いつもりんご音楽祭を応援してくださり、本当にありがとうございます。
りんご音楽祭主催の古川陽介です。
2009年、友人たちとピクニックに行ったアルプス公園で、「ここでフェスができたら最高じゃない?」という思いつきから、りんご音楽祭は始まりました。
2025年のそばステージ(PHOTO:古廐 志帆)
大好きな松本の街をみんなに知ってもらいたい。
誰もが心から音楽を楽しめる場所を作りたい。
そんな思いで、毎年少しずつ改良を重ねてきました。
開催が危ぶまれたコロナ禍も、松本を、音楽を愛するスタッフたちと、応援して下さる皆さまのお力添えにより何とか開催を続けてきました。
(PHOTO:古廐 志帆)
でも今、りんご音楽祭を続けられるかどうかの瀬戸際に立っています。
コロナ禍以降の累積赤字は5000万円を超え、物価高騰で運営費は年々増加。全国で同じ規模のフェスが次々と終了していく中で、私たちも限界に近づいています。
2026年も、9月26日・27日の2日間、アルプス公園でりんご音楽祭を開催するために動き始めています。
ですが、正直に言います。このままでは今年の開催ができません。
これからも、松本の街でりんご音楽祭を続けたい。どうか、継続のために力を貸してください。
なぜ今、支援をお願いしたいのか
りんご音楽祭は、コロナ禍以降大きな赤字を抱えています。理由は大きく3つあります。
1:来場者数の減少
コロナ以前の2019年、りんご音楽祭には2日間でのべ10,000人が来場していました。
2019年のりんご音楽祭(PHOTO:古廐 志帆)
しかし、2020年からのコロナ禍で状況は一変します。
感染対策のため、会場のキャパシティを大幅に下回る人数しか入場させられない制限の中、2020年は2,500人、2021年は1,000人まで来場者数が落ち込みました。
規模を縮小し開催した2021年(PHOTO:平林岳志(grasshopper))
チケットが完売しても赤字という厳しい状況でしたが、幸い2020年と2021年の赤字は補助金で賄うことができました。
ところが2022年、世の中には「コロナが明けた」という空気が広がり始めましたが、音楽興行の回復はまだ遠く、来場者は5,000人止まり。加えて補助金も打ち切られ、大幅な赤字に。これまでで最大の危機となりました。
その後、2023年は6,000人、2024年は8,000人と徐々に来場者数は回復してきましたが、昨年2025年は7,400人止まり。目標の10,000人にはまだ届いていません。
2:借金が1億円を超えている
コロナ禍以降のりんご音楽祭の累積赤字に加えて、フェス運営に関連する事業費の借入等もあり、現在の借金の総額は1億円を超えています。
これまで、僕が松本市内で経営している複数の店舗(GNU、カーリーレコード、club INNERSIDE)の売上を増やす努力をし、店舗から得た利益をりんご音楽祭の運営費に充ててきました。
しかし、すでに追加の融資を受けることも難しく、自己資金での運営がギリギリの状態です。
3:運営費が大幅に増加している
物価高騰、人件費の上昇、アーティストのギャラの高騰。すべてのコストが上がり続けています。5年前は約8000万円で開催できていたりんご音楽祭が、昨年は約1億円の費用が必要でした。
りんご音楽祭は外部の制作会社に運営をお願いしておらず、すべて自分たちの手で最小限のコストで運営しています。それでもこの金額です。フェスを続けること自体が本当に難しい時代になっています。
昨年度は、音響会社、照明会社、設営会社、警備会社などすべての取引先、そして運営スタッフに頭を下げて、値引きをお願いしました。アーティストのギャラも可能な限り交渉を行いました。
これまで、なんとか自力でフェスを続けられるようにやれることはやってきました。しかし、このままでは今年の開催ができない状況です。
これからも「続けられる」フェスを作るために
ここで、冒頭の切実なお願いに戻ります。
今までは主催者個人の希望を大切にするあまり、無理を重ねてきた部分もあり、結果的にコストが膨らんでしまっていました。
だからこそ、今年からやり方を変えることにしました。今年は、りんご音楽祭を「これからも続けられる形」に立て直す年にしたいと思っています。
このフェスを次の世代に手渡していくための、土台づくりの一年にするため、音響のクオリティやお客さんの安心安全・過ごしやすさは担保しつつ、ステージの縮小など予算削減を検討しています。レイアウト、規模感、人件費も全て見直して、現実的な設計に組み直します。
2026年2月頭に行われたキックオフミーティング。
現在の運営状況と予算案の詳細をコアスタッフに共有し今後の計画を話し合いました
今回のクラウドファンディングは、昨年の精算をして、ゼロからのスタートラインに立つためのものです。
現在、りんご音楽祭では、あらゆる経費が負債という形で委員会に重くのしかかっている状況です。
今年もまた松本市でりんご音楽祭を開催したい委員会としましては、コロナ禍でも頼らせて頂いた「クラウドファンディング」という形で、皆様からの支援を募らせて頂き、今年のりんご音楽祭の開催のスタートダッシュを切りたいと考えております。
どうか、力を貸してください。
【資金の主な使い道】
2025年のアーティストギャラ:200万円
松本市(2025年の会場使用料):160万円
※目標金額を超えた資金は、今年の開催費用(音響・照明などの設備費、会場費、設備費、アーティストのギャラ、スタッフの人件費)に充てさせていただきます。
【今後のスケジュール】
2026年2月28日 クラウドファンディング終了
2026年3月上旬 クラウドファンディングの結果を踏まえ、2026年の開催可否の発表
2026年3月31日 支援金にて2025年分未払い分支払い
2026年4月 リターン発送、体験型リターン日程調整連絡、9月末までに随時体験型リターン実施
2026年9月26日27日 開催可能な場合「りんご音楽祭2026」開催
なぜ松本でりんご音楽祭を始めたのか
ここで少し僕の話をさせてください。僕が松本に来たのは、信州大学に進学したことがきっかけでした。
20歳のとき、授業で知り合った仲間たちと女鳥羽川沿いにある空き家を借りました。それが、後に「瓦RECORD」となる場所です。ただの溜まり場としてスタートし、その後レコード屋になり、パーティーができる場所へと変わっていきました。
DIYで古民家を改修し、ゼロから音響設備を整えてパーティーハウスに
就職で一度松本を離れてからも、毎週のように松本に通い、パーティーを続けてきました。
最終的に松本を選び、住み続けているのはこの街とこの街の人たちが好きだからです。
大都市と遠すぎず近すぎない距離感。松本は水が本当にきれいで、市街地を流れる女鳥羽川には夏になると蛍がいます。
都市でありながら自然が豊かで、少し車を出せば本格的な大自然を感じられる。そういうバランスが気に入っています。
りんご音楽祭の会場であるアルプス公園から見渡せる景色(PHOTO:みやちとーる(ステキ工房))
松本の人たちは、僕のようなよそ者が街で派手なことしても、許容してくれる。個性的で変わったお店が多いけれど、邪険に扱われたりしない。
そういういいところがたくさんある街だからこそ、もっとみんなに知ってほしい。
それが、りんご音楽祭を始めた理由の一つでした。
誰もが心から音楽を楽しめる「とにかく楽」なフェスを作りたかった
りんご音楽祭を始めたのは、2009年。26歳のときでした。
友人たちとピクニックに行ったアルプス公園。ステージがあって、広々していて、景色がきれいで。「ここでフェスができたら最高じゃない?」と話してたら、たまたま管理会社の車が通りがかり。
木漏れ日の下で音楽が楽しめるりんごステージ(PHOTO:平林 岳志(grasshopper))声をかけてみたら、「せっかくステージがあるのに音楽フェスをやっていないのはもったいないですよね。やってみたいねって話してたんですよ!」と言われ、その勢いで「やりましょう!」と動き始めました。
右も左も分からない中、長野県内で活動するアーティストたちが協力してくれたり、地元の学生たちがスタッフを手伝ってくれたり。何とかフェスの形にすることが出来ました。
1年目は大赤字。しかし、がむしゃらに働いてなんとか借金を返し、2年目、3年目と続けるうちに仲間が増えてきました。
もうひとつ、りんご音楽祭を続ける上で意識したことが、とにかく楽なフェスにすることでした。
アルプス公園は芝生が多く、野外音楽フェスでありながらゆったり楽しめる(PHOTO:古厩 志帆)
当時、大規模なフェスって、とにかくハードだったんです。
都市型のフェスは暑すぎて、逃げ場も少ない。山の中でやる大規模なフェスは、行くまでが大変で、過ごすのにアウトドアの能力も体力も必要。おしゃれなファッションでは行けず、アウトドア装備が必要。音楽を楽しんでいるだけではいられない状況でした。
ライブハウスやクラブで遊んでいる仲間からは、「フェスはいつもの格好で行けないじゃん」という声も聞きました。
「楽さ」は、音楽に集中するための重要なポイントです。だから僕は、「とにかく楽に過ごせるフェス」を作ろうと決めました。
誰でも参加できて、しんどい思いをする人がいない野外フェスを実現したかった。ライブハウスやクラブの延長線にあるような、「いつもの自分」で気楽に行けるフェス。
(PHOTO:古廐 志帆)
出演者もスタッフも含めてみんなで楽しめる環境をつくりたい。なにより、自分が「行きたい!」と思える場所を作りたい。そんな思いで、毎年少しずつ改良を重ねてきました。
しかし、そのための費用がかさみ続けていたのも事実です。集客が1日3000〜8000人程度の中規模フェスは、理想と現実の狭間で運営が難しい現状があります。これからは、理想のみを追うのではなく、長く続けていくための運営を目指していきます。
りんご音楽祭が生んできたもの
(PHOTO:平林 岳志(grasshopper))
2011年にrei harakamiさんが急逝する直前に「継続だけが力なり」というコメントをいただき、その言葉を思い返しながらここまで続けてきました。
コロナ禍の運営が厳しい時も、それでもなんとか続けてきたことで、りんご音楽祭がより胸を張って誇れるフェスに成長してきたと自負しています。
大企業でも行政主導でもない個人運営のフェスが、松本市で年間トップクラスの経済効果を生んでいること。
幼少期にアルプス公園やりんご音楽祭に遊びにきていた子供が成長し、スタッフや出演者としてりんご音楽祭に参加し、特別な時間を過ごせていること。
りんご音楽祭で出会ったアーティスト同士が、コラボして新しい作品を生み出すことも(PHOTO:古廐 志帆)
りんご音楽祭をきっかけに松本市に初めて来たアーティストやお客さんが、りんご音楽祭以外の時期にも松本に来てくれるようになったこと。
松本市で活動するアーティストにとって、活動を続ける目標の1つになっていること。
りんご音楽祭から派生する店舗運営やイベント運営の活動によって日頃から松本市が盛り上がる一因になっていること。
りんご音楽祭がきっかけで松本に移住してきてくれたアーティストやお客さん、りんご音楽祭のステージでプロポーズをし、結婚して家庭を持ったスタッフもいます。
17年間、松本という街で、りんご音楽祭をきっかけにたくさんの人と出会い、つながってきました。これからも、愛する松本のためにりんご音楽祭をさらに成長させていきたいと思っています。
リターンのご紹介
今回、クラウドファンディングのお礼として、様々なメニューをご用意しました。
ステッカーやTシャツ、タオルなどのグッズのほか、りんご音楽祭オフィシャルダイジェストムービーへのクレジット掲載や、あなたのりんご音楽祭の思い出や愛を直接語っていただける公式Podcastの出演権。
また、僕が松本で運営している「カーリーレコード」のドリンクチケットや貸し切りイベントの企画、セレクトしたレコードのお届け。
2025年に「カーリーレコード」で開催された「りんご音楽祭・夜の部」(PHOTO:Naka Hashimoto)
さらに、僕自身による松本の街案内、DJのブッキング、DJを教える券、イベント企画の壁打ち権などをご用意しました。
ご支援をきっかけに、新しい出会いが広がったり、松本の街やりんご音楽祭を好きになっていただけたらとてもうれしいです。
最後に
とにかく「松本が好き」「音楽が好き」という思いで動き出したりんご音楽祭。
正直、個人で運営するにはあまりにも規模が大きく、これまでも何度も辞めようと思いましたが、同じように松本や音楽を愛するスタッフたちが、ずっと支えてくれました。
出演アーティストから「りんご音楽祭に出演することがずっと夢でした!」「松本大好き!また来たい!」と言ってもらえたこと、お客さんから「りんご音楽祭に来ることを励みに仕事を頑張っています!」と言ってもらえたこと。オフィシャルフォトギャラリーやダイジェストムービーを通じて見えてくる、りんご音楽祭に遊びに来てくれるお客さんたちの笑顔が心の支えになっています。
(PHOTO:丹澤 由棋)
これからも、りんご音楽祭を続けていきたい。どうか、皆さまの力を貸してください。今年もアルプス公園で皆でパーティーできることを切に願っております。何卒よろしくお願いします。

りんご音楽祭 代表 古川陽介(dj sleeper)






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