ごあいさつ

こんにちは。加藤と申します。大学を卒業後、大手医療機器商社に勤めておりましたが、とあるご縁をいただき陶器業界に飛び込みました。
そこで出会った方々は業界未経験の私を暖かく迎えてくださり、のちに最高の仲間になりました。
自分たちの手で絵付けをし、製品を完成させる達成感、専門スキルが身につき成長を実感できる喜び、チームで協力して目標を達成する一体感に魅了され、気が付けば四年という年月が経過していました。
そして来年早々に、やきもののまち愛知県瀬戸市に絵付屋をオープンさせたいと考えております。
プロジェクトを始めた経緯や想いをこちらへ書かせていただきます。かなり長くなりますが、最後までお読みいただけると嬉しいです。
瀬戸市の陶器作り

このように、絵付け部門が最後の工程を担います。私たちはそれぞれの職人の手によって生まれた製品に色を吹付け、顔を描く…まさに命を吹き込む仕事をしています。
絵付けについて

陶器の絵付けと言うと、お皿やマグカップ等を思い浮かべる方もいらっしゃると思いますが、私たちが製造している陶器は写真のような干支の土鈴や招き猫等です。

焼きあがった生地にベースの色をスプレーガンにて吹付け、その上から筆と絵具を使い、全て手作業で描きあげていきます。描いた後はお皿やマグカップのように再度焼かないため、絵具本来の色鮮やかさがそのまま表現できるところが魅力の一つですが、全ての工程が手作業になるため、完成に至るまでかなりの時間が必要となります。
しかしながら賃金は昔の金額とほぼ変わらず低賃金のため、絵付けだけの売上で存続することが非常に難しく、瀬戸市内の絵付屋はあと数件しか残っていないのが現状です。絵付けの難易度にもよりますが、受け仕事の単価は一個あたり数十円〜数百円がベースとなるため時間給で考えると確実に赤字となってしまいます。そうなると従業員を雇うのは難しいため、絵付屋は家内事業が半数を占めています。
一昔前、瀬戸市が陶器で栄えていた時代(明治中期から昭和中期 1950〜60年代)の人々が70〜80代と高齢になっているのも問題の一つです。
現状として、絵付けの仕事は山ほどあるが絵付けをしてくれるところがない、素人が簡単に始められる仕事ではないため、新規参入が難しい…このままだと数年後には国内での生産ができなくなり、海外での絵付けに切り替わってしまいます。まだまだ国内生産を希望されているお客様はたくさんいらっしゃいます。高齢化・低賃金というだけで伝統工芸がまたひとつ、またひとつとなくなるのは非常に残念なことです。
仕事を受けるまでの流れ
どこの会社にも属さず絵付屋を単体で立ち上げる場合は、このようになります。

現在、私は③陶器製造業者の中の絵付け部門として勤務しております。陶器製造業者が絵付け職人を抱えているのは珍しいことです。
これまでの活動

私は陶器製造業者で正社員として勤務する中で、20名前後の内職さんとお付き合いをしてきました。一個あたり数十円で絵付けをしてくださる内職さんは私たち従業員にとって、とても貴重な存在です。本当に時間のかかる作業なので思い通りに筆が進まず心が折れる日や納得のいく仕上がりにならないことも多々あると思います。それでも納期等の約束をきちんと守り、とても丁寧な仕事をしてくださる方々ばかりで私たち従業員は内職さんに何度も救われました。仕事が思うように回らなくて悩んでいる時は必ず誰かがそっと手を差し伸べてくれました。
このような経験から、絵付屋として存続するために大切なのは「人を大切にすること」だと実感しました。
ただの内職さんではない、彼女たちは“絵付師という名の職人”です。貴重な職人をもっと大切に、高品質で納得のいく商品を納めることが私たちの仕事だと思っています。
このプロジェクトで実現したいこと

子供が小さくて働きに行けない、持病がある、副業としてやりたいなど、内職を行う理由は人それぞれです。数ある内職の中で時間と手間のかかる絵付けを「楽しい」「大好き」と言ってくださる内職さんや、今から内職として絵付けを始めたい方にできる限り高賃金をお渡ししたい!職人として誇りを持ち、自分らしく働ける環境を提供したい!伝統工芸を守り続けたい!そんな思いから独立を決意しました。そしてさらに、より多くの人が自分の都合に合わせて働ける思いやりのある絵付屋を作ることを目指しました。現在の私のように、会社に属しているからできることもあれば、会社に属さず絵付屋単体だからこそできることもあります。私は後者を大切にしていきたいと思いました。
実際に製造をする職人と、会社を経営・運営する人間の間に価値観の差が生まれることは仕方ないことかもしれません。ですが、あまりにもこの状況が続くとこの職人は苦しくなり離れていきます。貴重な職人を守るだけでなく、職人が居心地の良い場所を提供し、ここからさらに発展していくことを目指しています。
プロジェクト立ち上げの背景

このプロジェクトを立ち上げようと思った背景には、私自身の経験があります。医療機器商社にて勤務していた頃、通勤に一時間かかったため子供を保育園に預けるのは朝7時、迎えに行くのは19時でした。一歳から保育園に預けて働くことに罪悪感を感じ、通勤途中の車の中で涙を流したこともありました。そんな中、保育園からの電話…
「熱があるのでお迎えをお願いします。」
医療系の会社ということもあり、仕事を溜めてまた後日…ということはできないためただひたすら「すみません。すみません。」と言うしかなく、申し訳なさから心が疲弊していく毎日でした。「子供が小さいうちに働きに出ることって難しいのかな…」と何度も考えました。
ある程度の責任感は持ちつつ、自分で仕事のボリュームや予定を決めることができれば、多少休んだり早退しても人に迷惑をかけない。そんな働き方が実現できれば「すみません。」ということもない…でもそんな仕事ってあるのかな?と当時の私は考えていました。
そしてたまたま飛び込んだ陶器業界、そこで内職という枠があることを知り、この内職に少しだけエッセンスを加えれば私が望んだような働き方がみなさんに提案できるかもしれないと考えるようになりました。
うまく実現できれば、高齢化に伴う陶器業界の衰退、職人の職離れ等の解決はもちろん、さまざまな事情で働きに行けない人でも自分のペースで収入を得ることができる…そしてそれが伝統工芸を守ることに繋がると考えました。
運営の工夫
絵付けは低賃金、時間給にすると赤字だと述べましたが、内職単価としては決して悪いものではありません。ベテランさんで一ヶ月10万円以上、未経験ではじめた専業主婦の方は半年で3〜4万円ほど稼げるようになりました。
時間給をお支払いすることが難しい代わりに、絵付けの大変さがわかる私だからこそ、正当な賃金をできる限りお支払いしたいと考えています。そのために、運営側の利益は別で得ることを考えました。

上記のように、絵付けの受け仕事以外でも利益が取れるような工夫をして運営を行う予定です。
どこでやるか

瀬戸市役所のホームページに掲載されているの空き工房や空き家、空き商店街を借りる予定です。スモールスタートを予定しているため、家賃は5万円前後で考えています。
スケジュール
1月末日 クラウドファンディング終了
2月上旬 瀬戸市内の工房契約
2月中旬 施行開始(簡易的に)
3月上旬 材料の仕入れ
3月中旬 施行終了
リターン発送は5月以降を予定しております。
支援金の使い道

今回のプロジェクトにかかる費用は以下を見込んでおります。
材料仕入れ:20万円
設備費:15万円
リターン仕入費:15万円
オリジナル商品製造費用:30万円
手数料(17%+税):約20万円 ※100万円達成時
リターン
詳細はリターンページをご覧ください。
最後に
これまでの経験から必要なノウハウは全て揃っています。誰もが知っている某神宮様からの仕事に携わらせていただいた経験もあります。このプロジェクトは単なる絵付屋の新規オープンに留まらず地域の伝統を守り、新しい価値を創造することを目的としています。
また、日本で目にする干支や土鈴のほとんどは海外で絵付けが行われており、完全なるMADE IN JAPANは少なくなっています。
「日本の伝統工芸品なのに中国やタイで作っているのですか?日本の伝統工芸品は日本の職人が作るから価値があります。中国やタイで作ったと知れば、私たち外国人は買わないと思います。」と、外国人のお客様に言われた経験があります。
完成までの時間やコスト等を総合的に考えた結果、中国やタイで生産をしている会社があるのは承知の上ですので、決して海外絵付けが悪いとは思いません。また、どこの国で絵付けされていても全く気にしないというお客様がいるのも事実です。
私がこれまでお客様とやり取りをする中で、本物のMADE IN JAPANの価値や魅力を外国のお客様から教わりました。日本人である自分が、外国から見た日本の魅力をあまり理解しておらず、とても情けなくなりました。そのお客様は、日本人が作る商品の魅力を誠心誠意伝えてくださいました。
“日本人にしかできない仕事がある”
まさにそれは職人の仕事だと思います。私は、本物のMADE IN JAPANで勝負したいと思っています。
また、職人が自信や誇りを持って絵付けができる環境を大切にし、私たちの絵付屋が皆様にとって新しい出会いや学びの場となることを願っています。
最初にもお伝えしましたが、経験と実績、ノウハウは持っています。あとは皆様のご支援があればこそ、このプロジェクトを成功させることができます。
どうか温かいご支援をよろしくお願いいたします。





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