目と海を守るサングラス。廃棄漁網を再活用して、サンゴ礁を守る

台風などの影響で海に流された漁網、通称“ゴーストギア”が、サンゴ礁や海洋生物に絡みつき、死滅の一因になっています。そこで、私たちは廃棄漁網の「強靭でしなやか」という特性を生かして高性能サングラスを開発しました。サングラス購入を通じた支援金は、2026年4月から1年間のゴーストギア撤去活動に充てます。

現在の支援総額

1,383,413

138%

目標金額は1,000,000円

支援者数

69

募集終了まで残り

終了

このプロジェクトは、2026/02/27に募集を開始し、 69人の支援により 1,383,413円の資金を集め、 2026/04/05に募集を終了しました

目と海を守るサングラス。廃棄漁網を再活用して、サンゴ礁を守る

現在の支援総額

1,383,413

138%達成

終了

目標金額1,000,000

支援者数69

このプロジェクトは、2026/02/27に募集を開始し、 69人の支援により 1,383,413円の資金を集め、 2026/04/05に募集を終了しました

台風などの影響で海に流された漁網、通称“ゴーストギア”が、サンゴ礁や海洋生物に絡みつき、死滅の一因になっています。そこで、私たちは廃棄漁網の「強靭でしなやか」という特性を生かして高性能サングラスを開発しました。サングラス購入を通じた支援金は、2026年4月から1年間のゴーストギア撤去活動に充てます。

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ネクストゴール"150万円"に挑戦中!

皆さまの温かいご支援のおかげで、無事に目標金額を達成いたしました!
ご支援いただいた方、拡散にご協力いただいた方へ心より感謝申し上げます。

これにより、今年も石垣島の海から「ゴーストギア(廃棄漁網)」を撤去する確かな一歩を踏み出せます。

しかし、広大な海には手つかずのゴーストギアがまだまだ沈んでいます。
一人でも多くの方とこの現状を共有し、美しいサンゴ礁と海を守り抜くため、
<ネクストゴール:150万円>を設定し、最終日まで挑戦を続けることを決めました。

【追加の50万円でできること】
海中での撤去作業は、ダイバーの安全確保や船舶代、漁網の輸送・処理などに多額の費用がかかります。
さらに50万円のご支援が集まれば、さらに約1トン以上のゴーストギアを追加撤去することが可能になる想定です。
廃棄漁網から生まれた製品を通じて、この活動の輪をさらに広げていきたいと願っています。石垣島の海を未来へつなぐため、引き続きの応援を何卒よろしくお願いいたします。



私は、石垣島で「ソルトラボ石垣島」という会社を経営している藤本健です。

社名の通り、2018年から製塩業を営んでいましたが、やめました。

塩の原料となる海水をくみに行く際、冬場の浜辺を埋め尽くす海洋ゴミを目にして「この海の水で塩を作っていていいのか」という迷いが生まれたんです。

そこで、2023年に塩工場を他の事業者に委譲し、別の地域へ移設。そのタイミングで、廃棄された漁具の撤去活動を開始すると同時に、廃棄漁具を再生するアップサイクルブランドを立ち上げました。


海に流れた廃棄漁網は、幽霊のように漂う姿から「ゴーストギア」と呼ばれます。

ゴーストギアは海洋生物に絡み付き、衰弱させ、殺します。海の生物だけではありません。ダイバーの命も危険にさらします。さらには、ゴーストギアから出たマイクロプラスチックは、それを食すウミガメや魚を通じて、私たちの身体にも影響してきます。

このゴーストギア問題は、私が住む石垣島をはじめ、全国的な課題になっています。実際、環境省が全国の漂着ゴミを調べたところ、重量別で漁網は全体2位(11%)でした。

しかし2年前まで、この問題はほとんど手付かずでした。

漂着した浜辺のゴミとは異なり、海中での撤去作業は高い専門技術が求められるためです。
作業中のダイバーの身体にギアが絡みつけば、命の危険もあります。

そこで、私たちは、個人的に撤去活動をしていた海人(地元漁師)に協力を要請し、
過去2年間で、400万円を自社負担し、およそ17トンのゴーストギアを回収してきました。

しかし、いち企業の資金力では限界があり、また継続的な活動が困難です。
そこで昨年末、回収したマグロ漁で使われていた強靭なテグスをプラスチックに加工し、高性能サングラス「MAGUURO」を発表しました。

製品の売り上げを撤去活動へと充てることで、未来の世代まで、責任を持って撤去作業を続けていきたいと考えています。


サングラスの原料に使用している漁網は、主にマグロ漁で使われるもの。
そのテグスの原材料は「高品質なナイロン」です。

このナイロンは、ときに数百キロを超える巨大なマグロの引き揚げに耐え、過酷な海水や紫外線に晒されても切れない強靭さと、しなやかな柔軟性を併せ持っています。そして実は、この「強くてしなやか」という特性は、高級なメガネフレームに求められる条件に一致します。

・耐久性:簡単に折れない強靭さ

・柔軟性:しなやかで、個々人の顔の形にフィット

・軽量:一般的なサングラス(30g)と比べて超軽量20.76g。アウトドア、スポーツ、長時間の屋外作業でも負担減

石垣島で暮らす私たちにとって、サングラスは必需品です。そのため、単なるアップサイクル品の域で終わることなく、レンズ性能にも徹底的にこだわり抜きました。

・調光レンズ:紫外線の量に合わせて、レンズの濃度が自動で変化。早朝から夕暮れ時まで、常に最適な視界を確保します。

・偏光レンズ:光のギラつき(乱反射)をカットします。マリンスポーツ時の水面の反射や運動中のアスファルトの反射などを抑え、鮮明な視界を確保します。


また、サングラスの製造・仕上げに選んだのは、福井県の鯖江市のメーカー「内田プラスチック」です。鯖江市は世界有数のメガネ産地として知られています。なかでも内田プラスチックは、日本で初めて再生プラスチックをメガネフレームに使い、日本最大のメガネ展示会でも国際展で大賞も受賞するなど、高い技術力を誇ります。


廃プラスチックの再利用に対しては安全面を心配する声もいただきますが、私たちは静岡大学と共同研究を実施し、毒性がゼロであることを証明しています。


今回は、2026年2月12日に発売開始したばかりのこのサングラスを、リターンとして用意しました。サングラスは今年の夏から使っていただけるよう、2026年6月中旬の発送を予定しています。

【早割・限定各色5個】
早めの応援をいただいた方に、値引価格(税込22,000円→税込15,000円)でサングラスをお送りします。

・<限定5個>税込15,000円:サングラスMAGUURO(レンズ色:ブラウン)

・<限定5個>税込15,000円:サングラスMAGUURO(レンズ色:グレー)

・<限定5個>税込15,000円:サングラスMAGUURO(レンズ色:ブルー)

【クラファン応援価格】
通常価格への上乗せ分を含め、ご支援額を撤去作業に充てさせていただきます。

・<応援価格>税込30,000円:サングラスMAGUURO(レンズ色:ブラウン)+ただただ応援

・<応援価格>税込30,000円:サングラスMAGUURO(レンズ色:グレー)+ただただ応援

・<応援価格>税込30,000円:サングラスMAGUURO(レンズ色:ブルー)+ただただ応援

またサングラス以外にも、応援プランや石垣島での体験に特化したプラン、法人向けプランも用意しています。

【ただただ応援プラン】
石垣島の海を守る活動に、共感いただき、応援の気持ちで寄り添ってくださる方向けのプランです。感謝の気持ちを込めて、お礼メールをお送りさせていただきます。

・<ただただ応援>税込5,000円

・<ただただ応援>税込10,000円

【サンゴ花ブロックプラン】
サングラス同様、廃棄漁網からアップサイクルした「ミニチュアサンゴ花ブロック」(通常価格:3,000円)をお送りします。通常価格への上乗せ分を含め、ご支援額を撤去作業に充てさせていただきます。

・<応援価格>税込5,000円:ミニチュアサンゴ花ブロック

体験プラン】
私と一緒に、石垣島の海を守るビーチクリーン活動をご一緒していただける方向けのプランです。拾ったゴミはアップサイクルしてオリジナルキーホルダーになります。

・<限定10組>税込30,000円:石垣島でのビーチクリーン活動&アップサイクルキーホルダー製作

【法人向けプラン】
石垣島の海を守る活動に共感いただき、応援いただける企業さまに向けたプランです。ソルトラボ石垣島のサイトに、今回の活動の協賛企業としてロゴを掲載させていただきます。

・<限定10社>税込100,000円:ソルトラボ石垣島のサイトにロゴ掲載プラン


今回の支援金は、2026年4月〜2027年3月に、十数回にわたって行うゴーストギア撤去活動に充てられます。内訳は以下の通りです。

・ダイバーの人件費:撤去・安全確保に関わる専門員の人件費

・船舶の手配(チャーター・燃料):調査・引き揚げに必要な船舶の燃料代、港の利用料、および作業船の維持費

・調査・機材費:水中調査で使用するエアタンク、水中カメラ、マーキング機材、切断工具などの消耗品・維持費

・陸上輸送・保管・廃棄処理費:引き揚げた巨大な漁網やテグスの陸上での運搬、および再資源化に回すまでの一次保管・処理費用


ここまで、本プロジェクトについて関心を持っていただきありがとうございます。

ここからは、このクラウドファンディングをきっかけに初めてゴーストギア問題を知ってくださった方のために、問題の根深さと解決に乗り出した背景を、さらに詳しくご説明します。

ゴーストギアが問題だと言っても、なじみがない方々にとっては、なぜこんなにも大量の漁網が海に流出してしまうのか、不思議に思うかもしれません。

1つは、意図的に投棄される場合。これは国内外で違法漁業を隠すために、そのまま漁具を海に投棄してしまうのです。これも、深刻な問題です。

一方で、意図せず、漁網が海に流れてしまう場合もあります。

石垣島をはじめとした八重山諸島では、台風により漁具が海に流出してしまうことがあります。決して安価ではない漁の道具なので、それぞれ対策もしています。しかし、自然の脅威の前に、なすすべなく流されてしまうことがあるというのが実情です。

ゴーストギアがサンゴ礁に絡みついて成長を妨げる一因になっていることは、上で説明しました。

しかし、そもそもなぜサンゴ礁を保護することが重要なのか、実感が湧きにくい方もいるかもしれません。サンゴ礁は、産業と人々の暮らしにとって、非常に重要な役割を果たしているのです。

まず、サンゴ礁は石垣島をはじめとした地域にとって、主要な観光資源として経済効果をもたらしています。観光客が石垣島を訪れる理由の多くは「美しい海」ですが、その海の美しさを実質的に構成しているのがサンゴ礁です。ダイビング、シュノーケリング、カヤックといったレジャー産業を支えてくれています。

また、実はサンゴ礁は、漁業とも密接に関わっています。サンゴは、共生する褐虫藻の光合成によって、水中の二酸化炭素濃度を調節し、海洋環境の安定に貢献しています。そのため、サンゴ礁は「海の熱帯林」と呼ばれるほど多様な生態系を育みます。サンゴ礁が生み出す豊かな漁場は、地元の漁業関係者にとっても欠かせない経済基盤なのです。

さらに、八重山諸島のサンゴ礁は、日本のサンゴ礁の「幼生供給源」でもあります。ここで産卵されたサンゴの幼生が、黒潮の流れに乗って、沖縄本島や奄美諸島、さらには本州の太平洋沿岸へと運ばれていきます。つまり、石垣島のサンゴを守ることは、日本全体の海洋生態系を維持することにつながっているのです。

石垣島には、アオサンゴをはじめ120種類以上のサンゴが群生しています。そうして形成されているサンゴ礁は、世界屈指。白保海岸のアオサンゴ群落は南北約400m、東西約200mにわたる北半球最大規模です。

そもそもサンゴは、複数の地理的、海洋学的な要因が絶妙なバランスで作用しなければ、生育しません。八重山周辺の海域は、赤道付近から流れ込む黒潮(暖流)が熱帯の暖かく栄養豊富な海水を供給することで、サンゴの成長に最適な水温(年間を通じて20℃〜30℃程度)を維持しています。

また、海水自体の透明度が極めて高いことも重要です。サンゴは細胞内に宿している藻類が行う光合成によって、エネルギーの多くを補っています。「石垣ブルー」と称されるほど透明度の高い海水は、太陽光を減衰させることなく海底まで到達させるため、サンゴの成長を促すのです。

しかし、近年は温暖化などの影響もあって、レッドリストの絶滅危惧II類にも指定されているほど、急激に死滅しています。

だからこそ、これ以上、人の手でサンゴの生育を妨げることはあってはならないと考えています。

私たちソルトラボ石垣島は、2023年からゴーストギアの撤去活動を続けてきました。

撤去活動は、大きく3つのステップに分けられます。

1:水中調査とゴーストギアの特定

まずは海に潜り、どこにどのようなゴーストギアが沈んでいるかを確認します。ビーチに打ち上げられたゴミとは異なり、海中では簡単に見つけることができません。私たちの場合は、島の海人(漁師)に協力を要請し、探索作業を行っています。

2:専門技術による慎重な引き剥がし

ゴーストギアを見つけても、引き上げは簡単ではありません。特に漁網はサンゴに深く食い込んでいることが多く、無理に引っ張るとサンゴを破壊してしまいます。そのため、石垣島の海の特性を熟知し、高い潜水技術を持つ海人たちが、サンゴを傷つけないように、1つずつ手作業で丁寧に網や糸をカットし、引き剥がしていきます。

潜水作業も、命の危険と隣り合わせです。波や流れがある中で、潜水士自身に巨大な漁網が絡まってしまうと、非常に危険です。そのためこの作業には、高度なチームワークと安全管理が求められます。

この専門性の高さこそが、ほとんど誰もこの問題解決に乗り出せなかった大きな理由なのです。

3:船上への引き揚げと回収

こうした作業を経て、サンゴから分離した重い漁具を水面まで運び、船上に引き揚げます。

私たちがこれまで回収した漁網は、過去2年間、およそ20回の撤去活動で17トンに及びます。これでも、ほんの一部に過ぎません。

だからこそ、アップサイクル事業を通じた継続的な解決こそが重要だと考えました。

今回のクラウドファンディングを通じて、少しでもゴーストギア問題とサンゴ礁の保護を考えるきっかけになれば、ありがたく思います。

支援金の使い道

集まった支援金は以下に使用する予定です。

  • 設備費

  • 人件費

※目標金額を超えた場合はプロジェクトの運営費に充てさせていただきます。

支援に関するよくある質問

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最新の活動報告

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  • 「目と海を守るサングラス。廃棄漁網を再活用して、サンゴ礁を守る」プロジェクトオーナーの藤本健|ソルトラボ石垣島です。プロジェクトの目標金額を達成したので、ご報告させていただきます。皆様のご支援、ご協力によりプロジェクトが成功しましたこと、感謝申し上げます。現在の支援総額:1383413支援者数:69※詳細はこちらからご覧いただけます。https://camp-fire.jp/projects/912586/view<本文>プロジェクト終了後、支援者の皆様へ順次リターンのご対応をさせていただきます。ゴーストギアの回収は、本年6月ごろから海人の皆さんと共に開始し、順次レポートを上げて参ります。(昨年までのレポートは弊社ホームページに記載が御座います↓)改めて、ご支援いただきまして誠にありがとうございます。これで今年もゴーストギアの回収を行うことが可能になりました!深く感謝申し上げますそれでは、引き続きよろしくお願いいたします。 もっと見る
  • クラウドファンディング終了まで、いよいよ残り3日となりました。これまでご支援いただいた皆さま、本当にありがとうございます。一つでも多くの廃棄漁網を回収し、海を守るためにネクストゴール達成に向けて、最後まで全力で取り組んでいきます。引き続き、応援いただけますと嬉しいです!今回は、同じく海の課題に向き合い活動されている株式会社シーバブル 名嘉貴也さんとの対談を実施しました。その内容を記事としてまとめていただきましたので、ぜひご覧ください。----------「捨てればゴミ、活かせば資源」—石垣島の若き海人と語る「新しい常識」石垣島でモズク養殖を営む、若き海人の名嘉 貴也(なか たかや)さん。事業の傍ら、伝統船サバニを活用した海洋教育を行うなど、海の現場を大切にしながら活動する名嘉さんの目に、藤本 健さんの挑戦はどう映っているのでしょうか。クラウドファンディング募集終了の4月5日が目前に迫る中、藤本さんと名嘉さんのお二人に語っていただきました。 二人の出会いは「モズクスムージー」廃棄漁具を資源へと再生する藤本さんと、石垣に生まれ海とともに生きる名嘉さん。二人の接点は、藤本さんが営む竹富町商店で提供するスムージーで使っていたモズクの仕入れを通じた出会いでした。一見、環境活動とは無関係に見えるエピソードの中に、島の中で資源を循環させようとするお二人の接点がありました。藤本: 一番最初にお会いしたのは、僕がお店で出すモズクを名嘉さんから買わせてもらった時でしたよね。名嘉: そうそう、僕のモズクを使った「モズクスムージー」ですよね。藤本: 全然売れなかったけど(笑)。名嘉: ミルクとモズクは合わないっていう(笑)。藤本: でもね、本当は味はすごく美味しかったんですよ。ここにゴーヤとか入れたら、さらに最高で。実は今でもひそかにファンがいたりするんです。名嘉: サラダ感覚みたいな感じですね。僕が実際に藤本さんの取り組みを詳しく知ったのは、海洋調査をしている方の船をお手伝いしていた時でした。地元からの視点で見ても、ここまで島で環境問題に対して動いている人って、僕は見たことがないです。島の人って結構なんでも捨てちゃうんですけど、最初にそれを買う時はお金を払っているじゃないですか。藤本さんは、もともと捨てられているものを、使えるものに変えている。そこがめっちゃすごいなと思ったんです。 漁協の周辺に山積みだったテグスが消えた、あの驚き漁業の現場において、網やテグスは「漁業に欠かせない道具」であると同時に、使い終われば「膨大な廃棄物」という厄介者に変わってしまいます。その現場が、藤本さんの行動によって目に見えて変わり始めたという事実は、このプロジェクトが現場に与えたインパクトを何より物語っています。名嘉: 僕は小さい頃から、父がマグロ船をしていたこともあり、役目を終えたテグスが漁協の周辺に山積みになっている光景を見るのは当たり前の日常だったんです。でも、ある時そのテグスが姿を消したので、「一体どこへ処分したんだろう」と思っていたら、まさか藤本さんの手によってあのサングラスに生まれ変わっていたなんて。その事実を知った時は、本当に驚きました。藤本: 島で何かを作ろうと思ったら、内地から原材料を買わないとほとんど何も作れないですよね。海に落ちているテグスを見た時に「もったいないな」と思ったのがひとつのきっかけです。これが石垣の新しい産業になればと考えて、この10年、時間をかけてここまで来ました。名嘉: そんなこと、みんな思っていても、なかなか行動には移せないですよ。藤本: ただ、プラスチックをリサイクルするためには、良い品質のものを大量に作らなければいけないんです。プラスチックの種類は実は何百種類もあって、素材が違うと混ぜることはできませんし、有害物質が含まれているものもあります。それらを適切に処理し、成形するペレット(再生原料)の品質を、内地への送料をカバーできるレベルまで引き上げる。その高いハードルを越えて、ようやく素材として認められるようになりました。実は、全国的に見ても漁網のリサイクルをやっている所は少なくて、みんな嫌がるんですよ。汚かったり、洗うのに膨大な労力がかかるから。でも、八重山の海人さんが使っている漁具って、どれもすごく綺麗なんです。名嘉さんたちも、専用の洗濯機で洗ったりしていますよね?名嘉: そうですね、モズク網なんかも専用の洗濯機でしっかり洗浄します。海人は道具を大切にする人が多いので、原料としての質も実はすごく良いはずですよ。あと実際、マグロ船主達も一年で数百万円かけて重量が何百キロにもなるナイロンを買っているんです。本マグロの力ってすごくて、ちょっとでも傷が入るとパチンと切れるから、どんどん入れ替えることになる。漁協の周辺に袋になって山積みになっていたのを、藤本さんが持って行ってくれたんですよね。藤本: 産業廃棄物だから、捨てるのにも相当なお金がかかりますもんね。名嘉: そうなんです。だから、毎年お金をかけて捨てていたのを引き取ってもらえるのは本当に助かるし、お金を払ってでも引き取ってほしいくらいです。 三線やゴミ箱など、自分たちで出したゴミを自分たちの道具に戻す理想ただゴミを減らすだけでなく、「自分たちが出したゴミで、自分たちが使うものを作る」という自給自足的な循環。島の伝統文化である三線や、生活に欠かせないゴミ箱を作るといったアイデアも飛び出し、アップサイクルの可能性を日常へと繋げていきます。藤本: (テグスを見せながら)このナイロンテグス、これは本マグロ用の180号くらいあるやつですが、反発力としなやかさがあって、軽くて折れないんです。今回開発したサングラスでは、60%くらいこれを使っているので、すごく軽いんですよ。名嘉: 本当に品質もいいですよね。僕、めっちゃ自慢しまくってますから!サングラス以外にも、自分たちが出した廃棄物で、自分たちが使うものを作るのが一番おもしろいと思うんです。藤本: 3Dプリンターを使えば、例えば三線のパーツや、ナイロンの特性を活かして弦(糸)を作ったりもできるかもしれませんね。名嘉: それはいいですね! あと、最近は鉄が高騰して、ゴミ箱を作るのも材料費だけで結構かかるんですよ。ゴミから作ったゴミ箱なら、サビもしないし雨風に強い。あれば欲しい人、いっぱいいると思います。藤本: ゆくゆくは製品だけじゃなくて、漁業そのものの価値も上げていきたいんです。例えば、マグロを売る時に「このマグロは廃棄物を減らした漁法で獲りました」っていう認証シールを貼るとか。そうすれば、リサイクルのその先にある、本当の循環に繋げられるんじゃないかなと思っていて。名嘉: それは絶対におもしろいですね!生産者のプロモーションにもなるし、相乗効果が期待できると思います。廃棄する側も、それならめっちゃ気持ちいいですよ。僕らが海で育てたモズクを美味しく食べてくれたお客さんが、そのモズクを収穫するために使った網から生まれたサングラスをかけて、また海に遊びに来てくれる。そんな目に見える循環を藤本さんが作り上げてくれているんだな、と感じています。 海の負担を減らし、子どもたちが「当たり前」に循環を感じる未来へ名嘉さんが情熱を注ぐ海洋教育の現場でも、藤本さんの技術は「ゴミのその先」を具体的に示す希望となっています。子どもたちが拾ったゴミが、最先端の技術で新しい価値に変わる体験。これこそが、次世代の環境意識を育む鍵となります。名嘉: 今回、藤本さんから予算をいただいて、子どもたちと海中清掃も実施しました。サバニを使ってビーチクリーンをして、拾ったゴミでアートを作ったり、分別を教えたりして。藤本: 子どもたちの反応はどうでしたか?名嘉: 「またやりたい!」って、すごく楽しんでいましたよ。あらかじめ僕たちが砂浜にカジキやドラえもんの下書きを描いておいて、その上に子どもたちが拾ってきたゴミを並べていくんです。浜辺に打ち上がっているものがどういう成分で、どうやって新しい物になるのかを体験できる。この子たちが大人になった時に、藤本さんがやっていることが「当たり前」の常識になっていれば、それが理想型だと思います。藤本: そのためには、やっぱり継続できる予算が必要なんです。船を出す燃料代やタンク代など、自分たちのボランティアだけでは限界がありますから。名嘉: 今までは自分たちで自費でやっていたけど、廃棄にお金がかかるし、ボランティアで集めて廃棄料も払うというのはやっぱりきついですからね。藤本: 仕組みとして回していくことが大事ですね。名嘉: 海人側も「ただ捨てるだけ」じゃなく、「藤本さんに資源として渡すんだ」という意識を持つ。これからは海から上げた網やテグスを、より自分たちでしっかり洗浄して、砂や不純物を落としてから預ける。そういう、出す側のちょっとした手間や責任がより当たり前になれば、藤本さんの負担も減るし、もっともっと良い循環になりますよね。藤本: 現場の方たちがそうやって「資源」として扱ってくれることが、この活動の何よりの支えになります。名嘉: 藤本さんは発想がぶっ飛んでるからこそ、捨てられているものを見て「これ何かに使えるかも」とアイデアが閃くんだと思います。5年後、10年後には、「石垣のサングラスはみんな漁具から作ってるのが常識だろ」ってみんなが言うような未来を、藤本さんなら作ってくれそうな気がします。最後に「藤本さんの取り組みは、海の現場から見ても意味がある」。この対談を通じて見えてきたのは、単なるリサイクルではなく、海人たちの負担も減らしながら活動を島の誇りへと変え、子どもたちへ繋いでいく未来への循環です。この挑戦を一時的なもので終わらせず、石垣島の「次の常識」にするために頑張っています。クラウドファンディングの締切は、2026年4月5日です。ぜひ皆様のご支援やシェアでの応援をよろしくお願いいたします。石垣島の海から、新しい景色を一緒に作っていきましょう。------- もっと見る

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