衣食住の「衣」に宿る恵みを再発見する、お寺での1DAYイベントを実施したい!

2026年2月14日、京都・長慶院を舞台に、布づくりと祈りの世界を体験する1DAYイベントを実施します。法衣や袈裟に宿る精神性や、衣を支える人々の営みを、祈祷・対話・展示を通して感じ取り、布に向けるまなざしを深める祝祭の場をつくります。

現在の支援総額

283,000

52%

目標金額は540,000円

支援者数

30

24時間以内に21人からの支援がありました

募集終了まで残り

32

衣食住の「衣」に宿る恵みを再発見する、お寺での1DAYイベントを実施したい!

現在の支援総額

283,000

52%達成

あと 32

目標金額540,000

支援者数30

2026年2月14日、京都・長慶院を舞台に、布づくりと祈りの世界を体験する1DAYイベントを実施します。法衣や袈裟に宿る精神性や、衣を支える人々の営みを、祈祷・対話・展示を通して感じ取り、布に向けるまなざしを深める祝祭の場をつくります。

「衣食住」の「衣」と私たち

朝、服を身にまとい、夜には布団に包まれる。私たちは毎日、当たり前のように布に触れています。

衣は、食や住と同じように、私たちのいのちを守ってきた欠かせない存在です。その“当たり前”を失った自分を想像してみると、少しだけハッとします。服がなければ寒さや暑さから身を守れず、布団がなければ眠りの深ささえ変わってしまう。


そして、この「当たり前」は、布そのものだけでなく、素材を育てる人、糸をつくる人、布を織る人、仕立てる人など、さまざまな方々の働きに支えられてきました。

大量生産が当たり前になった今こそ、

“布はどこから来ているのか?”

“私たちはそこからどんな恵みを受け取っているのか?”

その問いにもう一度立ち返りたくなるのです。

自己紹介

久柳-kuryu- の昌子久晃と申します。僧侶の法衣・袈裟の仕立て、直し、悉皆(-しっかい-呉服業界の言葉で最後まで面倒を見る「なんでも屋さん」)を行っています。

袈裟や法衣に宿る「祈りの精神性」や「職人の技」を、もっと多くの方に伝えたい。

その思いから、仕立てを担う Office COMA さん、「布施」をテーマに創作活動を行うアーティスト・三浦祥敬さんとチームを組み、布と精神性について、多様な視点を持ち寄りながら探求するイベントを京都のお寺で実施することになりました。

お寺で行う1DAYイベント
kotohogi fabric(ことほぎ・ファブリック)

このたび、布文化を未来へつなぎたい仲間たちとともに、 お寺での1日限りの祝祭「kotohogi fabric(ことほぎ・ファブリック)」を実施します。

中心にある問いは「布から、私たちはどのような恵みをいただいているのか?」です。

古くから袈裟や法衣といった「布の装束」が大切に扱われてきたお寺でこの問いを皆さんと分かち合い、布を「使い捨て・消費の対象」としてではなく、 自然のいのち、多くの人の手間と時間、祈りや暮らしの営みが重なって生まれてきた “恵み”として見つめ直す一日にできたらと願っています。

なぜ今、この1日をわざわざ作るのか

いま、布をめぐる環境は大きな変化の中にあります。技術者の高齢化や後継者不足、工賃の低下。背景を知らないまま消費される布。布文化を支えてきた技術と精神性が、失われつつあります。

だからこそ、 布づくりに込められた時間や祈り、人の営みにもう一度触れる場が必要だと考えました。お寺という本来の舞台で、布の奥行きを体験していただくことは、 “衣食住の「衣」”へのまなざしを取り戻す小さな一歩になると信じています。

当日実施すること

当日は、祈りの時間、学びの時間、そして衣服を着用した人を鑑賞する時間を通し、布文化の奥にある “いのちの循環” を、来場者の皆さんとともに味わいます。

以下に、当日に予定している主なプログラムをご紹介します。

⚫︎布の祈祷

長慶院住職・小坂様による、布文化のための法要を行います。誰かの生活や祈りを支えてきた布に感謝し、『空じる』という作法を通じて、皆さんの大切な布等を清めます。その恵みが多くの人に伝わっていくよう、参拝者一同でお祈りします。

⚫︎トークセッション|担当:小坂住職 × 三浦祥敬(アーティスト)

仏教のはじまりと共に「袈裟・法衣」がどのように生まれてきたのか、その精神性がどのようなところにあるのかについて、小坂住職と三浦祥敬(アーティスト)が話すセッションを実施します。

⚫︎ワークショップ

布や漆などの出店者の方々によるワークショップが実施されます(ワークショップの内容は、調整中です)

⚫︎動体展示|担当:久柳(昌子)

「袈裟・法衣」を着用した僧侶が会場を歩き、動きを伴った展示を実施します。形の意味や縫いの背景、祈りが布へ宿るプロセスを解説とともに味わいます。

⚫︎ファッションショー|Office COMA

Office COMAによる「袈裟・法衣」「作務衣」、およびOffice COMAが手がけるファッションブランド「hitoori ageless 〜人織」のショーを実施します。実際に着用した姿を観覧する、動きのある展示を予定しています。

⚫︎トークセッション:和える・矢島里佳氏 

和えるの矢島里佳氏によるトークセッションを実施します。(もう一人、ゲストを調整中です)

矢島里佳氏

和える 代表取締役 1988年東京都生まれ。二児の母。職人と伝統の魅力に惹かれ、19歳の頃から日本の伝統文化・産業の情報発信の仕事を始める。「日本の伝統を次世代につなぎたい」という思いから大学4年時の2011年、株式会社和えるを創業。2012年、0歳からの伝統ブランド"aeru”を立ち上げ日本全国の職人と共にオリジナル商品を生み出す。地場産業を次世代につなぐ「伴走型リブランディング事業」を行うほか講演会やワークショップなどを通じて日本の伝統や先人の知恵を次世代につなぐ活動を展開。現在、東京、京都に事業拠点を構える。

クラウドファンディングに挑戦する訳

この祝祭をともに迎え、布の文化と、
それを支える人に心を寄せてくださる方へ

布という存在は、すでに私たちの身のまわりにあふれています。その背景には、前述の通り、自然から生まれた命を受けとり素材にしてきた人たち、その素材の声を聞きながら布をつくり、衣として仕立ててきた人たち、そして、形になった衣を運び、手渡し、身にまとい、繕ってきた人たちなど、さまざまな方々がいます。それは工業的なプロセスを経た布であっても同じく、多くの“運び手”たちの無数の営みが折り重なって生まれてきています。

「衣食住」の「衣」は生活において欠かせません。私もあなたも、すでにあるそれらから、たくさんの恵みを受け取っているのではないでしょうか。

こうした布の恵みは、本来、値段に換算しきれない掛け替えのないものだと考えています。 その恵みを「誰かと分かち合う場面」では、お金の力を借りて分かち合う方が、よりスムーズにその恵みが循環していくことも多いのではないかと思っています。

今回の kotohogi fabric では、そのような思いのもとで、布という存在を大切に見つめ直すだけでなく、ゆたかな心地でお金が循環する形も模索したいと考えました。

この場は、主催者だけでつくる企画ではありません。会場のお寺さん、職人や僧侶の皆さん、登壇者や出展者の皆さん、アーカイブに協力してくださる皆さんなど、多くの方々の力によって成立します。そうした方々へ、企画を実施する私たちから、感謝の気持ちを込めて、お礼を巡らせたいと思っています。

そこで、どのような形であれば気持ちのよい循環が生まれるのかを検討した結果、今回のクラウドファンディングでは、本プロジェクトの趣旨に共感し、応援というかたちで関わってくださる方からのご支援をお願いできたらと考えました。

お預かりしたご支援のお金は、本プロジェクトを共につくってくださる方々へのお礼や、制作物・会場準備などの運営費用に充てさせていただきます。

また、kotohogi fabric という祝祭の場から生まれる布の恵みに、できるだけ多くの方が触れられるよう、参加のハードルを下げるための取り組みにも活用していきます。

現在、現地参加の参加費は2,000円に設定していますが、プロジェクト全体の運営状況を見ながら、より多くの方が無理なく参加できる形へと調整していく予定です。お預かりしたご支援によって、参加のかたちをよりひらいていくことができればと考えています。

現地に足を運んでくださる方はもちろん、遠くから見守ってくださる方とも、この小さな祝祭と布のかけがえのなさを共有し、布文化をともに育んでいくことができたらと願っています。

それぞれの想いやご状況に応じて、本プロジェクトへの関わり方やリターンをお選びいただけましたら幸いです。

お金の巡り先

ここから、さらにお金が循環していく先について、お伝えできたらと思います。
以下このように、お金を循環させていけたらと考えています。

① 祈りの場をひらき、共にお祝いしてくださるお寺の方へ
本堂を貸してくださり、当日の法要を担う小坂住職に謝礼をお渡しします。

② 登壇・出演してくださる方々へ
kotohogi fabric に登壇・出演してくださる方々へ謝礼をお渡しします。(交通費込み) 
布文化について語っていただく、大事な役割を担っていただきます。

③ 皆様にお配りする制作物を作り、運んでくださる方々へ
kotohogi fabric では、関係する皆様に、贈り物を制作し、お渡しする予定です。
そちらの贈り物を制作・運搬して下さる方々にお金を巡らせます。

④ デザイン/アーカイブ制作を担ってくださる方々へ
kotohogi fabricを広めるきっかけとなるデザイン制作やアーカイブ制作を行う方々にお金を巡らせます。

⑤ 場の運営を手伝ってくださる方々へ
kotohogi fabric に運営を手伝ってくれる方々に、お金を巡らせます。

【費用の配分】
会場費:5万5千円
登壇・出演・スタッフへの謝礼(一部交通費を含む):15万円
デザイン・アーカイブ費用(撮影、映像制作含む):10万円
頒布物(リターン)の制作・郵送費用:10万円
備品・会場設営・運営費等:5万円
CAMPFIRE 手数料:8万5千円     合計:54万円

※必要以上にお金が集まった際には、一部を運営メンバーに還元し、一部を次回の kotohogi fabric の開催費用とさせていただきます

実施体制とそれぞれの想い

今回の、kotohogi fabric は組織の垣根を越えた協力のもと、実施します。

主催:久柳-kuryu- 昌子久晃/法衣・袈裟の企画・販売業

法衣や袈裟は単に高価で特別な衣裳として捉えられがちですが、「祈りの時間を支える衣裳」であり、そこには連綿と受け継がれてきた多くの職人の手仕事の技術と時間の積み重ねが詰まっていることを日々実感しています。反面、その背景にある布づくりや縫製の営みは、寺院の外ではなかなか見えにくく、技術を担う職人たちの高齢化や後継者不足も深刻になりつつあります。

一方で、私の活動の一環として、僧侶以外の方々に、法衣や袈裟そのものをお見せしたり、素材や制作の過程をご覧いただいたり、ときには実際に身に纏っていただく体験をしてもらう中で、感激される姿を目の当たりにしてきました。これらの技術や素材の粋、モノづくりの奥行きを、まだまだ多くの方に知ってもらう余地があると思いました。

今回、kotohogi fabric を企画したのは、そうした『布と祈りの関係性』が、法衣・袈裟だけでなく、皆さんが日々身に纏う衣服にも内包されているものだと感じたからです。それは、今回の企画をともに主催する、法衣のお仕立てを担う Office COMA さんや、アーティストの三浦祥敬さんとご一緒する中で、より色濃く感じるようになりました。

今回、お寺という本来の舞台で、一般の方々や次の世代のつくり手さんとともに、皆さんが日々身に纏う衣服にも通じる『一枚の衣ができるまでに関わる人や時間の意味』に触れ直すことで、「衣食住」の「衣」に対する感謝や敬意がもう一度立ち上がる場になればと願っています。

久柳-kuryu- 昌子久晃(しょうじひさてる):1979年京都生まれ。大学卒業後、金融会社の営業勤務を経て、父の家業である、法衣店(寺院の法衣・袈裟の悉皆 [ しっかい/なんでも屋 ]業)に従事。当初は事業承継を念頭に置いていたが、法衣袈裟の文化・技術・素材を一般の人々にもっと伝えたい、との想いから、2021年に久柳-kuryu-を創業、独立。2025年10月にはさらに世界にも想いを届けていきたいと、台湾に渡航し展示会に参加。社会課題の解決やESG経営を目指す企業に対し、経営方針や事業内容、社会的インパクトなどを基準に、評価・認証を行う制度『ソーシャル企業認証(S認証)』の認証企業。

共同主催(企画/ファッションショー実施):Office COMA

法衣製造・アパレル製造販売を行うオフィスコーマは、京都で受け継がれてきた法衣の製造・お仕立て技術を守りながら、アパレル分野にも挑戦するものづくり企業です。私たちは長年、僧侶の方々がまとう“法衣”の縫製を手がけてきました。法衣の仕立てには高度な縫製技術と繊細な心配りが必要ですが、近年は技術者の高齢化や後継者不足が深刻になり、工賃の値上げや職人の減少によって、伝統技術の存続が危ぶまれています。

一方で、法衣を縫う作業は「無心になれる」「縫っていると心が落ち着く」と、多くの職人が口を揃える仕事でもあります。高度な技術を通して得られる“精神的な安定”は、この仕事の大きな魅力であり、私たちはその価値をもっと多くの方に知っていただきたいと考えるようになりました。

法衣づくりは大量生産ができない世界であり、技術者を増やすには「場づくり」と「認知」が欠かせません。この挑戦を一過性のイベントではなく、“法衣の未来をつくるプロジェクト”として継続的に育てたい。その想いからクラウドファンディングに踏み出しました。

伝統を守り、未来をつくるために。オフィスコーマは、法衣づくりの技術と精神性を確かな形で次の世代へ受け渡したいと考えています。このクラウドファンディングが、技術者の確保、伝統の継承、そして法衣文化の新しい発信につながることを願っております。

共同主催(コンセプト・ディレクション)・アート作品出展:三浦祥敬(アーティスト)ㅤ   

この2年、私はさまざまな方から託された布を活かして作品づくりをおこなってきました。布を巡らせてくださる皆さんの想いを受け取り、形にしていく時間は、私にとってお金には換えられない大切な体験です。

今回の kotohogi fabric では、その実感をより良いかたちで分かち合えたらと思っています。現地でもオンラインでも、ぜひ布文化をともに盛り上げる仲間になってください!kotohogi fabric を皆さんの想いと喜びがゆたかに循環する祝祭にできたらと思います。


三浦祥敬:アーティスト。生きることそのものをフィールドに、宗教的贈与である「布施」を基軸とした生活の実験を行っている。現在は、アートプロジェクトとして架空の法人「幽玄会社テンプル」を運営し、レシートを原料に、株や洞窟をモチーフとした作品を制作している。芸術・経済・宗教を横断しながら、「生かされている実感」が立ち上がる存在のあり方を探究中。著書に、松本紹圭との共著『トランジション 何があっても生きていける方法』(2019年)。

さいごに

ご支援いただくことで、日々身に纏う服や布を通して、自分の暮らしの背景にある営みに目を向け直すきっかけになればうれしく思います。このクラウドファンディングは、資金を集めることそのものが目的ではなく、この試みに共感し、長く関わってくださる仲間と出会うための入口だと考えています。

お寺・職人・支援者のみなさんがゆるやかにつながり、「布から生まれた衣」を支えてきた技術と心が、これからの暮らしやものづくりのヒントとして受け渡されていく。そんな循環を kotohogi fabric から育てていきたいと考えています。その最初の一歩に、ぜひ力を貸していただけたら幸いです。

どうかこの試みに、見守り手として、語り手として、そして支え手として関わっていただければうれしいです。どうぞよろしくお願いいたします。

支援金の使い道

集まった支援金は以下に使用する予定です。

  • 人件費

  • 広報/宣伝費

  • リターン仕入れ費

  • 会場費

※目標金額を超えた場合はプロジェクトの運営費に充てさせていただきます。

支援に関するよくある質問

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