
2027年1月、足立区で「街の看護師」育成プロジェクトを始動します。
看護師の労働価値は、地域でも十分な社会的資源になる。保育園に、学校に、あらゆる活動の場に。医療からの視点、支援の必要性が生まれるあらゆる場所に、住民の顔をした看護師がいる。
なぜ、誰もやらないのか。誰もやれないのか。
それは、制度化され、報酬が設定されていないから。
そして「地域」と「連携」が曖昧模糊としているままだから。
・高齢化率 24.4%(23区でも上位)
・生活保護受給者 18,805人(23区最多)
・外国人住民 44,780人・6.4%(過去最多)
・医療的ケア児 約90人(推計)
・不登校児童生徒 約2,500人(推計)
・潜在看護師 約2,000人(推計)

東京23区の中でも、高齢化率が高く、また外国人の割合や生活困窮家庭の比率も同様です。これらの数字から、足立区は複数の課題を抱えた家庭が多く存在する地域だという事実が浮かび上がってきます。
すでに子どもが減り続けていて、少しずつ子どもを対象としたサービスも減り続けています。2003年以降、区内の小中学校は17校が統廃合され、子どもが産める分娩可能な機関や施設は4件で23区平均の半分です。私も子どもの洋服を買いによく行っていたショッピングモールにあるブランドは数年前にキッズ、ベビーの展開が終了しました。高い高齢化率の影で、子どもや子どものいる家庭がますます肩身が狭くなっています。
一方、家庭が抱える課題も複雑化し、縦割りの行政サービスでは追い付かない状況は拡大しています。一つの家庭が、貧困、発達障がい、不登校、外国ルーツといった課題を複合的に抱えると、真っ先に取り残されるのが医療問題です。なぜなら医療は、通常は生活の場には無いものだからです。そして、医療に依存するということに対して、人々の印象が良くないからでもあるでしょう。しかし、投薬治療など医療アプローチで子どもの状態が大きく改善することは多くあります。それは、私が支援する重症心身障がい児や医療的ケア児だけではなく、発達障がいや不登校、LGBTQ+の子どもたちにも当てはまります。
だから私は、自身の活動の拠点でもある足立区が、街の看護師を誕生させる最良の場であり、適していると考えたのです。
街に溶け込んだ看護師が、福祉と医療を有機的につなぐ。そして制度化され、十分な報酬が支払われる。医療的なケアとともに生きる子どもも大人も、誰も取り残されない街の仕組みが、足立区から全国へ広がっていく。

足立区内の企業主導型保育園には、医療的ケアが必要な子どもを「受け入れたい」という意思があっても、「どうすれば安全に受け入れられるか」がわからないという現実があります。
手順が不明確なまま受け入れることへの不安。看護師が一人しかいない状況での責任の重さ。「何かあったら」という恐怖が、子どもたちの入園を阻んでいます。
街の看護師は、実際に保育園を巡回しながら現場の声を集め、「困りごと→対応→判断基準を定める」を整理した受け入れマニュアルを作成します。このマニュアルは特定の保育園だけのものではなく、足立区内の保育園が共有できる形で整備します。
マニュアルがあることで、看護師だけでなく保育関係者は「これを見れば動ける」という安心を得られます。医療的ケア児は、地域の子どもとして当たり前に保育園に通えるようになります。



足立区内の保育園・学校・障がい施設で働く看護師の多くは、一人職場です。医療的な判断を誰にも相談できず、孤立したまま働いています。
街の看護師が巡回することで、この孤立した看護師たちをつなぐネットワークの核になります。点として散らばっていた医療の専門職が、面としてつながる。それが足立区全体の医療福祉連携の基盤になります。
使用するプラットオームは「LINE OPEN CHAT」を予定しています。保育園、学校、訪問看護ステーションなど、子どもの地域生活を支える看護師が、情報や悩みを共有したり、お互いの自己研鑽を実現できる場を運営します。


週2日、平日勤務のうち、1日は地域を巡回する日、もう1日は当施設の児童発達支援(重心児通所)で療育や地域福祉活動に参加します。
例:水曜日 地域を巡回して街を見守る ※直行直帰
金曜日 児童発達支援「療育室つばさ」にて勤務
いずれも勤務時間は10:00〜15:00となりますが、看護師さん自身の家庭や生活の事情により前後させることができます。
育成期間中は、FLAP-YARDにお越しいただき、内外にて研修を受けていただきます。


写真(1枚目 施設正面、2枚目 施設内観、3枚目 活動部屋、4枚目 活動風景)
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この活動は、将来自治体によって制度化され恒久的なサービスとして根付かせる未来を思い描いています。
初年度は、街の看護師育成から地域デビュー。実践を記録に残しながら、行政や社会福祉協議会と情報共有をしていきます。実証期間である2年目を経て、3年目からは制度による予算化を目指します。
そのために、現在は行政交渉をすでに始めており、育成メニューにある支援団体とも参画の意思を確認したところです。


皆様からご支援いただいた資金は、主に街の看護師への育成期間を含めた人件費、移動にかかる交通費、育成プログラムに参画している団体への研修費用となります。

街の看護師が制度化されるまでの3か年計画の実践を通じて得られる成果について、以下の表にまとめています。

「地域」や「在宅」という言葉は、医療と福祉の連携という土台の上に成り立っています。
連携のしづらさがあるとしたら、その原因の一つは収入の格差にあります。日本において、医療と福祉では従事者に支払われる報酬に歴然とした差があります。
「福祉は安い」そんな強いイメージが看護師たちを無意識のうちに、地域から遠ざけてきました。
そのぶんだけ、子どもたちの「地域で暮らす」という願いが遠のいていきます。
私は、この構造を変えたい。報酬の格差は制度の問題。そう言って片付けたくない。制度には限界があります。だから、地域の力で、安心して、働き甲斐を感じて、相応の報酬を手にできる。そんな未来は近いと信じています。

【税制上の優遇措置について】
このプロジェクトの寄付は寄付金控除の対象になります。
本プロジェクトへのご寄付は、社会福祉法人Social Development Japanへの寄付となり、弊団体が寄付金の受付及び領収証発行を行います。
「寄附金控除」をお受けいただくためには、確定申告の際に、社会福祉法人Social Development Japanが発行した領収証をもって確定申告をしていただく必要がございます。領収書の発行は2027年3月末までにメールにて行います。
※領収証はCAMPFIREではなく当団体が発行・郵送いたします。







