自己紹介
はじめまして。脚本・主宰の 伊藤穂(いとうみのり) と申します。
山形県で、学生時代から演劇を続け、10年ほど前に上京してからは正社員として働いています。
今回の公演を行う 劇団箱庭ノ虫(はこにわのむし) は、山形で約7年間活動していた「劇団のら」を母体とするプロジェクト団体です。
2012年劇団のら公演「けぶりくらべ」
コロナ禍を経て、演劇を続けることは以前よりずっと難しくなったように思います。
さらに、就職、結婚、家族のこと。
それぞれの人生が動き出すなかで、舞台に立つことはだんだんと“特別なこと”に変わっていきました。
気づけば、同じメンバーで再び舞台を作ることなど、もうないのかもしれない──
そう思っていた矢先、10代の頃から共に舞台を作ってきた大切な仲間が、20代の若さで病により旅立ってしまいました。
彼女は、病になる前年
「私も来年から東京に行って、お芝居したいと思っている」と話していました。
しかしその願いは叶うことはなく、今なお私たちの心の中にとどまり続けています。
彼女が夢見た“東京での芝居”を、どうしても叶えたい。
それが、このプロジェクトの出発点です。
劇団のらコントオムニバス公演「不幸のすゝめ」
山形の田舎で育った10代、20代の頃の私たちにとって、東京で舞台を打つことは大きな憧れでした。
少し都合の良い言い方かもしれませんが、この公演を行うことになった流れそのものが
コロナや私生活を言い訳に演劇活動から離れていた私たちに、
彼女が「一回くらい東京でちゃんと公演を打ったらどうですか」と背中を押してくれたように思うのです。
彼女が私たちに与えてくれたこのきっかけを、どうにか確かなものに繋げたい。
その想いで、約10年ぶりに舞台を創ります。
みんなもういい歳の大人たちですが、本気で頑張っています。
どうか私たちの再集結の物語を共に見届けていただけると嬉しいです。
2014年劇団のら公演「ジグザグ」
このプロジェクトで実現したいこと
2025年11月に東京・西荻窪の「遊空間がざびぃ」で上演する公演『まにまにまた、』の公演費を募ります。
また、本作は東京公演を皮切りに、翌春には私たちの故郷である山形での再演も予定しています。
作品について
タイトル:まにまにまた、
脚本:伊藤穂 / 演出:アベユウスケ
東京公演:2025年11月28日(金)〜30日(日)@遊空間がざびぃ
山形公演:2026年4月17日(金)~18日(土)@山形市民会館小ホール(予定)
高校時代の同級生である4人の女性が、大人になって再び出会う。
仕事、家庭、裏切り、赦せない気持ち、失われたもの。
それぞれが抱える“赦しきれない過去”と向き合いながら、
それでも笑い合える場所を取り戻していく物語です。
「人は、許せないままでも、誰かを想うことができる」
──そんな、やさしくて苦い真実を描きたいと思いました。
スケジュール
2025年10月〜11月:稽古・広報活動
2025年11月28日〜30日:東京公演(@遊空間がざびぃ)
2025年12月以降:東京公演関係のリターン発送開始
2026年4月17日~18日:山形公演(予定)
2026年5月:リターン発送完了
最後に
私たちにとって、本プロジェクトを立ち上げるきっかけとなった彼女は
感受性の豊かな青春時代に、ともに喜怒哀楽を味わってきたかけがえのない戦友のような存在でした。
この公演は、彼女が生きた証を未来へつなげるための、
私たちなりの祈りであり、決意表明であり、手向けです。
私も参加メンバーも、この公演をどうにか実現するために、
お金を貯めたり仕事を変えたりと様々な準備を重ねてきました。
みな身銭を切って頑張っているのですが、物価上昇の昨今
東京で無名の旗揚げ団体が公演を行うのは、想像以上に厳しい現実があります。
それでも、誰かの心に届く一瞬のために、私たちは舞台に立ちます。
どうか、私たちの再出発に力を貸してください。
あなたの支援が、もう一度この灯をともすための確かな一歩になります。
皆さまからいただいたご支援は、
公演費、参加してくださる役者・スタッフへの正当な報酬に充て、次の山形公演へとつなげていきたいと思っています。
最後までお読みくださり、本当にありがとうございました。





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