はじめまして。私は現在、インドネシア西スマトラ州パダンにある「Sentra Pembinaan Olahragawan Berbakat Daerah Sumatera Barat(SPOBDA)」(西スマトラ州有望アスリート育成センター)にて、JICA海外協力隊としてサッカー指導および選手育成に携わっている髙村諒と申します。
私は福島県相馬市出身で、東日本大震災を経験しました。震災によって日常が大きく変わる中でも、スポーツは人々に前を向く力や希望を与えてくれました。その経験から、スポーツには競技力向上だけでなく、人や地域を支える力があると強く感じています。
私は現在、インドネシアのパダン市で将来を担う若い選手たちの育成に携わっています。パダンでは2009年にM7.5の地震により1000人以上が亡くなる大地震があったほか、度々地震が発生する地域で、昨年には大規模な洪水災害がありました。日々選手たちと接する中で、サッカー選手としての成長だけでなく、災害の多いパダンで、地域や社会に貢献できる人材を育てたいという思いを抱くようになりました。
そこで今回、私の所属する西スマトラ州有望アスリート育成センターにて、インドネシアの高校年代サッカー選手を福島県へ派遣し、「スポーツ」「防災」「国際交流」をテーマとした研修を実施します。このかけがえのない学びと交流の機会を実現するため、私は企画責任者としてクラウドファンディングに挑戦します。


実際の指導写真
このプロジェクトについて
本プロジェクトは、インドネシア西スマトラ州の高校年代サッカー選手2名を福島県へ招待し、「スポーツ」「防災」「国際交流」をテーマとした研修を実施するものです。

参加者は、福島県内の高校やサッカークラブとの交流やトレーニングを通じて競技力向上を図るとともに、東日本大震災・原子力災害伝承館や震災遺構などを訪問し、災害の経験や復興への取り組み、防災・減災について学びます。また、地域のスポーツ関係者との交流を通じて、スポーツが地域づくりや人材育成に果たす役割について理解を深めます。
インドネシアは地震や津波、火山噴火など自然災害が多い国であり、私が活動する西スマトラ州も2004年、2005年、2007年、2009年と過去にM8クラスの大規模な地震被害を経験しています。昨年11月にはパダン市で大規模な洪水被害が起こりました。しかし、若い世代が実践的な防災教育を受ける機会は決して十分とは言えません。
本プロジェクトを通じて選手たちには、サッカー技術の向上だけでなく、防災に関する知識や判断力、行動力、そして国際的な視野を身につけてもらいたいと考えています。そして福島で得た学びをインドネシアへ持ち帰り、地域や学校、スポーツ現場で共有することで、防災意識の向上と次世代リーダーの育成につなげていきます。

私たちが目指すのは、「スポーツ」「防災」「国際交流」を通じた次世代リーダーの育成です。福島で学んだ経験を未来へつなぎ、インドネシアと日本の架け橋となる人材を育てるため、皆さまの温かいご支援をよろしくお願いいたします。
普段の練習風景
なぜ今このプロジェクトが必要なのか
インドネシアは世界でも有数の地震大国です。特に私が活動する西スマトラ州パダンは、将来的な大規模地震や津波の発生が懸念される地域であり、2025年には州内で大規模な洪水被害も発生しました。しかし、現地の若者たちと話していると、防災に関する知識や意識、災害時に自ら判断して行動する力を学ぶ機会はまだ十分ではないと感じます。
一方で、彼らのサッカーに対する情熱は本当に素晴らしいものがあります。私が指導する選手たちは毎日のように練習に励み、将来は州代表やプロ選手になることを夢見ています。サッカーでは、状況を瞬時に判断する力、仲間と協力する力、自ら役割を果たす力が求められます。私は、こうしたスポーツを通じて培われる力を防災教育と結び付けることで、地域を支える人材育成につながると考えるようになりました。
日本の福島県は、東日本大震災と原子力災害を経験し、その復興の過程で世界的にも先進的な防災教育を実践してきました。また、Jヴィレッジは震災直後には原発事故対応の拠点として使用され、その後サッカー施設として再始動し、地域復興の象徴となった場所です。さらに、いわきFCをはじめとする地域に根差したスポーツ活動からは、スポーツが人々の心を支え、地域に活気を取り戻す力を学ぶことができます。

防災とスポーツ、そして復興。この3つを同時に学べる場所は世界でも極めて貴重です。福島での学びを通じて、選手たちが競技者としてだけでなく、将来地域を支えるリーダーとして成長するきっかけをつくりたいと考えています。

パダンの洪水被害
写真引用元
インドネシア、大洪水の死者500人超す 行方不明も500人以上 - BBCニュース
訪問先・研修内容
本プロジェクトでは、福島県内の教育機関、スポーツクラブ、防災学習施設を訪問し、「スポーツ」「防災」「国際交流」の3つの視点から学びを深めます。


福島県立ふたば未来学園中学校・高等学校では、東日本大震災後の地域復興に貢献することを通して、地域や世界で活躍する「変革者」を育成する教育について学びます。
学校設立の経緯や教育理念、復興教育の取り組み、探究学習の概要について説明を受けるほか、校内施設や寮、グラウンドなどの教育環境を見学します。また、授業や探究活動の見学を通じて、生徒が主体的に地域課題と向き合う学びの実践について理解を深めます。
可能な範囲で生徒との交流の場を設け、学校生活や探究学習の成果についてご紹介いただく予定です。

ふたば未来学園高等学校サッカー部では、競技力向上と人間形成を両立する選手育成について学びます。
サッカー部の沿革や活動方針、育成理念、競技と学業の両立に関する取り組みについて説明を受けるとともに、実際のトレーニングを見学・体験します。
また、指導方法やコーチング、トレーニング設計の考え方、コンディション管理などについて学び、日本の高校サッカーにおける育成環境への理解を深めます。
いわきFCでは、スポーツクラブが地域づくりや復興に果たす役割について学びます。
クラブ設立の経緯や理念、ビジョン、地域との連携事業、東日本大震災からの復興に向けた取り組みについて説明を受ける予定です。
また、商業施設併設型クラブハウスであるいわきFCパークを見学し、地域密着型クラブとしての運営や、スポーツを活用した地域活性化の実践について理解を深めます。
Jヴィレッジでは、スポーツと復興の関係について学びます。
Jヴィレッジは、震災後に東京電力福島第一原子力発電所事故への対応拠点として使用された後、スポーツ施設として再開し、福島復興の象徴的な存在となりました。
施設見学を通じて、その歴史や再生の歩みについて学ぶとともに、スポーツが地域に希望や活力をもたらす力について理解を深めます。

写真引用元
トップページ | Jヴィレッジ

東日本大震災・原子力災害伝承館では、震災と原子力災害の実態、そして復興への歩みについて、展示見学と語り部講話を通じて学びます。
展示見学では、地震、津波による被害や、東京電力福島第一原発事故に伴う長期にわたる避難生活、現在も続く原子力災害への対応について、実物資料や解説資料、証言映像を通して理解を深めます。
また、語り部講話では、被災した住民から発災当時の経験や避難、地域コミュニティにおける役割について聴きます。
複合災害の教訓を次世代へ継承することの重要性を理解し、将来の防災・減災に向けた取り組みに生かしていくことを目指します。

写真引用元
東日本大震災・原子力災害伝承館
プロジェクトが目指す未来
私がこのプロジェクトを通じて実現したいのは、サッカー選手であると同時に、地域を支えるリーダーを育てることです。

本研修を通じて選手たちには、サッカー競技に必要な技術や戦術だけでなく、自己管理能力、状況判断力、協働する力、責任感といった、競技者としても社会人としても必要な力を身につけてもらいたいと考えています。
また、防災や復興に関する学びを通じて、災害時に自ら考え行動する力や、仲間や地域を支える意識を育んでもらいたいと考えています。
帰国後は、参加した選手たちが福島で得た学びをチームや学校、地域へ共有し、日本で学んだトレーニングや防災活動を継続的に実践します。避難訓練や防災ミーティングを主導し、サッカーではリーダーとしてチームを牽引する存在になることを期待しています。
そして将来的には、この経験を持った若者たちが指導者、教育者、警察官、公務員などさまざまな立場で地域社会を支え、災害時には人々を導き、平時には地域を活性化する存在になってほしいと願っています。
スポーツで培われる「判断力」「協働力」「責任感」を防災や地域づくりへつなげる。私たちはこのプロジェクトを通じて、スポーツと防災を融合した新たな人材育成モデルをパダンから発信していきたいと考えています。

選手たちとの写真
現在の準備状況とスケジュール
プロジェクトの実施に向けて、参加者はすでに確定しており、参加予定の高校生についてはパスポート申請を完了しています。また、福島県内の受け入れ先とも連絡・調整を重ねており、研修内容や訪問日程の具体化を進めています。
クラウドファンディング成立後は、航空券や宿泊先の手配、査証(ビザ)取得手続きを進めます。査証取得には1~2か月程度を要するため、速やかに必要な準備を開始し、本年度11月の研修実施を目指しています。
現在、福島県立ふたば未来学園高等学校、いわきFC、Jヴィレッジ、東日本大震災・原子力災害伝承館をはじめとする関係機関との調整を進めており、研修プログラムの詳細を詰めています。今後は受け入れ先との最終調整や渡航手続き、研修内容の最終確認を行い、安全かつ有意義な研修となるよう準備を進めていきます。

参加生徒・保護者説明会の様子
リターンについて
本プロジェクトでは、支援のお返しについては、金額に関わらず、すべてのご支援者の皆様へ共通のリターンをご用意しております。物品などの返礼品ではなく、いただいたご支援をできる限り選手たちの学びと成長のために活用したいと考えております。何卒ご理解いただけますと幸いです。
ご支援いただいた皆様には、プロジェクト期間中の活動報告をお届けいたします。福島での研修の様子や選手たちの学び、現地での交流の様子などを写真とともにご報告させていただきます。
また、プロジェクト終了後には、活動報告書とともに、選手たちからの感謝のメッセージをお送りいたします。
皆様からいただいたご支援を大切に活用し、選手たちの成長につながる有意義な研修を実現してまいります。

最後に
スポーツと防災という一見異なる分野を組み合わせた、前例のない挑戦かもしれません。しかし、若者たちの成長を支えるのは、必ず地域社会全体の未来につながっていくと信じています。
パダンの選手たちが福島で学んだ経験を故郷に持ち帰り、それが新たな防災文化の芽となって地域に根付いていく。そんな未来を一緒に創っていただける仲間を、心から募集しています。ご支援のほど、どうぞよろしくお願いいたします。








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