1988年に亡くなった漫画家「湊谷夢吉」の全作品をデジタル化したい

1988年に亡くなった漫画家「湊谷夢吉」の全作品をデジタル化したい

現在の支援総額

383,300

127%

目標金額は300,000円

支援者数

37

募集終了まで残り

終了

このプロジェクトは、2025/10/26に募集を開始し、 37人の支援により 383,300円の資金を集め、 2025/11/30に募集を終了しました

1988年に亡くなった漫画家「湊谷夢吉」の全作品をデジタル化したい

現在の支援総額

383,300

127%達成

終了

目標金額300,000

支援者数37

このプロジェクトは、2025/10/26に募集を開始し、 37人の支援により 383,300円の資金を集め、 2025/11/30に募集を終了しました

1988年に亡くなった漫画家「湊谷夢吉」の全作品をデジタル化したい

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幻の漫画家「湊谷夢吉」全作品デジタル化プロジェクト

 はじめまして!湊谷夏と申します。

 この度、今から37年前に38歳の若さで亡くなった父、湊谷夢吉の漫画全作品デジタル化プロジェクトをスタートいたします。

 全作品デジタル化の暁には、2028年の没後40年に向けて、今は通常ルートで手に入らない漫画作品の単行本化や、大規模な原画展の開催など、湊谷夢吉をもう一度知ってもらい、作品を読んでもらうための、さまざまな試みにチャレンジしていきたいと考えています。


「湊谷夢吉」について

 湊谷夢吉は1988年に38歳の若さで逝去した漫画家です。

 活動期間は1979年代半ばから1980年代半ばと10年あまりでしかなく、1年にほぼ1作品と寡作なこともあって、生涯で発表した漫画はわずか21作品。すべて短編で、幻の漫画家と言われる所以です。

 初期はガロ的な作風と言われましたが(実際にガロに描いたことはなく、投稿でも落ちている)、やがて昭和の戦前・戦中を舞台にした大陸冒険譚ともいうべき独自の作風を確立し、その緻密かつリアルな背景やメカ描写で、唯一無二な世界観を持った作品を発表し続けました。

 亡くなる1年前前に発売された『ユリイカ 特集マンガ王国日本!』では、コミケの創設者メンバーの一人であり、漫画評論家としても著名な故・米沢嘉博氏から、「湊谷は、どんどん作品を描いて、メジャー誌に発表すべき作家である」と激を飛ばされるほど、同時代の漫画読みや漫画家から期待された存在だった夢吉。

 漫画の神様、手塚治虫と一年違いで亡くなった彼が、生きていればはたしてどんな漫画を発表したのか。

 本職であるデザイナーとしては、ハドソンの初期PCゲームのパッケージデザインも手がけ、『コブラ』の寺沢武一氏とほぼ同時期にコンピューターグラフィックを漫画に取り込むなど、新しい手法や技術に人一倍興味が強かった夢吉は、漫画と平行しながら札幌の地で、音楽作りや仲間たちとの映画製作にも勤しむなど、マルチな才能を発揮していました。

 ダ・ヴィンチや平賀源内を憧れの人物に上げていた夢吉は、あまりも手掛けたい領域が広く、その早逝はまるで活動エネルギーに自らが焼かれたかのようでした。

 無数の可能性と未来を持ちながら、夢吉の残された作品はあまりにもわずかです。

 今年2025年で、夢吉はもし生きていたら75歳になるはずでした。


このプロジェクトを始めた理由

 夢吉の漫画は、生前や亡くなった直後には北冬書房から単行本を3冊を出し、その後も1997年にアスペクトで3冊の作品集、2005年にはチクマ秀版社から2冊の作品集を刊行しましたが、その後アンソロジーなどの収録はあったものの、まとまった作品を読める単行本は発売されておらず、かろうじて紙の単行本を底本にした電子書籍があるのみです。

 もう一度夢吉漫画を世の中に広め、かつての読み手や新しい読者に届けたい。
 その始まりの一歩として、まずは夢吉の精巧な原画をしっかりとした技術で、全作品デジタル化する。
 その思いから、今回プロジェクトとして立ち上げることを決めました。

 もし目標金額を超過した場合は、次なる目標である紙の単行本化への資金に充てさせていただきます。


現在の活動状況

 11/9まで南青山にあるビリケン・ギャラリーで、『生誕75周年 湊谷夢吉トリビュート展』を開催中です。

 『刑務所の中で』の花輪和一氏をはじめ、夢吉を知る方たちがトリビュート作品を出展しています。また展示会では1985年に発表された『ブリキの蚕』を完全再録したガイドブック『湊谷夢吉生誕75周年 コンターク!』も絶賛販売中です。
 さらに夢吉の原画やイラスト、貴重な当時の掲載誌等も多数ギャラリーにて展示中です。


リターンについて

【複製原画1枚コース(5,000円)】

『魔都の群盲』『虹龍異聞』『鋼鉄の處女』各作品の複製原画いずれか1枚を提供いたします。

【複製原画3枚セットコース(12,000円)】

『魔都の群盲』『虹龍異聞』『鋼鉄の處女』各作品の複製原画の3枚セットを提供いたします。

※複製原画は大手出版社の製版を多数手掛ける、二葉企画様による高精細印刷となります。

【夢吉の息子応援コース(1,000円)】

クラファンを頑張ってる夢吉の息子を応援したいという方のためにご用意しました。

息子が御礼を書いたポストカードをお送りさせていただきます。

※ポストカードの絵柄は未定です。

※上記の複製原画コースをご支援いただいた方にも同じものをお送りいたします。


スケジュール

2025年10月下旬~11月30日(日)

クラウドファンディング期間

2025年1月以降

リターン返礼品を順次発送


最後に

 私自身も、子どもの頃の夢だった漫画家になることは叶わなかったものの、漫画を売る側の書店販促の仕事に長年従事し、気づけば父親の亡くなった時の年齢を10年ほど超えていました。

 今までは自分自身の人生をがむしゃらに送ってきましたが、ふとこの年齢になって、今ほとんど忘れられた存在になっている父、夢吉の作品を、このまま埋もれさせておいていいのかと思うようになりました。

 子どもの頃に読んだ夢吉漫画は難解で、同時代のジャンプの漫画などと比べて、あまり面白いものではありませんでした。

 ですが大人になった今読むと、精密に作り上げられた絵、練りに練られたシナリオ、秀逸な映画を一本見たあとのような余韻と、良質な工芸品のような作品群に、感嘆せずにはいられませんでした。

 発表当時から40年近い年月が経ち、担当した編集の方々もほとんどが現職ではなく、高い評価していただいた評論家の方も、米沢さんを始め多くの方々が鬼籍に入られました。

 長年夢吉の漫画について管理していた母も老齢です。もはや父の事績を掘り起こし、新しい場を作るために動けるのは、唯一の血縁者である自分しかないと、覚悟を決めました。

 漫画は誰にも読まれなくなった時に、本当に死んでしまいます。

 でも、誰かが読んでくれたら、誰かが読み継いでくれたら、作品は永遠に在り続けます。

 夢吉の『満州バニシング』という作品の中で、主人公の宮戸は友人を逃がすために、自ら整備した戦闘機のプロペラを回しながら「コンターク」と叫びます。

 「コンターク」とは点火の意味で、エンジンを起動させるために、ゼロ戦などの戦闘機は手動でプロペラを回す必要がありました。

 夢吉漫画をふたたび起動させるため、自らの手で最初の灯を点火させたいと思います。

 「コンターク!」と叫びながら。


湊谷夢吉 漫画全作品リスト


漫我駄
掲載・「夜行No.6」(1976年)


続惜夏記 純情小曲篇
掲載・「夜行No.8」(1979年)


惜夏記幕末篇 文久二年の爆裂弾
掲載・「夜行No.9」(1980年)


マルクウ兵器始末
掲載・「夜行No.10」(1981年)


満州バニシング
掲載・「夜行No.11」(1981年)


魔都の群盲
掲載・「夜行No.12」(1982年)


粗骨の果
掲載・「エロトピアデラックス8月号」(1982年)


活動屋番外地
掲載・「エロトピアデラックス4月号」(1983年)


鋼鉄の處女
掲載・「エロトピアデラックス10月号」(1983年)


アヤカシの大連
掲載・「エロトピアデラックス6月号」(1984年)


虹龍異聞
掲載・「夜行No.14」(1985年)


海岸綺譚
掲載・「銀星倶楽部 No.3」(1985年)


ブリキの蚕
掲載・「コミックばく No.7」(1985年)


ライプニッツの罠(前・後編)
掲載・「漫画ゴラク 1/10,1/24号」(1986年)


蛇神の血脈
掲載・「エロトピアデラックス6月号」(1986年)


蒼ざめた皇女を視たり
掲載・「スーパーアクション9月号」(1986年)


銀河探偵局事件帖FILE No.1~No.3
掲載・「コミックモーニングカラフル増刊」(1986年)


無用の天地
掲載・「エロトピアデラックス4月号」(1987年)




支援金の使い道

集まった支援金は以下に使用する予定です。

  • リターン仕入れ費

  • 原画のデジタルスキャン代

※目標金額を超えた場合はプロジェクトの運営費に充てさせていただきます。

支援に関するよくある質問

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コメント

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  1. 2025/10/30 19:08

    このプロジェクトではデジタル化した作品自体はリターンに含まれないのでしょうか? また、物理的なリターン無しで1000円程度の「湊谷さん応援リターン」もあると良いのではないでしょうか

    1. 2025/11/06 13:12

      こちら回答が遅れて申し訳ありません(CAMPFIRE不慣れで…)。今回デジタル化自体が目的で、その後の展開(紙や電子書籍)がまだ未定のため、デジタル化した作品自体はリターンには含める予定はない感じです(デジタルデータそのものをお渡しするのはDRMの問題もあり)。1000円程度の「湊谷さん応援リターン」については発想が無かったので検討させていただきます(アイディアありがとうございます!)


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