自己紹介
私たちは東京都品川区にある児童養護施設品川景徳学園です。
児童養護施設とは、児童福祉法第41条に基づく児童福祉施設の1つで、保護者のいない児童や虐待を受けている児童、その他環境上養護を必要とする児童を入所させ、養護するとともに、退所後の自立支援や相談を行うことを目的としています。施設は、子どもたちが家庭に近い落ち着いた環境で生活できるよう配慮されており、学校や幼稚園への通学、余暇活動、地域行事への参加なども支援されています。
こども家庭庁によると、令和6年時点で全国に児童養護施設は607箇所、児童養護施設で暮らす子どもたちは約28,546人います。
https://www.cfa.go.jp/policies/shakaiteki-yougo/
品川景徳学園には現在3歳から18歳までの子どもたちを定員48名で受け入れています。里親さんへの支援を行なっているフォスタリング機関も運営しています。
職員は保育士、児童指導員、調理師、看護師、心理士など多様な専門性を持った職員が75名ほど勤務しています。子ども1人1人にどんな支援ができるのか、日々悩みながらも、チームで相談しながら1日1日丁寧に関わり続けています。
現在の品川景徳学園の様子をご紹介します!
子どもたちが暮らす児童棟
学園の周りにはたくさんの桜の木があります
体育館とグラウンド。
みんなでたくさん遊びます
子どもたちが暮らす寮の玄関です。
子どもたちが暮らす寮。
日当たりのいいリビングでのんびりできます。
キッチンと食卓。
美味しいご飯をみんなで食べます。
子どもの部屋。畳のお部屋もまだあります。
ここで遊んだり、布団を敷いて眠ったりします。
子どもにとって大切な生活場所である品川景徳学園ですが、建物は築50年を経過しており、建物本体を含めその設備も大変老朽化している状況であるため、今後5年かけて全面改築を行います。
プロジェクトの説明

今回は、アートプロジェクトを立ち上げ、2つのイベントを開催したいと考えています!
プロジェクトの舞台となる体育館は、子どもたちにとっても職員にとっても、とても大事な場所であり、たくさんの思い出があります。
3月の卒園式。18歳になった子たちが自分の進路へと大きな一歩を踏み出します。
地域の方と一緒に地域映画会
職員たちの研修にも使っていました
夏のお祭り行事も!
プロジェクト1
①体育館の外壁に子どもたちが絵を描く 『壁画プロジェクト』
子どもたちからアイディアを出し、大きな絵を絵具で直接描きます。みんなの絵を集めて1つの大きな絵にすることは、1人ではできなくてもたくさんの人が協力何より、楽しい体験です。今回はアーティストのコヤマイッセーさんをゲストにお迎えします。画家として作品制作をされながら、小学生から大人まで参加できる絵画教室を開催されています。また、水族館での壁画制作の経験もあり多岐に渡って活躍されています。子どもたちからアイディアを出し、大きな絵を絵具で直接描きます。

大分県の水族館「うみたまご」にて壁画作成中のイッセーさん
子どもたちも参加している様子

今回はどんな壁画ができるのかとても楽しみです!
プロジェクト2
②子どもと大人全員にインスタントカメラを渡し、
それぞれの大事な場所を写真にとって体育館に集める
『フォトボイス』

フォトボイス(Photovoice)とは、写真を通して、自分の経験や感じていることを社会に伝える方法です。1990年代に、公衆衛生や社会学の分野で生まれ、もともとは「声を上げにくい人の現実を可視化する」ために使われてきました。やり方はとてもシンプルです。自分の日常を写真で切り取り、その写真について少しだけ言葉を添える、たったこれだけです。多くの人は、「伝える=考えを整理すること」だと思っています。ですがフォトボイスでは、整理されていない感覚こそが価値になります。なぜか気になる風景、理由はわからないけれど落ち着く場所こうした曖昧な違和感は文章よりも写真のほうが正確に残せます。フォトボイスは、「まだ言葉になっていない体験」を扱うための表現方法と言われています。

また、フォトボイスの手法では子どもたちの視点から見ている世界を知ることができます。私たち大人が「子どもって~だよね」と思い込んでいることがたくさんあるのではないでしょうか。改めて子どもたちの 子どもたちの大切にいしてる世界を知りたいと思います。
学園の子どもたち、職員さんにインスタントカメラを渡し、自分にとって大切な場所、ものを撮ってきてもらいます。集まった写真を体育館の壁に飾り、秋のお祭りでの公開を目指します。写真をどんな貼り方にするのかなどはプロジェクトメンバーで相談しながら進めます。
公開後は、それぞれ子どもたちが撮った写真をアルバムにして1人1人に渡します。改築後はなくなってしまう場所や物であっても、写真という形で残すことができ、同時に心の中に残していくことができると考えています。

プロジェクト立ち上げの背景

施設改築後は、すべての子どもたちに個室を確保でき、新しくて綺麗な生活環境の中で暮らすことができるようになります。しかし、同時に今まで住んでいた学園との「お別れ」でもあります。
児童養護施設に来る子どもたちは様々な事情により、もともと住んでいたおうちから突然離れて知らない場所(施設)で暮らすとになることがほとんどです。家や家族だけではなく、学校、友人、近所の人たち、見慣れた風景など慣れ親しんだものすべてを失うという、喪失体験を重ねています。
改築によって住む場所が新しくなることは子どもたちにとっての喪失体験を増やすことになるため、私たち職員はその体験を丁寧に扱う必要があると考えました。今の施設がなくなることについてプロジェクトを通して「寂しいな」「悲しいな」「こんなことあったね」と色々な気持ちを子どもも大人も大事にしあう体験は喪失体験を良い形で「思い出」としていくことができます。たくさんの大事な思い出を心の中に持った子どもは、成長していく中で自分自身や他の人を大事にできる大人になっていくことができるかもしれません。
また、今回アートを使ったプロジェクトにした背景としては、子どもたちの発達的な観点からの工夫があります。子どもたちはまだ言葉で自分の気持ちを表現する力が発達途中であるため、言葉だけでは自分の心の中にある気持ちを十分に表現することが難しいと言われています。そのため、子どもでも絵や写真という非言語的なアート表現であれば、豊かな表現が可能となります。また、言葉にしてしまうと辛いこと、恥ずかしいことも、アートであれば表現できるということもあります。
アートの持つ力を借りて、子どもたちにとって無理のない楽しい、思い出になる体験を目指しています。
現在の準備状況
4月の進級式(入学や学年が上がることをお祝いする会)で子どもたちにこのプロジェクトについて周知しました。

中心的なメンバーになってくれる子どもたちを募集したところ、3歳~中学2年生までの9人の子どもが立候補してくれました。この9人と5月と6月に「アートプレジェクトかいぎ」を開催しました。
普段は異なるユニットで暮らす子どもたちが集まると、緊張する子もいれば、楽しくて遊んでしまう子もいました。チームが少しずつ仲良くなるために、チームのユニフォームとして使うTシャツ作っています!

今回は子どもたちが手書きで描いた絵をシルクスクリーンという技法でTシャツに印刷しました。すぐにたくさん描き始める子、しばらく何を描こうか考える子もおり、それぞれのペースで絵を完成しました。うまく刷れた時の喜びはひときわです!
完成!!!こちらのTシャツはリターン品としてご用意していきます(内容は異なります)
今後は月に1回チームメンバーで集まり、アーティストと一緒に壁に描く絵を考えたり、フォトボイスのやり方を検討していきます。
素敵なロゴも作ってくれました!
リターンについて
支援は3000円から10万円まであり、それぞれに異なるリターンを用意させていただきました。今回のプロジェクトオリジナルグッズとしては、子どもたちが描いた絵をもとにデザインしたクリアファイル、プロジェクトを写真、絵、文章でまとめた冊子、シルクスクリーンで作成したTシャツなどあります。
冊子は写真家さん、デザイナーさんにもご協力いただきます。
また、完成した壁画を見にきていただいたり、施設を見学していただけるリターンもあります。
ご支援いただけると大変嬉しいです!
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