仕組みづくりを志すようになりました。
また、日本全国で問題となっている耕作放棄地ですが、愛媛県はその耕作放棄地率が全国ワースト4位と、特に深刻な状況にあります。“使われなくなった畑”が、“いのちを守る畑”へと変わる。そう信じて、子どもたちや高齢者、地元の農家さんと手を取り合い、少しずつ畑を耕し始めました。
この活動では、野菜づくりを通じて、子どもたちの食を支え、高齢者の孤立を防ぎ、そして何より「地域のつながり」と心の豊かさを育んでいます。野菜を育て、食べ、分け合うというシンプルな営みの中に、人と人とのつながり・安心感・役割のある暮らしが生まれています。それは、地域に生きる一人ひとりのウェルビーイング(心身の健康と社会的な幸福)を支える土台にもなっていると、私たちは実感しています。
災害が起きても、誰かが誰かを支えられる。そんな、強くて温かく、暮らす人たちが幸せを感じられる地域社会を目指しています。しかし、この取り組みを持続可能な形にするには、耕作放棄地の整備費、農具や資材の購入、そして地域の食支援ネットワークの構築など、多くの課題と向き合っていかなければなりません。
そこで今回、クラウドファンディングという形で、皆さまに私たちの想いを届け、ご支援をお願いすることにしました。地域を守るのは、そこに暮らす一人ひとりの力だと、私は信じています。この活動に共感し、「一緒に耕してみよう」と思ってくださる方がいたら、心から嬉しく思います。
どうか、私たちの挑戦に力を貸してください。皆さまと共に、災害に強く、持続可能な地域を育んでいけることを願っています。
最後まで読んでいただき、本当にありがとうございました。
このプロジェクトで実現したいこと


地元農家と共に、地域の“食”を守る仕組みを作る
BISAI‑FARMが大切にしているのは、耕作放棄地を活用した“野菜づくり”だけではありません。むしろ、その土台となるのが、地域の農家の方々との強い連携です。
宇和島市は、かつて農業が盛んだった地域。しかし、担い手の高齢化や後継者不足により、広がる耕作放棄地と、生産の継続が難しくなる農家が増えています。そこで私たちは、「競争」ではなく「共創」という考えのもと、地元農家の皆さんとパートナーシップを築いています。
栽培ノウハウの提供 長年の経験を持つ農家の皆さんから、野菜づくりの技術や知恵を学ぶ機会を設けています。これは、子どもや若者、高齢者も交えた「多世代型農業」の土台となっています。
苗や資材のシェア 余った苗や肥料、使っていない農機具などを、農家さんから提供していただき、BISAI‑FARMの畑で有効活用しています。廃棄されるはずだった資源が、地域の食と防災に役立つ形へと生まれ変わっています。
非常時の食材協力ネットワークづくり 南海トラフ地震などの大規模災害に備えて、農家と連携した「地域版フードバンク」のような仕組みづくりを進めています。災害時には収穫物や保存食の提供体制を構築し、避難所や地域食堂にスムーズに支援できるよう準備を重ねています。
“農家の見守り”の副次的効果 高齢の農家が孤立しがちな中、BISAI‑FARMとの交流によって人との関わりが生まれ、心の健康や生活の活力につながっています。農業の継続支援という意味でも、大きな役割を果たしています。
プロジェクト立ち上げの背景

このプロジェクトが生まれたのは、地域に広がる耕作放棄地と、繰り返される自然災害の現実、そして“もしものときに守りたい命”への想いが重なったことがきっかけでした。
愛媛県宇和島市には、高齢化や担い手不足で使われなくなった畑がたくさんあります。一方で、南海トラフ地震など、いつ起きてもおかしくない災害に対して、「食べものが届かない」「避難所の食事は限られている」といった声を聞くたびに、胸がざわつきました。
「普段は使われていないこの畑が、いざという時に人の命を支える場所になったら」そんな想いから、私たちは避難所に近い耕作放棄地を再生し、地域で育てた野菜を日常と災害時の両方で活用するという仕組みづくりに取り組み始めました。
■なぜ資金が必要か
今回のクラウドファンディングで集めた資金は、以下に活用します
・法人化に向けた登録費用等
・耕作放棄地の整備・改良(重機レンタル、農機具・肥料・播種資材など)
・子ども食堂や防災イベントの開催費用・多世代交流・防災教育のプログラム実施費用
・災害時の食材確保のためのシステム構築費用(流通・測定・提供体制など)
現在の準備状況



私たちの活動は、地域の中だけにとどまらず、少しずつその輪が広がり始めています。
地元の農家さんとは、畑の貸し借りや苗の提供、技術支援などを通じて日常的な連携を深めています。また、生産法人との災害時連携協定を締結し、いざという時に備えた広域的な支援体制の構築も進めています。
さらに現在は、愛媛県内に限らず、他県の団体や事業者とも連携を始めており、地域を超えた“共助のネットワーク”づくりに取り組んでいます。
このように、「耕す」「育てる」「備える」「つなぐ」という一連の活動を通じて、災害に強く、人と人とが支え合う仕組みが、少しずつ形になり始めています。
リターンについて

■ 支援者の皆さまへのリターン
【支援金額リターンの内容】
5,000円│お礼メール
10,000円│お礼メール
20,000円│お礼メール
30,000円│現地見学ツアー(宇和島開催予定)※交通費実費
50,000円│ホームページへのお名前掲載など
100,000円│イベント登壇や活動報告冊子、ホームページへのお名前掲載など
スケジュール
10月 上旬 クラウドファンディングスタート
10月 下旬 クラウドファンディング終了
12月 BISAI-FARM法人化
12月 リターン発送
最後に
「BISAI‑FARM」は、子どもたちが野菜を育てる喜び、高齢者の知恵、そして地域の「いのち」をつなぐ場です。災害時に備えながら、日常の中で『支えあいの心』を育むこの活動は、あなたと一緒に広げることでさらに強く、美しくなります。どうかご支援をお願いいたします。






更なるご活躍を期待しております。