
一般社団法人宮崎防災教育センターでは、現在、熊本県の美里町や氷川町などを回り、炊き出し支援を行っています。
大きな避難所だけではありません。
高齢者福祉施設、夏休み中の子どもたちが集まる場所、そして自分では避難所や支援場所まで行くことが難しい方のお宅にも伺い、温かい食事やかき氷を届けました。
現地で待っている方がいる限り、できる範囲で支援を続けたいと思っています。
しかし、今回の活動で改めて痛感した問題があります。
宮崎から支援先までは、片道150kmを超えます。食材や調理器具を積み込み、現地へ移動し、炊き出しを行い、片づけて帰る。準備から帰着まで一日の大半を要します。
支援する側が疲れ切ってしまえば、継続的な活動はできません。
だからこそ、防災拠点は災害が発生してから用意するのではなく、平時から、必要となる地域の近くに準備しておかなければならないと考えています。
近くに拠点があれば、食材や炊き出し道具、防災用品、発電・充電設備、通信機器などを保管できます。支援に集まった人が休み、情報を共有し、次の活動へ向かうための場所にもなります。
災害が起きてから建物をつくり始めても間に合いません。
今回のログハウスづくりは、単に木の建物を一棟完成させるための計画ではありません。
丸太の皮むき、道具の扱い、安全管理、仮組み、解体、再組立てなどを実際に学びながら、地域ごとに防災拠点をつくれる人材を育てる試みです。
絶対に壊れない建物はありません。
それでも、設置場所、基礎、床の高さ、構造、雨仕舞い、移設の可能性を専門家と確認しながら、浸水時にも機能を失いにくく、人が安心して集まれる木の拠点を目指すことはできます。
災害が起きていない時には、畑、食、防災、木工を学び、人が交流する場所。
災害が起きた時には、支援物資を置き、人が休み、炊き出しや支援活動へ動き出す場所。
これは、普段は目立たなくても、いざという時に自分と地域を守る「隠れた防災」だと思っています。
そして、私たちが本当に育てたいのは、建物だけではありません。
災害時に自分で考え、仲間と協力して動ける20人です。
この学校で学んだ人が、それぞれの地域へ知識と経験を持ち帰れば、今回の一棟が、将来の各地域の防災拠点づくりにつながる可能性があります。
現在進めている熊本での緊急支援と、このログハウス実践学校は別の活動です。被災地の状況を募集の材料にする意図はありません。
現場で実際に感じた問題を、次の災害への備えに変えなければならない。その思いから、今回の活動報告を書きました。
ログハウスづくりに参加してみたい方、まず話を聞いてみたい方、建築・木材・防災・広報などの経験で協力できる方、この計画を必要な方へ伝えてくださる方。
それぞれのできる形で、仲間になっていただけたら嬉しく思います。



