▼ はじめに ▼
皆さんはじめまして!
外国人住民人口No.2の愛知県から、多文化情報とコミュニケーション促進のための情報を発信している「多文化市民メディアDiVE.tv(ダイブ・ドット・ティヴィ)」代表の牧野佳奈子です。
DiVE.tvは、"多文化共生" を見える化する動画チャンネルとして、ボランティアの力で取材・撮影・編集・発信をしている市民メディアです。
動画での情報発信とともに、"多文化共生" を促すためのイベントも開催しています。その目玉が、外国にルーツをもつ高校生のキャンプ『It's ME Camp!』☆
愛知県には、外国にルーツをもつ20歳未満の若者が3万人以上います(2016年6月の統計で35,293人)。
日本の公立・私立学校だけでなく、ブラジル学校や朝鮮学校など様々な形で教育を受けています。
しかし、言葉の問題などにより適切な進路指導を受けられず、将来の展望が描けなかったり、自分のルーツに誇りを持てなかったりする生徒が少なからず存在します。
そこで!
多様な背景をもつ高校生同士が出会い、自分のアイデンティティを見つめ直し、かつそれを表現することによって自信をアップしてもらおうと考えました。
今回のキャンプでは、表現手段としてビデオを使用します。
編集はDiVE.tvのボランティアスタッフが全力でサポート!!!
高校生たちの自由なアイデアで、一体どんなビデオが出来上がるか! ...ワクワクドキドキです。
そのキャンプのサポート体制を充実させるため、またキャンプを盛り上げるためのグッズ(オリジナルTシャツ)をつくるための資金が不足しているため、この度はじめてクラウドファンディングに挑戦することにしました。
ご協力をお願いいたします!
▼ 多文化共生とは? ▼
日本には現在、外国籍の人が250万人以上住んでいます(2017年末現在2,561,848人)。
国籍はちがっても、日本で働き、生活し、日本人と同じように税金を納めている市民です。
しかし言葉や見た目などの違いにより、地域に馴染めなかったり、誤解や偏見を受けたりする場合があります。そうした問題をなくし、日本人も外国人もお互いの文化を尊重し合いながら一緒に地域社会をつくっていきましょう、という理念のことを「多文化共生」といいます。
(総務省による定義)
"国籍や民族などの異なる人々が、互いの文化的ちがいを認め合い、 対等な関係を築こうとしながら、地域社会の構成員として共に生きていくこと"
参照:総務省HP
▼ なぜ高校生? ▼
愛知県には様々な外国人支援団体があります。特に愛知県は、日本語指導が必要な児童生徒数が7,277人(2016年調査)と全国でも突出して多く、日本語教育や個別の学習支援、進路支援などが重視されています。
しかし実際には、外国にルーツをもつ子ども達の多くが中卒や高卒で社会人となります。キャリア教育を十分受けないまま、出稼ぎ世代の親と同じ派遣労働に就く若者も少なくありません。
派遣労働が問題というわけではありませんが、それによって外国ルーツの若者が陥りやすい困難はいくつかあります。
たとえば...
① 多様な選択肢を示されていない場合が多いこと
② 人間関係が狭くなり、視野を広げるチャンスが得られにくくなること
③ 仕事が合わない場合、将来の展望や目標を見つけにくいこと
④ 親の文化(ルーツ国の文化)と日本文化の狭間で、どちらにも属しきれず、居場所を見つけるのが困難になる場合があること
⑤ 小中学校でいじめに遭うなどしてトラウマを抱えている場合、自分に自信が持てなくなること
などなど。
就学児童生徒への学習支援とはちがい、高校生世代への支援は、自分に自信をもって自ら人生を切り開いていく力をつけてもらうことが大事だと私たちは考えます。
そのためには「多様な人と出会える場」が大切!
↓
思い切り刺激的で心に残る出会いの場をつくろう!
...ということで、It's ME Camp は高校生を対象にすることにしました。
(碧南市にあるブラジル学校で、DiVE.tvが協力して特別授業を行った時の様子です)
▼ なぜキャンプ? ▼
多文化市民メディアDiVE.tvは、多文化共生や国際交流に取り組む様々な団体や個人のネットワークです。
そのうちのひとつ『NPO法人こどもたちのアジア連合』は、アジア6カ国の小中学生を対象に国際こどもキャンプを開催している市民団体。そのノウハウと、"国際交流 × キャンプ" によって子どもたちが成長してきたという実績をもとに、昨年9月、第1回の多文化キャンプ「BBQ Camp」を開催しました。
第1回キャンプの参加者は、ブラジル学校(2校)の高校生8人と日本の高校生2人・大学生11人(留学生2人を含む)でした。ゲーム、BBQ、ペインティング、キャンプファイヤー、ウォークラリーなどを行い、笑いあり涙ありの充実した2日間を過ごしました。
その中で、ブラジル学校から引率で参加された先生方2人が、キャンプの教育的効果を高く評価してくださり、「来年も是非開催してほしい」「できれば他の国出身の高校生とも交流させたい」と要望されたのです。
キャンプを通して普段出会えない同世代の人と交流し、楽しみながら価値観を広げることには大きな意義があると先生方は強調してくださいました。
ちなみに...
キャンプの最大の効能は、「寝食をともにすることで信頼関係が生まれやすくなること」。
なので私たちのキャンプは、「寝食をともにする」という共通ルールさえ守られれば、あとはバラバラでOKです。言葉も自由(必要な時は通訳をつけます)、服装も自由、各アクティビティへの参加方法も自由。その中で各自が教え合い、学び合い、励まし合うことを促すのが "Its' ME Camp"のスタイルです。
(BBQ Camp から名称を変更しました)
(第1回BBQ CAMPの報告ビデオ)
▼ 今年のキャンプでやることは? ▼
● 開催要項
日程:2018年11月17日(土)~18日(日)
場所:豊田市総合野外センター(室内泊)
参加費:3000円
含まれるもの:豊田駅から会場までの往復交通費、宿泊費、食費、保険代、プログラム代
含まれないもの:自宅から豊田駅までの往復交通費
主催:多文化市民メディアDiVE.tv
後援:愛知県、名古屋市
助成:名古屋市国際交流活動助成
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プログラムには2つの目玉があります。
1つ目は、「ビデオワークショップ」。
テーマは「自分たちの思いやメッセージをMPV(音楽プロモーションビデオ)にして発信しよう!」
方法は、参加者がグループに分かれ、自分たちの気持ちを最も表している音楽を選んでPV(プロモーションビデオ)をつくります。ビデオはドラマ風にしてもよし、パフォーマンス系にしてもよし、表現方法は完全自由。選曲にもルールはありません(自分たちで作曲&演奏してもOK)。
編集は技術が要るので、DiVE.tvのボランティアスタッフが行います。(寝られないかも...^^;)
それを翌日上映し、自分たちのオリジナルMPVに込めた思いや歌詞の意味などを発表します。
ちなみに「ビデオ」をアウトプットの方法として選んだ理由は、
⑴ 映像には言葉の壁を越える力があるから
⑵ 制作過程でその他の様々な表現方法(音楽、ダンス、演劇など)を盛り込めるから
⑶ 共有・発信が容易で、かつインパクトがあるから
です。
2つ目は、「かっこいい大人を探せ!ウォークラリー」。
テーマは「いろんな仕事と生き方を知ろう!」
自分らしい生き方を模索している "かっこいい(とDiVE.tvが思う)大人" 10人が各チェックポイントに立ち、それぞれの仕事や経緯について5分間のプレゼンを行います。参加者はグループに分かれてチェックポイントを探し、プレゼンを聞いて質疑応答をするとスタンプがもらえる、というウォークラリーです。
10人のプレゼンテイターのほとんどは、参加者と同じく外国にルーツをもつ先輩達。日本人の高校生にとっても、型にはまらず強くたくましく生きている大人の話を身近に聞けるチャンスです。
チェックポイントを探しながら、グループ内での会話も弾むことでしょう^^
▼ 資金の使い道は? ▼
このクラウドファンディングで集まったお金は、以下に使用させていただきます。
・イベントTシャツ(ブラジル学校の生徒によるデザイン)のプリント: 13万円〜
・スタッフ移動用レンタカー(ハイエース2台×2日間): 8万円
・ボランティアスタッフの滞在費(20人×3000円): 6万円
・レンタルWiFi、必要資材など: 1万円〜
・クラウドファンディング手数料(17%)
▼ リターン商品のご紹介 ▼
外国ルーツの高校生たちを身近に感じていただけるように、以下のリターン商品を考えました。
【3,500円コース】
● 報告DVD
*参加者が制作したビデオを収録します。
*音楽の著作権があるため、オリジナル版はインターネット公開いたしません。
(写真は昨年の報告レターですが、今年は報告用のオリジナルDVDを作成します)
【7,000円コース】
● 報告DVD
● It's ME CampオリジナルTシャツ(ブラジル学校の高校生デザイン)
*デザインが出来上がり次第、発表いたします!
*カラーは未定です。
*ご希望サイズは事前にメールでお伺いします。
(写真はTシャツデザインを担当するエスコーラ・ネクター校の生徒たち)
【12,000円コース】
● 報告DVD
● It's ME CampオリジナルTシャツ(ブラジル学校の高校生デザイン)
● 「あいちの働く外国人白書〜ほんとはどうなの?技能実習生の今〜」【完全版】
*今年9月15日に発行した調査報告書です。
*定価5000円で販売しています。
【35,000円コース】
● 報告DVD
● It's ME CampオリジナルTシャツ(ブラジル学校の高校生デザイン)
●「あいちの働く外国人白書〜ほんとはどうなの?技能実習生の今〜」【完全版】
●プロカメラマンによるプロフィール写真撮影
*DiVE.tvが発行しているフリーペーパーの表紙写真を撮影しているカメラマンが、あなたのポートレート写真を撮影させていただきます!
(写真はDiVE.tvが発行しているフリーペーパー「DiVE magazine」)
【100,000円コース】
● 報告DVD
● It's ME CampオリジナルTシャツ(ブラジル学校の高校生デザイン)
● 「あいちの働く外国人白書〜ほんとはどうなの?技能実習生の今〜」【完全版】
●ご希望のテーマでオリジナル動画(3分間)を制作(限定1名様)
*撮影地までの交通費は、愛知県内の場合は無料です。その他の地域の場合は実費ご負担お願いします。
*テーマは自由に設定いただけます。打ち合わせ後、構成表を作成して共有し、修正等を踏まえた上で撮影・編集いたします。商用可です。
(サンプル:DiVE.tvで9.9万回の再生回数がある動画です)
▼ 最後に。DiVE.tvとは? ▼
DiVE.tvではこれまでに100本以上の動画を制作し、愛知県に住む多種多様な外国出身者の生活や文化、背景、思いなどを紹介してきました。動画は3〜10分の短いものですが、それぞれテーマは実に奥深く、動画をつくればつくるほど、さらにつくりたいものが増えるというジレンマに陥り続けています(笑)
ビデオは情報発信の一手段ですが、実はそれ以外にも大きな役割と効果があると感じています。
それは、取材された人たちが元気になるということ。
活動をはじめて間もなく、私たちは、取材させてもらった外国ルーツの人たちから「ありがとう」と言われることが多いことに驚きました。それは、「日本人に伝えてくれてありがとう」「自分たちにスポットライトを当ててくれてありがとう」という意味の「ありがとう」です。
ビデオには言葉を超える力があるだけでなく、取材された人が、たとえ日本語が十分わからなくても、自分のことをどのように伝えられたかを確認できるというメリットがあります。文字媒体の場合、日本語が読めなければ"伝えられた"という実感をもちにくいので、外国の人を取材させてもらう場合はビデオの方が適しているということも実感しました。
そこで、
もっとビデオの”可能性”を模索しようと、次のような実験を行いました。
☆ 大学生インターンにビデオリポートのノウハウを伝え、誰にでも気軽に参加してもらえる形式にしました!
(サンプル:大学生がブラジル人のフットサル大会をリポートし、体験までさせてもらいました!)
☆ ビデオの中でアンケートをするリポート形式をつくりました!
アンケートを通して、必然的にリポーターが多くの人とコミュニケーションをとるようになることが狙いです。
(サンプル:大学生リポーターがインドネシア出身の人たちにアンケート)
☆ 名城大学附属高校とコラボデーションし、ビデオワークショップを開いて生徒たちのアイデアを映像にしました!
こうした実験(活動)は今も継続して行っており、DiVE.tvのコンテンツとして公開しています。
そしてその延長線上に、今回の「It's ME Camp」のビデオワークショップはあります。高校生や大学生がビデオを通してコミュニケーションを図り、自己表現をすることによって、何が生まれるかを見てみたい。
そしてその過程で、彼/彼女たちが何かを発見し、学び、成長する姿を見守りたい。
DiVE.tvならではの若者応援キャンプに、どうぞご協力をお願いいたします。m(_ _)m
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