挨拶・はじめに
皆さま、こんにちは。高津川花火大会実行委員会です。
かつて益田の夏には、家族や友人と高津川のほとりに集まり、夜空に咲く花火を見上げる時間がありました。
子どもの頃に親と手をつないで歩いた帰り道。友人と笑い合った汗ばむ夏の夜。恋人と、照れた顔を誤魔化すように見上げた花火。そして大人になっても語り継がれる、笑える失敗談まで。
益田水郷祭は、一人ひとりのかけがえのない思い出を刻み、この土地との心の結びつきを育んできました。

しかし、当たり前だった夏の景色は、突然失われてしまいました。
お祭りがなくなるということは、単に一つのイベントがなくなることではありません。家族や友人が集まる理由が1つなくなり、帰省した人が「ただいま」と懐かしい顔に出会える場所が1つ失われること。そして、子どもたちがふるさとの夏を思い出すきっかけの1つを失ってしまうことでもあります。
そんな危機感を抱いた地元の有志や企業、地域を愛する市民が、「もう一度、益田の夏に花火を打ち上げたい」という思いから、高津川花火大会実行委員会を結成しました。
日本一の清流・高津川を舞台に、かつての記憶と、これからの未来をつなぐ一夜をつくるため、皆さまのお力をお貸しください。

人情あふれる、味わい深い益田というまち
島根県西部に位置する益田市は、人口およそ4万人の小さなまちです。
日本一の清流と称される高津川、日本海、そして豊かな山々に囲まれ、このまちは時間がゆっくり流れています。高津川は、日本で唯一、流域にダムのない一級河川。雪舟ゆかりの萬福寺や医光寺には、中世から受け継がれてきた文化が今も静かに息づいています
豊かな自然が育む食材にも恵まれています。町の小さな食堂や居酒屋にふらっと入るだけで、「益田って、本当に何を食べてもおいしいね」と驚かれることが多いです。 観光客向けの名店はもちろん、地元の人たちが普段通う店もおいしい。それも、この町の魅力のひとつです。
そして、このまちが一番誇れるものは、人の温かさかもしれません。 道ですれ違えば、坊主頭の学生たちが大きな声で挨拶をしてくれる。スーパーで子どもたちが「じら(わがまま)」を言って困っているお母さんがいれば、近くにいたおばちゃんが自然と手を差し伸べる。元気がない顔をしていると、翌朝には玄関先におっちゃんからの野菜がそっと置かれていることもあります。
お互いの顔が知れてしまう近さが、時には少しわずらわしく感じることもあります。でも、その距離の近さこそが、このまちの温かさであり、義理と人情を育んできた礎なのだと思います。
進学や就職で益田を離れた人も、お盆の花火だけは家族と一緒に見ようと帰ってくる。益田水郷祭は、そんな約束のような一日でもありました。

一度幕を閉じた祭を復活させることの覚悟
今回、花火大会を復活させるにあたっては、「復活」だけでなく「継続」させることまでしっかりと考えることが大切だと考えています。
益田水郷祭が長く続けられてきた中で、地域の中で「これからも当然続くだろう」というどこか他力本願な姿勢も生まれてしまっていたと思いますし、特定の企業や市民に負担が偏ってしまっていた面もあると思います。
そこで私たちは、今一度、花火大会に対する一人一人の想いを喚起し、花火大会を下支えする民間の力を広げることが大切だと考え、今、「市民参加型」の運営体制の構築を図っています。
実際、呼びかけに集まった企業・市民は少なくなく、例えば、広報や広告物のデザイン制作や、川沿いの草刈り、メインステージの設営などを、地元の企業が「業務協賛」という形で支える体制が構築されつつあります。
予算も人手も限られるこの地において、このように市民の「花火大会を続けたい」という主体的な思いと、それに基づく「アクション」が結集することは、持続可能性を高めるのに必要不可欠だと思っています。


4000万という大きな壁
少しずつ運営を支える市民参加型の体制は構築されてきていますが、花火大会の復活と継続への道のりは容易ではありません。
正直に書きます。
花火大会を安全に開催するには、総額約4,000万円もの費用がかかります。
この数字は決して軽いものではありません。簡単に達成できる目標ではないことも十分承知しています。それでも私たちは、この目標から逃げないと決めました。
なぜなら、「花火を打ち上げること」だけを目標にしたくなかったからです。
準備を始めて初めて知ったことも、たくさんありました。会場の草刈りだけでも想像を超える広さで、「花火大会は、花火を打ち上げるだけでは開催できない」という現実を痛感しました。
会場に来てくださる皆さんが安心して楽しめるように、警備や安全対策、設営、会場整備まで、一つひとつ妥協せずに取り組みたいと考えています。子どもたちが笑顔で走り回り、ご高齢の方も安心して楽しめる場所をつくる。そのすべてを支える準備があってこそ、一夜の感動は生まれます。
今回クラウドファンディングでは、費用の一部、500万円を目標に応援してくださる方を募集します。
益田市出身で現在は市外・県外に住む方、益田を訪れてくださったことがあり、益田を好きになってくださった方、また、今回を機に、益田やこの花火大会へ関心を持ってくださった方、ぜひご支援をご検討いただければ幸いです!

誇りとなる花火大会を目指して
「花火は数じゃない。」
今回花火を作っていただく花火師さんの言葉です。近年、花火大会は何万発という数が魅力として語られることが多いですが、私たちはそこで競うのではなく、一発一発に想いを込め、職人の技が光る花火を丁寧に打ち上げる25分間を届けたいと考えています。
職人が魂を込めた一輪一輪が夜空を彩る時間を創り上げることで、かつての水郷祭を知る人にも、これから初めて見る子どもたちにも、「益田には、この花火大会がある」と誇ってもらえるような存在へ育てていきたい。
益田に住む人と、益田を想う人の力が結集し、全国や世界に誇れるような花火大会が実現できた時。それは「花火大会の復活」にとどまりません。この土地ならではの伝統や歴史といった、まちのアイデンティティを大切にしようとする心や、「何もない」と言われがちなこの土地からでも自信をもって挑戦していこう、という精神を養う出発点になると思っています。
そんな“野望”も詰まった高津川花火大会の第一歩に、ぜひ皆さまのお力をお貸しください。

今後のスケジュール
・6月〜8月:市内企業に対して協賛依頼、市民寄付、クラウドファンディング募集
・7月中旬:会場周辺整備/草刈り
・7月21日:「広報ますだ」2万部に花火大会チラシの折り込み作業
・7月下旬:会場警備計画作成(駐車場誘導、会場警備、トイレの設置等)
・8月初旬:市民ボランティア説明会
・8月中旬:クラウドファンディング返礼品、市民寄付返礼品郵送
・8月21日:会場前日設営(メインステージ、花火の台船等)
・8月22日:高津川花火大会 当日
・8月23日:撤収作業、会場周辺の掃除(ゴミや花火の残骸等)
最後に
どの地域に暮らしていても、子どもの頃に花火を見上げた記憶は、きっと誰の心にもあるのではないでしょうか。
夏の夜、夜空いっぱいに咲く花火は、大人になると「ふるさとの記憶」になります。
しかし今、島根県益田市では、その当たり前の景色が失われつつあります。
私たちは、大人として、このまちの子どもたちに夏の思い出を残したい。そして、益田を「寂しいまち」にしたくありません。
皆さま一人ひとりの応援が、高津川の夜空に花を咲かせます。
どうか、この挑戦の仲間になってください。
そして今年の夏、未来へつながる一発目の花火を、一緒に打ち上げましょう!




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