「ダメ出し」ではなく「よいところ」を発見するボードゲームをつくりたい
ゲームマスターとして、ボードゲームと人をつなぐ
はじめまして。八ヶ岳の麓、長野県原村のボードゲーム体験施設『BOARD GAME RESORT GAW』を運営している、あだちちひろと申します。
私は、『ゲームマスター』という仕事をしています。ゲームマスターと聞いて誤解する方も多いのですが、特に私が「誰よりもゲームが強い!」「誰よりもゲームが上手い!」というわけでは、全くありません。
世界中の様々な種類のゲームの特性を知り、最適な楽しみ方を伝え、ゲームに詳しくない方にもわかりやすくルールを伝え、置いてけぼりになっている人がいないかどうかに気を配り、その場を共有する皆さんのためにゲームを通じたコミュニケーションの場づくりを行うこと。それが私の仕事です。
BOARD GAME RESORT GAWで目指していること

BOARD GAME RESORT GAW
Founder / ゲームマスター あだちちひろ
アメリカ留学中に、家族や、友達同士のコミュニケーションツールとして活用されているアナログゲームに魅了される。2009年より、国内最大級のボードゲーム専門店「すごろくや」にて、ゲーム販売、ゲーム司会進行の経験を積んだのち、独立。ゲームマスターとしての活動を開始して、2015年、株式会社あだちのYEAHを設立。
2024年、長野県原村にBOARD GAME RESORT GAWを開館。
GAWでは、ボードゲームを活用した研修を行っています。普段の研修は、主に大人のビジネスパーソン向け。八ヶ岳の高原地帯の環境の中で、普段とは異なる「ゲームをともにする時間の共有」という非日常のコミュニケーションを通して、本音の対話ができる場づくりを行います。GAWとは「Get Along With〜」= 「◯◯と仲良くなる」という言葉の頭をとったものです。ここでボードゲームを行う目的は「ゲームに勝って相手を負かすこと」ではなく、あくまで人と人との深いコミュニケーションのためです。
珍しいコンセプトの施設なので、一見するとボードゲーム愛好家や熟練者向けかと思われるかもしれませんが、まったくそうではありません。あまりボードゲームに触れたこともない方のご利用も多くあります。
自然に囲まれつつも都会から遠すぎない、最適な土地探しから始まり、ボードゲームに没頭するというテーマで建物や体験プログラムを一から設計し、他のどこにもないような唯一無二の施設を新築でつくりました。せっかく画面やテクノロジーを使わないボードゲームをする時間。目の前のボードゲームで起こる出来事と目の前の人とのコミュニケーションに全力で集中していただくため、入り口のクロークにはデジタル機器をお預かりする専用ボックスがあります。

また、ボードゲームの遊びから人生の学びを抽出するためのツールとして、『9 BENEFITS OF BOARD GAMES』というアイテムをオリジナルで開発。ゲームをただ楽しく遊ぶだけの時間から、「さっき皆で共有した体験は、日常に置き換えるとどういうことだったのか」という振り返りのためのアイテムです。ボードゲーム体験が、深い学びにもなるような方法を模索してきました。

ボードゲームを「遊び」で終わらせない
ボードゲームは、しっかり活用すれば、単なる娯楽にはとどまらない。世代を超えたコミュニケーションや、陳腐化しない普遍的な人生の学びを得れるためのものだと信じて、この事業を行なっています。
また、COTENが目指す「人文知と社会の架け橋になること」に貢献できることとして、新たに立ち上がったCOTENのボードゲーム事業部「COTEN GAMES」とのコラボレーションで、プロダクト制作や、イベント立ち上げなど、様々な取り組みを行なっています。

ボードゲームで「人文知の価値」を体感する新プロジェクト『COTEN GAMES』始動
ボードゲームには、大人の学びを促進する役割がある一方、もちろん子どもたちの教育にも有効だと思っています。テーブル上で行われる小さな失敗の経験や、デジタル画面やテクノロジーを使わずとも人と一緒に楽しみをつくっていく体験。性別や学年の垣根を越えてのコミュニケーション。幼いころから社会性を学ぶものとしても、ボードゲームの魅力は語り尽くせません。

それでも、このゲームだけは新しくつくりたかった
前提として私は、自分の仕事として「新作ボードゲームを、どんどんつくること」を目的としていません。
世界中にすでにたくさん存在する、素晴らしいボードゲームを活用するファシリテーターとして、ゲームマスターという仕事をしてきました。盛り上がるものや、世界観がかわいいもの、じっくり頭を使うもの、言語依存せずに、人種の壁を越えて遊べるもの・・・世界の名作ボードゲームにはすでに素晴らしいものが山ほどあります。
しかしそんな私も、このテーマのゲームは、オリジナルでイチから新しくつくる必要があると思ったもの。
それがこの、「物事のよいところを発見する力」を育む『YOI』というボードゲームです。
『YOI』完成品イメージ
『YOI』が育む「ヨイ出し」とは
このゲームのテーマは、物事の良いところを見つける「ヨイ出し」です。「ダメ出し」という言葉はよく耳にしますが、その反対の「ヨイ出し」はどうでしょうか?「ヨイ出し」とは物事の良いところ、隠れた価値、まだ見えていない可能性を見つけ出す力。これこそが、これからの時代を生きる子どもたちに必要な力の一つだと、私は考えています。
子育ての中で出会った「ヨイ出し」
私は、二児の母でもあります。ちょうどGAWの建物をつくっている時、長男の息子は小学校一年生として、この原村の小学校に通い出しました。
小学校に上がってからの子育ては、未就学児とは違います。友達との関係も産まれ、自我も芽生えていきます。母親の発言や行動としていったい何が正解なのか、迷うこともあります。
何も悩みがなく、ウチの子育てはバッチリです!と言える小学生の親は少ないのではないでしょうか。
息子が二年生になったある日、GAWの共同代表である、夫の樋口太陽がやっているPodcast番組『愛の楽曲工房』で、Teacher Teacher と一緒にヨイ出し王決定戦!という企画がありました。
Teacher Teacher と一緒にヨイ出し王決定戦!
皆が「ダメ出し」の反対「ヨイ出し」を、どれだけ鮮やかにできるかということをゲーム的に楽しんでいる。それを聴いて、私は物事にヨイを出すことが苦手だったことに気がつき、愕然としました。私は今までの人生で、ヨイ出しという概念を学んだことがありません。自然とダメ出しばかりしていました。考えてみれば、テレビのニュースなどでも、コメンテーターが物事にダメ出しをしている姿を多く見るけれど、ヨイ出しをしている例はほとんど見たことがありません。
ヨイ出しってなんて素晴らしい視点なんだと、感動しました。
補足すると、「ヨイ出し」と「ホメる」は似て非なるものです。ヨイ出しは、何かを無理やりホメるものではなく、無理やりポジティブに捉えるというものでもなく、知性と理性と感情をフル動員させて「物事に隠れているよいところ」をさまざまな見方から発見していくことです。そして、ヨイ出しの力は、元からの性格の良し悪しではなく、トレーニングによって育むことができます。
小学生になる子を持つ親として、きっと一生使えるスキルが、このヨイ出しだとすると、子どもたちは、早いうちからこの技術を身につけた方がよい。
そして、子どもたちと接する大人たちも、この技術を身につけた方がよい。
親と子と、そして教育者をもつなげるような「よいところを見つける」ボードゲームがあったらきっととてもよい!という確信を持ち、教育事業を行なっているTeacher Teacherのお二人に計画を話しましたが「現代の子育てのために、ヨイ出しのゲーム化はとてもよい取り組みになりそう!」と快諾いただき、コラボレーションのゲーム制作が始まりました。そして早速、長野のGAWまで来ていただき、プロジェクトがキックオフ!2024年のことでした。
2024年冬。ゲーム開発のキックオフ。
プロジェクトが始まった時の記事はこちら↓
GAW JOURNAL#07 「教育現場のためのゲーム開発が始動!」 福田遼・秋山仁志(Teacher Teacher)×GAW
教育の専門家 Teacher Teacherとの共同開発
Teacher Teacherのお二人、福田遼さん・秋山仁志さんは、全国の子育てに悩む家庭に向けての番組『子育てのラジオ「Teacher Teacher」』で、第5回JAPAN PODCAST AWARDSで大賞と教養部門最優秀賞をW受賞しています。「ヨイ出し」とは、元は岩井俊憲氏が提唱した概念で、Teacher Teacherの番組内でも多く紹介されている考え方でした。
Podcast配信だけでなく、無料のフリースクールの運営や、各地での講演を行い、教育や子育てに関わる書籍も出されています。

こうやって、これまで私が培ってきたボードゲームの知見と、Teacher Teacherの教育現場からの目線を生かし、小中学生を中心に、子どもから大人まで楽しみながら学べるオリジナルボードゲーム『YOI -FIND THE GOOD-』を開発するプロジェクトが始まりました。
子ども扱いしない、長く手元に残るデザインへ
YOIは、アート面も非常にこだわっています。こちらがメインビジュアル。オリジナルのキャラクターはイラストレーターのobakさんに描きおろしていただきました。さまざまな物事を多面的に捉える、『ヨイヒーローズ』という6人のヨイ出しの名人たちです。

ポップなキャラクターでありながら、教育のツールという印象を極限までなくすため、あえて日本語を入れず、伝統的なドイツのボードゲームの雰囲気を意識しました。わかりやすく日本語で大きく教育のためのツールだと書いて、「知育にいい!」「賢くなる!」という大人受けを狙ったようなものだと、子どもたちが自然とこのゲームから離れてしまいます。それでは意味がありません。嫌味なく触れてしっかり遊んでもらうために、教育のニオイをあえて消すようにしました。
またもう一つの狙いとして、高校生や大学生に成長した時にも、リビングや部屋に箱を飾っていてもインテリアの邪魔をしない雰囲気を追求。教材の顔をしていては、成長した時に処分されてしまいます。
本当に長持ちする教材として、まるで教材の顔をしていないような、ものづくりを目指しました。
ちなみにobakさんは、NHKの子ども向け番組『アイラブみー』のキャラクターデザインも手がけられています。
なぜ今、このゲームが必要なのか
物事を多面的に捉え、相手の考えを受け止め、自分なりの答えを見つける力は、できるだけ早い時期から育んでいくことが大切です。
批判的思考や問題を発見する力はもちろん重要です。しかし、それと同じくらい、世の中の良いところを見つける視点も大切なはずです。
テストの点数だけでは測れない主体性、思考力、協働力、コミュニケーション力といった非認知的な力は、日常の体験や遊びの中で少しずつ育まれていきます。

教育現場で聞こえてきた「使える教材が欲しい」という声
一方で教育現場では、探究学習の時間が増えているにもかかわらず、先生方が授業で使いやすい具体的なコンテンツの確保に困っているという声を聞きました。
AI時代の今、人間に必要とされる力は、だんだんと変わってきています。
かつての知識を詰め込む教育から、身体性を伴う体験とともに自ら考え、生きる力を育む教育へ。その転換期にいる教育現場の先生方は日々試行錯誤を重ねているかと思います。
そんな声を聞くたびに、私が培ってきたボードゲームの知見を生かせないかと考えるようになりました。
ボードゲームなら、楽しみながら自然に多角的な視点に触れられます。
夢中になって遊ぶうちに、世の中の見え方が少しずつ変わっていく。そんな体験を、家庭だけでなく、学校へも届けたいのです。
現代の日本の小中学校の教育現場のためにあらゆる方向から丁寧に考えられていて、家庭で大人と一緒にプレイしても面白く設計されている、それでいて小中学生のための作られたゲームであるにも関わらず、決して子ども扱いしない、美学を追求した・・・
これからの教育現場に求められる新しいゲームが必要です。
心理学の視点から:ソーシャル・エモーショナル・ラーニング(SEL)を大切にして
今回、教育現場でも本当に安心して使っていただけるクオリティをめざし、心理学の専門家にもう一人、監修として制作チームに加わっていただきました。法政大学のキャンバスにて、渡辺弥生先生を交えてテストプレイ!
総合的な監修として、渡辺弥生先生に関わっていただくことになりました。(法政大学 文学部 心理学科 教授)発達心理学・教育心理学を専門とし、人が思いやりの心やソーシャルスキルを育んでいくためには何が必要か、そのエビデンスや支援のあり方を長年研究されています。
渡辺弥生先生によって著・監修された書籍
渡辺弥生先生は、ハーバード大学の客員研究員時代には思いやりの育成プログラム(Voives of Love and Freedom)を学び日本で展開されていました。その後、カリフォルニア大学サンタバーバラ校の客員研究員の際には、スクールグラウンドスペシャリストとして、子どもたちに遊びやソーシャルスキルを教える支援に取り組まれていました。今では、感情リテラシー(気持ちに気づく、伝える、調整するなど)という「気持ち」こそ、働く、学ぶエンジンであることに気づき、「みんながハッピーでいられる」ために研究や様々な実践をされています。
また、国際的にも注目が集まっている、ソーシャル・エモーショナル・ラーニング(SEL)という、社会的スキルや情動リテラシー(社会・情動的スキル)を育む教育的取り組みがあります。渡辺弥生先生は、SELの第一人者でもあります。
ゲームに登場する、一見かわいい6人のキャラクターには、実はこのようなテーマが秘められています。

これらのキャラクターそれぞれの視点を手に入れることができれば、世の中のさまざまな物事に対して多角的に「よいところ」を発見する力が育つことを狙って世界観をつくっていきました。

今回テーマにしているソーシャル・エモーショナル・ラーニング(SEL)は、海外だけでなく日本でも近年注目されている考え方です。自分らしさを大切にしながら、粘り強く、ワクワクする気持ちを忘れずに、周りの人と助け合い、責任を持って自分の道を切り開いていく。そんな力を育むことを目指そうという考え方です。このゲームも、そうした考え方を土台にし、あたたかい雰囲気の中で一人ひとりが自然と成長していけるよう工夫を重ねています。
こうした「遊び心」のある時間こそが、学びやメンタルヘルスの向上に繋がります。ぜひ、ご家族や教室で、楽しみながら手に取っていただけたら嬉しいです。
「ヨイ出し」を順を追ってトレーニングする仕組み
このボードゲーム『YOI』では、プレイヤーがさまざまなテーマやお題に対して「よいところ」を見つけ、言葉にしていきます。
一見ネガティブに見えるものや、当たり前すぎて見過ごしていたものにも、実は隠れた価値がある。その発見をみんなで共有することで、自分一人では思いつかなかった見方に出会えます。
ゲームを通じて育まれるのは、単なる「気持ちの持ちようでポジティブになれること」ではありません。物事を丁寧に観察し、まだ言葉になっていない価値を発見するための思考トレーニングです。
最初のウォームアップは初級篇。シンプルな単語に対して「よいところ」を見つけていきます。

ここで大事なポイントは、クラスの誰かの人に対して直接「ヨイ出し」をすることではなく、シンプルな単語に対してヨイを見つけていくことです。これは、人をホメることがうまくなるためのゲームではありません。モノでも、状況でも、あらゆる物事に着実にヨイを見つけていく力を育むゲームです。
ただし、何もヒントなしにヨイを見つけていくことは、難しいことです。そこで、ヒントとなる言葉を集めたカードを武器として持っている状態で、ウォームアップを始めていきます。
ゲームの具材で文字を使うものには全て読み仮名をふっています。
スタンプラリーをテーマにした最初のゲーム
隣の人の問いに答えて
YOIのスタンプを押してもらう。
キャラ特性の読み合わせをして、終えたものからスタンプ!
4つのゲームで、段階的に「ヨイ出し」を深める
この『YOI』は、全部で4種類のゲームを遊ぶことができます。

例えば、ぞうきんになりきって、ついつい自分にダメ出しをしてしまう「ぞうきんさん」に対して皆がヨイ出しをして自信を取り戻してもらうテーマの「あなたのもとへ!ヨイレスキュー」や、ランダムに形容詞と名詞が組み合わさってしまうトンデモ商品にヨイ出しをしながら売上No.1を目指す「なんでも売るぞ!トンデモ商店」などを経て、
最後のPROFESSIONALステージは、このようなリアルなシュチュエーションに対して・・・
子どもたちが6人のキャラクターになりきって、それぞれの視点でヨイ出ししていきます。これはいきなりできるような簡単なものではありません。ただ、『YOI』を段階的に遊びトレーニングを積めば、それぞれの視点が身につき、どんどんヨイが出せるようになっていきます。
このゲームは、正解文を丸暗記するようなものではありません。あくまで思考のフレームを学ぶものなので、慣れてくれば生活の中での実際の出来事にも活用できます。
たとえば不意に訪れる「電車の中で赤ちゃんが泣き止まない」などの状況にも、それぞれのキャラの視点で柔軟にヨイを出すことができるようになります。
ボードの上に載せられたお悩みカードに対して、キャラクターの視点でヨイを出す。
そしてその役割が順番に回っていきます。
※写真は簡易的に印刷したプロトタイプのため、実際の製品の質感ではありません。
教育現場で「本当に使える」ゲームを目指して
『YOI -FIND THE GOOD-』は、学校の授業でも実際に使いやすい設計を心がけています。
・限られた授業時間の中でも楽しめること
・先生方の進行がしやすく、子どもたちの年齢や発達に合わせやすいこと
・対決ゲーム、チームで乗り越える協力ゲーム、対話型のゲームなど、一箱の中に選択肢があること
・遊びで終わらず、深い学びや対話につながること
こうした点を大切にしながら、教育現場で安心して使えるコンテンツを目指しています。
活用場面としては、次のような形を想定しています。
● 探究学習・総合的な学習の時間の教材として
● クラスの雰囲気づくりや対話のきっかけとして
● 学童クラブなど放課後の過ごし方として
● 家庭や地域で世代を超えて楽しむゲームとして
● 教員・PTAなどの研修やチームビルディングのツールとして
実際の教育現場で、何度もテストプレイ
実際に教育現場で働く先生方からも、こうした教材を待っていたという声をいただいています。
身の周りのたくさんの方に協力いただき、テストプレイを行なっていますが、都会から長野への子育て移住で人気の大日向中等教育学校でも授業の時間をひとコマいただき、『YOI』の完成度を上げるため生徒の皆さんにテストプレイ協力いただきました。
また制作がある程度進んだ2025年の秋には、Teacher Teacher、はるか先生には再び原村に来ていただき、小学校でのPTA講演会を行っていただきつつ、夕方からは子どもたちとテストプレイ。
その他にもラフなプロトタイプの状態で、小学校低学年から中学生〜高校生まで、100人を超える子どもたちに、数えきれないほどのテストプレイを繰り返しました。子どもだけでなく、親御さん、大人のビジネスパーソンにもテストプレイを実施。たくさんのフィードバックをいただき細かな仕様を改善しながら進めてきましたが「これは子どもだけでなく大人の企業研修にこそ活用したい!」というお声もいただきました。
お題の精査も様々な観点から検証を繰り返した
公立小学校の授業でも実践
さらになんと、息子の通っている、村で唯一の小学校である、村立原小学校の先生に機会をいただき、学校の授業時間を使って『YOI』の実践ができることに!ゲストティーチャーとしてお招きいただきました。息子も含む、4年生全員への授業として『YOI』をテストプレイできるなんて!
学校での手応えと、量産に向けた最後の壁
最近は教科書を使うだけでなく、さまざまな形での教育が、授業の時間を使って行われています。私立だけでなく、公立小学校でもいろいろな取り組みができるらしいと聞いてはいましたが、実際に学校教育の現場でボードゲームを活用できることを実感しました。
しかし、長期間にわたる妥協のない開発にあまりにも時間と労力と予算をかけすぎました。工場で製品をつくるための最後のひとふんばりというところで、量産するための予算確保が難しくなってしまいました。私はそこで、このゲームを広く日本中の子どもたちの手にとってもらうために、今回のクラウドファンディングを決意しました。
リターンについて
今回のクラウドファンディングでは、完成したボードゲームをお届けするリターンを中心にご用意します。
● ご家庭で楽しめる基本セット
● 学校や教育機関での活用を想定した複数セット
● オンラインでレクチャーをするプラン
● 講義を行う特別プラン
支援してくださった皆様には、単なる商品の購入者ではなく、子どもたちの未来を一緒につくるパートナーとして、この挑戦に参加していただきたいと考えています。
※20歳未満の者による飲酒は法令で禁止されています。20歳未満の方はこのリターンを選択できません。
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【該当リターン】・8,500円:ボードゲーム本体+ステッカー(非売品)+GAWオリジナルクラフトビール2本
資金の使い道
最終目標金額は 300万円です。
皆様からいただいたご支援は、主に以下の用途に活用します。
・ゲーム内容・ルール・デザインの開発費
・プロトタイプ制作・試遊会・改善にかかる費用
・ルール動画制作費
・製品の量産・印刷・梱包費
・リターンの発送費
・クラウドファンディング手数料・広報費
プロジェクトの進捗や資金の活用状況については、活動報告を通じて丁寧にお伝えしていきます。
現在の準備状況とスケジュール
現在、ゲームの基本設計は完了しており、プロトタイプを使った試遊会と最終的な微調整を重ねています。
クラウドファンディング成立後は、量産体制の構築を進めます。
2026年9月上旬:クラウドファンディング開始
2026年10月末:クラウドファンディング終了
終了後:最終調整・製造・準備が整い次第、順次発送
お届けまでには数か月のお時間をいただく予定ですが、その間も進捗を随時お知らせし、支援者の皆様と一緒にこのプロジェクトを育てていきます。

最後に ―子どもたちの未来を、一緒につくりませんか―
2年間のテストプレイで、息子に起きた変化
そんなこんなで、この『YOI』の制作に2年間かけてしまった結果、自分の息子が制作スタート時は2年生でしたが、4年生になりました。改良を繰り返すその間にはルールも仕様もデザインもどんどんアップデートされていきましたが、息子にはことあるごとにYOIのテストプレイに付き合ってもらいました。
親の仕事に付き合わされてしまった形になりますが、この2年間での副産物があります。息子が「多角的に物事を捉えて、よいところを見つける能力」が確実にレベルアップしていることです。
その結果、ゲームに触れてない時でも、ふだんの雑談で
「◯◯にヨイを出してみよう」
「さっきの発言はヨイ出しだね」
「今、ダメ出しになってるから、ヨイ出ししてみよう」
など、親子間の会話として『YOI』で培った概念や能力が確かに染み込んでいるなと感じる場面を何度も味わいました。ダメなところではなく、よいところを見つける親子の会話は、とても素敵な時間です。
そして我が子だけでなく他の子でも。
テストプレイでたくさんの子どもたちが、独自の目線で
私が気づかなかった様々な思いもよらない「ヨイ」を発見してくれた姿を見て
何度も涙してしまいました。
今からを生きる子どもたちには、もちろん幸せになってほしいものですが、変化が大きい現代では、何の学力や能力をつけると幸せにつながるのか、予想がつきません。
そんな中でもきっと、ゲームで培ったこの「物事のよいところを発見して確かな言葉にしていく」力は、一生を通じて自身の幸せと、周りの人の幸せ、どちらともに影響し続けるものになると私は信じています。
そしてそれは大人になってからでも、遅くありません。ずっと「ヨイ」を見つけることが苦手だった私でも、向き合いながらゲームを通じて特訓して慣れていけば、だんだんとコツがわかってうまくなってきました。これは私の性格が急に良くなったわけではありません。
よいところを発見する力が、ゲームによって鍛えられただけです。
この力は、きっと親のわたしたちでも、子どもたちと一緒に高めることができるはずです。
この世の中には、普通に過ごすと見逃してしまっていて、見つけきれていない「ヨイ」が、きっとたくさんあふれています。
「ヨイ」を見つける力を、全国の子どもたちへ
多くの子どもたちがその可能性に気づき、この世界の中に確かに「ヨイ」を感じながら生きていく。そんな力を育むお手伝いができれば、これほど嬉しいことはありません。全国各地で、子どもたちが「ヨイを見つける」という力を身につけていけば、これからの社会は、きっとよくなるはずです。
教育現場の新たな一手として
このボードゲームが、これからの教育現場の一手となり、家庭や学校で新たな「ヨイ」を見つけ合い、みんなで確かめ合うことのできるきっかけになることを願っています。
ダメ出しではなく、「ヨイ出し」が広がる未来へ。
私たちと一緒に、この挑戦を育ててください。
皆様のご支援を、心よりお待ちしております。



