心の休憩処engawaが3周年を迎えます
心の休憩処engawaは、精神的な不調による生きづらさを感じている方へ、【あいまいなままでいられる居場所】を届けることを大切にしています。設立してから3年、多くの方にご利用いただき、活動の輪が少しずつ広がってきました。この3周年という節目に、さらに多くの方へ支援を届けるための運営資金を募るバースデードネーションを開始することにしました。
自己紹介と設立のきっかけ

心の休憩処engawa代表の兼松明日佳です。鍼灸師として4年前に開業し、その一年後にengawaを設立しました。
きっかけとなったのは、私自身の発達障害による生きづらさと、家族を自死で亡くした経験でした。
自分自身も苦しみ、答えが見つからない中で、もっと現場を知りたいという想いで、ホームレス状態の方へのボランティア活動に参加したり自殺防止相談員として多くの方と出会ってきました。
生きることがしんどいけれど命を絶つこともできず苦しんでいる方、生きる意味を探し求めている方、誰からも理解を得ることができず、孤独の中で生きている方・・。
本当に困っている人たちに必要なのは、支援ではない「何か」 なのかもしれない。
そこから、悩み苦しむ方たちの心が安らげる場所の必要性を強く感じ、「心の休憩処engawa」を立ち上げることとなりました。
様々な方との関わりを通して、能力主義や生産性などが評価される現代社会の中で、格差が広がり、分断されている人たちが確実に増えている実感もあります。
そんな正解やスピードが求められる社会の中だからこそ、内と外をつなぐ縁側のようなあいまいさやスローな時間を大切にしていきたい、と考えています。
なぜこの活動を続けているのか
日本の5大疾患の一つでもある精神疾患を有する総患者数は年々増え、令和2年には600万人を越えました。

厚生労働省の調査によると、日本の成人の約4人に1人(25%)が生涯のどこかでメンタルヘルスの問題を経験していると報告されており、日本国内でのうつ病患者数は約100万人とされています。しかし、未診断の人を含めると、この数字はさらに多いと推測されています。
精神疾患が要因となり、自殺へとつながる可能性も大いにあります。実際に日本の若者の自殺は増え続けており、世界的に見ても深刻です。
精神的な不調を感じている方の中には、医学的な診断がつかなかったり、はっきりとした原因が分からなかったりする場合があります。そうした【あいまいさ】の中では、焦らず、比較せず、自分のペースで過ごせる居場所が必要だと感じていますが、未診断の場合は福祉制度の対象からも外れるため利用できるサービスはほとんどなく、行き場のない苦しさを抱えている人たちが存在しています。
engawaはそんな方々が、ありのままでいられる場所であり続けたいと考えています。
精神的な不調を抱えていても、診断がつかなくても、「こうあるべき」という枠にはめられずに、誰もが自分の心の声を聴きながら、自分のままで生きていける社会を願っています。その想いが、【あいまいなままでいられる居場所】というengawaの理念へとつながっています。
engawaの3つの特徴

①治療や解決を目的にしない、安心の場
engawaは医療機関ではなく、誰もが安心して過ごせる居場所です。症状の改善や問題の解決を目指すのではなく、その人の存在そのものが肯定されるような、ありのままの状態で過ごせる時間と空間を大切にしています。
②診断や立場に関係なく受け入れる
医学的な診断の有無、症状の程度、社会的な立場、当事者や支援者などの役割——そのすべてに関係なく、訪れた方をそのままで受け入れます。「こうあるべき」という枠を超えて、その方が自分のままでいられる場所となっていくことを目指しています。
③当事者スタッフが寄り添う
engawaでは、精神保健福祉士や心理職だけでなく、生きづらさを感じてきた当事者スタッフも運営に関わっています。支援者の目線ではなく、仲間やピアスタッフとしての水平な関係性の中で、当事者だからこその距離感でそっと寄り添うことができる——それがengawaの大きな特徴です。
活動の中で大切にしていること

■ engawaの核
「相手を変えようとせず、その人のままでいられる関わり」
■ 大切にしている軸
尊重(自己決定・人としての尊厳を守る)
理解(分かろうとし続ける姿勢)
受容(ありのままを受け入れる)
対等(支援者にならない)
+
解決しない(治療の場ではない)
押しつけない
ラベリングしない
先生、親、医師、支援者・・
役割や立場で分けられることは、社会の中では普通のことなのかもしれません。でもその枠の中で、解決、回復を強制されることが、逆にその人の回復を阻んでいることもあるのではないでしょうか。
役割を脱いで、人と人とが同じ目線で出会い直すということ。その出来事こそが回復の始まりなのかもしれない。engawaは、そう信じています。
メンバーで話し合いながらつくりあげてきたコアバリュー
3年間の歩みと、これまでの応援への感謝

設立当初は月に一度の小さな活動でしたが、拠点やオンライン、森林など多様な場所での定期的なイベント開催を通じてご利用いただく方が増え、提供できる場も広がってきました。
縁側のある和室で自由に過ごせて、個室では相談や鍼灸マッサージ施術も受けていただけるメインのイベント「えんがわの日」。森林浴と対話で癒される「森林ダイアローグ」。オンラインでそのとき話したいことを聞いてもらいながら、グラフィックレコーディング(イラストと言葉)にまとめていく「こころの絵日記」など、他では体験できないようなユニークなイベントを定期的に開催してきました。
これまでに172 回のイベントを開催し、のべ 788名の方にご参加いただきました。※2026年4月末時点

これまでengawaを応援してくださった方、利用してくださった方、講師の方、スタッフとして携わってくださった方々の存在があったからこそ、ここまで続けることができました。この3周年という節目は、皆様への感謝の気持ちを改めて形にする大切な機会だと考えています。
今後の方向性とスケジュール

社会起業塾イニシアティブなどの外部のプログラムへ参加したり、プロボノの方のお力を借りる中で、今後のengawaの方向性も定まりつつあります。
これまでは、代表の自宅を拠点として場を開いてきましたが、
これからは、一軒丸ごと拠点として活用していくために、
今までのイベント型の場を続けながら、
申込み不要でふらっと訪れることのできるオープンデーを定期的に実施するために、組織の基盤、運営体制、資金面の整備を進めていきます。
調子の波があり当日参加できるか分からない方など予約のハードルが大きい方にも、予約不要の開かれた場が必要なのではないかということが、オープンデーの背景にあります。
まずは、申し込み不要のイベントを少しずつ開催するところから、テストを行っていく予定です。
スケジュール

この実践の中で、engawaが波紋のように社会へにじんでいくようなロードマップを描いています。

engawaの【あいまいでいい】価値観や関わり方といった文化が、場を通して参加者の方の体験として残り、少しずつ日常へにじんでゆく。
その先に小さな場が生まれ、社会へとにじみ、
あいまいでいられる関係性があったり、正解を急がない人とのつながりが生まれていく。
そして、自分のままでいい、と自分自身を肯定していける人が増えていく。
そんな社会を願っています。
これまで届けられなかった方たちへ、場がにじんでゆくために

本当に必要としている方の中には、まだこの場所の存在を知らない方もいるのではないかと感じます。engawaの場がより多くの方に広がり、これまで届かなかった方たちにも行き渡るようになったら——そんな想いで、このクラウドファンディングに取り組んでいます。皆様のご支援は、その実現に向けた大きな力となります。
どのように資金を使うのか
集めた資金は、スタッフの人件費、居場所の維持・運営費、新しいプログラムの開発等に充てさせていただきます。また、現在ニュースレターや公式LINEを通じて情報発信を行っていますが、より多くの方に【あいまいなままでいられる居場所】の存在を知っていただくための発信強化にも使用いたします。
・リターンにかかる諸経費
・備品代
・オンラインイベント(ろくさん会、こころの絵日記、アートクラス)を運営するための通信費、人件費
・「えんがわの日(オープンデー)」を運営するための消耗品費、その他管理費
・各種ワークショップを開催するための消耗品費、その他管理費
私たちについて

心の休憩処engawaは、精神保健福祉士や心理職、当事者スタッフなど、多様なバックグラウンドを持つメンバー13名で運営しています。医学的な治療ではなく、【生きづらさの中での居場所づくり】に特化した活動を行ってきました。地域の皆様との関係を大切にしながら、誰もが自分らしくいられる社会を目指しています。
リターンについて

ご支援いただいた皆様には、感謝の気持ちを込めたリターンをご用意しています。
3周年記念のお礼メール、オンライン・対面イベントのご招待に加え、今回の3周年のために特別にご用意したリターンもございます。
engawa的場づくり講座では、engawaのこれまでの実践を余すことなくお伝えさせていただく予定です。
それぞれのリターンについては、SNSにてさらに詳しくご紹介をさせていただきますので、ご覧いただけたら嬉しいです。
最後に
【あいまいなままでいられる居場所】という理念は、3年間の活動を通じて確実に形になってきました。
3周年を機に、より多くの方へ支援を届けるために、皆様のお力をお借りしたいと考えています。このプロジェクトを通じて、engawaの仲間として活動を応援してくださる方との繋がりも広がると嬉しいです。皆様からのご支援と温かいご声援を、心よりお待ちしています。






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