
海と山に囲まれ、夕方になると海の向こうへ夕日が沈んでいく。
静岡県沼津市の西の端にある、人口約2,000人の小さな港町「戸田(へだ)」。
深海魚やタカアシガニが水揚げされ、昔ながらの漁村の風景が残る、自然豊かな町です。

一方で、小さな町だからこその困りごともあります。
高校がないことから、働き盛りの方たちはどんどん外に出て行かざるをえません。
そのため、
「ちょっと人手がほしい」
「畑仕事を手伝ってくれる人がいたら」
「これ、一人だと大変なんだよね」
そんな地域の小さな困りごとが、日々いろいろなところにあります。
その一方で、戸田の外には、
「地域の人と関わってみたい」
「普通の観光ではできない体験をしてみたい」
「その土地の暮らしを知ってみたい」
という方たちもいます。
だったら、この2つをつなげることはできないだろうか。
たとえば、戸田に泊まりに来た人が、地域の人の困りごとを少しだけお手伝いする。
そのあと、
「ありがとう。ごはん食べていきなよ」
と一緒に食卓を囲んだり、
「これ持って帰りな」
と畑で採れた野菜や地域のものをおすそ分けしてもらったりする。
お金ではなく、
「ありがとう」と「ありがとう」を交換する。
そんな関係が生まれる宿を、戸田につくりたいと思っています。
このプロジェクトの目的は、築約60年の元民宿を、
泊まる人と、戸田で暮らす人がつながる拠点「HEDA BASE」
として再生することです。
25歳で、戸田が好きすぎて移住してきました

私は2026年4月から、沼津市戸田地区で地域おこし協力隊として活動しています。
出身は静岡県裾野市です。
戸田が大好き過ぎて、東京の会社を新卒10ヶ月で辞めて移住をしてきました。
戸田には親戚がおり、大学から大学院まで、戸田の歴史を研究してきたという経緯があります。

戸田に来てから、地域の人と話したり、一緒にイベントをしたり、畑や漁業のお手伝いに参加したりするなかで、何度も感じたことがあります。
それは、
戸田の一番の魅力は、景色だけではなく「人」である。
ということです。
もちろん、戸田の海はきれいです。
夕焼けも本当に美しいです。
深海魚や橘といった豊富な資源も、温泉もあります。
でも、それ以上に記憶に残るのは、
地域の人と話したことだったり、
一緒に何かをしたことだったり、
突然ごはんを食べさせてもらったことだったりします。
ところが、普通に観光に来るだけでは、こうした戸田になかなか出会えません。
せっかく戸田まで来ても、
観光して、
ごはんを食べて、
写真を撮って、
そのまま帰る。
それでは、少しもったいない。
もっと町の中に入れる入口をつくれないだろうか。
そう考えるようになりました。
「観光客」ではなく、ちょっとだけ「ヘダの人」になれる旅

HEDA BASEでつくりたいのは、豪華な宿ではありません。
目指しているのは、
戸田の暮らしに、少しだけ混ざれる宿です。
たとえば、
漁で水揚げされた深海魚の仕分けを手伝う。
畑仕事を手伝う。
地域のイベントの準備をする。
「ちょっとこれ手伝って」と頼まれたことを、一緒にやってみる。
そして終わったら、
一緒にごはんを食べたり、
地域のものをおすそ分けしてもらったりする。
もちろん、毎回大きな体験が待っているわけではありません。

むしろ、
「これ運ぶの手伝って」
「ちょっと畑来てよ」
くらいのものになる可能性もあります。
でも、そんな何気ない時間こそ、その町の暮らしに触れられる瞬間だと思っています。
「地域のお困りごと」が、「ここでしかできない体験」になったら

人口約2,000人の戸田では、できる人が少なくなっていることもたくさんあります。
一方、町の外から来る人にとっては、それが初めて見る仕事だったり、初めて経験する暮らしだったりします。
地域にとっては、
「誰かに少し手伝ってもらえたら助かること」。
旅人にとっては、
「その町でしかできない経験」。
この2つをつなげることができたら、
地域のお困りごとそのものが、戸田に来る理由になるかもしれません。
そして、お手伝いをきっかけに、
「また来たよ」
「久しぶり」
と言える人が一人ずつ増えていく。
私たちは、そんな仕組みをつくりたいと考えています。
その拠点となるのが、築約50年の元民宿『HEDA BASE(ヘダ・ベース)』

空き家の利活用がミッションのわたしは、現在、戸田にある築約50年の元民宿を借りて活動をしています。
名前は、
『HEDA BASE』。
1階は、地域の人も町の外から来た人も集まれる交流スペース、
2階は、戸田を訪れた人が滞在できる宿泊スペースに。

「泊まる場所」と「地域と出会う場所」を、一つの建物につくります。
すでにこの場所では、
持ち寄りごはん会を開いたり、
戸田を訪れた人に泊まってもらったり、
地域のお手伝いに参加してもらったり、
少しずつ実験を始めています。
参加した方からは「楽しかった」「地域の方と関われて大満足」という声もいただいています。
こうした小さな体験を、一つずつ増やしていきたいと思っています。
建物はまだまだ未完成

元民宿なので、そのまま使えるところもあります。
一方で、築約50年。
人を安心して迎え、長く使い続けるためには、まだ整備が必要です。
少しずつ自分たちでも手を入れていますが、すべてを自分たちだけで整えるのは難しいのが現状です。
そこで今回、クラウドファンディングに挑戦することにしました。
つくりたいのは、単なる観光客向けの宿ではない

このプロジェクトで本当につくりたいのは、建物ではありません。
HEDA BASEという場所を入口に、
戸田に住んでいる人と、戸田の外にいる人が助け合える仕組み
をつくりたいと思っています。
戸田に来た人が、地域のお手伝いをする。
地域の人が、その人と食卓を囲む。
そしてまた戸田に来る。
今度は別の人を連れてくる。
気づけば、町の中に知っている人が何人もいる。
そんな循環ができたら、
空き家。
地域の担い手不足。
人手不足。
さまざまな地域課題に対して、少しずつ違う変化を生み出せるかもしれません。
もちろん、いきなりすべての問題を解決できるとは考えていません。
でも、
「地域の困りごと」と「町に関わりたい人」をつなぐ。
その仕組みを、この小さな漁村からつくってみたいと思っています。
HEDA BASEに泊まると、こんな1日になるかもしれません

朝。
少し早起きして、港のほうへ歩いてみる。
漁から戻ってきた船があれば、普段スーパーでは見ることのない魚に出会うかもしれません。
昼間は、
「今日、畑を手伝ってくれない?」と声をかけられて、地域の人と一緒に作業。
作業が終わったら、
「お腹すいたでしょ」と、そのまま一緒にごはんを食べる。
夕方になったら海へ。
戸田は、西側に海が開けた町です。
天気のいい日には、海の向こうへ沈んでいく夕日を見ることができます。
夜になったらHEDA BASEへ戻る。
今日知り合った人の話をしながら、
「明日は何しようか」
と考える。
観光地をたくさん回る旅ではありません。
でも、
帰る頃には、戸田に知っている人が何人かできている。
HEDA BASEでは、そんな旅をつくりたいと思っています。
1stゴールの目標金額は100万円

今回のクラウドファンディングでは、1stゴール100万円を目標としています。
本来必要な改修費は約150万円。
まず100万円を目標に、営業に不可欠な設備から工事を開始します。用途は以下の通りです。
・故障しているボイラーの交換
・水道設備の改修
・トイレまわりの改修
・電気設備の改修等
100万円を超えてご支援いただいた場合には、エアコンの増設やふすまの張り替えなど、より快適に過ごせる空間づくりへと充てさせていただきます。
いただいた支援金は、クラウドファンディング手数料等を除き、HEDA BASEを人が安心して集まり、滞在できる場所にするために活用します。
「なんか面白そう!」そんな声をいただけたら嬉しいです

ここまで読んでくださった方の中には、
戸田に住んでいる方。
一度だけ戸田に来たことがある方。
私と少しだけ話したことがある方。
SNSでなんとなく活動を見てくださっている方。
そして、
「そもそも戸田ってどこ?」
という方もいると思います。
「この仕組み、ちょっと面白い」
「一度戸田に行ってみたい」
「完成したら泊まりたい」
「なんか変なこと始めたな」
そんな理由で十分です。
3,000円でも、5,000円でも。
支援していただいた方には、
「HEDA BASEができたあとに利用するお客さん」
ではなく、
「HEDA BASEを一緒につくった人」
になっていただきたいと思います。
人口約2,000人の小さな漁村から、小さな実験を始めたい
戸田には、都会のような便利さはありません。
でも、
海がある。
山がある。
きれいな夕焼けがある。
そして、面白い人たちがたくさんいます。
町の中には困りごともあります。
町の外には、地域と関わってみたい人がいます。
その間に、HEDA BASEを置いてみる。
すると、今まで出会わなかった人たちが出会って、
今まで「困りごと」だったものが、
誰かにとっての「忘れられない旅」になるかもしれません。
町のお困りごとを、旅の思い出に。
そんな仕組みを、人口約2,000人の小さな漁村・戸田から始めます。
この実験を面白いと思っていただけたら、ぜひ一緒に参加してください。
そしてHEDA BASEができたら、今度はぜひ、戸田に遊びに来てください。
そのときには、
ただの観光客ではなく、
この町にちょっとだけ知り合いがいる人として、戸田を楽しんでもらえたら嬉しいです。



