デンマークへ、奈良女子大学管弦楽団の音楽を届けたい
初めまして。奈良女子大学管弦楽団 団長の新木柚葉です。昭和44年の創設から変わらず【地元奈良に愛されるオーケストラ】を目指して活動してきた私たちが、いよいよ3度目となる海外公演に挑戦します。開催国はデンマーク第2の都市「オーフス」です。
当団の部室には、少しボロボロになりかけた、イタリア公演のポスターが飾ってあります。「これは幻なのでは…!?」そんなことを思いながら過ごしてきた私たちに、デンマーク公演の話が!このお話をいただいたのは、ちょうど2年前。私には1回生の頃からこのデンマーク公演を率いていくという使命がありました。何としてもこのデンマーク公演を成功させたい、その一心で、定期演奏会、学内行事、依頼演奏等に取り組み、奈良女オケの魅力を発信してきました。
しかし、私ひとりだけでは到底無理…。そんな私には心強い同級生の存在がいます。深夜まで部室に籠って練習したり、練習終わりにみんなでラーメンを食べに行ったりと仲が良く、演奏技術・運営面ともに最高のメンバーが揃っています。そして、我々3回生の背中を見て、1・2回生がしっかりついてきてくれます。今の奈良女オケのメンバーなら、必ずこの公演は成功できる、そう確信しております。
13年ぶりの海外への扉を開く
2008年のプラハ公演、2013年のイタリア公演を経て、13年ぶりとなる今回の海外公演は、私たちにとって大きな転機になります。当団創設当初は、弦楽器はもちろん、管打楽器の団員が不足しており、1つのオーケストラとして活動するには厳しい状況でした。そこから次第に管打楽器奏者が集まり、弦楽器奏者も増え、着実に学生オーケストラとして成長してきました。しかし、2020年頃からの新型コロナウイルスの影響により、これまでできていた活動の自粛を余儀なくされました。当時の団員の力によって何とか小規模ながらも演奏会を開催、そしてYouTubeへの動画投稿もこの頃から始まりました。コロナ禍で一度は途切れそうになった伝統・歴史を守るべく、奮闘した奈良女オケの強さがここにあります。
怒涛のコロナ禍を経てさらに団員が増えた今、海外で単独公演ができるようになるまで取り戻した私たちの音楽は、地元奈良だけにとどまらず、世界へと発信させていきたいと思っています。現在団員は約50名。奈良県内の大学を中心に関西圏の女子大学生が一体となって音楽を奏でています。
そして今回、私たちが目指すのは「単なる海外での演奏」ではありません。日本、そして奈良の地で育まれた私たちの音楽を世界へ発信し、音楽を通じた文化交流を実現する。海外での経験を通じて、団員一人ひとりが成長し、帰国後さらに充実した音楽活動へと繋げたいのです。
公演地 デンマークへの思い
この挑戦が生まれたのは、2024年。常任指揮者・木下麻由加先生からのご提案です。木下先生はデンマーク王立音楽アカデミー指揮科を修了されており、そのご縁もあって本公演地として選定しました。木下先生は当団の常任指揮者としてお迎えして3年目となり、学生と木下先生の関係も深くなり、着実に演奏技術を向上させています。先生の、きめ細かく、熱意のこもった指導は、学生を大いに導き、一体感のある音楽・作曲家が伝えたい音楽を精一杯表現しております。
また、本公演のメイン、交響曲第3番「ひろがりの交響曲」は、木下先生がライフワークとして研究するカール・ニルセンが作曲した作品です。木下先生のニルセンに対する愛情、熱量は計り知れないものです。そんなニルセンの曲を先生の指揮とともに奈良女オケが精一杯演奏いたします。「ひろがり」は、草原のような穏やかなものというより、「拡張」というイメージ。建築的で、主題の展開・波及、リズムや音の並びがあらゆる形で広がっていく1楽章から始まります。そして、2楽章は「風景・自然の声・人類の熱い想い」という3者が互いに演奏されます。後半では白石優子、武久竜也をソリストとしてお迎えしソプラノとバリトンのソロが母音だけで歌うヴォカリーズを奏でます。そして、とりとめのないスケルツォ風の3楽章では、善と悪を表すようなオーボエの2つの主題が展開していき、そこから流れるように4楽章に突入していきます。4楽章では、「仕事と日常、生活の健全な活動への賛歌」とされ、飾らない日常への喜びを壮大に歌い上げます。このニルセンの作品を本場デンマークで演奏いたします。
木下麻由加/Mayuka Kinoshita
(photo by Ayane Shindo)
Conductor/木下麻由加
奈良女子大学管弦楽団常任指揮者。神戸大学在学中に当団プラハ公演にヴィオラで賛助出演。それ以来、奈良女オケとは20年超の付き合いである。ニルセン(19世紀末〜20世紀前半に活躍したデンマークの作曲家)が好き過ぎてデンマークに留学した、と言ったら大体変人扱いされる変人。活動はクラシックメインだが広く浅く何でも聴くのが好き。映画&アニメのサントラ、ゲーム音楽、ポップス、ジャズ、アニソン、ボカロetc...趣味も広く浅く。天体観測、史跡探訪、美術鑑賞、カフェ&バー巡り、球技全般(参加する方)etc... 甘党でアイスは常に冷凍庫に。お酒も大好き!動物も全般に好き。もふもふは正義!ムーミンとスヌーピーのグッズを集めている。スナフキンになりたい&ウッドストックと友達になりたい。最推しは野村萬斎様。5年程前から殺陣を習っている。あとは乗馬を習って砂浜で暴れん坊将軍の冒頭シーンごっこができれば、人生悔い無し。
※この紹介文は以前指揮者がInstagramライブに出演された際ご自身で書かれた自己紹介文を一部引用しました
大森愛弓 作曲 静御前ー女神となった者ー「日本国外初演」
今回のプログラムでひときわ異彩を放つ「静御前ー女神となった者ー」は、日本人作曲家の大森愛弓が作曲した「女性のためのオーケストラ作品」であり、本公演が日本国外初演となります。本作の主人公、静御前は日本の武将 源義経の側室として知られる女性です。この曲には、静御前の、運命に翻弄されながらも、強く誇りをもって精一杯生きていくという「強い女性像」が描かれています。この曲を、日本の女子大学生が、日本の女性指揮者とともに力強く、繊細に演奏いたします。日本風のオーケストレーションにもご注目ください。
奈良を中心に様々な場所で演奏中♪
女子大学生ならではの繊細さと優しさを備えながらも、勇ましく激しく力強い演奏ができることが、私たち奈良女子大学管弦楽団の大きな魅力です。
【これまでの活動報告】
○毎年開催の演奏会
5月スプリングコンサート、7月アンサンブルコンサート、12月定期演奏会
○依頼演奏(参加済み、参加予定のもの)
・福祉施設での依頼演奏、小学校、ピアノ教室での依頼演奏
・春日野音楽祭
・ランタンフェスティバル (談山神社にて)
・近鉄奈良駅での路上ライブ
・奈良国立大学機構アカデミックEXPO オープニングセレモニー
・奈良女子大学記念館ランチタイムコンサート
・奈良女子大学同窓会 佐保会 七夕コンサート 等
佐保会 七夕コンサート リハーサルの様子
2027年3月、いよいよデンマークのステージで!

【奈良女子大学管弦楽団デンマーク公演】
日時:2027年3月2日(火)
場所:オーフスコンサートホール (Musikhuset Aarhus/オーフス市)
曲目:ヨハン・シュトラウス2世/こうもり序曲、大森愛弓/静御前ー女神となった者ー、
カール・ニルセン/交響曲第3番「ひろがりの交響曲」
指揮:木下麻由加(常任)

【デンマーク公演壮行演奏会(第55回定期演奏会)】
日時:2026年12月13日(日)
13:00開場、14:00開演
場所:いかるがホール 大ホール
曲目、指揮者:同上
※13:30頃~プレコンサート、プレトークがございます。
資金が足りません。ご協力をお願いします。
会場費や現地スタッフの手配、楽器レンタル、指揮者と団員の渡航費など、実現に必要な経費は300万円以上。これまでの寄付と団費で最大限対応していますが、依然として資金が不足しています。皆様からのご支援が、この夢を現実へと変えてくださいます。
皆様への感謝とお約束
私たちは、いただいたご支援を大切に使い、奈良女子大学管弦楽団の歴史に残る名演を目指します。海外での学びを、地元奈良への更なる音楽文化向上に繋げることを約束いたします。ぜひともこの挑戦への応援をいただければ、幸いです。よろしくお願いいたします。
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