

〈地球の大変動と植物の物語〉
ヒマラヤの起源
今から約5000万年前、インドア大陸とユーラシア大陸が衝突しました。そして出来上がったのがヒマラヤと中国西部にある横断山脈です。そこでおきたのは地形と気候の大変動でした。標高8000mを越える大山脈は狭い地域の中に亜熱帯気候から寒帯気候が存在する垂直気候をつくり出したのです。それは地球がたどった壮大なドラマの一部でした。
植物への過酷な試練
そこで暮らしていたのは植物たちです。この地域におきた地形と気候の大変動は植物たちを分断し、新たな環境への適応を求めたのです。それは植物たちにとって過酷な試練となりました。この生物地理学上の位置づけをシノ・ヒマラヤ(Sino-Himalayan region)と言います。植物たちの生き残りをかけた進化は中国西部〜ヒマラヤ山脈にかけて広がり、世界的に有名な植物多様性のホットスポットとなりました。
撮影地となったゴズンバ氷河の景観
ヒマラヤの高地に生き残った植物
ヒマラヤでは標高5000mでも植物が花を咲かせています。彼らは適応と進化を繰り返し、とうとう生き残りに成功しました。その代表が綿毛を付けたSaussurea(トウヒレン属)、青いケシで有名なMeconopsis(メコノプシス属)、多種多様なPrimula(サクラソウ属)、Gentiana(リンドウ属)などです。その中にはヒマラヤ特有のセーター植物やクッション植物などと呼ばれる種もあります。この『Himalayan Wild Flowers』では32科140種の高山植物を見ることができます。
[寒さに適応するため綿毛をまとったセーター植物]
[背が低く成長が遅いクッション植物]
苦難の記録
それは標高5000メートルを超える極限の地で、長期間撮影した苦難の記録でした。撮影地までの道のりは徒歩で10日、夏でも雪が降るヒマラヤの最奥地です。高所での長期滞在は高山病による命の危険すらありました。これは写真集が持つ、もう一つの物語です。
[標高 5450m の過酷な撮影環境 撮影地 : 5th Lake]
ヒマラヤの奇跡
私がそこで見てきたもの、それはヒマラヤ特有の植物たちが持つ多様性と共存、過酷な環境への適応力と知恵、その生命力に宿る驚きの美しさでした。それはまさに第3の極地と呼ばれるヒマラヤで起きた奇跡だったのです。
この出版プロジェクトを立ち上げた佐藤重雄と申します。私は30年間にわたりヒマラヤを訪れ、自然景観とそこに咲く高山植物を撮影してまいりました。この写真集「Himalayan Wild Flowers」はヒマラヤを撮影してきた私の集大成となります。これまでに『ヒマラヤ地水風空花』や『天空の記憶』といった写真集を山と溪谷社から自費出版してきましたが、幸いにも多くの方にご好評をいただいてまいりました。お陰様で版を重ね、現在ではどちらも完売済みです。
著者 佐藤重雄(ツェルゴリ標高4800mにて)
私はこの30年間、ヒマラヤの変化を見続けてきました。大規模な雪崩の発生、氷河湖の決壊、多発する洪水や崖崩れ、それらの現象は地球温暖化と無関係ではありません。その中でも、観察データの少ないヒマラヤの植生変化は気づきにくいのです。
「Himalayan Wild Flowers」には32科140種の高山植物と美しいヒマラヤの景観が掲載されます。植物たちが語りかけてくる「声なき声」にどうか耳を傾けてください。このプロジェクトが地球温暖化への警鐘となり、ヒマラヤという奇跡の扉を開く一助となれば幸いです。
花が咲くヒマラヤの景観(ゴーキョ標高4800m)
Ⅰ. 生命力に宿る神秘の美しさ、その驚きと感動を伝えたい
ヒマラヤの過酷な自然環境の中で生きようとする生命力、そこに宿る神秘の美しさ、その驚きと感動を世界の人に伝えたい。そんな思いから『Himalayan Wild Flowers』の出版を決意しました。
ヒマラヤには色鮮やかな花々が咲き誇り、その多くは日本では見ることのできない貴重な植物たちです。特にメコノプシス・ホリドゥラという学名で知られる青いケシは「幻、または伝説の花」と称されます。この花の存在は、ヒマラヤの高峰を目指した登山家たちによって語り伝えられました。
標高5200mに咲くヒマラヤの青いケシ
Meconopsis Horridula
Ⅱ. ヒマラヤに迫る気候変動と貴重な記録を後世に伝えたい
この写真集を作りたいもう一つの理由。それは、ヒマラヤの高山植物が急速な気候変動により、将来見ることができなくなる可能性があるからです。
私は数年前、標高5200mの氷河湖で異様な光景を目にしました。岸辺に咲いていた高山植物たちが、降り続く雨と溶け出した氷河によって水没していたのです。私は地球温暖化の影響を目の当たりにし、言葉を失いました。
植物たちは私に様々な言葉を語りかけてきます。この写真集に掲載された花たちの「声なき声」に、どうか耳を傾けて欲しいのです。
【温暖化現象】降り続く雨と解氷で氷河湖に水没したベンケイソウ
標高 5200m 6th Lake
Ⅲ.この写真集を二人の登山家に捧げたい
二年前の夏、ヒマラヤで悲しい出来事がありました。登山家で山岳写真家の平出和也さんと中島健郎さんがK2で滑落して亡くなったのです。
それは私がヒマラヤで青いケシを撮影中の出来事でした。その夏は氷雪の崩落が多く、その轟音が山々に響き渡っていた最中だったのです。私はこの事故が地球温暖化と無関係だとは思えません。花たちはこの出来事を予見していたのか、雨の中で悲しそうにうつむいていました。
彼らの活躍に比べ私の存在は取るに足りませんが、この写真集を平出和也さんと中島健郎さんに捧げたいと思います。
長雨の中、まるで涙に濡れるように咲いていた青いケシ
撮影 : 2024.07.24 Langtang Tsergo Ri 4950m
この撮影の3日後、K2で事故がありました
今回のプロジェクトでは厳選した作品を約200ページの写真集『Himalayan Wild Flowers』として皆さまにお届けしたいと思います。その写真集の特徴とこだわりは次のとおりです。
●色彩を再現するため広色域、高精細な印刷を実現したい
通常のオフセット印刷(CMYK)ではなく、RGBによる広色域・高精細なデジタル印刷(NDP)で制作します。それはヒマラヤに咲く花々が濃色で色鮮やかという特徴があるからです。最新の印刷技術を使用することで、現地で見た感動をそのまま皆さまにお伝えしたいと思います。
●植物図鑑の構成を持った新たな写真集への挑戦
ヒマラヤに咲く高山植物は植物学的な価値を持ちますが、花の個性と表情の撮影にもこだわりました。植物図鑑の構成ですが、32科140種を掲載した写真集です。これは植物図鑑と写真集の役割を併せ持つ、新たな植物写真集への挑戦です。
●撮影地の環境や景観も掲載したい
花たちがどんな場所に咲いているのか、それがわかると高山植物の多様性と生命力がわかります。もちろん撮影場所・時期・学名・解説もできる限り記載します。これはヒマラヤの植物に興味を持たれた方への貴重な資料となるはずです。
●グローバルな写真集にしたい
海外の友人や知人から「写真の素晴らしさはわかるが、日本語なので何が書いてあるかわからない」そんな言葉を多く聞きました。今回は英語と日本語を併記してグローバルな写真集を目指します。
写真集Himalayan Wild Flowers (表紙はイメージ)
●写真集のダイジェスト版ビデオ
このプロジェクトで出版を目指す、写真集「Himalayan Wild Flowers」の原稿から作成したダイシェスト版ビデオです。完成予定のページ数は200ページほどありますが、その一部を紹介しています。写真集のイメージとしてご覧下さい。(画面を拡大する場合、画質は設定から高画質1080pでご覧下さい)
【写真集の予定規格】
書籍名 Himalayan Wild Flowers
印刷部数 500部
印刷方法 RGB広色域・高精細印刷(NDP)
ページ数 200ページ
サイズ 縦240mm×横255mm
表 紙 ソフトカバー
用 紙 ニューVマット紙
流通方法 Amazon
その他 ブックナンバーの取得
出版社 (株)山と溪谷社
印刷会社 日本写真印刷コミュニケーションズ(株)
定 価 5,500円(税込価格)
出版費用 4,950,000円(税込)
支援金の使途 リターン製作費・出版費用の一部に当てさせていただきます

ヒマラヤの東部、横断山脈と呼ばれる山域に入ったのは今から31年前、1996年のことです。以来、ネパールの各地を歩き、山岳写真や少数民族の生活も撮りながら「青いケシ」を探し求めてきました。
自費出版
私はこれまでの体験と記録を二冊の本にまとめました。それが山と溪谷社から自費出版した『ヒマラヤ地水風空花』・『天空の記憶』です。そして今回はこのプロジェクトである、三冊目の写真集『Himalayan Wild Flowers』を出版します。
写真展の開催
5年前から定期的に写真展も開催してきました。展示写真はヒマラヤに咲く高山植物を中心に展示しています。特徴はヒマラヤの臨場感や迫力を再現するため、大画像での展示をご覧いただけることです。今回のプロジェクトではリターンとして写真展へのご招待も準備しています。
ヒ マ ラ ヤ 撮 影 歴

自 費 出 版
『ヒマラヤ地水風空花〈天空の花園に青いケシを求めて〉』(山と溪谷社・2021年)
『天空の記憶〈ヒマラヤを撮り続けた夢と冒険の日々〉』(山と溪谷社・2022年)
ヒマラヤ 写 真 展
[2025年12月 高崎シティギャラリー写真展]
[2025年11月開催 サーラ嬬恋写真展]
今年も9月に上田サントミューゼ、11月にサーラ嬬恋、12月に高崎シティギャラリーでの写真展を予定しています。写真展開催の詳細は【こちらから】ご覧下さい。
Ⅰ.現在の状況
写真の選定は完了し、原稿の下書きやレイアウト、デザインは編集作業待ちです。今後の進行状況はその都度ご報告いたします。
ここまでは順調に進んできたかのように思われました。しかし、ここに来て資金に問題が生じたのです。その原因は円安による物価高、旅費の高騰そして高額な印刷費などでした。そのような状況下、クラウドファンディングで皆様からご支援をいただくことを思いつきました。
Ⅱ.今後のスケジュール
2026年10月1日からクラウドファンディングを開始する予定です。80日間でのプロジェクト達成を目指しています。出版社への発注後は編集作業に入り、その間に写真展などのイベントを開催します。おおよそのスケジュールは下記のとおりですが、進行状況はその都度ご報告いたします。
【2026年】
6月 1日 写真集製作費見積金額を承認【済】
出版社 : 山と溪谷社
3日 出版社へ製作申込書提出【済】
山と溪谷社編集作業準備開始
25日 製作料前受金 900,000円支払い【済】
(製作料総額20%相当)
7月下旬 最終原稿引き渡し【済】
8月上旬 写真集編集作業開始・写真展準備
9月17日 第一回ヒマラヤ写真展開催
~23日 (上田サントミューゼ)
10月7日 クラウドファンディング開始
11月 5日 第二回ヒマラヤ写真展開催
~ 8日 (サーラ嬬恋)
31日 写真展招待状発送
12月11日 第三回ヒマラヤ写真展開催
~16日 (高崎シティギャラリー)
上旬 カレンダーの発送開始
12月24日 クラウドファンディング終了
【2027年】
1月中旬 準備完了のリターンから発送開始
2月 写真集完成
3月 写真集・写真集セット発送
ご支援いただいた皆さまには、リターンの選択により写真集『Himalayan Wild Flowers』をお届けいたします。
そのほか花の写真をセットにしたもの、写真集をビデオ編集したブルーレイディスク、美しいポストカード、花のカレンダー、写真展へのご招待、写真集へのお名前記載なども準備しています。
1.写真集Himalayan Wild Flowers (画像はイメージです)

2.写真集にお名前を記載
お名前記載のリターンを選択された方は、写真集巻末(最終ページ)の支援者蘭にお名前を記載させていただきます。記載順位は支援額により世界最高峰のEverestから第4位のLhotseに分けられています。

お名前記載イメージ
3.その他のリターン品目と金額

①写真展ご招待
写真展開催の詳細は【こちらから】ご覧下さい。
②カレンダー A2サイズ

③Himalayan Wild Flowers ポストカード10枚セット

④写真集ブルーレイディスク

⑤青いケシ写真A4サイズ3枚セット

⑥「青いケシ」額装付き写真A2サイズとA1サイズ
額装はイメージ画像
チョ・オユー 8,201mを背景にした青いケシ(メコノプシス・ホリドゥラ)の写真です。標高5,200mのチョ・オユーベースキャンプで撮影しました。
・額装付きA2サイズ(42cm×59.4cm)
限定10点
・額装付きA1サイズ(59.4cm×84.1cm)
限定10点
※額装付き写真はアイ写真工房で製作され、裏面には点数限定のエディションナンバー(ED.No.)とサインが入ります。写真用紙と額はイルフォードを使用します。額は黒のアルミ製です。
この写真集をこれまでの集大成とするため準備を進めてきました。ところが、古稀を過ぎると気力、体力、資金力に限界を感じるようになりました。「日、暮れて、道なお遠し」の心境です。このプロジェクトをあきらめかけたとき、ケーズデンキへ買い物に行く機会がありました。そこで耳にしたのがポイント還元ではなく、現金値引きをアピールする、ちびまる子の名ゼリフです。
「人生その時その時が勝負なのさ」、これが私の心にグサリと突き刺さりました。人は今という時を精一杯生きるしかないのです。このプロジェクトを幻にするのか、それとも記憶に残る写真集とするのか、ヒマラヤは古稀を迎えた私に決断を迫りました。
この写真集を世界に発信するためには皆様のお力が必要です。ご支援をいただくことができれば、ヒマラヤに恥じない写真集に仕上げる覚悟です。皆様のご支援を心よりお待ちしております。
2026年10月 1日 佐藤重雄
日没後、残光に輝くエベレスト













