理事長挨拶

結TABITOのページをご覧いただき、誠にありがとうございます。
私たちは、「すべての子どもたちが、自分らしく夢を描き、未来へ旅立てる社会」を目指して、この法人を立ち上げました。
夫・粂知宏は、児童養護施設の職員として、多くの子どもたちの成長を見守ってきました。
しかし同時に、「やりたいことがある」のに、それを叶えられない現実も、間近で目の当たりにしてきました。
一人でできることには限界があります。
だからこそ、この想いを社会全体で支える仕組みにしたい。
NPO法人として、皆さまと共に歩んでいくことを決めました。
私たちは、児童養護施設で暮らす子どもたちをはじめ、環境に関係なく、すべての子どもに成長の機会を届けたいと考えています。
子どもたちが未来への旅を歩めるよう、地域の皆さま、支援者の皆さまと共に、伴走していきたいと願っています。
温かいご理解とご協力を、心よりお願い申し上げます。
結TABITO
理事長 粂亜美
なぜ支援が必要なのか

日本の子どもの約9人に1人が貧困状態。これは約200万人にのぼります。
その中には、児童養護施設で暮らす約23,000人の子どもたちや、経済的に困難な家庭で育つ子どもたちが含まれます。

「やりたいことがあるのに、お金の面で諦めざるを得ない」
そんな子どもたちが、私たちのすぐそばに数多く存在しているのです。
実際に、世帯年収300万円未満の家庭では、約7割の子どもが習い事をしていません。

こうした現状を受けて、2024年度から、国は児童養護施設の子どもたちに月額5,000円の習い事支援を開始しました。
しかし、スポーツ・文化活動の月謝は8,000円〜10,000円程度かかります。
国の支援だけでは足りず、残りの3,000円〜5,000円は施設や里親が負担しているのが現実です。

制度はあっても、支えきれていない。
こうした経験を繰り返すうちに、子どもたちは自信を失い、夢を諦め、将来の選択肢が狭まっていきます。
これは能力の問題ではありません。
環境が、子どもたちの可能性を狭めているのです。
だからこそ、今この支援が必要です。
出典:
厚生労働省「2022年国民生活基礎調査」
こども家庭庁「児童養護施設入所児童等調査」(令和4年度)
放課後NPOアフタースクール「小学生の習い事に関する調査」(2025年)
R&C株式会社「子どもの習い事に関する調査」(2023年)
実働代表・粂知宏の想い
私は、児童養護施設で22年間働いている一人の職員です。
児童養護施設で毎日子どもたちと一緒に過ごし、彼らの成長を見守る中で、たくさんの笑顔に出会ってきました。
でも同時に、ずっと心の中に消えない思いがありました。
それは、施設では昔から、子どもたちに習い事をさせることができないということです。
「サッカーがしたい」「ピアノを習いたい」「スイミングを習いたい」
と言ってくる子どもたちに、
私は何度も「やらせてあげたいけど、ごめん。でも、無理なんだ…」と答えるしかありませんでした。
そうして何人もの子どもたちが、やりたいことができないまま、施設を出て行きました。
子どもの想いを汲みきれなかった才能がある子も、たくさんいました。そんなやりきれない自分が、嫌で、悔しくて、情けなくて、たまりませんでした。
そして、施設の子どもたちの中には、そもそも高望みをしない子もいます。
口に出すわけではありませんが、「三食ちゃんと食べられて、安心して寝られるだけで十分」と思っている子も生活の雰囲気などで感じ取れたりもします。
つらい環境から施設に来て、ようやく安心できる場所を見つけた子どもたち。だからこそ、「自分の気持ちを言える」ことすら、遠慮してしまうのです。
でも、本当にそれでいいのでしょうか?
安定することは大切です。でも、施設の中だけで完結してしまうと、外の世界とつながることができません。
子どもたちには、安定だけではなく、生きる喜びや自己肯定感、そして一歩踏み出す勇気が必要だと思っています。
それがなければ、施設を出たときにつまずいてしまう可能性が大きいと私は感じています。
心を動かされた一人の少年
そんな葛藤を抱えていたある日、一人の男の子が、私に大きな気づきを与えてくれました。
小学3年生の男の子が、私のところに来てこう言ったのです。
「俺、サッカーのクラブチームに入りたい」
最初は、いつものように「無理だよ」と答えました。でも、彼は諦めませんでした。何度も、何度も、私のところに来ては、同じことを言いました。
その時、ふと気づいたんです。
「俺は、この子のために、何もしていない」と。
彼の想いを聞くだけで、何も行動していない。ただ「無理だ」と言って、諦めさせているだけだ。
そこで私は彼に言いました。
「うちの施設で習い事をしたいなら、かかる費用すべて自分のお金で賄わなければならないよ。月謝、年間費、ユニフォーム代、保険代、とか…。それが唯一習い事をさせられる方法だと思ってる。」
彼は、少し考えた後、決意した表情で言いました。
「じゃあ、俺、お小遣いを貯める」
そう言って彼は小学4年生の途中から、5年生の終わりまでの約1年3ヶ月、サッカーを習うためにお小遣いを一切使わず、全額貯金しました。
友達が駄菓子を買っているときも、欲しいものがあっても、我慢しました。
そして、ついに、1年間サッカーができる費用を貯めることができたのです。

私は彼がお金を貯めている間、『習い事のルール作り案』を作り会議で承認を得れるように進めていきました。
うちの施設が習い事をさせたくてもさせられない事情も長く働いているので良くわかっています。
施設も家庭と一緒で台所事情があります。金銭面はとてもシビアな問題です。
また特例を許してしまうと僕も私もとなり、たくさんのこどもが習い事をしたいといい出します。1人だけ習わせるならどこの施設だってやらせられると思います。
みんな平等にとなると簡単にやらせられないのが現状なのです。
ただ通うだけの習い事ならまだいいのですが、サッカークラブとなると土日の試合会場まで送って行く職員も必ず配置しないといけないという人員的な問題も出てきます。
そういった問題と職員の覚悟も必要となり全てクリアしていく必要がありました。
何度か話し合いを重ねた末、許可がおりることになりました。
努力の末掴んだ少年の願い
そして小学6年生の4月からようやくクラブチームに入ることになったのです。
たった2ヶ月後。
ジュニアユース(中学生のチーム)の視察が来ている試合で、彼のプレーが目に止まりました。
「中学生になったら、うちのチームに来てほしい」
オファーを受けたのです。
約1年3ヶ月お小遣いを我慢して貯めて、たった1年間しかプレーできなかった。
でも、彼は、その1年間で、自分の可能性を証明したのです。
彼の表情が変わりました。自信に満ちた顔。「やればできるんだ」という自己肯定感。
そして何より、サッカーをする喜び、生きる喜びを感じている姿がそこにはありました。
このエピソードを経て、私は1つ思ったことがあります。
もし、彼がサッカーをする機会を得られてなかったら?
彼の才能は、誰にも気づかれないまま、埋もれていたんじゃないか…と。
これは彼だけの問題ではなくこの先全ての子どもたちがぶつかる問題になります。
小学校の部活動はすでに外部委託され活動が週に1回に縮小されています。(地域によって異なります)
令和9年度からは中学校の部活動も外部委託されるので活躍する場の確保が難しくなるのではないかと感じています。
だから私は決めました。
もう「無理だよ」とは言わない。
子どもたちに、可能性を開く「機会」を届けよう、と。
そしてその想いを形にするために、NPO法人「結TABITO」を立ち上げることにしました。
令和8年(2026年)10月1日の設立に向けて、今、準備を進めています。
一人でも多くの子どもたちに、可能性を開く機会を届けるために。
結TABITO
実働代表 粂知宏
教え子の声①
「人として」
粂さんといえばこれに尽きるんじゃないでしょうか。
僕は今、児童養護施設の職員として働いていますが、粂さんとの出会いは15年前の中学2年生の時です。
当時の僕は家族関係もうまくいかず、「大人は信用できない」と心を閉ざしかけていたことをよく覚えています。
そんな状況の中、出会ったのが彼なのですが、どうやら僕が今まで会ってきた大人とは一味違いました。

その中でも印象に残っているのは、勤務があるなしに関係なく、施設に来てサッカーをしてくれたことです。
なんでもない日常の一部かもしれませんが、狭い園庭なのに、多いと20人以上の子どもたちが集まって、みんな笑顔で楽しそうにサッカーをしている、あの場面が、今でも忘れられません。
あの光景が忘れられないのは、それが当時の僕たちに必要だった、安心感や温かさといった「愛情」だったからなんだなと、大人になった今だからわかります。
だからこそ、子どもたちみんなが「粂さん、サッカーやろう!」と声をかけたら、必ず応えてくれたんだと思います。

そして、施設入所中だけでなく、退所してから15年以上も今でもこうしてつながっています。
つながりを大切にしてくれる人だからこそ、今でもこうして長い付き合いになっているんだと思います。
「つながっているだけ」という言葉で片付けてしまえばそれだけなのですが、常に見守ってくれている「心の家」みたいなものがあるおかげで、「生きることは楽しい」「自分だってやればできる」って思えるんです。
きっと皆さんのお父さんやお母さんみたいな感覚と同じなのではないでしょうか。
想いは繋がっていく
こういった経験があるからこそ、僕は確信しています。
粂さんなら、子どもたちに活動を提供するだけではなく、人としても成長させられると。
だから僕は、粂さんが「NPO法人を立ち上げたい」と言った時に、迷わず協力しようと決めました。
この活動は「子どもたちが成長し、次は彼らが人のために動く」リレーのバトンだと、僕は思っています。
中学生時代に心を閉ざしていた僕が、今では施設職員として人を支える側になっているように、人のために動くことが自分自身を変え、連鎖していきます。
そして、1人でも多くの人が人を想えれば、優しさにあふれる社会につながっていく。
僕はそう信じているから、この活動を応援しています。
そのためにも皆さんの力を貸してください。
ご協力お願いいたします。
児童養護施設職員
加久保 亮平
教え子の声②

私は2歳から18歳まで、名古屋市の児童養護施設で過ごしました。
その施設で、粂さんと出会いました。
幼少期から毎日のように園庭で一緒にサッカーをしました。小さい頃からサッカーをしていたこともあり、周りより少し上手だった私は、小学生や中学生の頃には調子に乗っていた時期もありました。

そんな私に、「人として欠けている部分」に気づかせてくれたのが粂さんです。
いけないことをしたら本気で叱る。
「ありがとう」「ごめんなさい」がきちんと言える人になること。
嘘をつかず、正直でいること。
技術や結果よりも大切な“人としての在り方”を教えてもらいました。

そして何より、粂さんはどんな時も
「吉典なら絶対にできる!」
と私を信じ、一番近くで伴走してくれました。私にとって父のような存在です。
施設を出た今でもつながりは続き、家族(加族)のような大切な存在になっています。
粂さんは、今も昔も変わりません。真っ直ぐで、常に「人のために」という強い使命感を持って生きている人です。
そんな粂さんが向き合ってきたのが、施設によってはやりたいことがあっても習い事が出来ない現実や、地域で生活する子どもたちが貧困によって可能性を閉ざされてしまう社会課題です。
今回立ち上げる 結TABITO で全ての可能性ある子どもたちが平等に習い事を通して、夢や目標への挑戦のチャンスがある社会にしたい!そんな気持ちがあります。
本来なら施設に入りながらもやりたいことに挑戦出来る環境や仕組みが整っていたらなって思いますが、今は昔のように毎日部活がありません。
そんな中、一般家庭の子ども達は習い事をやっている子が多く、施設だからやらせてあげられない課題もあります。施設の外に出て習うことでしか学べないことも多くあると思います。
習い事を通して夢中になれるものと出会い、それが人生の生きがいにつながってほしいと願っています。

子どもの人生という時計の針は、毎日確実に進んでいます。
そのかけがえのない時間を、少しでも有意義で温かいものにしたい。
そして、人との出会いは人生の財産です。
この活動を通して出会う子どもたちが、人とのつながりの中で笑顔にあふれる毎日を送れることを、心から願っています。
児童養護施設職員
比田勝 吉典
活動内容

私たち「結TABITO」は、名古屋市を拠点に、経済的理由で習い事や体験活動ができない主に10歳~15歳の子どもたちを支援します。

支援対象
・児童養護施設で暮らす子どもたち
・経済的に困難な家庭の子どもたち
・部活動の縮小・廃止により活動機会を失った子どもたち
「サッカーを続けたい」「ピアノを習いたい」そんな想いを、経済的理由で諦めなくていい社会をつくります。
3つの支援
1. スポーツ活動の支援
クラブチーム・スポーツ教室の月謝、ユニフォーム・シューズなどの用具代、遠征費・保険代などを負担・補助します。
また、運動場や体育館など地域スポーツ環境の提供も支援します。
部活動が縮小される中でも、子どもたちが運動を続けられる環境を守ります。
2. 文化・芸術活動の支援

音楽教室・アート教室の月謝、楽器・画材の購入費、発表会・展示会の参加費などを負担・補助します。
文化活動を通じて、子どもたちが自分を表現する喜びを知り、感性や自己肯定感、創造力を育てます。
3. 体験活動・学びの機会提供
キャンプ、職業体験、美術館・博物館見学、読書活動、探究学習などの参加費、交通費、宿泊費、図書購入費などを負担します。
施設や家庭では出会えない体験が、子どもたちの視野を広げ、「こんな大人になりたい」という夢を見つけるきっかけになります。
実現したいこと

私たちは、家庭の経済状況に左右されず、すべての子どもが自分の「やってみたい」を実現できる社会をつくりたいと考えています。
このプロジェクトで届けたいもの
それは、「挑戦できる場」「自分を表現できる居場所」「未来への希望」です。
サッカーでも、ピアノでも、ダンスでも、子どもたちが自分で選び、自分で決められる支援を届けます。
そして、単発のイベントで終わらせるのではなく、継続的に支えることで、子どもたちは挑戦を重ね、自信を育て、自分らしい未来を描けるようになります。
あの日、お小遣いを貯めてサッカーを始めた男の子が、たった1年で才能を開花させたように。
子どもたちは、機会さえあれば、驚くほどの力を発揮します。

この思いを実現するために、私たちは段階的に活動を広げていきます。
【フェーズ1】児童養護施設の子どもたちからスタート
まずは、私たちがもっともよく知る、名古屋市の児童養護施設で暮らす子どもたちへ、支援を届ける活動を目指します。
【フェーズ2】支援を必要とするすべての子どもたちへ
経済的に困難な家庭や不登校の子どもたち、ひとり親家庭など、支援を必要とする、より多くの子どもたちを支えていきます。
地元名古屋から始めて、この取り組みを全国へ。
全国どこにいても、「やりたいこと」を諦めなくていい社会を目指します。
資金の使い道
皆さまからいただいたご支援は、子どもたちの可能性を広げるために、以下の用途で大切に使わせていただきます。

具体的な使い道
① 事業費【最優先】子どもたちに直接届く支援
(1年間で3人予定。状況に応じて変動の可能性あり。)
・スポーツ・文化活動などの習い事費
・備品購入費
・会場費
・保険料
② 人件費
・事務スタッフやアルバイトの人件費
※事業遂行に必要な範囲で運用します
③ 広報・募集費
・チラシやパンフレット作成費
・ホームページやSNS運用費
・次回の寄付募集や認知拡大のための費用
④ 事務・運営費
・事務所家賃
・通信費
・消耗品費
・会計、税務、法務サポート費
⑤ リターン関連費
・返礼品の制作費や送料
・お礼状や活動報告書の作成費
透明性の確保
すべての支援金の使途については、定期的に活動報告書で公開いたします。
皆さまからお預かりした大切なご支援を、責任を持って子どもたちのために使わせていただきます。
実施スケジュール

〇令和8年(2026年)3月NPO法人立ち上げに向けてのクラウドファンディング開始
〇令和8年(2026年)5月中旬NPO法人設立申請
〇令和8年(2026年)10月1日NPO法人「結TABITO」正式設立
〇令和8年(2026年)10月支援活動継続のためのクラウドファンディング開始
・継続的な支援活動
・児童養護施設の子どもたちへの支援
・定期的な活動報告の実施
最後のメッセージ

私たちは、すでに行動を始めています。
今も、仲間たちとお金を出し合い、一人の子どものサッカーを支えています。
でも、この輪をもっと大きくしたい。
一人でも多くの子どもたちを、支えたい。
児童養護施設で働く中で、私は子どもたちの考えや感覚をより良い方向へ変えられたらと思って向き合い続けてきました。
そして今、私たちがやろうとしていることは、
子どもたちの人生の「新たな道を切り開く」機会をつくることです。
スポーツ、文化、体験活動。
その一つひとつが、子どもたちの人生を変える力を持っています。

あなたの3,000円が、子どもの1ヶ月の習い事を支えます。
あなたの10,000円が、子どもに新しい挑戦の扉を開けます。
ただ、それは私一人では実現できません。
多くの人の協力、助けが必要です。
どうか、あなたの力を貸してください。
今日のあなたの想いが、子どもの明日を変えます。
一緒に、子どもたちの未来を創りませんか。
結TABITO
理事長 粂亜美
実働代表 粂知宏






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