AIにはできないものづくり。薪窯(まきがま)で焚く炎を次の世代に伝えたい

AIが進む時代に素材と向き合い技を磨く手仕事の価値はどう継承できるのか。大量生産はできないが一つ一つ異なる唯一無二の魅力がある。今私たちに出来る事はその良さを次世代へ繋げていくこと

現在の支援総額

171,000

34%

目標金額は500,000円

支援者数

10

募集終了まで残り

31

AIにはできないものづくり。薪窯(まきがま)で焚く炎を次の世代に伝えたい

現在の支援総額

171,000

34%達成

あと 31

目標金額500,000

支援者数10

AIが進む時代に素材と向き合い技を磨く手仕事の価値はどう継承できるのか。大量生産はできないが一つ一つ異なる唯一無二の魅力がある。今私たちに出来る事はその良さを次世代へ繋げていくこと

次世代に繋がる‼ 今この時間を楽しむ‼

まるた窯の女将太田みほです。

今回のプロジェクトの話は剛速さんのふとした会話からです。

剛速さん「弟子の頃は師匠と登り窯・穴窯を焼き、イギリス・スペインの修行の時やオーストラリアでの芸術交流の時も薪窯での作品を作って、今は芸術大学で学生と一緒に柿右衛門様式登り窯を焼いているのに、大学退職後はどうするの?」からこのプロジェクトが始まりました。

今までの太田の経験活かし、陶芸を軸とし年齢や国籍をとわず、次世代に繋がる何かを一緒に作りあげていきたいの思いが、薪窯を築くという大きな決断へと突き動かしていきました。

2023年 新店舗オープニングセレモニー

AIにはできないものづくり

日本の伝統的工芸品にも指定されている福岡県小石原焼ではあるが、時代の流れや生活様式の変化から需要も減少する。

担い手である若い陶芸家(職人)も減少していることから近い将来存続も危ぶまれる。
陶芸家(職人)の育成が出来ていないことが一要因ではある。

生産人口の減少、AI時代で伝統工芸後継者不足。
全国の伝統的工芸品の産地において後継者不足で技術が失われている。
技術の継承が出来ず、消えてなくなっていく工芸品もあるのが現状です。

AI技術も進みAIを取り入れていく時代ですが、

手仕事は自分がどれだけ素材と向き合い
ひたむきに取り組んだかで技術を身につけていく繰り返しの仕事です。

物を作る楽しさ・出来上がってくる喜び・技術の向上の感じる取れる事

ひとつひとつ手作りのため微妙に違う同じ物がない唯一無二の良さがあります。

その良さを若い担い手に繋げて、次世代に残していきたいです。


工業製品の器との違い 手作りの器の良さの発見工業製品は、1日何千個と同じ物が出来上がってきます。
手仕事は、数が出来ない分、同じ物がない唯一無二の良さを味わえ、
陶芸家の思想や技術がカタチになり商品になります。

薪窯で焼成 素材にこだわる器へ

小石原焼は、産地で陶土採掘
阿蘇黄土(リモナイト)を使い焼〆る(やきしめる)

阿蘇黄土(リモナイト)は何?
熊本県阿蘇の火山活動によって生成された鉄分を豊富に含む褐鉄鉱で、強い吸着力と殺菌・防腐効果を持つ天然資源です。
古代から顔料や鉄の原料として使われてきました

今どうやって焼成しているの?
生産性を高めるため、陶磁器の焼成(本焼き)はガス窯・電気が大半を占めています


今回薪窯を築く事で

小石原の産地の木材を使い、薪窯で焼成する事で、窯の中での火の入り方・灰かぶりが背景になり、無二の良さの器が出来上がってきます。

産地の陶土 + 阿蘇山のリモナイト + 産地の木材で焼き上げる=自然素材で作り上げる器の完成へ

阿蘇黄土を使用したタンブラー

釉釉薬はかけずに阿蘇黄土(リモナイト)を使って焼しめています。
ビールはきめ細かな泡立ちをご堪能下さい。もちろんお茶やコーヒーも大丈夫です。
使用していくことにより玉虫色へと変化しています。
育てていく器としても楽しんで頂けます。


薪窯は仲間
物を作る楽しさ・薪窯で焚く大変さと喜び・出来上がりを一緒に観て楽しむ‼
陶芸の軸を通して、時間を共有。
小石原焼を使う楽しみを一緒に感じる事の仲間です

小石原焼の産地はどこ?

福岡県の東端に位置し大分県との県境。

小石原村か2005年に小石原村と宝珠山村が合併して東峰村

小石原地区は標高約500Mで1000ⅿ級の山々に囲まれ、清流に抱かれ四季折々の自然と共にある地区です。
人口は年々減少し、2025年には1725人にまで減少。若者の流出や高齢化により、地域の活力が失われつつあります
小石原焼の里として知られ、約350年にわたり受け継がれてきた地域です。現在約40窯元が作陶しています。

太田製陶所まるた窯は、林野庁の『森の巨人たち百選』に選ばれている行者杉の直ぐ近くです。

小石原焼とは?

始まりは江戸時代初期の1669年(寛文9年)。
高取焼の流れを汲む八之丞が小石原の地に陶土を発見し、窯を築いたことがきっかけです。
その後、1682年に黒田藩三代藩主・黒田光之が肥前国(現在の佐賀・長崎)から陶工を招き、中国の技法を取り入れて磁器の製造を始めました。
一時途絶えましたが、昭和初期に再興され、産地の土を使い「小石原焼」という名で親しまれるようになりました。


小石原焼は日本国内で始まった民藝運動によりイギリス陶芸家バーナード・リーチ・濱田庄司(栃木県益子)柳宗悦や河井寛次郎らが、小石原焼の素朴で実用的な美しさに注目し小石原焼の「用の美」を称賛し、その価値を国内外に広める活動を行いました。
1958年のブリュッセル万博でのグランプリ受賞(_太田製陶所・太田熊雄作)を経て、「用の美」を体現する焼き物として全国に知られるようになった。

               小石原焼伝統産業会館収蔵  


まるた窯とは?第一章 はじまり

祖父、太田富次郎は太田家の長兄で親方として営んでいた太田製陶所です。
昭和の民藝運動、民芸ブームがきます。富次郎の弟である太田熊雄氏が一族性の体制から初の個人窯を開きます。その後小石原焼は54窯まで増えていきます。その内で太田窯は7窯に増えました。そのため各窯の屋号名を付けて作陶するようになりました。
当窯は〇の中にひらがなの「た」を入れて、まるた窯。
太田の「た」であり、私の父隆光(たかみつ)私は剛速(たけとし)の「た」でもあります。

第二章 太田製陶所まるた窯へ

店舗移転
2017年7月九州北部豪雨から復興を遂げ、2023年7月新店舗へ

2023年7月14日オープンで準備を進めていました。
7月12日夜~朝にかけて激しい雨音。

またか・・・    

建てたばかりのギャラリーと工房はどうなっているか心配で眠れなかった事を思い出します。
多くの支援者の方々と共に7月14日オープンする事が出来ました。

祖父と両親の思いを受け継ぎ【太田製陶所まるた窯】に改名、今も全力疾走で走り続けています。

薪窯を作り次世代に残せる仕事と精神を受け継いでくれる方が一人でも多く育ってくれることが願いです。


小石原焼はどんな焼き物?

今から50年前1975年に陶磁器として日本で初めて「伝統的工芸品」に指定された陶器です。

産地の土は、鉄分が多く天草陶石(白化粧土)を表面に塗り下地を作る。色々な陶芸技法により、器にリズムや動きを与えることで、見る人の心を惹きつける魅力ある器に仕上げってきます。

職人のよる手作業で、一点一点文様の違いを楽しむ事が出来る器です。(手作りのため 文様・重さ・サイズが違ってきます)

代表する技法 飛鉋(とびかんな)

ろくろを回しながら模様を刻む「飛鉋(とびかんな)」
陶芸における装飾技法のひとつで、特に小石原焼(こいしわらやき)や小鹿田焼(おんたやき)などでよく見られる伝統的な技法。
この技法では、ゼンマイなどの弾力性のある金属片を加工した道具(飛鉋)を使って、ロクロで回転させた器の表面に連続した削り模様をつけます。道具の刃先が器の表面に当たると、跳ね返るようにして土を削り、独特のリズムと模様が生まれます。まるで器の上を「跳ねる」ように動くことから、「飛鉋」と呼ぶ。
刷毛目、櫛描き、流し掛け、打ち掛け、指描きなどの技法を使って表現豊かに作り上げられています。

上:打ち掛け、左:飛鉋、右:刷毛目上:打ち掛け、左:飛鉋、右:刷毛目     福岡県観光連盟提供

特徴

丈夫で日常使いに適した器。オープン・電子レンジ・食洗器のも対応出来る器です。『用の美』素朴さとモダンな美しさを兼ね備えます。

単なる装飾にとどまらず、器にリズムや動きを与えることで、見る人の心を惹きつける魅力があります。

職人のよる手作業のため、一点一点文様の違いを楽しむ事ができる器です。

違いを選ぶ喜びを知っていただき唯一無二の器です。

本来なら、ホルムの微妙な違い・重さの違い・文様違いなどを実感して頂きたいです。


太田剛速とは?

小石原焼発祥の窯元の一族の血をひき20代の頃にイギリス、スペインで修行30代はオーストラリアに芸術交流と小石原だけでなく海外の技法を取り入れ、小石原の伝統技法と海外での経験を活かした作品制作で国内外で数多くの受賞をしています。40歳の時、大学院生となり芸術研究科博士前期課程を修了。


この2年間で陶磁器の事をより深く学び、彫刻や絵画・他分野の工芸・西洋美術史などを学び、今のまるた窯 太田剛速のオリジナルの色や形になっています。


アーティスト・イン・レジデンス 2022夏 (益子・栃木)

益子焼と小石原焼は、日本を代表する民芸陶器。
それぞれ異なる土地の風土や技法から独自の美を育んできました。
益子は栃木県、 小石原は福岡県で生まれた焼き物です。
益子陶芸美術館の国際工芸交流事業(アーティスト・イン・レジデンス)に参加し、作品展示やワークショップを行いました。小石原焼の伝統技法を継承しつつ、イギリスで学んだスリップウェアの技法を融合させた独自の作風を表現。
ここでも、薪窯で焼成。益子の若手の陶芸家・大学での教え子が駆けつけて焼成に臨む。

若手の陶芸家や教え子との焼成の様子



陶歴

  • 黒彩彫文大鉢「花」 

  •  

この薪窯づくりは、単なるものづくりではなく、心と心を結び、文化と文化を繋ぐ架け橋です。
炎の中で生まれる作品は、過去から未来へと続く物語を紡ぎ、次世代へと受け渡されていきます。 
新たなコミュニティーの場に変わり、 共に挑み、共に楽しみ、そして共に未来を築いていく。

その一歩を、ここから一緒に始めまませんか‼

支援金の使い道

集まった支援金は以下に使用する予定です。

  • 設備費

  • 広報/宣伝費

  • リターン仕入れ費

※目標金額を超えた場合はプロジェクトの運営費に充てさせていただきます。

支援に関するよくある質問

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このプロジェクトの問題報告はこちらよりお問い合わせください

最新の活動報告

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  • 拝啓 師走の候、皆さまにおかれましては益々ご清祥のこととお慶び申し上げます。 このたびは、太田製陶所まるた窯の「薪窯プロジェクト」に、温かいご支援とご関心を賜り、誠にありがとうございます。心より御礼申し上げます。12月16日正午のクラウドファンディング公開以降、さっそくご支援をお寄せいただいた皆さま、そしてプロジェクトに関するお問い合わせや応援のメッセージをお寄せくださった皆さまに、深く感謝申し上げます。 「小石原の土と火で、未来をつくる」という私たちの想いに共鳴してくださる声が届き、胸が熱くなる思いです。この薪窯は、単なる設備ではなく、次の世代へと技と心をつなぐ「場」として、地域の子どもたちや若手陶芸家、国内外のアーティストが集い、学び合える空間を目指しています。 皆さまのご支援と関心が、その第一歩を確かなものにしてくれました。今後もプロジェクトの進捗や、窯づくりの様子をCAMPFIREページやSNS等で随時ご報告してまいります。 引き続き見守っていただけましたら幸いです。また、プロジェクトに関するご質問やご相談がございましたら、どうぞお気軽に下記までご連絡ください。すでに多くの方からお問い合わせをいただいており、一つひとつ丁寧にお返事させていただいております。引き続きよろしくお願いいたします。      太田製陶所まるた窯 太田剛速 もっと見る

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