▶︎ はじめに
2026年8月13日、千葉県を襲った豪雨で、千葉市緑区にある「Photo&Printshopまちなみ」は床上浸水しました。
店内には床から約30cmまで水が入り、玄関前では60cm以上の浸水を確認しています。
カメラ、レンズ、パソコン、iPad、照明機材、バッテリー、家具、床、電気設備など、仕事を続けるために必要なものが広く被害を受けました。

私はそのとき北海道にいました。
大雨の情報を知り、すぐ戻ろうとしましたが、お盆で飛行機が取れず、最短で戻れたのは土曜日でした。
社長である父も現地確認に向かいましたが、周辺では道路の寸断や土砂崩れもあり、店の状況を確認できたのは水害の翌日でした。
戻った頃には、水こそ引いていたものの、強い臭いと湿気が残り、タイルカーペットを踏むと水が染み出す状態でした。
撮影で使うカメラ機材や印刷で使う紙はどちらも水と非常に相性が悪く、現地にすぐに辿り着けなかったために湿度で2次被害が広がってしまいました。
カーペットを剥がし、機材や家具を運び出し、機材を一つずつ被害を確認しました。
どこから手をつければいいのか分からない。そんなところから、復旧作業が始まりました。
▶︎ 支援をお願いすることへの迷いもありました
正直に言うと、クラウドファンディングで支援をお願いすることには、私たちなりの迷いがありました。
本来であれば、自分たちの事業のことは自分たちで立て直すべきだと思っています。
家業を約20年続けてきた父とも何度も話しました。
「もっと大変な思いをしている人もいる。自分たちだけ助けてもらっていいのだろうか」
そんな葛藤は、今もあります。
それでも、「何かできることはないか」「仕事をお願いすることでも支援になるなら」と、たくさんの方から声をかけていただきました。
差し伸べていただいた手を、ただ遠慮して断ることだけが正しいわけではない。
今は、その善意をきちんと受け取って、もう一度立ち上がる力にさせていただきたいと思っています。
そして、店と仕事を立て直した先で、また地域の誰かの役に立つことで返していきたい。
「助けてもらって終わり」ではなく、ここからもう一度、地域に必要とされる仕事を積み重ねていきます。

▶︎ できる対策はしていました。それでも防げませんでした
この場所では以前から、大雨の際に玄関前へ水がたまることがありました。
実際に2026年6月の豪雨でも玄関前が冠水したため、その後、排水ポンプの設置や動作確認、止水板の準備など、できる範囲で浸水対策を進めていました。
今回も、何も備えていなかったわけではありません。
しかし8月13日の豪雨は、短時間のうちに状況が急激に変わりました。
台風のように事前に十分な時間をかけて準備できる雨ではなく、現地で対応する時間を取れないまま水位が上がり、店内まで浸水しました。
以前の経験から対策を重ねていた中で起きた、今回の被害でした。
2026年6月の豪雨時、店舗玄関前に水がたまった様子。この後、排水ポンプの設置・動作確認や止水板の準備など、浸水対策を進めていました。
▶︎ 7歳から地域を撮り続け、家業の想いを継いできました
私は7歳の頃からカメラを持ち、中学生の頃には地域のお祭りや歴史を撮影し、記録・発信していました。

その後、映像制作会社やカメラ店での勤務、コロナ禍にフリーランスのカメラマンとして独立を経て、2025年から家業である株式会社街波通信社の仕事に本格的に携わっています。
今回被害にあった機材は、学生時代からコツコツ集めてきたものや、コロナ禍に独立し慣れない営業をしながら少しづつ積み上げた仕事で揃えてきたものも含まれています。

株式会社街波通信社は、父が千葉県東金市を拠点に約20年間続けてきた印刷広告会社です。
地域の人や会社から「こんなものを作りたい」「これを残しておきたい」という相談を受け、その想いを写真・映像・デザイン・印刷という方法で形にしてきました。
創業以来「いつまでも暮らしたいまちづくり」をモットーに文字通り地域密着で営業し、
20周年を迎える年に私もカメラマンとして会社に合流し千葉店を任されました。
当社にとって、写真や映像、デザインや印刷はあくまで手段です。
人や会社の想いを聞き、その人が残したいもの、伝えたいことを形にする。
それが、私たちの仕事だと考えています。
私自身も、その想いを引き継いでいきたいと思っています。
▶︎ 「今さら写真屋?」と言われながら、千葉市緑区に店を出しました
Photo&Printshopまちなみを千葉市緑区に開いたのは、2025年8月です。
「この時代に印刷屋を継ぐの?」「今さら写真屋を開くの?」
そう言われたこともありましたし、自分自身も葛藤しました。
それでも店をつくったのは、父が東金で約20年間続けてきた「地域の人の作りたい、残したいを形にする」という仕事を、今度は私自身の形でも続けていきたいと思ったからです。
写真・映像・デザイン・印刷を、別々の仕事として考えるのではなく、「これ、どうしたらいい?」と気軽に相談できる一つの窓口にしたい。
そんな思いで、この店を始めました。
鎌取には区役所もあり、証明写真を必要とする方も多くいます。若い方なら機械やスマートフォンで済ませられることでも、ご年配の方からは「人に相談しながらお願いしたい」という声があります。
鎌取駅周辺では、気軽に人へ相談できる写真店が少なくなっていました。
実際に店を開くと、想像していた以上に、いろいろな相談が持ち込まれるようになりました。
「亡くなった家族の写真がこれ一枚しかないんだけど、大きくできますか」
「何十年も書いてきた文章を、最後に一冊の本にして残したい」
「孫のお宮参りや七五三を撮ってほしい」
「証明写真を撮れる店がなくて困っていた」
やっていることは写真や印刷です。でも、その奥にあるのは、その人の人生や家族の記憶です。
いつの間にかこの店は、町の人から「これ、どうしたらいい?」と相談してもらえる、小さな駆け込み寺のような場所になり始めていました。
しかも、この場所は以前も写真館として使われていた物件です。
「ここ、昔から写真館だったよね」
そう声をかけられることも何度もありました。
かつて写真館だった場所に、もう一度、写真や記録を残せる店をつくった。
その店が、開業から約1年で今回の水害に遭いました。
▶︎ 被害は、暫定で約780〜885万円規模です
現在、保険申請のためにも、水没・被害品を一つずつ確認しています。
現時点の暫定集計では、カメラやレンズ、パソコン、照明機材、家具、備品など、被害物品等の算定額が6,645,808円。
床、壁、清掃・消毒、電気設備など、店舗復旧に関わる費用については、現時点で約116万円〜220万円を見込んでいます。


ただし現在、大家さんとの協議が進む中で、今の区画をそのまま修繕するのではなく、同じ建物内の別区画へ移る可能性も出ています。
どこまでを修繕し、どこからを大家さん側の負担とするのかについても、現在協議を進めています。
そのため、店舗復旧費については、今後の再建方法によって変動する可能性があります。
また、この金額にはリース複合機80万円の参考計上が含まれています。
一部の設備は現在も動作確認中で、データ復旧費など、まだ正式な金額が出ていない項目もあります。
今後の保険査定、修繕見積もり、大家さんとの協議によって、被害額・自己負担額は変動します。
保険、公的な補助制度、大家さん側の負担など、活用できるものはすべて確認していきます。
それでも、復旧には先に資金が必要です。
会社の運転資金だけですべてを負担すれば、今度は事業そのものに大きな影響が出てしまいます。
そこで今回、クラウドファンディングに挑戦することを決めました。
▶︎ まずは300万円。仕事を止めないための第一目標です
今回の第一目標は300万円です。
現時点の総被害概算は約780〜885万円と、第一目標を大きく上回っています。
ただし、クラウドファンディングだけですべてを賄おうとは考えていません。
保険、公的な支援制度、大家さんとの協議、自分たちの事業収入など、活用できるものはすべて活用しながら再建を進めます。
そのうえで、まずは仕事を止めないために、パソコン、撮影機材、データ復旧など、仕事の根幹となる部分から立て直すための第一目標として300万円を設定しました。
第一目標を達成した後については、その時点で確定している保険・補償内容や再建方法、残っている復旧費を整理したうえで、必要であればネクストゴールを設定します。
その際は、「あといくら必要なのか」「その支援で何を復旧できるのか」を改めて明確にしてお伝えします。
▶︎ 取り戻したいのは、機材だけではありません
お願いしたいのは、「壊れたカメラを買い直すためのお金」だけではありません。

またここで、誰かの大切な一枚を撮りたい。
昔の写真をきれいにして、ご家族の手元に戻したい。
誰かが人生をかけて書いてきた言葉を、一冊の本にしたい。
地域で頑張る会社やお店の想いを、写真や印刷物として残したい。
町の人の「残しておきたい」に応えられる場所を、もう一度つくりたいと思っています。
今回の被害と、そこから立ち上がっていく過程も、写真や映像、活動報告として残していきます。
地域を記録してきた自分だからこそ、この水害も、その後の再建も、きちんと記録したい。
そして同じように被災した方にも、「ここからでも立て直せる」と少しでも感じてもらえるような再起にしたいです。
水害に遭ったから終わるのではなく、ここからまた、この町と一緒に歩いていきたい。
支援していただくことを、当たり前だとは思っていません。
今回いただく一つひとつの応援を、きちんと受け止めたいと思っています。
そして店と仕事を立て直した先で、また地域の誰かの役に立つことで返していきたい。
「助けてもらって終わり」ではなく、ここからもう一度、地域に必要とされる仕事を積み重ねていきます。
どうか、Photo&Printshopまちなみをもう一度立ち上げるために、力を貸していただけたら嬉しいです。
ご支援はもちろん、このプロジェクトを一人でも多くの方に知っていただけるよう、シェアしていただくだけでも大きな力になります。
最後まで読んでくださり、本当にありがとうございます。
宮原 恒輝
株式会社街波通信社
【ご支援の使い道】
皆さまからいただいたご支援は、Photo&Printshopまちなみの復旧と、仕事を継続するための環境再建に大切に活用させていただきます。
主な使途として、
・水没したカメラ、レンズ、PC、照明等の仕事道具の復旧
・買い替え・PCや記録媒体等のデータ復旧
・清掃、乾燥、消毒、防カビ等の復旧作業
・店舗の復旧または再建に必要となる内装
・電気設備等の自己負担分
・営業継続に必要となる一時的な機材
・作業環境の確保・今後の浸水被害を抑えるための防災
・設備対策
・リターン提供費、クラウドファンディング手数料
等への活用を予定しています。
現在、保険、公的な助成金・補助金、大家さん側の負担についても確認を進めています。
保険や補助金等によって補填されることが確定した費用については、同一経費への重複充当は行わず、クラウドファンディングの支援金は、補償されない機材・データ・店舗復旧費、営業継続・再建費、防災対策等へ優先的に活用します。
被害額や補償内容、支援金の活用状況については、確定次第、活動報告で随時お知らせします。
【今後のスケジュール】
・クラウドファンディング公開、支援募集開始
・募集期間中:被害額、保険、大家さん負担、補助制度等の確認
・並行して、PC、データ、撮影機材など優先度の高いものから復旧
・大家さんとの協議を進め、現区画の修繕または同建物内の別区画への移転等を含め、再建方法を決定
・決定した再建方法に合わせて、内装・電気設備・撮影環境等を整備
・写真・映像・デザイン
・印刷業務を継続しながら、通常の営業体制へ段階的に復旧
・募集終了後、各リターンを順次実施
具体的な再建方法、場所、復旧状況については、決まり次第、活動報告で随時お知らせします。




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