お子さんの夏休み、少しだけ手を止めて読んでほしいこと
こんにちは。株式会社ノラクリエイトの里崎と申します。
これまで15年以上、アウトドア用品やマリン用品のメーカーを営んできました。
そういった経験が防災にも活かせると思っていただけたのか、近年は地域の自治体さんや福祉施設向けさんに防災講演やワークショップの依頼をいただくことが増えてきました。
今回の「野守り」を作ることになったきっかけも、地域の市民センターさんからのご依頼で実施した、とある防災ワークショップでした。
(地域の防災ワークショップ)
参加してくださった方からいただいたご質問は、地震や水害などの大災害とは全く関係なく、ワークショップの内容ともほぼ関係のない、
「野外で子どもが遭難した時が怖い、その対策が知りたい」
というものでした。
これは本当に衝撃で。
そうだよな、言われてみれば確かに…と今なら思うんです。
地震や水害と言った大災害への備えをおろそかにしていい、という意味では決してありません。それはそれで重要なことです。
でも、より身近な危険である、野外活動における遭難や怪我などの方が、子どもを持つ親からしてみればよっぽどリアルな「災害」なのだということを痛感した出来事でした。

それからずっとそのことが頭にあり、ある時ふと思ったのが
「野外でも、水辺で言う“ライフジャケット” のような必携アイテムがあればな」
ということ。
必要最低限のエマージェンシーキットを常に持たせることができれば、最悪の事故が起きる可能性を少しでも減らせるのではないかと思ったんです。
そこで作ったのがこのキット、【子ども向けエマージェンシーキット「野守り」】です。
開発は私のみならず、弊社スタッフの防災士と、あと別角度からのアドバイスも欲しくて、以前から親しくさせてもらっているライターの「ずぼらまま」さん(こちらも防災士)に監修をお願いしました。
無論、私が今回作ったこのキットこそが「答え」だ、とは全く思っていません。
それでも、水辺でのライフジャケット着用が、たくさんの方の啓蒙でこれだけ広がってきたように。
このキットが野外の安全対策を考えるきっかけと啓蒙になればという想いで、今回クラウドファンディングを実施することにしました。
変な話ですが、このキットを手に取る取らないは別として。
これをきっかけに、野外での安全管理に少しでも関心を向けてくだされば、私としてはそれだけで嬉しいです。
子どもに持たせても負担にならない、実践に即したキットを
まず最も考えなければならないのが、
子どもが持てる量や重さは限られている
ということです。
なので、まずは想定されるシーンを限定しました。その想定とは
子どもが野外ではぐれた際、救助までの数日間を耐える
です。
あれこれと欲張って重たくなり、結果的に子どもが持つのをイヤがるなら何の意味もない。
だからこそシーンを限定し、最低限のアイテムに絞ることは非常に重要だと考えました。

これらを何度も検討し、私のみならず複数の防災士と徹底して協議し、そして実際に子どもが野外で持ち歩くテストを繰り返した結果がこの内容です。
趣旨は非常にシンプルです。
子どもに「常に持たせる」。
・キャンプはもちろん、
・普段の公園や散歩、
・旅行の際にも。
あれが足りない、これが足りないという「足し算」の考え方ではなく。
いかに子どもに「持ってもらうか」。
その中で、「これを持ってて本当に良かった」という絶対に有用なアイテムだけをいかに組み込むか。
もし道に迷った時、大人ならまだ冷静に行動できるかもしれません。しかし、
・まだ体も小さく、体力もない
・思わぬ行動を取ることがある
・緊急時にどう対処すればいいか分からない
そんな子どもにこそエマージェンシーキットが必要だということには強く確信を持っています。
「野守り」キット内容


あとこれはキットには含まれませんが、お子さんの好きなおやつ(日持ちがして溶けにくいもの)を保護者様の方で入れてあげてください。
※キットに入れなかったのは、消費期限の問題と、あと何よりお子様のアレルギーや好みがあるためです。おすすめ行動食はガイドブックにも記載しておりますので参考にしてみてください。

【ウォーターボトル(250ml)】

250mlは少ないようですが、これ以上のサイズだと子供には重たく、おそらく持ち歩く習慣まで行かないと思います。
もちろん一般論から言えば少ないのは確かです。よく言われる、人間が一日あたり必要になる水の量は・・・という量には全く及ばないでしょう。
「では容量を増やしましょう。その一般論に従って、3日間で必要になるであろう約2リットルから3リットルほどを持たせることにしましょう。」
……これが現実的でないことは、誰の目にも明らかなはずです。
そんな重たいものを子供が常に持ち歩けるはずもなく、そして持ち歩かないのであれば価値も意味も「ゼロ」です。
たったコップ一杯の水でも、手ぶらで遭難することを考えると天と地の差です。
水は親御さんの方で都度ボトルに入れて持たせてあげてください。(水道水でいいです。むしろ水道水がいいです。)最初から水の入ったペットボトルをキットに加えなかったのは、そういった定期的な運用と衛生面を考えての事です。
ボトルはニッコー社製の、もともと研究開発用に作られた高品質なボトルをチョイスしました。その理由はまず割れにくいこと、そして漏れないこと。あとは軽いことです。
透明なボトルを選んでいるのにも理由があり、もし湧き水などを発見してボトルに汲む際、透明なら中にゴミなどが入っていないかしっかり目視でチェックできます。
●材質:本体・キャップ/ポリプロピレン(PP)
●色:透明
●使用可能温度範囲:0~98℃
●サイズ:直径6cm 高さ13cm
●重量:約40g(ボトル単体)
●製造国:日本
【ホイッスル】

お子さんの肺活量でも音が出るよう、軽く吹いても大きな音が出る日本製のホイッスルをチョイスしました。
野外において、人の声は遠くには全く届きません。何より、大声を上げたり叫んだりするのは非常に体力を消耗します。
この笛、平常時は多少オモチャとして吹いて遊んでも構いませんので、「お父さんお母さんとはぐれたら、この笛を吹いて知らせるんだよ」ということをしっかり教えてあげてください。

●材質:ABS樹脂
●サイズ:約45mm×15mm
●重量:約5g
●製造国:日本
【SURVIVALガイド】
ここで、他のアイテムの解説をする前に「ガイドブック」のご紹介をさせてください。(ちょっと長くなりますが、大変重要なので是非ご一読いただければ幸いです)
ガイドブックでは、このKITに収納したアイテムの基本的な使い方はもちろん、
「みちにまよったら、まずはなにをすべきか?」
という最も重要な行動指針を、子どもにも分かりやすく記してあります。
本当にこれがまずは一番重要なんです。道に迷ってパニックになり、我を忘れて駆けまわったりしてしまうとエマージェンシーキットなど何の意味も無くなってしまいます。ですから、エマージェンシーキットの出番が来る「前」の事前準備と心構えのために力を入れてガイドブックを作っています。
分かりやすさと、そして子供へ安心感を与えたくて、ガイドブックのイラストはイラストレーターのこいしゆうかさんにお願いしました。
アウトドアにも造詣の深いこいしさん、とても暖かいイラストに仕上げてくださいました。


また、表紙以外の絵はあえて白黒にしてあり、お子さんが「塗って遊べる」ようにしています。
これには狙いがあり、まずはこのガイドブックを「事前に」しっかり予習してほしいということ。KITが届いたら、まずはちゃんとこのガイドブックを開いて親子で読む、という時間を取ってほしいのです。
そのために、イラストを好きな色で塗りながら一枚一枚しっかり見てもらえるようにしました。
そして、このガイドブックの後半は「親子で書き込めるスペース」を設けています。
●持病があるお子さんへの、個別の注意点や薬の飲み方など
●お子さんの性質に合わせた、親にしかわからないアドバイスやメッセージ
何より「親からの直筆メッセージ」そのものが、非常時にお子さんを安心させる何よりの味方になります。
【エマージェンシーブランケット】


非常に薄手ですが、アルミ蒸着面が体温を反射するため、広げてくるまればかなりの保温性があります。
大きさは140cm×200cm。子供であればくるまるのにも十分、またタープ的に使い雨風を凌ぐのにも有効です。
捜索時に発見しやすいよう、色は目立つゴールドにしています。
※緊急用なので基本的には1回のみの使用を想定しております。繰り返しの使用は出来ないものと考えてください。また、長期間の保存で素材が劣化することもあるため、定期的なチェックを欠かさないようにしてください。

●材質:アルミ蒸着フィルム
●サイズ:140cm×200cm(展開時)
12cm×7cm×1cm(収納時)
●重量:約60g
●製造国:中国
※救急セットについて
薬機法など法律の問題があるため、救急セットに相当する絆創膏や消毒液などのアイテムは本KITには入れていません。各御家庭で必要なものを話し合い、適宜KITの中に組み込んでください。
【収納ポーチ】

以上のアイテムを収納するポーチも、子供向けだからといってチャチなものを使ったりはしていません。当店でも通常、大人用として単品で販売している丈夫なものです。中身をアップデートしながら長く使っていただけます。
(ショルダーベルトが付属し、また裏面にストラップが装備されているので、ベルトに通したりザックに取り付けたりできます。)
カラーは3色(オリーブ、コヨーテ、ブラック)ご用意いたしました。ご兄弟・ご姉妹での使い分けに便利です。
●材質:ナイロン
●サイズ:約13cm×20cm×3cm(マチがあるためおおよそのサイズです)
●重量:約260g
●製造国:中国

防災セットやエマージェンシーキットで「サポート」までやるのはあまり聞かないと思いますが、私はやります。生半可な気持ちではなく、子どもを心配する保護者様とどこまでも真剣に向き合うためです。
というわけで、私と防災士による半年間の「サポート」がこのKITには特典として付帯します。
これは一般的な防災セットでもそうですが、
・自分で考えて中身を「カスタム」すること
・それを常に「アップデート」すること
この2つが非常に重要です。
それはこのキットでも同様で、特にお子さんの年齢、個性はそれぞれ様々であり、個別に入れる必要がある物品も様々あるはずです。(そして子供はすぐ成長します!)
そして何より「親子で作るエマージェンシーキット」という所にこそ意味があり、ご家族で話をしながら常にアップデートしていける「余白」もまた大切だと思っています。
その余白を埋めるためのお手伝いを、我々で全力サポートします。
無期限というわけにはいかないので半年という期間を区切らせてはいただきますが、分からない事や不安なことがあれば「公式LINE」「メール」にていつでもお尋ねください。
※サポートの連絡先はリターンのお届け時にお知らせいたします。
自己紹介
すみません、私が何者なのかというご紹介を忘れておりましたが、
「野良道具製作所」「スピアフィッシング JACKKNIFE」
というアウトドア&マリン用品メーカーを営んでおります、株式会社ノラクリエイトの代表、里崎と申します。

とにかく海も山も川も大好きで、自然の中で遊ぶうちに気づけばそれが仕事になっていました。

このような巨大な魚を素潜りで突いて獲る、もちろんそれはとてもエキサイティングなことですが、同時に危険も伴います。実際に、ショップのお客様や私の潜り仲間も海で命を落としてきました。
キレイ事を言うつもりもなく、何よりも自分ごととして、そして身近な人にも事故が起こってほしくないという思いで、これまで「海の安全管理マニュアル」の配布やその啓蒙に努めてきました。
(参考までに、私が取りまとめて作成した安全管理マニュアルの配布ページを以下に記載しておきます。ご興味のある方はご覧になってみてください)
https://xn--w8j8id6c8aj6ezgk71a6552ecn6c.com/anzenkanri
防災や野外での安全対策に関心が強いのも、そういった経験がバックグラウンドにあるからだと思います。
●防災士監修
内容物のチョイスにおいては私のひとりよがりになってもいけないので、アウトドア経験が深く子供への野外活動指導実績のある弊社スタッフと、防災士であり公演実績が多数あるアウトドアライターさんに監修とアドバイスをお願いしました。
■ずぼらまま(幸田 美季)防災士/オートキャンプインストラクター/アウトドアライター

防災士として、子ども向け・大人向け・女性向けの防災講習を各地で開催。キャンプで培った「外で暮らす技術」をベースに、体験を通して学べる実践型の講座を得意としています。東京都町田市防災アンバサダー(3期目)として地域の防災啓発活動にも従事。キャンプ分野では初心者向け講習からオートキャンプインストラクターの育成まで幅広く携わるほか、アウトドアライターとしてキャンプメディアをはじめ各媒体で執筆・監修を手がけています。
■宮本 和夫(みやもと かずお)防災士/日本陸上競技連盟(JAAF)公認ジュニアコーチ

広島県内各地で、自然体験活動や子ども向けアウトドアプログラムを企画・運営しています。
森のかけっこスクール、親子で山を歩く体験や、子ども向け登山プログラムなど自然環境の中で子ども達のからだづくりをする活動を中心としながら、防災士として防災こどもキャンプなども開催。
このお二人と私で、やはり共通していたのが「子どもに負担のない範囲で、それでいていかに役立つアイテムを持たせるか」という点で、お互いがピックアップしたアイテムはほぼ一致したものでした。
最後に
ネットで情報過多な現代では、つい「これも足りない、あれも足りない」となりがちです。
でも大切なのは、簡単なことでもいいから「まずはやってみること」です。
「足りなくていい」んです。
そして足すべき情報は、ネットには転がっていません。
最も大事なその情報は、最も大切なあなたの家族が持っているものです。
ご家族で話し合いながら、ご家族だけの、最高のエマージェンシーキットを作り上げてください。
この「野守り」という取り組みを知ってもらって、この長い文章を読んでもらって、それがほんの少しでも良いきっかけになれば、私としてはそれ以上望むことはありません。
●メーカーについて
【メーカー】株式会社ノラクリエイト(日本)
このプロジェクトで取り扱うリターン品はODM製品です。




