「わたしね、仲いい子からランチ誘われると、うれしいけど、同時にちょっと身構えちゃうんだよね……」
「わかる。行きたい気持ちはあるのに、『ちゃんと食べられるかな』って先に考えちゃう」
「そうそう。で、いざ料理が来ると、ドキドキしてきて『このまま気持ち悪くなったらどうしよう』って」
「食事だけじゃないよね。『もしここではいたらどうしよう』と考えちゃって僕は電車も苦手。途中で降りられない急行とか、もう無理」
「わかる! 終電付近とかはどう?わたしは、その時間帯が特にダメで。人がはいてる場面に出くわすとパニックになる。自分のせいでもないのに、身体が勝手に反応しちゃって」
「もしそれが友人だったとしても、その場を離れてしまうよね。それを『冷たい人だね』って思われるのが、いちばん悲しい。冷たいんじゃなくて、怖くて動けないだけなのに」
「結局さ、いちばんつらいのは……」
「『この苦しさを、うまく言葉で説明できない』ってことだよね」
「うん『気の持ちようだよ』『はくのなんて誰でも怖いよ』って言われると、もう何も言えなくなっちゃう」
「『こんなことで悩むなんて』って、自分を責めて、誰にも言えなくなる」
「……でも、こうやって話してると思う。わたしたち、ひとりじゃなかったんだなって」

「おうと恐怖症」を抱えながら生きている、たくさんの人の日常です。
私たちは、「おうと恐怖症」の苦しさを、当事者自身が大切な人へ伝えられる形として漫画にしました。

言葉では説明しきれない不安や日常の生きづらさを、1ページの漫画にして、家族・友人・学校・職場・医療現場などで自由に共有できるものにする。
完成した漫画をより多くの方に届けていくことが、今回のプロジェクトで実現したいことです!

「おうと恐怖症未来創造ラボ」の川窪彩乃です。

私たちのラボでは、
・おうと恐怖症に悩んできた当事者
・克服支援に取り組んできた支援者
・当事者経験のあるクリエイター
などがメンバーとして集まり、おうと恐怖症の克服支援の未来を創造するための活動をしています。


「おうと恐怖症(嘔吐恐怖症)」
という症状のことをご存知でしょうか?
「はく」に関連すること。文字を見ることをはじめとして、自分がはくかもしれない状態になること、人がはきそうになるのを見ること、そしてはき気そのものに対して、強い不安や恐怖を感じる症状です。
※このページでは、当事者の方が少しでも安心して読めるよう、一部の言葉をひらがなで表記し、読むこと自体が負担にならないよう配慮させていただきます。
おうと恐怖症は決してめずらしいものではなく、約20人に1人が悩んでいると言われています。
多くの場合こどもの頃(10歳前後)に発症し、症状を持つ約9割が女性です。
(出典:Meule, Seufert & Kolar (2025) “Emetophobia (fear of vomiting): A meta-analysis”, Journal of Anxiety Disorders, 114, 103053)
たとえば「はいてしまうかもしれない」という不安から逃れるために、「やりたいことができない」が積み重なっていきます。

こういった日常的な体調不良や精神的な不安を抱えている人も少なくありません。
実は、私自身も当事者として「おうと恐怖症」に悩んでいました。
小学3年生の頃から15年以上、おうと恐怖症で苦しんだ経験を持っています。
症状の影響で、大学生時代には友達から 「一緒にラーメン食べにも行けないね」と言われて、すごくショックでした。
「気のせいでしょ」
「気にしすぎだよ」
「はくのなんて誰でも怖いよ」
そう誤解され、本人も「こんなことで悩むなんて情けない」と自分を責めてしまう。
そして誰にも相談できないまま、孤立してしまいます。
そして、多くの方が悩んでいるのが、
「自分の苦しさを、言葉でうまく説明できない」
ということでもあります。
おうと恐怖症のつらさは、本人にも説明が難しいことがあります。
「気にしすぎ」「誰でもはくのは嫌だよ」と言われてしまうと、それ以上言葉にしたくなくなる人も少なくありません。
だからこそ私たちは、読むだけで状況が伝わる漫画を作りたいと考えました。
当事者が「これを読んでほしい」と家族や友人に渡せるもの。
当事者ではない人が「大変な中で頑張っていたんだ」と自然に気づけるもの。
そんな、理解のきっかけになる漫画を目指しています。
文字だけでは伝わりにくい「心の中の不安」や「日常の生きづらさ」も、漫画なら、表情や場面を通して、直感的に伝えることができます。
病名の力で「理解してほしい」と押しつけるのではなく、「はくのが怖い、ひとりの人間」として、共感しながら読んでもらえる作品にしたい。
そう考えています。
「おうと恐怖症未来創造ラボ」のメンバーで、今回の漫画制作について、何度もミーティングを重ねてきました。

「どんな場面なら、いちばん伝わるか」を当事者目線で議論してきた中で、当事者だからこそ分かる「リアルさ」がたくさん出たのです。


こうした声を一つひとつ反映しながら、丁寧に漫画を作ってきました。
そして先日、第1話「食事・会食の場面」(16コマ)が完成しました!

今回の漫画制作では、夢川まりな先生に作画を依頼させていただいてます。

ご自身もおうと恐怖症の当事者で、「食べるのが怖い」という感覚を本当の意味で知っているからこそ、表情や間合い、コマ割りの端々に、リアルな空気感を感じる作品になっています。
自分自身の経験から、誰にも打ち明けにくいこの感覚を、寄り添うようにそっと伝わる絵にしてくださっている夢川まりな先生に心から感謝しています!
夢川まりな
元グラフィックデザイナーの漫画家、エッセイスト
多摩美術大学グラフィックデザイン学科卒業。
玩具、ゲーム、ITメーカーにてグラフィックデザイナーとして多くのデザインを世に届け、絵の講師として活躍し、漫画家になる。
主な著書に『漫画で語る稲川怪談 水怨之章』(三交社コミックス)原作:稲川淳二 漫画:夢川まりな、他『婚活迷宮をさまよっていたら、真実の愛にたどりつけました』『新現代妖怪図鑑』『脱サラして結婚をあきらめたら100日後に結婚して漫画家になった話』などがある。
漫画賞複数受賞。
作家活動で展示会など多数開催。現代妖怪の研究、虐待サバイバー、おうと恐怖症、会食恐怖症など自らも経験し、日々研究している。
漫画、イラスト、エッセイなどを活動的に発表している。
犬と猫の愛好家。
【保有資格】学芸員
X(Twitter)@yuyudazez
<夢川まりな先生の著作>
『漫画で語る稲川怪談 水怨之章』(三交社コミックス)原作:稲川淳二 漫画:夢川まりな、他
『婚活迷宮をさまよっていたら、真実の愛にたどりつけました』

この漫画は、作って終わりではありません!
完成した作品は、SNSやWebサイトで誰でも見られるようにするのはもちろん、当事者が「大切な人に渡すことができるもの」として、自由に共有・印刷・配布できるものにしたいと考えています。
そのため、なるべく1シーン1ページ(A4 1枚・16コマ)で完結するものを目指しています。

言葉でうまく説明できなくても、1ページの漫画を渡すだけで気持ちが伝わる。
そんな「お守り」のような漫画にしたいのです。

第1話の漫画では「食事・会食の場面」をテーマに制作いたしました。
ただ、おうと恐怖症の症状は食事・会食以外の場面でも現れます。
・人がはく場面に遭遇したとき(自分のことではないのに、恐怖で身体が反応してしまう)
・ 旅行・公共交通機関での移動のとき(行きたいのに、乗り物や酔うことが怖い)
・遊園地・映画館など(楽しい場所なのに、外からは見えないハードルがある)
「全部あてはまる人もいれば、1つだけの人もいる」
だからこそ、たくさんの場面の漫画を制作し、選んで使えるバリエーションとして届けたいのです。
いただいたご支援は、主に以下の費用に活用します。
今回のプロジェクトに賛同していただける方は、下記に記載の各種リターンをご確認いただき、ご支援よろしくお願いします!
目標を上回るご支援をいただけた場合は、主に第2話以降の漫画の制作費用に充てさせていただきます!
※本プロジェクトはAll-in方式で実施します。目標金額に満たない場合も計画を実行し、リターンをお届けします。
3つのプラン
「お気持ち応援」
感謝の気持ちを込めたお礼のメールと、完成した漫画をいち早くお届けします。
「具体的なリターン品はいらないけど応援したい!」という方はこちらをお選びください!
「当事者として応援」
克服支援のためのサポート内容をリターンとしてご用意しました。
おうと恐怖症で悩んでいるご本人やそのご家族の方など、克服に向けて一歩を踏み出したい方におすすめです。
「寄贈者として応援」
18歳未満の方やご家族、学校などの施設へ、書籍とガイド(詳細は次セクションをご覧ください)を寄贈します。
「自分は当事者ではないけれど、支援を必要としている人に届けたい」という方や、既に症状を克服された方などにおすすめです。
当事者向けリターンの詳細
「やさしくはじめるガイド」+『「吐くのがこわい」がなくなる本』(ダイヤモンド社)
『「吐くのがこわい」がなくなる本』は、「おうと恐怖症未来創造ラボ」の一員である山口健太の著書です。
こちらの本には症状の仕組みから改善のための具体的な取り組みまでが、わかりやすく一冊にまとまっています。
ですが、最初から本格的に症状の克服に向き合うのは大変、本の内容を実践するのも難しい、という方もいます。
「やさしくはじめるガイド」は、そんな当事者の皆さまからの声を受けて、この本の内容に取り組む前の「いちばんやさしい入り口」として作られたものです。
つらい・怖い練習ではなく、まずは無理なく最初の一歩を踏み出すために活用してください。
※『「吐くのがこわい」がなくなる本』は郵送、「やさしくはじめるガイド」はメールにてPDFをお送りします。
※ご支援金の本代金+送料を除いた分は、漫画を作り、広めるための費用に充てさせていただきます。
『「吐くのがこわい」がなくなる本』(ダイヤモンド社)
「やさしくはじめるガイド」(一般社団法人日本会食恐怖症克服支援協会)
「当事者イベント参加権利」
今回の漫画を元に、当事者同士で自分たちの辛さや悩みに共感し合うことを大切にした時間を作ります。
「他にもこんなシーンの漫画があったら嬉しい」などの声もぜひ、お聞かせください!
※オンライン(Zoom)にて2027年2月に開催予定です。参加者にはZoomのURLを配信します。
「克服インタビュー音声」
おうと恐怖症を克服した方へのインタビュー音声です。
本やガイドでは「克服のヒントや取り組み」を伝えるものですが、この音声は「実際に克服した人」の声を聞けます。
どんなふうに困って、何をしたら、どこから楽になっていったのか。
温かい気持ちや、希望が持てるようなものになればと思い、収録しました。
※メールにて音声ファイルを配布します。

寄贈について
【寄贈の目的とお申込み】
おうと恐怖症は、10歳前後で発症するケースが多いと言われています。
精神的な症状であるがゆえに、ご家族にも打ち明けられずに一人で悩みを抱えている方も多く、そうした若年層の当事者やご家族からのご相談が数多く寄せられています。
今回の寄贈は、18歳未満や家族の方々、学校・施設にガイドと書籍を無償でお届けするために実施させていただきます。
寄贈をご希望の方・団体は下記よりお申し込みください。
https://kaishoku.or.jp/kizou/
尚、寄贈は先着順です。お届けできる冊数は、クラウドファンディングで選ばれた寄贈リターンの数によって決まります。お届けを確約するものではありませんので予めご了承ください。
【個人の寄贈先】
| ニックネーム | 年齢 |
性別 | お住まいの都道府県 |
|---|---|---|---|
| ラム | 17 | 女性 | 三重県 |
| ぺこ |
非公開 | 女性 | 神奈川県 |
| あーちゃん |
7 | 女性 |
大分県 |
| Siro |
10 | 女性 |
埼玉県 |
| アルパカ |
10 | 女性 |
北海道 |
| 自然と共生して暮らす人 |
11 | 女性 |
岡山県 |
| さんさん |
14 | 女性 |
東京都 |
| あんりちゃん |
7 | 女性 |
千葉県 |
| つっつ |
11 | 女性 |
栃木県 |
【団体の寄贈先】
小浜市健康応援課
橿原市立畝傍中学校
日の基保育園
児童養護施設(所在地非公開)
【寄贈の方法】
郵送にて書籍を1冊。メールにて「やさしくはじめるガイド」をお送りいたします。
【寄贈のスケジュール】
クラウドファンディング終了後、2027年2月中を目安に順次発送いたします。






ご支援はもちろん、SNSでのシェアや、あなたの身近にいらっしゃる「はくのが怖いかもしれない」と感じている方への共有も、私たちにとって大きな力になります。この漫画が、誰かの「ひとりじゃなかった」につながりますように。
ご支援・拡散にご協力お願いいたします!
















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