
✓ 2017年から、スポーツ庁と文部科学省の方針で全国で部活動の地域展開(地域移行)が始まりました
✓ これは「中学校の先生方の働き方改革を目的とした施策で学校内部活動の指導をせず、代わりに外部クラブチームが運営を担う」という大きな方針転換です
✓ 私自身、娘たちの部活動継続のために、書類手続きや送迎などで大変な苦労を経験した保護者のひとりです
✓ 全国で似たような苦労に直面し、孤立する保護者・こどもたちをサポートするため、法人を立ち上げて活動を続けています
✓ 最終目標は、「部活動や地域クラブで困った時に、まずここに行けばいい」という総合相談窓口の設置です
✓ その窓口を作るため、まずは当事者である保護者や中学生のリアルな声を聞く必要があります
✓ 地域の方々と直接つながり、本音を聞き出すための入口として「背負い投げ体験イベント」を開催します(私は柔道指導者でもあります)
✓ 今回のクラウドファンディングで集まった資金は、そのイベントで、こどもたちが着用する貸出用柔道衣の購入費に充てさせていただきます

土田なお子です。
一般社団法人スポポカルチャーハピネスという団体の代表をしています。
私は長崎県佐世保市出身で、21歳の時に上京して首都圏で働いたのち、縁あって富山県に嫁いで、3人のこどもを育ててまいりました。
学生時代の私は帰宅部でしたが、そんな私がこのようなサポートを考えついたのも3人の娘たちが柔道を習い始め、活動をやめさせたくなかったからです。
2017年に家族で富山から東京に引っ越しました。こどもたちは既に柔道を始めていて、東京でも続けるため、柔道の総本山、「講道館」に通うことに。私も送り迎えで出入りしていたところ、先生から「お母さんもやりなさい」と声をかけられました。
最初は抵抗がありましたが、稽古を見学させてもらううちに柔道をしてみたいという気持ちになり、柔道を始めました。今では柔道家としても柔道指導者としても活動するまでになりました。
一方、部活動で柔道に励むこどもの保護者として、大変な経験をしました。
部活動の地域展開は、学校の先生方の働き方改革対策のためにスポーツ庁と文科省が決めたことです。
それによって、
・先生方は部活動の指導をしない
・これまで学校が負担されていた部活動に関する様々なことを保護者が負担することに。
・先生の代わりに地域の大人が指導する必要が出てくるが、地域の人材も十分でない場合が多く、活動を続けられなくなって、こどもたちの行き場がなくなった事例もある
・地域によっては、学校の部活動自体が全廃となり、続けたいこどもは外部のクラブチームなどを探して所属しなければならなくなった事例もある、また、競技レベルも様々で趣味の範囲か強化向上の範囲かで入部しても自分自身のレベルに合わずにやめてしまうということが今後増えます。
こどもの送迎で講道館に行ったある日、先生から「今度から学校の先生ではなく保護者が外部指導員として動かないといけなくなります」「必要な書類が色々ありますので書いて出す必要があります」と言われました。
講道館の先生に教わった諸手続きを保護者みんなで分担してやりましたが、現実にとても辛い仕事です。こどもが部活に所属している限りこれがずっと続くのかと思うと、「もう部活辞めてくれ」と、こどもにいう保護者が出てきても無理はありません。
こうした経験から、「誰かが申請を代行してくれたらいいのに」「どこかにこういうことをやってくれる団体はないものか」と考えているうちに、「自分が支援機関を作ってしまえばいいか」と思い立ったのです。
「部活動の地域展開で苦境に立たされる人をゼロにしたい」
「こどもたちが挑戦を諦めなくていい環境をつくりたい」
「保護者や指導者を孤立させたくない」
こうした想いに共感していただける方はぜひ最後まで読んでください。

講道館の先生に教わって対応した手続きはこんな感じです。
紙の書類に手書きで、学校長の署名をもらう、誰かを顧問として立ててその人に記名・押印してもらう、部員であるこどもたちの個人情報も書く。その用紙を教育委員会に提出して許可をもらったあとで、中学校体育連盟と学校に提出する。
当時この一連の過程をすべて紙を持参する形でおこなう必要がありました。
また、大会があるたびに、大会へのエントリー申請、外部指導員の許可証の作成などもしなければなりませんでした。それがないと大会に出られません。(なお、富山県には部活動の外部指導員という概念がないため、地域展開が始まって以降も学校の先生方の負担が変わらず残っています)
こういった煩雑で時間のかかる書類仕事を、仕事や家庭を回しながら、こどもの送迎もやるなかで、保護者は個々で頑張っています。地域展開前は中学校の先生たちがどれほどがんばってくださっていたのか身に沁みました。

教育委員会と初めて話した3年前
2021年にこの問題の重大性に気づき、2023年、富山県砺波市の教育委員会に問題を解決するための相談に行きました。その時は教育委員会も部活動の地域展開という方針の登場に戸惑っている様子でした。
そこで、それならば自分たちが課題を解決するために民間で団体を作って動くと宣言しました。その時「勝手なことはしないでください。」という反応でした。今考えると、よくわからない団体にかき回されたくないということだったのだと思います。
法人を立ち上げて本格的に活動を開始する
このやり取りがあったので、2025年に一般社団法人スポポカルチャーハピネスという法人を立ち上げ、こどもたちの一時受け入れ先として「ミライベース柔道クラブ」という富山県初の女性柔道家による道場を設立し、周知イベント等、活動してきました。
この法人の一番の目的は、部活の地域展開で困難をきたす、こどもたち、保護者、指導者のサポート活動をすることです。
【活動例1:送迎】
・部活動やクラブ活動に行く時
・試合会場に行く時 など、
親御さんや指導者がやりきれない送迎を代行しています。
これにより送迎ができない家庭の負担を減らしています。
【活動例2ー1:イベント活動】
先日は食育のイベントをしました。スポーツに必要な体づくりと食が密接に結びついていることからの企画です。
地域にある料亭をお借りして地元の美味しい食材をみんなで食べつつ、「なぜ野菜を摂らなきゃいけないのか」などを学ぶ機会になりました。
また、柔道イベントですが、「背負投げ体験」を開催しています。
柔道人口を増やすこと、部活動地域展開課題を周知するためです。
【活動例3:クラブチームの運営】
私に柔道の経験があるので「ミライベース柔道クラブ」という柔道のクラブチームを運営しています。将来的に「ミライベースバレーボールクラブ」「ミライベースサッカークラブ」のように他の競技のクラブチームの運営も見据えています。
部活動は運動部だけでなく文化部もありますので、文化部の支援についても視野に入れて活動しています。
クラブチームを運営することは学校外でも活動を続ける受け皿をつくることにつながります。
教育委員会との関係性が良くなってきた2026年
2023年当時は「国が決めた方針への戸惑い」「勝手なことをしてほしくない」という対応だった教育委員会ですが、一般社団法人を作って真面目に活動してきたことを評価してもらえているのか、お借りしている中学校のスペースの利用日数についてこちらの事情を理解頂いて1日増やしてくださいました。また、イベント時に使用する備品の使用についてもすんなり許可を出していただけるようになりました。

「部活動や地域クラブで困った時に、まずここに行けばいいという相談窓口」を作りたいのです。
私たちの法人の名前を取って「スポポステーション」と名付けています。
理想的には、ショッピングセンターの中にあって買い物のついでに立ち寄れるくらいの気軽さがあったらいいと思います。
でも常設で場所を構えるのはお金も人員も大変なので、オンラインでの予約相談などでもいいのです。
「ここにアクセスすればいい」という何かがあることが重要です。
その窓口では、
・用具レンタル
・送迎相談
・手続きの支援
・地域クラブ探し
・こどものレベルや希望に合う活動先の情報提供
・活動先との橋渡し
・保護者・指導者の相談
などができるといいと想定しています。
今回1回のクラウドファンディングでこのような場所・仕組みを完成させられるわけではありませんが、まずは今回のクラウドファンディングを実施して第一歩を踏み出します。
その第一歩が、背負い投げ体験
スポポステーションの開設に向けて当事者である保護者や中学生のリアルな声を聞く必要があります。
当事者に出会うために「背負い投げ体験イベント」を開催していこうと思います。
私は柔道の指導者でもあり、これまでにも「背負い投げ体験イベント」を開催してきました。日常生活で人を投げる経験はしないので、多くの方はワクワクして参加してくれます。
このイベントを
1. 楽しく柔道を体験してもらう
2. こども・保護者・地域の人と出会う
3. 部活動や地域クラブについての困りごとを聞く
という3つを同時に実現する機会にする考えです。
資金の使い道:柔道衣を整えたい
「背負い投げ体験イベント」では、参加者に柔道衣を着用してもらいますが、現在所有している貸出用柔道衣は数もサイズも不足しています。
所有している柔道衣は中学生以上のサイズが中心で、小さなこどもたちに合うサイズがありません。せっかくのイベントですので、こどもから大人まで身体に合う柔道衣を着て体験してほしいです。
また、今回柔道衣を購入できれば、将来スポポステーションができた際に、「柔道を始めたいが最初から用具を揃えるのは負担」という家庭にレンタルすることもできます。
このクラファンで集めたいのは、お金だけではありません
今回のクラウドファンディングで集めたいのは、柔道衣を購入するための資金だけではありません。地域ごとの困りごとを教えてくれる人、活動を知ってくれる人、こどもたちの「続けたい」を一緒に支えてくれる人との出会いも集まってくれることを期待しています。

「まずは応援したい」「一緒に考えたい」「相談したい」「地域の活動を知ってほしい」「企業として継続して支えたい」
それぞれの立場に合わせて、関わり方を選べるようにしました。
3,000円のお礼メッセージから、オンラインでの意見交換や個別相談、地域クラブの紹介、企業・団体向けの講話、年間サポートまで用意しています。
今回のクラウドファンディングをきっかけに、支援して終わりではなく、こどもたちの「続けたい」を一緒に支える仲間が増えていけばうれしいです。

今回のクラウドファンディングは、次の予定で進めます。
2026年10月23日クラウドファンディング公開予定
2026年11月22日背負い投げ体験・防災体験会を開催予定会場:春日部工業高校 柔道場時間:10:00〜12:00
このイベントでは、柔道を楽しく体験してもらうだけでなく、こどもや保護者、地域の方と直接つながり、部活動や地域クラブについての困りごとや声を聞く機会にしていきます。
2026年12月31日クラウドファンディング終了
2027年2月〜順次リターンをお届けします。あわせて、今回集まった声やつながりを、今後のスポポステーションや活動づくりにつなげていきます。

部活動の地域展開をめぐって、地域ごとに本当に様々なことが起こっています。
元中学生の私たちがあのころ当たり前にできた部活動を、これからのこどもたちは続けられないかもしれない。そんな危機的な状況が生まれています。
将来のオリンピアンやアスリート、芸術家やアーティストの生まれない世の中にしたくないので、
「もし自分が今の小・中学生だったら」
「もし自分のこどもが中学校以外の場所で活動を続けたいと言ったら」
と、自分事として考えてみていただきたいです。
こどもだけでは活動を続けられません。
保護者だけでも、指導者だけでも支えきれません。
関わる人が多いほど、この課題は良い方向に進みます。
こどもたちの活動機会に家庭の状況による格差をつくらない。
今回のクラウドファンディングが、そのための仲間がつながり始める第一歩になってほしいと思います。
中学生の時期に部活動を通じて仲間と汗を流して、何かに打ち込んだ経験は、思春期の多感な心に深く刻まれ、彼らのその後の人生に大きな影響をもたらします。
今の中学生のために地域全体・社会全体で何ができるかを一緒に考えていただけたら嬉しいです。




