はじめに
私たちは愛知県西尾市で昭和28年から三河帯芯を織り続けてきた工場です。長年この地で伝統的な和装織物を支えてきましたが、近年の和装離れや繊維産業の衰退に直面し、新たな挑戦が必要だと感じています。
そこで、私たちはこれまで三河帯芯を織り続けてきた技術と設備を活かし、現代の方々が気軽に楽しめる三河の木綿の浴衣(着物)づくりに挑戦することにしました。
今回使用する生地は、手ぬぐいや浴衣生地にも使われる30番手の綿糸を用い、細番手の先染め木綿として織り上げています。そのため、浴衣としてはもちろん、木綿着物として春から夏、秋にかけても着用しやすい風合いに仕上がりました。
私たちは「浴衣」として提案していますが、単なる夏の装いにとどまらず、長い期間楽しんでいただける三河の木綿浴衣(着物)としてお届けしたいと考えています。
このプロジェクトが目指すこと
今回使用する生地は、糸からこだわった先染めの生地を、昔ながらのシャトル織機で丁寧に織り上げます。糸を染める人、糊をつける人、経糸を整える人、それぞれの工程を経て生まれる織物には、多くの職人の仕事が積み重なっています。
しかし、こうした前工程の仕事は、普段なかなか消費者の目に触れることがありません。私たちはこの浴衣を通して、その見えない工程や職人の存在を伝え、実際に手に取って感じていただきたいと考えています。
また、この取り組みを通じて、三河が綿の産地であること、そして天竹神社を中心とした綿の歴史と文化を、多くの方に知っていただくことも大きな目的の一つです。
単に商品を届けるのではなく、背景にある物語や産地の価値を届けること。それが私たちの目指すこのプロジェクトのかたちです。
プロジェクトの具体的な内容

シャトル織機という織機について
シャトル織機は、緯糸を巻いた杼(シャトル)を左右に往復させながら、低速で丁寧に織り上げる伝統的な織機です。高速化された現代のシャトルレス織機とは異なり、糸に強い張力をかけないため、ふっくらと柔らかく、立体感のある風合いの生地が生まれます。

【西尾市・中村 健市長の応援メッセージ】
三河帯芯で培われた確かな技術と「日本綿伝来の地」としての矜持が詰まった浴衣は、単なる製品の枠を超え、この地域が育んできた文化そのものです。
本プロジェクトが単発の活動にとどまらず、新たな商品開発や海外展開など、次なる飛躍の礎となるよう、私も全力で後押ししてまいります。
皆様の手によって、西尾の織物文化がさらに輝かしい未来へと繋がることを期待しております。
西尾市長 中村 健

生地になる前の工程の職人たち
私たちの織物製造には、消費者の目に見えない、多くの職人の仕事があります。
例えば、糸を染める人々や、経糸を整える職人の存在です。
普段は目立たないこの工程も、最終的な生地の質を決定づけるのです。
こうした「見えない仕事」の大切さを、私たちはしっかりと伝えていきたいと思います。

繊維産業では、後工程にあたる縫製や染色という製品に近い場所には光が当たるようになってきましたが、前工程に関わる職人たちには、世間の目が届きにくい構造があります。そうした「見えない仕事」が評価されにくいことで、結果的に職人の待遇も厳しくなってしまうのです。

私たちは、先染めの木綿浴衣(着物)を通じて、普段は目に触れる機会の少ない職人たちの技術や、その価値をお客様にお伝えしたいと考えています。
また、私たちが直接織り上げた生地をお客様へ届けることで、実際に使っていただいた方のご意見やご感想を直接伺うことができます。
織物工場は普段、消費者の方と接する機会が多くありません。しかし、クラウドファンディングを通じて直接つながることで、生地の風合いや着心地、色柄に対する率直な声を知ることができます。
そうしたご意見を今後のものづくりに活かし、さらに良い生地へと育てていくこと。そして将来的には、この生地を取り扱っていただける販売店や事業者へつなげていくきっかけにしたいと考えています。
なお、織り上げた生地は国内の専門縫製業者と連携し、一着一着丁寧に仕立てます。織る人から縫う人へと技術をつなぎながら、高品質な木綿浴衣(着物)としてお届けいたします。
生地を織る前の工程もご覧ください。

シャトルで織り上げた肌触り
「木綿の生地画像」

サスティナブルな取り組み
【丸亀うちわ × 三河の木綿生地】
和装は、生地を縦方向に使うことで無駄を最小限に抑える、日本ならではの知恵が詰まった衣服です。着物や浴衣は洋服に比べて生地のロスが少なく、昔から大切に仕立てられてきました。
しかし、それでも縫製の過程ではどうしても生地の端や余りが生まれます。
今回のプロジェクトでは、その生地も無駄にしたくないという想いから、香川県丸亀市の伝統工芸士の方にご協力いただき、オリジナルうちわとして生まれ変わらせました。
浴衣や着物を着る機会は少ないという方でも、うちわであれば夏祭りや花火大会など、気軽にお使いいただけます。
三河の木綿生地と丸亀うちわの伝統技術が出会って生まれた、今回だけの特別な一品です。

香川県丸亀市の伝統工芸士の方に、1点1点丁寧に作っていただきました。

このプロジェクトのもう一つの願い
[天竹神社の10月の棉祖祭の様子]
それは、西尾市に残る綿文化の歴史や背景を、未来へつないでいくことです。
西尾市には、799年にインドから伝わった綿の種が根付いたと伝えられる「天竹神社」があります。この地には、古くから綿とともに歩んできた歴史があり、日本の綿文化の原点のひとつとして語り継がれてきました。
私たちは今回のプロジェクトを通じて、浴衣という製品だけでなく、その背景にある地域の歴史や文化、繊維産業の歩みについても広く発信していきたいと考えています。
また、本プロジェクトで得られた資金は、今後の商品開発や、東京で開催されるテキスタイル展示会への出展費用などにも活用し、西尾の繊維産業や綿文化、そして天竹神社に象徴される地域の歴史的ストーリーを、日本国内のみならず海外へ向けても発信していくことを目指しています。
西尾市天竹町の天竹神社
私たちは今回のプロジェクトを通じて、この地域に残る綿文化の歴史や背景を広く発信し、多くの方にその存在を知っていただくきっかけになればと考えています。
天竹神社は、地域の方々によって守り継がれてきた小さな神社ですが、こうした歴史や文化に関心を持つ人が増えることで、将来的に地域文化を支える新たなつながりや広がりにつながっていくことを願っています。


私たちについて
[松井織布の工場風景写真]
未来への展望とご支援のお願い
私たちは、この浴衣プロジェクトを通じて、日本全国の方々に、愛知県西尾市と、その地に息づく天竹神社、そして799年に始まる「綿」の伝統の起源を知っていただきたいと考えています。このプロジェクトは、伝統と未来をつなぐ架け橋であり、浴衣を通して、皆さまに西尾市の魅力や、天竹神社の特別な歴史に触れていただくことを願っています。
さらに、ぜひこの神社や地域へのご支援・応援をいただければ幸いです。この取り組みを通して、伝統の灯を未来へと引き継ぎ、西尾市の魅力をより多くの方々に広めていけることを心から願っています。どうぞ、温かいご支援をよろしくお願いいたします。
リターンについて
そして、今回のプロジェクトで私たちは浴衣を4色展開します。ただの色名ではなく、西尾市ならではの特徴を生かしたユニークなネーミングです。
リターン1「三河湾(ブルー)」「一色産うなぎ(スミクロ)」「西尾の抹茶(グリーン)」「三河一色えびせんべい(ブラウン)」紳士の木綿浴衣(着物)

リターン2「三河湾(ブルー)」「一色産うなぎ(スミクロ)」「西尾の抹茶(グリーン)」「三河一色えびせんべい(ブラウン)」婦人の木綿浴衣(着物)

リターン3「三河湾(ブルー)」「一色産うなぎ(スミクロ)」「西尾の抹茶(グリーン)」「三河一色えびせんべい(ブラウン)」木綿の反物


リターン4「三河湾(ブルー)」「一色産うなぎ(スミクロ)」「西尾の抹茶(グリーン)」「三河一色えびせんべい(ブラウン)」木綿生地を使用した団扇

リターン4「とにかく応援したい方」

リターン5「工場にて自分の色を織る 織り体験」

商品名【三河湾】ブルー
西尾市が面する三河湾をイメージして名付けました。海を思わせる青色が特徴の浴衣(着物)です。



商品名【一色産うなぎ】スミクロ
全国的にも知られる一色産うなぎをイメージして名付けました。落ち着いた墨黒の色合いで、男女問わず着用しやすい一着です。



商品名【西尾の抹茶】グリーン
全国有数の生産量を誇る西尾の抹茶をイメージして名付けました。抹茶を思わせる深みのある緑色が特徴です。


商品名【三河一色えびせんべい】ブラウン
一色町の名産品であるえびせんべいから名付けました。えびせんべいの焼き目を思わせる着やすいブラウンカラーです。



それぞれの色に西尾市の特色を込めることで、私たちの土地の魅力を浴衣(着物)を通じて楽しんでいただけると思います。ユニークな4色展開、ぜひ楽しみにしていてください。
[浴衣のバリエーション写真]

また今回は、ご自身で仕立てを楽しみたい方に向けて、反物(生地)もご用意いたしました。
浴衣や作務衣、甚平をご自身のサイズで仕立てたい方はもちろん、洋服やバッグ、小物などのハンドメイド作品に活用したい方にもおすすめです。
織物工場だからこそお届けできる生地そのものの魅力を、ぜひ自由な発想でお楽しみください。
ただただ、応援したい方!!
また、本プロジェクトの趣旨や、三河の綿文化・天竹神社の歴史を未来へつないでいく取り組みに共感いただける方向けに、応援コースもご用意いたしました。
商品のお届けはございませんが、皆さまからのご支援が、産地の価値やものづくりの背景を伝える活動の力となります。
活動そのものを応援したいと思っていただけましたら、ご支援いただけますと幸いです。

【特別リターン|あなただけの色を織る体験プラン】
今回のプロジェクトでは、特別な高額リターンとして、工場見学と織物体験を組み合わせた限定プランをご用意しました。
ご参加いただく方には、今回のプロジェクトで使用する「三河湾(ブルー)」「一色産うなぎ(スミクロ)」「西尾の抹茶(グリーン)」「三河一色えびせんべい(ブラウン)」の4色の経糸(たていと)の中からお好きな色を選んでいただきます。その後、私たちが試験織りで使用した複数の緯糸(よこいと)の中から、お好みの濃さを選び、ご自身だけの組み合わせで生地を織っていただきます。
実際に今回の浴衣(着物)生地を製作する際も、何度も試験織りを行いながら色を決定しました。このプランでは、採用されなかった色の組み合わせも含め、その中からご自身だけの色を選んでいただくことができます。
当日は工場見学と織物体験を行い、後日、完成したオリジナル生地をお届けいたします。
世界に一つだけの生地とともに、織物づくりの楽しさや奥深さを体験していただける特別なプランです。

2026年6月、いよいよスタート
このプロジェクトは6月中旬の公開を予定しています。SNSを通じて、西尾の歴史と暮らしをお伝えしながら、皆さんのご支援をお待ちしております。
最後に
この地域には、日本に綿が伝わった地とされる天竹神社があり、綿にまつわる長い歴史があります。しかし、私たちが長年製造してきた帯芯は、帯の中に使われる見えない部分の織物であり、一般の方が直接触れる機会は多くありませんでした。
そのため、この地域が綿の産地であることや、織物づくりに関わる多くの仕事や技術についても、十分に知られる機会が少なかったように感じています。
織物づくりは、一人の仕事ではなく、多くの職人の技術によって支えられています。
一つの製品が生まれるまでには、糸を染める人、糊をつける人、経糸を整える人、織る人、生地を洗い仕上げる人、縫う人など、多くの人の手を経て仕事が受け継がれていきます。それぞれの工程が次の工程へとつながることで、一つの製品が完成します。
しかし、そうした仕事の一つひとつは完成した製品の陰に隠れ、その価値が十分に伝わりにくい現状があります。
こうした背景の中で、私たちは70年以上にわたり、この地で織物を織り続けてきました。
今回のプロジェクトでは、浴衣という身近な製品を通じて、一枚の生地ができるまでに多くの職人の仕事がつながっていること、そして三河が綿の産地であることや、この土地に受け継がれてきた歴史や文化を知っていただくきっかけになればと考えています。
今回の取り組みは、単に浴衣をつくるプロジェクトではありません。三河の綿文化やものづくりの背景を伝え、この地域の歴史や技術を次の世代へつないでいくための挑戦です。
天竹神社をはじめとする地域の歴史や文化、そして多くの職人の手によって支えられてきたものづくりの価値を、一人でも多くの方に知っていただければ幸いです。
皆さまのご支援が、産地の価値やものづくりの背景を伝えていく大きな力になります。どうぞ応援よろしくお願いいたします。




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