みなさん、こんにちは。Domaine Tabi(ドメーヌ他火) の宮本健司です。
初めて私のことを知ってくださる方も、いつも応援してくださる方も、このページを開いていただきありがとうございます。
私は2022年より、神戸市北区・大沢町で、栽培放棄されかけていた約2.4ヘクタールの葡萄畑を引き継ぎ、ナチュラルワイン(できるだけ人の手を加えず、その土地の酵母の力に委ねて醸すワイン)の造り手としての挑戦を本格的に始めました。
約40年間この土地で実り続けてきた葡萄の樹たちが、高齢化と後継者不足により、担い手を失い、ある日、まるでなかったことにされるように根こそぎ切られようとしたとき、先のことなど何ひとつ見えないまま、「僕がやります」と手を挙げました。神戸の街のレストランでナチュラルワインを注ぎ続けてきた人間として、「ここで目を背けたら二度と胸を張ってワインを出せない」。
そう思ったからです。
最初の数年は、苦しみの連続でした。慣行栽培から有機栽培への転換は技術的に難しく、激しい気候変動にも振り回され、大切に育てたぶどうが全滅してしまった年もありました。資金も底をつき、諦めかけたことは一度や二度ではありません。それでも、この葡萄の木を未来へ繋ぎたい。その一心で泥臭く挑み続けた結果、2024年からは自社畑での有機栽培が、ようやく軌道に乗り始めました。
みなさんのご支援のおかげで、ここまで来ることができました
2年前、資金難の私たちを救ってくださったのが、369名もの皆さまが力を貸してくださった、初めてのクラウドファンディングでした。目標を超える136%・約545万円。あのとき募った資金のおかげで委託醸造が叶い、初めて皆さまのもとへ、神戸生まれのナチュラルワインをお届けすることができたのです。
まず何よりも、あのとき背中を押してくださった一人ひとりに、心からの御礼を伝えさせてください。本当に、ありがとうございました。
そして今日は、その「続き」のお話をさせてください。あれからさらに歩みを進め、いよいよ今年の収穫から、長年の夢だった「自社ワイナリーでの醸造」が叶うところまで来ています。
ワイナリーの建屋は完成したけれど、まだ"人を迎えられない状況"です
完成したワイン醸造室
念願の建屋というハードウェアは完成しました。国の補助金、神戸市の支援、融資、そして自己資金。使えるものはすべて使い、建物も醸造設備も、すでに整っています。
しかし、ここ数年の世界的な資材高騰と急激なインフレは、私たちの想像を遥かに超えるものでした。建築コストが大きく膨らむなか、ワイン造りの命である「醸造設備」を最優先した結果いま、ワイナリーの外構(建物まわりの整備)を整える資金が足りていません。
雨で泥に沈み、重機も通れない未整備の路面
「外回りが未完成でも、工夫すれば仕込めるのでは」と思われるかもしれません。
確かに、更地にゼロから新築するのであれば、整地もスムーズだったかもしれません。ですが私たちが選んだのは、ここ大沢町で50年間使われ、役割を終えて廃業した牧場でした。半世紀という時間を重ねた建物には、新しい建築にはない独特の味わいと、この土地の歴史が刻まれています。私たちはその風合いに大きな価値を感じ、受け継ぐことを決めました。
けれど、50年という歳月を重ねてきた牛舎だからこそ、足場や土地の傾斜など、現代の作業動線に合わせた外構を整えるには想像以上の難工事と費用がかかります。
今の足場の悪い状態では、重いぶどうを安全に運び入れ、仕込みを行うための最低限の動線「トラックのアクセス」や「荷降ろし場」を確保することすらできないのです。
左:来場を拒む悪路、中央:駐車場になるべき場所、右:テラスや果樹園となるべき場所
それだけではなく、雨が降れば、地面はすぐに泥になります。本来、清潔さが守られるべきワイナリーの中にまで、その泥が入り込んでしまう。ワインを口にしていただく場所として、譲れない一線です。
あと一歩。この最後の壁を、一緒に乗り越える仲間になっていただけませんか。
醸造場ではなく、人を迎える
「生きたインフラ」として
私は、このワイナリーを 『Domaine Tabi(ドメーヌ他火)』 と名づけました。
「旅」という言葉の語源には、「他火(たび)」という説があるそうです。自分の家の火を離れ、他者の家の火にあたること。知らない土地で、誰かの火を分け与えられ、生き延びること。
数年前、この土地で葡萄畑を受け継いだとき、私は新しい火を灯しました。自然を相手にする道のりは過酷で、孤独のなかで立ち尽くすことも何度もありました。それでも、消えそうになる火を絶やさぬように、一人、また一人と手を差し伸べてくれる仲間が現れ、その火を一緒に囲みながら、私はここまで歩いてくることができました。
ワイナリーの近く、約2.4ヘクタールの葡萄畑
だからこそ、私がつくりたいのは、ワインを生産するためだけの閉ざされた場所ではありません。
農村の豊かな空気を感じながら、訪れた人が心地よく集い、自分たちの街の豊かさを誇らしく思えるような、風通しのいい場所。ここで生まれたワインが、また誰かの心に小さな火を灯し、人から人へ、土地から土地へとつながっていくことを願っています。
安全にぶどうを迎え入れ、今年の仕込みを無事に始めること。そして、応援してくれる皆さんが、いつでも遊びに来て心地よく過ごせる場所をつくること。これが、いま私がどうしても越えなければならない、最後の大きな壁なのです。
ワイナリーが、この土地の農業に起こす
「ポジティブな変化」
私たちがワイナリーを建てるのは、ただワインを造りたいからだけではありません。大沢町の葡萄畑もまた、高齢化と後継者不足の危機に直面しています。
ここに開かれたワイナリーができることで、地域で育てた葡萄を新しい価値として発信し、次の世代が「ここで農業をやりたい」と思える選択肢をつくりたい。そして、都市に住む人が気軽に訪れ、食や農の循環を体感できる「開かれた場」として、都市と農村を結び直していきたいと考えています。

すでに、動き出している仲間がいます
このワイナリーが完成した先にどんな未来が待っているのか、その芽はすでに小さく芽生え始めています。
同じ町内で自然栽培に取り組む「ペチカ自然農園」の藤原さんは、ここで定期的に菜園教室を開いてくれています。
また、多くの料理人たちからは「キッチン設備があるなら、収穫の時期にまかないを作りに行きたい」と声が届いています。
さらにこれまでも、地域の畑で採れた野菜を調理し、この土地のワインを注ぐイベント「Our Vineyard」を通して、このまちの可能性を市街地の多くの人と共有してきました。
これまで街で育んできた、そんな人とのつながりを、このワイナリーという場所が完成することで、より深く、体感を伴ってかたちにできるようになります。
生産地と消費地という枠組みを超えて、みんなでテーブルを囲み、風を感じ、この土地の恵みを分かち合う。
そんな風に街と農村が交じり合う場所を、ここで叶えていく。それこそが、私たちがこのワイナリーをつくる意味だと思っています。
アワービンヤードの様子
みんなの手で、ワイナリーをつくりたい
今回のクラウドファンディングでは、500万円という大きな目標を掲げています。いただいた資金は、以下のために大切に使わせていただきます。
搬入動線の整備後イメージ
① 搬入・動線の整備
雨が降れば泥になり、重機も入れない今の足場。まずは、重いぶどうを安全に運び入れ、醸造所と蔵を結ぶ経路を整えます。今年の収穫を、衛生的かつ無事に仕込みへとつなぐための、最低限にして最優先の工事です。
・ぶどうを安全に搬入するための外構・アプローチ整備
・ワイン醸造所と蔵を結ぶ経路整備
・足元の整備・衛生面の強化(周囲の泥対策)
②訪れる人を、気持ちよく迎え入れる
ここは、ワインを造るだけの場所ではなく、人が集う場所にしたい。そのために、駐車場と、安心して歩ける動線、そしてくつろいでいただけるテラスを整備します。小さなお子様連れのご家族も、安心して訪れられる場所にしていきます。
・駐車場・動線・テラスの整備
・子ども連れでも安心な外構整備
・元牧場ゆえのグランド整備
・農村ゆえの安全に誘導する標識、看板(サイン)
③ この土地を、次の世代へ育てていく
ハーブ菜園と果樹を植え、ワイナリーとして醸造量を満たし安定させる為に、自社畑に新たな葡萄の苗も定植予定です。瓶を洗浄・再利用する設備も導入し、環境に負荷をかけない醸造所を目指します。畑と同じように、この場所自体も、これから何年もかけて育てていくものだと考えています。
・自社ぶどう畑に新苗の定植
・ハーブ菜園・果樹の植樹
・瓶のリサイクルのための洗浄機
・見学・体験向け設備
外構工事スケジュール
2026年10月に着工し、来春に完成を予定しています。
私たちは、この場所を自分たちだけで完成させるつもりはありません。レンガを敷く、ハーブや樹を植える。その一歩一歩のプロセスを皆さまと共有し、一緒にこの場所へ命を吹き込んでいきたいと考えています。

返礼品・リターンについて
「気持ちで応援」「買って応援」「体験して応援」さまざまな関わり方をご用意しています。
2024年、2025年に収穫・醸造したワインの他、収穫体験や、見学ツアー、法人様用のリターンなど。詳しくは各リターンをご覧ください。
今後のスケジュール
■2026年8月初旬
初旬クラウドファンディング開始
■2026年8月23日(日)・30日(日)
収穫体験(リターン対象)
※ボランティア参加は無料
■2026年10月31日(土)
昼〜夕方予定収穫祭
■現地引き取り(全3回・いずれも13:00〜16:00)
引取り日①:10月第2土曜日(10/10)
引取り日②:11月第2土曜日(11/14)
引取り日③:12月第2土曜日(12/12)
■2027年3月6日(土)
剪定枝の葡萄畑でバーベキュー「カルソッツイベント」
■2027年4月
外構工事 完了予定
※お披露目会は別途ご案内いたします
収穫体験について

▲クラウドファンディング開催中に収穫体験を実施します。
8月後半、ワイナリー自社畑で、葡萄の収穫体験にご招待します。収穫のあとは、畑を眺めながらのランチとワインの試飲を。ワイナリーや畑を間近に見られる、この時期だけの体験型リターンです。ご家族での参加も歓迎します。
開催日:2026年8月23日(日)・30日(日)
開催場所:〒651-1522 兵庫県神戸市北区大沢町上大沢付近
https://maps.app.goo.gl/V6k6SJMCyAmC3mKo6
※詳細の住所・アクセスは該当支援者様にメールでお知らせします。
■参加について
・1名様の参加枠です(おひとり様の料金)
・お連れ様は追加料金でご参加いただけます(大人1名 10,000円)
・お子様は保護者同伴で参加無料。小学生以上のお子様のみランチ代500円をお願いします
・会場までの交通費は含まれません
・ご参加人数と詳細は備考欄にご記入ください
※23日参加の場合は20日(木)19時までが申し込み期限となります。
※30日参加の場合は27日(木)19時までが申し込み期限となります。
※天候や葡萄の状態により中止・変更となる場合があります。
中止の場合は、代替提案をさせていただきます。
※例年通り、無料のボランティアも行いますので「応援もしたい+収穫も体験したい」という方のみリターンの選択をお願いいたします。
ボランティア募集は、SNS等をご確認ください。
Viva vin VIVANTオリジナルワインについて

2024・2025年に神戸で収穫した葡萄で作ったオリジナルワイン
これまで私たちは、岡山の醸造家の元でワインを仕込んできました。品種はシャルドネ、カベルネ・ソーヴィニヨン、ラインナップは、ペティアン(微泡)、ロゼなど、すっきりと親しみやすいものから、樽でじっくり複雑さをまとったものまで揃います。

▲シャルドネ 2025 (白/微発泡)
洋梨、白桃、エルダーフラワーの香り、爽やかな果実味と浅い塩味、スッキリとした酸。

▲カベルネ・ソーヴィニヨン ロゼ 2024(ロゼ/微泡)
野いちごやトマトの香り、プチプチと緩やかな泡と出汁のような旨味、アセロラのような酸

▲シャルドネ 樽 2024(白/樽熟)
林檎、アカシア、ハチミツの香り、浅い旨味とキレイな骨格を感じるミネラルと酸、熟成されるも良し

▲カベルネ・ソーヴィニヨン ルージュ 2024(赤/樽熟)
コケモモ、マルベリー、黒果実の香り、軽やかな均整のとれた味わいと酸、家庭料理との相性よし
ワインを飲み慣れていない方にも、「これがこの土地の味なんだ」と感じていただける一本があるはずです。この土地の食材とともに味わうとき、ワインは一番いきいきとします。
そして今年、いよいよ自分たちのワイナリーで、初めての醸造が始まります。 これまで一本一本積み重ねてきた延長線上に、この土地だけの味が生まれようとしています。
※20歳未満の者による飲酒は法令で禁止されています。20歳未満の方は酒類を含むリターンは選択いただけません。
■酒類販売管理者標識
1.販売場の名称及び所在地:エノテカ ベルベルバール
(神戸市中央区中山手通1丁目9−5, 2階)
2.酒類販売管理者の氏名:荒尾 奈瑠美
3.酒類販売管理研修受講年月日:2026年8月4日
4.次回研修の受講期限:2029年8月3日
5.研修実施団体名:姫路小売酒販組合
■リターン会場
〒651-1522 兵庫県神戸市北区大沢町上大沢1813
※詳細の住所・アクセスは該当支援者様にメールでお知らせします。
■お届け方法(ご支援時にご希望をお知らせください)
①ご配送:ご指定の住所へクール便でお送りします。全国どこからでも。
※配送は2026年11月以降を予定しております。
②ワイナリー直接引き取り(体験特典付き):神戸のワイナリーへ直接お越しいただくと、オーナー宮本の案内のもと、ワイナリーや畑の見学も可能です。
ご支援で完成したワイナリーを、ご自身の目で確かめていただけるお渡し方法です。
※引き取りは宮本が直接お迎えするため、あらかじめ設定した対応日(全3回予定)から事前予約制でお選びいただきます。

最後に
念願だったワイナリーの建屋は完成しました。だからこそ、あともう一歩のお力を貸していただきたいのです。
土に触れ、季節の移ろいを感じながら、この土地の風土そのものをボトルに詰めるような手触りのある営みをここに根づかせたい。
一方的なご支援をお願いしたいのではありません。
これからの神戸の新しい風景を、ここから何十年もかけて一緒に育てていく「創業メンバー」として、あなたの手を貸してください。
どうか、私たちの旅の仲間になっていただけないでしょうか。皆さまのご参画を、心よりお待ちしております。
放棄された葡萄畑と牛舎から人が集うワイナリーへ。
A living wine needs a living place.
画像提供
山田真輝
山下和希
前中久和





コメント
もっと見る