1. 100年の歴史を受け取り、未来へつなぐ。
飫肥(おび)に灯る新しい拠点『おびにたすき』

飫肥(おび)城下町の風景の中に身を置くと、そこには先人たちが守りつないできた、歴史の呼吸が聞こえてくることがあります。
その一角にある、築100年の洋館。
長い間、空き家として静かにたたずんでいたこの場所をいま、焼きたてのパンの香りが優しく呼び覚まそうとしています。
・地元の方の日常と、旅行客の非日常。
・和の凜とした空間と、洋の厳かな佇まい。
・伝統の熟成技術と、最新の冷凍技術。
・宮崎の豊かな食財と、芳醇なバター。
相反するものが重なる「折衷(せっちゅう)」という考え方は、この建物が大切に守られてきた歴史そのものです。
その想いをしっかりと受け取り、私たちは次の100年へと「たすき」をつないでいきます。
「おびにたすき」の扉を開ければ、和洋折衷の美しい空間で、どれにしようか迷いながらパンを選ぶ、そんな愉しみが待っています。
地元で焙煎された香り高いコーヒーやオリジナルクラフトビールを味わい、大切な人へ手渡したくなるお土産を選ぶ。
そんなぜいたくを手に、飫肥(おび)の町並みや石垣をゆっくりと歩いてみてください。
散策の途中でベンチに腰掛けてパンを頬張るひととき。
ドライブの帰り道、車内に広がる香ばしい匂い。
そして、地元の方々の毎日の食卓によりそう、飽きのこない食事パン。
この場所が、飫肥(おび)の町を訪れるすべての人にとっての温かな「拠点」となり、次の100年を照らす光になることを願っています。
2. 4つの折衷(せっちゅう)に込められた思い
01. 食卓の「日常」と旅の「非日常」の折衷
地元の方が「明日の朝ごはんも、ここのパンがいいな」と毎日通いたくなるような、暮らしによりそう「食事パン」。
そして、わざわざ足を運びたくなるような、宮崎・日南の豪華な食材をふんだんに使った「ご褒美メニュー」。
日常の小さなしあわせも、特別な日のワクワクも、どちらも大切にしたいから、私たちはこの両方を折衷させたラインナップを用意します。
02. 「伝統の熟成」と「最新の冷凍技術」の折衷
私たちのパンの根底にあるのは、欧州の伝統的な製パン製法をベースに、15年間実直に技を磨き続けてきた職人の手仕事です。
特に自信を持っているのが、小麦本来の甘みを引き出したフランスパン生地と、上質なバターの層を丁寧に重ねたクロワッサン生地。
時間をかけてじっくりと低温熟成させることで、噛むほどに深まる粉の旨みと、鼻に抜ける豊かな香りを最大限に引き出しています。
外側は弾けるほどに香ばしく、内側は驚くほど瑞々しい。この食感のコントラストこそが、私たちのハードパンの真骨頂です。
この伝統の技が生み出す「最高の状態」を、閉じ込めるために、私たちは最新の冷凍技術を導入しました。
お店でも、そして遠く離れた皆さんのご自宅でも。
焼き立ての感動をそのままに、身体と心が満たされる至福のひとときをお届けします。
03. 「和」の心が宿る空間と「洋」の佇まいの折衷
舞台となるのは、大正時代から続く築100年の洋館「旧梅村邸」です。
和の凜とした落ち着きある空間と、洋の厳かなたたずまいが広がっているこの建物そのものが、私たちが目指す「折衷」の象徴です。
100年の歴史を今の暮らしに馴染むよう丁寧に仕立て直した場所で、焼き立てパンの香りに包まれる豊かな時間をお過ごしください。
04. 「宮崎の旬」と「芳醇なバター」の折衷
パンの楽しみをさらに広げるために生まれたのが、オリジナルの「折衷バタージャム」です。
太陽をたっぷり浴びた宮崎の瑞々しい果実と、西洋の食文化を象徴するコク深いバター。
一見、正反対にある「爽やか」と「濃厚さ」を折衷させることで、じゅわっと溶け出し、果実の香りが鼻を抜ける至福の味わいが完成しました。
職人自慢のハードパンにたっぷりのせて、贅沢なひとときを味わってください。
3. PAAK DESIGN代表の想い
宮崎県日南市、飫肥(にちなんし、おび)。
私の会社の真向かいには、10年以上空き家となり、灯りの消えた静寂が漂う一軒の洋館「旧梅村邸」がありました。
毎日目にする風景の一部でありながら、主を失ったその姿を見るたび、設計デザインを生業とする私は「この美しい風景を、いつか自分の手で未来に残したい」と願い続けてきました。
ある時、設計者アドバイザーとして所有者の方とお会いする機会に恵まれました。
「この建物を愛し、受け継ぎ、活用してくれる人に譲りたい」。
その思いに触れ、魂が揺さぶられました。
しかし、直後に訪れたコロナ禍。計画は全て止まり、梅村邸は沈黙したままでした。
「誰かがやるだろう」という期待は、いつしか「自分がやるしかない。今やらなければ、この風景は失われてしまう」という覚悟へと変わりました。
1年にわたる葛藤の末、私は土地と建物を取得し、この街の未来を紡ぐ一歩を踏み出すことを決めました。



4. 「おびにたすき」に込めた二つの想い

1. “帯(おび)に短し、襷(たすき)に長し”
中途半端であることを、ほどよいところを選ぶ「折衷」として捉え直しました。
日常と非日常、伝統と最新、和と洋、内と外を織り交ぜることで、築100年の建物に新たな価値を創造します。
2.飫肥(おび)の「たすき」になれるよう
駅伝の走者が肩にかけて繋ぐ「たすき」のように、100年の歴史を私たちが受け取り、次の100年へ手渡していく。
情熱を繋ぐ一本の「たすき」になりたい。信頼と情熱を次の100年へ手渡していく、そんな未来への想いを込めています。
5. 運命に導かれた、最高のチーム

この理想を現実にするために、驚くほど心強い仲間たちが集まってくれました。
実は、私たちPAAK DESIGN(パークデザイン)のメンバーは、9割が「移住者」と「Uターン者」で構成されています。
プロジェクト責任者の決断:高校時代からの友人は、当初は社外からアドバイザーとして関わってくれていましたが、プロジェクトの意義に心から共感し、家族を連れて日南へ戻ってきてくれました。
15年の技を持つ職人の参画:東京で15年間、欧州の伝統的な製パン製法のパン屋で腕を磨いたプロ。卓越した技術を再びこの飫肥の地で活かすことを決意してくれたコアメンバーです。
古民家再生の専門知見:これまで数多くのデザインを手掛けてきた私に加え、長野県で数多くの古民家再生を手掛けてきた一級建築士も入社。専門家同士の視点が混ざり合い、歴史へのリスペクトが宿る空間を目指しています。
私たちは、この場所を新しい「働く場所」にしたいと考えています。
雇用を創ることは、この街で生きていくための「灯(あかり)」を増やすこと。
そしてこのプロジェクトがきっかけとなり、飫肥(おび)や日南で新しいお店を始める人が現れたり、街に戻ってくる人が増える「ひとつのひかり」になりたい。
私たちは、この街の未来を共に描く新たな仲間を、これからも募集し続けています。
6. 観光客の半減。私たちが向き合う「街の現実」


「九州の小京都」と呼ばれる飫肥(おび)は、豊かな自然に恵まれた場所ですが、観光客はコロナ前の半分にまで減少しており、街から活気が失われていくのを肌で感じています。
歴史的価値の高い建造物が老朽化し、地域の誇りが失われつつある今、私たちは旧梅村邸を再生し、「食・宿泊・交流」が循環する複合拠点を作りたいと考えています。
7. 100年前の外観が、今、ふたたび。

私たちはこのプロジェクトの第一歩として、止まっていた建物の時計を動かすため、まずは外観のリノベーションを完了させました。
ただ新しく塗り替えるのではなく、創建当時の調査を重ね、100年前の色彩である「
薄いピンク」と、「ほんのり青みがかった白」を忠実に復元しています。
グレーに色褪せていた洋館が、当時のエネルギーをまとって目を覚ましたこの瞬間こそ、私たちが飫肥(おび)の街で実現したい「賑わい」への第一歩です。
8. PAAK DESIGNだからできる、街の編み直し
私たちPAAK DESIGN(パークデザイン)は、これまで以下の3つの事業を通じて地域の価値を見つめ直してきました。
1.設計デザイン事業【PAAK DESIGN】

2.宿泊事業【PAAK HOTEL】

3.古材・古家具・古道具事業【PAAK STOCK】

これら全ての知見と仲間たちの力を掛け合わせ、旧梅村邸を新たな観光拠点へと育てていきます。
9. おわりに:100年後の風景を作る、仲間になってください

正直に申し上げます。
2階部分のリノベーションまではまだ時間がかかります。
けれど、まずは1階のベーカリーカフェから、この場所に明かりを灯すことが、飫肥(おび)の未来をつなぐと確信しています。
築100年の洋館が、あなたの応援で再び動き出します。
この「たすき」を共に繋いでくださる皆様のご支援を、心よりお願いいたします
10. 私たちの活動について
「おびにたすき」を運営するPAAK DESIGNは、宮崎県日南市を拠点に「クリエイティブで地域を肥沃に」をミッションとして掲げています。地域の文化や歴史を建築やアイデアで活かし、街全体の底力を高めるのが私たちの使命です。
目指すのは「地域資源が受け継がれる社会」。モノだけでなく、その背景にある「コト(物語)」までを次代へ繋ぐことで、豊かで持続可能な地域社会をデザインしていきます。私たちの他の取り組みも、ぜひご覧ください。
■ おびにたすき コンセプトムービー
このプロジェクトに込めた想いと、飫肥の美しい風景を映像に収めました。
YouTube: https://www.youtube.com/watch?v=tUOKD_vPJ60&t=10s
■ おびにたすき(Bakery Cafe)
本プロジェクトの最新情報や、オープンまでの道のりを発信しています。
Instagram: https://www.instagram.com/obinitasuki/
■ PAAK DESIGN(Design)
建築デザインや地域ブランディングを行っています。
Official Website: https://paak-design.co.jp/
■ PAAK HOTEL(Stay)
飫肥の歴史に身を委ね、暮らすように泊まる宿。街の静寂を愉しむ滞在を提案します。
Instagram: https://www.instagram.com/paak_hotel/
■ PAAK STOCK(Lifestyle & Stock)
宮崎県日南市で、空き家や解体される建物などから、古道具や古材を引き取りし販売しています
Instagram: https://www.instagram.com/paak_stock
■ YouTubeチャンネル(PAAK DESIGN)
パークデザイン公式チャンネル: https://www.youtube.com/@%E3%83%91%E3%83%BC%E3%82%AF%E3%83%87%E3%82%B6%E3%82%A4%E3%83%B3/videos





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